和泉くんの受難

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- 出逢い -

翁はわりといい性格してると思う

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「ふぅー…やれやれ。あなたにはもう少し、しっかりしてもらいたいものですねぇ」

やれやれ、とわざと俺に聞こえるように溜め息つく翁はわりといい性格してると思う。


「ちょっと!それじゃ、俺がいつも隙がありすぎるみたいな言い方じゃない?」

納得いかない、と反論すると翁から胡乱げに言われた


「そうは言いますがねぇ、霊力のある人間にとって妖魔と通じ合う力を持つキミは魅力的で、尚且つ、陰陽 2つの世界を行き来できる、キミが得意とする次元渡りの力は人間にとってはもちろん、妖魔にとっても欲しいものに違いはありませんよ。

特に妖魔にとっては、人間の世界に自由に行き来できる力… これほど魅力的なものはないでしょう」


「ぅぐ…っ!」

翁ってば痛いところ突いてくる!


「けど、周囲への警戒心は怠ってないよ?」

「……へぇ、そうですか。所構わず、寝入ったあげく私が起こすまで移動したことすら気付かなかったキミがねぇ?」


Σゔっ!

翁からの視線が痛い。


「そ、そんなことより!此処ってどこ??妖怪たちが住む世界って言ったけど、それはこの世界であって此処がどこかの答えになってないんだけど」

…っていうか、俺なんで翁に此処に連れてこられたんだろう??無理やり話を変えたとかはこの際置いといて、今いちこの状況が理解できないんだけど。


首を傾げる俺に翁はポンっ!と今思い出したように手を叩く

「ああ、それはですねぇ…」

「え、ちょっ… なに、いきなり」


立派なデスクに気怠げに凭れ掛かっていた翁がゆっくり離れ、俺が座っているソファーに腰掛けてきた。

『実は…』

急に真剣み帯びた翁の声に俺もゴクリ、と唾を飲み込む…


「実は… あなたにはうちの学園に入ってもらいたいんですよ」

「え、嫌。」


即答で断った。――‥翁は以外としつこいところがある。だからこれ以上何か言われないうちにと俺は全力でその部屋から逃げるように飛び出した。
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