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- 乙女ゲームの世界観と宿命 -
『リア充とイケメンは… 敵』
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「…だって、爽やかイケメンとか、なに!?リア充とか誰も求めてませんよ!!」
そう、忘れもしない。妹がグレて僕が主に被害を被ってたのも… 全部、彼のせいです!
『爽やかイケメンか、お褒めに預かり光栄だね…。素直に喜べない内容だけど』
向こうで何かあったの?と訊いてくるバクに、
「別に大した話じゃありませんよ」
あの憂鬱な日々を思い出し、覆い隠すことも忘れた溜息が、唇から漏れていく。
そう、妹がグレた原因はなにも、思春期だけが理由じゃない。…口にしたくもありませんが、もう一つありますね。
「…思春期の妹が好意を寄せた相手の男がよりによってリア充の超絶イケメンで、僕の… クラスメイトでした。呼び出された彼が一緒に来てくれと強引に腕を引っ張られて、なぜか僕まで付き添いで行くハメになって、…ハァ。何が悲しくて妹の告白を見なきゃいけないのかと思っていましたよ。
しかも彼は、妹の告白をフッてその目の前で、あろうことか僕と付き合っているとか言い出したんです。目が点になりましたよ。は?え??いつ、誰が男と付き合ってるって?って僕は言いましたよ。
だけど、彼は…
ずっとお前のことが好きだったって。寧ろ、お前もずっと俺の側にいてくれたから、てっきり俺の気持ちを理解している上での相思相愛だと思っていた、とか言い出す始末です。…即答で断りましたが。」
それから、僕の日常は一変しました…。
そう口にする僕の表情は一体どんな表情をしているんでしょうかね…。自嘲した笑みを浮かべて、あの日々を思い出す。
「毎日が憂鬱で、地獄でした。あの日以降、妹の僕を見る目が… 変わりました。嫉妬と嫌悪。憎しみと悲しみ、怒りで思春期を拗らせ、事あるごとに僕の言動に突っかかって来ては暴力を振るう日々。
学園ではあの日以降より彼から名前で呼ばれるようになり、親しくもないのにスキンシップと言っては僕の体に触れてきて… 白昼堂々、セクハラだってして来る始末。
――‥ 今でもあの日々のことを思い出すと…
ゾッとします」
だめだと、わかってるんです。自分でもあの日のことを忘れようと… でも、と そこで一端、言葉を切って下に俯いた。
そう、忘れもしない。妹がグレて僕が主に被害を被ってたのも… 全部、彼のせいです!
『爽やかイケメンか、お褒めに預かり光栄だね…。素直に喜べない内容だけど』
向こうで何かあったの?と訊いてくるバクに、
「別に大した話じゃありませんよ」
あの憂鬱な日々を思い出し、覆い隠すことも忘れた溜息が、唇から漏れていく。
そう、妹がグレた原因はなにも、思春期だけが理由じゃない。…口にしたくもありませんが、もう一つありますね。
「…思春期の妹が好意を寄せた相手の男がよりによってリア充の超絶イケメンで、僕の… クラスメイトでした。呼び出された彼が一緒に来てくれと強引に腕を引っ張られて、なぜか僕まで付き添いで行くハメになって、…ハァ。何が悲しくて妹の告白を見なきゃいけないのかと思っていましたよ。
しかも彼は、妹の告白をフッてその目の前で、あろうことか僕と付き合っているとか言い出したんです。目が点になりましたよ。は?え??いつ、誰が男と付き合ってるって?って僕は言いましたよ。
だけど、彼は…
ずっとお前のことが好きだったって。寧ろ、お前もずっと俺の側にいてくれたから、てっきり俺の気持ちを理解している上での相思相愛だと思っていた、とか言い出す始末です。…即答で断りましたが。」
それから、僕の日常は一変しました…。
そう口にする僕の表情は一体どんな表情をしているんでしょうかね…。自嘲した笑みを浮かべて、あの日々を思い出す。
「毎日が憂鬱で、地獄でした。あの日以降、妹の僕を見る目が… 変わりました。嫉妬と嫌悪。憎しみと悲しみ、怒りで思春期を拗らせ、事あるごとに僕の言動に突っかかって来ては暴力を振るう日々。
学園ではあの日以降より彼から名前で呼ばれるようになり、親しくもないのにスキンシップと言っては僕の体に触れてきて… 白昼堂々、セクハラだってして来る始末。
――‥ 今でもあの日々のことを思い出すと…
ゾッとします」
だめだと、わかってるんです。自分でもあの日のことを忘れようと… でも、と そこで一端、言葉を切って下に俯いた。
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