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プロローグ
『黒薔薇の貴公子様の嘲笑の笑み』
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「それで、そのゲームということについてもう少し詳しく教えて下さい」
今後のことについて話すにしても、先ずは弟の言うその乙女ゲームというゲームについて知らなければ元も子もない、そう告げると弟も頷きました。
「そもそも、それは… どういうゲームになるんですか?あなたがその腐男子というのはわかりましたがゲームについてもう少し詳しく教えて頂かないと」
そこまで言うと、弟は私を見て首を傾げる。
「…なんです?」
「あれ?くろ… 兄さんは俺のこと、軽蔑したりしないの?かなって。いや、ほら!そういうの… 嫌いな人間もいるから」
驚いた表情と何だか複雑そうな表情をする弟に盛大に溜め息ついてから、ジトリと目を送る…。
「なんです?拒絶してほしかったのですか?別に弟がMでも罵倒と張っ倒すくらいなら…『待って待って!ちょっと待ってお兄サマw途中までの雰囲気どこにやっちゃったのw』
「ふぅ、違ったのですか…」
違うよ!?とツッコミを入れる弟は『あれ?途中までのシリアスな雰囲気どこに行っちゃったの!?』と一人で喚いているので、とりあえず放置してみました。
・・・・・数分後。
ハイドに新しい紅茶を淹れてもらい、買い出しに行かせる。ようやく、弟も静かになったので先ほどの問いに紅茶を一口飲んで答える。
「先ほどの、あなたの質問ですが」
そこで一旦言葉を切って、弟の目をじっと見据えると嘲笑か自嘲の笑みか、自分でも無意識に口角を上げていました。
「ええ、確かにそういった者たちを嫌悪する者たちもいることは事実。ですが、この世界ではそれも少数派ですよ?…だからこそ、この世界は酷く醜くなってしまった」
え?醜く…??どういこと?
そう首を傾げる弟に、くすりと笑う。
「別にそれが一概に悪いとは言いませんがね。…奴隷市場、特に需要が高いのは何だと思います?」
「え゙ッ」
「貴族に需要が高く、より高値で取引きされているのが、男の子なんですよ?それもあなたくらいの。今の貴族は腐りきった連中ばかり、彼らのほとんどは… 少年愛好家ばかりですよ。」
くすりと冷たい笑みが浮かべる私に、サッと青ざめた弟が『なんで…』と口にする。
「それは――‥ 」
一瞬、口走りそうになった言葉を呑み込んで、またニコリと弟に目を向ける。その瞳に酷薄な光を宿らせてーー。
「いえ、あなたが知る必要のないことですよ」
その言葉にか、それとも私の表情を見てか… びくり、と体を震わせる弟。話を逸らすために手をパンパン叩くと弟は目を瞬く。
「それよりも、いい加減ゲームについて教えて下さい」
だいぶ、話が逸れたせいなのか、弟がまだ何か聞きたそうにしていましたが、私がこれ以上話す気がないと察すると、そのゲームについて語り始めました。
今後のことについて話すにしても、先ずは弟の言うその乙女ゲームというゲームについて知らなければ元も子もない、そう告げると弟も頷きました。
「そもそも、それは… どういうゲームになるんですか?あなたがその腐男子というのはわかりましたがゲームについてもう少し詳しく教えて頂かないと」
そこまで言うと、弟は私を見て首を傾げる。
「…なんです?」
「あれ?くろ… 兄さんは俺のこと、軽蔑したりしないの?かなって。いや、ほら!そういうの… 嫌いな人間もいるから」
驚いた表情と何だか複雑そうな表情をする弟に盛大に溜め息ついてから、ジトリと目を送る…。
「なんです?拒絶してほしかったのですか?別に弟がMでも罵倒と張っ倒すくらいなら…『待って待って!ちょっと待ってお兄サマw途中までの雰囲気どこにやっちゃったのw』
「ふぅ、違ったのですか…」
違うよ!?とツッコミを入れる弟は『あれ?途中までのシリアスな雰囲気どこに行っちゃったの!?』と一人で喚いているので、とりあえず放置してみました。
・・・・・数分後。
ハイドに新しい紅茶を淹れてもらい、買い出しに行かせる。ようやく、弟も静かになったので先ほどの問いに紅茶を一口飲んで答える。
「先ほどの、あなたの質問ですが」
そこで一旦言葉を切って、弟の目をじっと見据えると嘲笑か自嘲の笑みか、自分でも無意識に口角を上げていました。
「ええ、確かにそういった者たちを嫌悪する者たちもいることは事実。ですが、この世界ではそれも少数派ですよ?…だからこそ、この世界は酷く醜くなってしまった」
え?醜く…??どういこと?
そう首を傾げる弟に、くすりと笑う。
「別にそれが一概に悪いとは言いませんがね。…奴隷市場、特に需要が高いのは何だと思います?」
「え゙ッ」
「貴族に需要が高く、より高値で取引きされているのが、男の子なんですよ?それもあなたくらいの。今の貴族は腐りきった連中ばかり、彼らのほとんどは… 少年愛好家ばかりですよ。」
くすりと冷たい笑みが浮かべる私に、サッと青ざめた弟が『なんで…』と口にする。
「それは――‥ 」
一瞬、口走りそうになった言葉を呑み込んで、またニコリと弟に目を向ける。その瞳に酷薄な光を宿らせてーー。
「いえ、あなたが知る必要のないことですよ」
その言葉にか、それとも私の表情を見てか… びくり、と体を震わせる弟。話を逸らすために手をパンパン叩くと弟は目を瞬く。
「それよりも、いい加減ゲームについて教えて下さい」
だいぶ、話が逸れたせいなのか、弟がまだ何か聞きたそうにしていましたが、私がこれ以上話す気がないと察すると、そのゲームについて語り始めました。
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