リトル君の魔法学園生活

鬼灯

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41_テスト

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テスト当日

…結局、自信がないまま当日を迎えてしまった。もう嫌だ。登校拒否をしたい…。俺は寮の前で立ち止まった。

「ヒルエ…俺の代わりにテスト受けてくれ」

「断固拒否だ。めんどくさい」

「ヒルエのバーカ!!!」

「そんなに犯されたいなら犯してやるぞ?もう止めてと泣くまでな」

ヒルエはキッと俺を睨んで言った。めっちゃ怖いですヒルエさん。

「…学校行きたくない」

「わがまま言うんじゃねぇよ。行くぞ」

ヒルエは俺の手を引っ張って学校へ向かっていく。鬼め。




-----------


「うううう…」

「ヒルエ、リトルは大丈夫なの…?」

「ほっとけ、いつもあんな感じだ。しかも最後のテストが召喚だからな。あいつ、今日1日死んでるぜ」

ヒルエは心底楽しそうな顔で言った。このドSめ。一回零点とってしまえばいいのに。まぁ、ヒルエに限ってそれはないよな…何や感やでこいつて天才だし…

「んで、お前、できるようになったのか?召喚」

「出来てたらこんなに憂鬱になってない…」

「大丈夫だよ、リトル!やるだけやってみよう」

「セルト~!今はお前の優しさが癒しだ!」

俺はセルトに抱きつく。セルトはよしよしと頭を撫でながら俺を抱きしめる。天使だ。

「うぜぇ」

「ベー」

「そんな暇あるんならこの暇に勉強しろよ。ほら、一限は白学だろ」

「うううー」

俺はうなだれながら、ヒルエから教科書を受け取る。テストなんてこの世からなくなってしまえ…。



-----------



とりあえず俺は召喚テスト以外をなんとか乗り切った。自信?そんなものあるわけないだろ。あったら、こんなとぼとぼ召喚テストの会場に行ってないわ!

ああ、どうしよう…
俺は夏休み補修決定で、地獄を見るんだろうな…

「これより召喚テストを行う!ルールは召喚魔法陣を描きレベルに関わらず召喚できたら合格だ。まずは、光属性の者から」

よりにもよって最初かよ!!!なんで俺しかいないのに光属性からなんだよ!後でいいだろう…

「…はい」

俺は魔法陣を描く。丁寧に丁寧に描いていく。なんで魔法陣ってこんな複雑なんだ。

「準備できました」

「よし、じゃあ、召喚してみろ」



「我、天使の加護を受けし者、我の呼びかけに応えよー召喚サモン

魔法陣は青白く光り輝き、発動する。俺は必死に魔力を注ぎ込む。やがてその光は姿を形成していく。

「きゅー」

出てきたのは、副委員長と一緒に治療したケットシーだった。

「合格だ。光属性のお前に闇属性のケットシーが出てくるなんて珍しい。反対属性なのにな」

「ありがとうおおおおおお!!お前よく俺が分かったな!」

「ん?どっかで会ったことがあるのか?」

「前にこいつが怪我したの治したんです」

「ああ、じゃあ、魔力感知だな。妖精や精霊は気に入ったものの魔力を感知して召喚される」

俺はケットシーを抱きしめる。こいつは俺の救世主だ。

「んじゃ、次」

こうして俺はテストを無事乗り切った。あの時良いことしておいて良かったです…!!

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