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55_変化
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案内をしてから2日経った。俺はあの2人と関わることなく過ごして…いない。
それどころか増えている。なぜか増えている。しかも、他の転校生も続々と俺に声をかけてくる。特にくっついてくるのは別のクラスのくせに俺にべったりのアケディアさん。脱力系イケメンだ。いつも何も言わずに俺の肩に頭を置いている。一回邪魔だからやんわりと止めるように言ったら睨まれた。怖かった。
ヒルエもセルトも最初は注意していたが、今では注意してない。というか、トラブルになるから、辞めてもらった。
「リトちゃん、今度お部屋にお邪魔しても良いかしら」
「ヤダ…。あ、」
思わず本音が出てしまった。
「あはは、振られちゃったね。ルクスリア」
「うるさいわよ。インウィディア」
インウィディアさんの頭をオネエさんは殴る。痛そうだ…。
「まぁ、この僕が頼んだら、即座に了解するだろう」
スペルビアさんが踏ん反り返って言っている。しないよ。
「チ、うるせぇな。勝手に行きゃあ良いだろうが」
良いわけないだろう。強面の顔をそれ以上怖くしないでください。イラさん。
「お前ら、散れよ」
ヒルエが顔をしかめて言った。勇者だな。ちなみにセルトは特別授業だからいない。
「すいません。みんなも謝りましょう」
グラさん。ほんと天使ですね。セルトと良い勝負ですよ。見た目だけ。
「こいつがどっかいけば良い」
「あ?なんで俺がリトルから離れなきゃならねぇんだよ」
イラさんとヒルエって水と油だよな。めっちゃ相性悪いよ。
「まぁまぁ、ここで喧嘩したらリトセクトルさんが困ってしまいますよ」
アワリティアさんが言うことはごもっともだ。しかし、そう思うなら、全員俺から離れれば落ち着くんだ。顔面偏差値が高くて俺はもうしんどいよ。
「リトル、今日はお前の部屋に行くからな!」
まだ続いていたのかその話!俺の部屋はどうでも良いだろう。
「俺の同室者にも許可取らないと…」
「そんなの知るかよ」
「ちょっとちょっと、君たち行くならちゃんと時間も伝えないといけないだろう」
いやいやインウィディアさん。そこじゃない。
「じゃあ、8時で良いわね。みんなで行くから待っててね」
「いやだ…来なくて良いです」
「すいません」
申し訳なさそうにしてるグラさん。止めはしないんだね。
「みんな勝手に進めてはいけないよ。8時で大丈夫かな?」
時間じゃない!勝手に決めちゃいけないのはそもそも部屋に行くかどうかだよ!
「来るな」
俺がいいにくいことをはっきりと!だからヒルエ大好きだ。
「君の意見は聞いてません」
アワリティアさんなんか笑顔が怖いぞ!
「こいつの同室は俺と生徒会役員だ。許可とれ」
「嫌だね。どうしてこの僕がそんな面倒なことをしなければいけないんだ」
スペルビアさん、どこまで自己中なんだ。
「あの、俺ちょっとトイレ行ってきます!」
俺は勢いよく立つとヒルエの手をとって走った。逃げるが勝ちだ。
「なんで俺の周りにはイケメンが集まって来るんだーー!」
「トラブルメーカーだからだよ」
一緒に走っているヒルエが冷静な声でそう言った。俺は断じてトラブルメーカーじゃない!
それどころか増えている。なぜか増えている。しかも、他の転校生も続々と俺に声をかけてくる。特にくっついてくるのは別のクラスのくせに俺にべったりのアケディアさん。脱力系イケメンだ。いつも何も言わずに俺の肩に頭を置いている。一回邪魔だからやんわりと止めるように言ったら睨まれた。怖かった。
ヒルエもセルトも最初は注意していたが、今では注意してない。というか、トラブルになるから、辞めてもらった。
「リトちゃん、今度お部屋にお邪魔しても良いかしら」
「ヤダ…。あ、」
思わず本音が出てしまった。
「あはは、振られちゃったね。ルクスリア」
「うるさいわよ。インウィディア」
インウィディアさんの頭をオネエさんは殴る。痛そうだ…。
「まぁ、この僕が頼んだら、即座に了解するだろう」
スペルビアさんが踏ん反り返って言っている。しないよ。
「チ、うるせぇな。勝手に行きゃあ良いだろうが」
良いわけないだろう。強面の顔をそれ以上怖くしないでください。イラさん。
「お前ら、散れよ」
ヒルエが顔をしかめて言った。勇者だな。ちなみにセルトは特別授業だからいない。
「すいません。みんなも謝りましょう」
グラさん。ほんと天使ですね。セルトと良い勝負ですよ。見た目だけ。
「こいつがどっかいけば良い」
「あ?なんで俺がリトルから離れなきゃならねぇんだよ」
イラさんとヒルエって水と油だよな。めっちゃ相性悪いよ。
「まぁまぁ、ここで喧嘩したらリトセクトルさんが困ってしまいますよ」
アワリティアさんが言うことはごもっともだ。しかし、そう思うなら、全員俺から離れれば落ち着くんだ。顔面偏差値が高くて俺はもうしんどいよ。
「リトル、今日はお前の部屋に行くからな!」
まだ続いていたのかその話!俺の部屋はどうでも良いだろう。
「俺の同室者にも許可取らないと…」
「そんなの知るかよ」
「ちょっとちょっと、君たち行くならちゃんと時間も伝えないといけないだろう」
いやいやインウィディアさん。そこじゃない。
「じゃあ、8時で良いわね。みんなで行くから待っててね」
「いやだ…来なくて良いです」
「すいません」
申し訳なさそうにしてるグラさん。止めはしないんだね。
「みんな勝手に進めてはいけないよ。8時で大丈夫かな?」
時間じゃない!勝手に決めちゃいけないのはそもそも部屋に行くかどうかだよ!
「来るな」
俺がいいにくいことをはっきりと!だからヒルエ大好きだ。
「君の意見は聞いてません」
アワリティアさんなんか笑顔が怖いぞ!
「こいつの同室は俺と生徒会役員だ。許可とれ」
「嫌だね。どうしてこの僕がそんな面倒なことをしなければいけないんだ」
スペルビアさん、どこまで自己中なんだ。
「あの、俺ちょっとトイレ行ってきます!」
俺は勢いよく立つとヒルエの手をとって走った。逃げるが勝ちだ。
「なんで俺の周りにはイケメンが集まって来るんだーー!」
「トラブルメーカーだからだよ」
一緒に走っているヒルエが冷静な声でそう言った。俺は断じてトラブルメーカーじゃない!
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