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呉入港
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ー呉港ー
ゆきなみが吹雪に回航され、呉港に入ると回航用のロープが放される。
「錨下ろォ~せ!!」
美琴は艦が停止すると団十郎からゆきなみに臨時に渡された乗組員達にそう言った。そうすると数秒の間が開き艦首の錨が勢いよく下ろされ、海面が揺れた。
ガコン
そういう音を出し、錨が下ろし終わった。
「大佐。左舷内火艇、下ろし終わりました」
すると艦橋に乗組員が左舷の内火艇を下ろし終わったと報告してきた。
「ああ、わかった。今行きます」
そう言って美琴は艦橋を後にした。
─────────────
ー呉鎮守府ー
「君が団十郎の曾孫かい?」
港に上がるなりそう声をかけられた。その声の方向を見ると何時も写真で見たことがある顔で第一種軍装を着た軍人が立っていた。未琴はその顔を確認するなり敬礼をした。
「!川崎未琴大佐であります。山本…少将閣下!」
「そうだったか。川崎大佐、では、ついてきてくれ。…団十郎もだ」
自分は艦に戻ろうとしていた団十郎にも声がかけられ、未琴と団十郎は山本少将の後について鎮守府に入っていった。
─会議室─
未琴と団十郎は山本少将に会議室に通された。
「楽にしてくれ。で、だ。団十郎。お前から急に連絡が来たのは驚いたぞ」
山本少将は会議室の椅子に座るなりそう言って団十郎に話しかける。
「曾孫が来たから呉に会いに来い、だなんてな」
「…そんな省いてたの?曾祖父さんよ」
未琴は大雑把な曾祖父にあきれていた。
「は、ハハハ!……すまん」
「ったく。次は君だ。未琴君。君の船の事を私にも説明してもらえるかな?」
山本少将は団十郎の話を軽く切り上げると今度は未琴に質問してきた。
「…はい。あの艦の名前はゆきなみ型護衛艦一番艦ゆきなみ、元護衛艦です。いっちゃあ元自衛隊─大日本帝国海軍の後継組織所属の”駆逐艦“です」
軽く説明する。
「こ、このデカさで駆逐艦なのか?だが、何で単装砲一門しか無いんだ?」
山本少将はゆきなみが駆逐艦だということに驚きの声を上げた。
来るよね、やっぱり
「ゆきなみは主砲が一門しか無いってのは主砲を必要最低限に留めて接近前に撃破するってのが設計理念のイージス艦だからです」
「必要最低限?他に武装があるのか?」
「あります。ミサイルっていうのが。ようは噴進弾で、これを使う。こいつは放つと敵を追尾して必ず当たるさしずめサジタリウスの矢─外れることの無い矢ですかね」
「で、これを使うのがイージスシステム。まぁ、本家じゃないけど。沢山の目標を同時に認識、攻撃できる。あとは航空機…」
「ちょ、ちょっとまて!航空機を積めるのか!?」
山本少将は航空機の所に引っ掛かったらしい。…絶対他にあったろ。流石団十郎の同期
「はい。海鳥ってあだ名の双発でその場で上昇、発艦できる」
「未来の技術は凄いな。なら魚雷はどうなんだ?後、接近されたりしたら?」
「もし接近されたら、CIWSっていうガトリング砲で蜂の巣にします。後魚雷は最大雷速70キロ出て酸素じゃなくて水素、水を出すから見つかりにくい」
そう言うと山本少将は考え込み、口を開いた。
「…なら君は軍人なのか?」
「……いえ、未来の日本には…軍はありません」
「軍が無いだと!?」
団十郎が叫んだ。
「うるさいぞ、団十郎。…何で未来の日本に軍が無いんだ?」
山本少将がまともだった。よかったわ~
「……はい、日本は1941年12月7日に起きた日本とアメリカの戦争に日本が負け…軍隊を解散させられたからです」
「この戦は負け戦か…」
「ですが!未来では日本が勝てた確率は有る。そう言っている研究家も居ますしゆきなみにその論文の写しや歴史書もありますからいけます」
未琴がそう言うと山本少将の顔が少し晴れたような気がした。そこで未琴は山本少将にあるお願いをした。
「山本少将、お願いが二つあります」
「何だ?」
「自分を海軍に入れていただきたい」
「ああ、それは構わない。君は今後大切になるからな。─大佐の階級を与えよう」
「ありがとうございます。もう一つはゆきなみに人員を回していただきたい。ゆきなみは私一人で動かしているので人手が「ちょ、ちょっと待て!」」
山本少将が話を割って叫んだ。
「一人で巡洋艦クラスの船を動かしているのか!?」
「は、はい。そうですが」
「…団十郎。貴様、とんでもない曾孫だな」
「言うな、気にしてるし…」
「あの…」
未琴がズーンとなっている二人に声をかけた。
「あ、ああ。すまないな未琴君」
「す、すまんな。未琴」
「ゆきなみへの人員派遣は上に伝えておこう。でだ、未琴君、二日後に帝都で御前会議があるから君も来なさい。私の護衛とでも言っておく」
山本少将から御前会議への付き添いを言い渡された。
「はっ、わかりました」
「なら、その間俺は未琴の艦の護衛で呉にか?」
「いや、団十郎。私はゆきなみに乗って帝都に向かう。団十郎は…ゆきなみと編成を組んで帝都に向かってくれ」
「はいよ、わかったぜ、山本」
ゆきなみが吹雪に回航され、呉港に入ると回航用のロープが放される。
「錨下ろォ~せ!!」
美琴は艦が停止すると団十郎からゆきなみに臨時に渡された乗組員達にそう言った。そうすると数秒の間が開き艦首の錨が勢いよく下ろされ、海面が揺れた。
ガコン
そういう音を出し、錨が下ろし終わった。
「大佐。左舷内火艇、下ろし終わりました」
すると艦橋に乗組員が左舷の内火艇を下ろし終わったと報告してきた。
「ああ、わかった。今行きます」
そう言って美琴は艦橋を後にした。
─────────────
ー呉鎮守府ー
「君が団十郎の曾孫かい?」
港に上がるなりそう声をかけられた。その声の方向を見ると何時も写真で見たことがある顔で第一種軍装を着た軍人が立っていた。未琴はその顔を確認するなり敬礼をした。
「!川崎未琴大佐であります。山本…少将閣下!」
「そうだったか。川崎大佐、では、ついてきてくれ。…団十郎もだ」
自分は艦に戻ろうとしていた団十郎にも声がかけられ、未琴と団十郎は山本少将の後について鎮守府に入っていった。
─会議室─
未琴と団十郎は山本少将に会議室に通された。
「楽にしてくれ。で、だ。団十郎。お前から急に連絡が来たのは驚いたぞ」
山本少将は会議室の椅子に座るなりそう言って団十郎に話しかける。
「曾孫が来たから呉に会いに来い、だなんてな」
「…そんな省いてたの?曾祖父さんよ」
未琴は大雑把な曾祖父にあきれていた。
「は、ハハハ!……すまん」
「ったく。次は君だ。未琴君。君の船の事を私にも説明してもらえるかな?」
山本少将は団十郎の話を軽く切り上げると今度は未琴に質問してきた。
「…はい。あの艦の名前はゆきなみ型護衛艦一番艦ゆきなみ、元護衛艦です。いっちゃあ元自衛隊─大日本帝国海軍の後継組織所属の”駆逐艦“です」
軽く説明する。
「こ、このデカさで駆逐艦なのか?だが、何で単装砲一門しか無いんだ?」
山本少将はゆきなみが駆逐艦だということに驚きの声を上げた。
来るよね、やっぱり
「ゆきなみは主砲が一門しか無いってのは主砲を必要最低限に留めて接近前に撃破するってのが設計理念のイージス艦だからです」
「必要最低限?他に武装があるのか?」
「あります。ミサイルっていうのが。ようは噴進弾で、これを使う。こいつは放つと敵を追尾して必ず当たるさしずめサジタリウスの矢─外れることの無い矢ですかね」
「で、これを使うのがイージスシステム。まぁ、本家じゃないけど。沢山の目標を同時に認識、攻撃できる。あとは航空機…」
「ちょ、ちょっとまて!航空機を積めるのか!?」
山本少将は航空機の所に引っ掛かったらしい。…絶対他にあったろ。流石団十郎の同期
「はい。海鳥ってあだ名の双発でその場で上昇、発艦できる」
「未来の技術は凄いな。なら魚雷はどうなんだ?後、接近されたりしたら?」
「もし接近されたら、CIWSっていうガトリング砲で蜂の巣にします。後魚雷は最大雷速70キロ出て酸素じゃなくて水素、水を出すから見つかりにくい」
そう言うと山本少将は考え込み、口を開いた。
「…なら君は軍人なのか?」
「……いえ、未来の日本には…軍はありません」
「軍が無いだと!?」
団十郎が叫んだ。
「うるさいぞ、団十郎。…何で未来の日本に軍が無いんだ?」
山本少将がまともだった。よかったわ~
「……はい、日本は1941年12月7日に起きた日本とアメリカの戦争に日本が負け…軍隊を解散させられたからです」
「この戦は負け戦か…」
「ですが!未来では日本が勝てた確率は有る。そう言っている研究家も居ますしゆきなみにその論文の写しや歴史書もありますからいけます」
未琴がそう言うと山本少将の顔が少し晴れたような気がした。そこで未琴は山本少将にあるお願いをした。
「山本少将、お願いが二つあります」
「何だ?」
「自分を海軍に入れていただきたい」
「ああ、それは構わない。君は今後大切になるからな。─大佐の階級を与えよう」
「ありがとうございます。もう一つはゆきなみに人員を回していただきたい。ゆきなみは私一人で動かしているので人手が「ちょ、ちょっと待て!」」
山本少将が話を割って叫んだ。
「一人で巡洋艦クラスの船を動かしているのか!?」
「は、はい。そうですが」
「…団十郎。貴様、とんでもない曾孫だな」
「言うな、気にしてるし…」
「あの…」
未琴がズーンとなっている二人に声をかけた。
「あ、ああ。すまないな未琴君」
「す、すまんな。未琴」
「ゆきなみへの人員派遣は上に伝えておこう。でだ、未琴君、二日後に帝都で御前会議があるから君も来なさい。私の護衛とでも言っておく」
山本少将から御前会議への付き添いを言い渡された。
「はっ、わかりました」
「なら、その間俺は未琴の艦の護衛で呉にか?」
「いや、団十郎。私はゆきなみに乗って帝都に向かう。団十郎は…ゆきなみと編成を組んで帝都に向かってくれ」
「はいよ、わかったぜ、山本」
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