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11 相性
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「サーシャ、身に着けているものを全部脱げ」
「はい」
サーシャは一糸まとわぬ姿となった。均整のとれた肉体と顔。透けるような肌。ふわりと軽やかな金髪。これを欲しがらない男などいないか。
「明るいうちは恥ずかしいです・・・」
「じっくり見たいんだ、明るいうちに」
サーシャは手の置き場所に悩んでいるようだ。彼女だけではない。この国の美女は残らず俺が抱きたい。今はまず彼女を抱きたい。ベッドに座らせ、肩に手を回して抱き寄せる。
じっくりと味わうようにキスをする。サーシャの舌が応じる。お互いの息が顔にかかってくる。
サーシャが俺の服を脱がせ始めた。恥じらいはあるものの、快楽への期待が勝っているのだろう。
「昨日は途中で終わってしまったからね。今日はたっぷりと続きをやろう」
「お願いします」
筋繊維の方向をなぞるようにサーシャの身体に触れてゆく。凝り固まりやすい肩甲骨と背骨のあいだ、肩と首のあいだを手のひらでじっくりと温めながら指圧をしてゆく。声は出さないがため息が聞こえてくる。
「いつもそんなに丁寧に女性に接するのですか?」
「その方が気持ちいいでしょ?」
応じたあとにキスを続ける。ああ、大事な話をするのを忘れていた。
「身体がつったり、どこかに痛みがあったりしたらすぐに止めるから、必ず言うように」
「はい・・・」
目がもう蕩けているな。たっぷりと焦らして自分から欲しがるまで可愛がってやろうと思ったが、碧い瞳がうるんでいる姿を見たら、俺の方が早くサーシャに入れたくなってしまった。
「今日はサーシャが上で俺を受け入れるんだ。できるな?」
「はい・・・」
ゆっくりとサーシャの中に入ってゆく。
ポイントは昨日の時点で分かっている。騎乗位なら角度調整もラクだ。
ピストン運動を始める。サーシャは俺にしがみつき、息が首元から耳のあたりに吹きかけられる。光に透かされるレースのような金髪が俺の身体をくすぐる。十分もしないうちに、サーシャはため息とともに果てた。
「なんで・・・私よりも私に詳しいのですか?」
「ただの相性だよ」
本当にサーシャとは身体の相性がいい。イカない女性はどれだけ開発を頑張ってみてもイカない。ポイントも見つからない。寝た女性の半数がイケたら十二分に男性として凄いと思う。
ピストン運動を続けているうちに、またサーシャがイった。男への見せ方も上手だ。顔の表情、身体のしならせ方、痙攣して胸や背中が波打っている様子までしっかりと目線に入る。
彼女の中の同じ場所を、同じリズムで、同じ強さでこすり続ける。ゆっくりとだ。
「君がもう無理だと言うまで続けるから」
「あの・・・アラヒト様は私では果てないのですか?」
「気が向いたらね」
女性がイってしまう瞬間は男として生きている実感が湧いてくる。他のものには替えがたい快感を感じると同時に、冷静にもなっている。というのも、何度も何度も女性がイった後という状況はけっこう危険で、いつ何が起きても冷静に対処しなくてはいけないからだ。
女性は何度もイクと糸の切れた人形のようにぐったりと動かなかくなったりする。ちんこが変な方向に折られてしまいそうになることもあるし、女性の全体重が自分の身体に圧し掛かってくるくることもある。
下半身は硬く気持ちは燃え滾ったまま、頭は冷静になる。俺が初めて女性をイカせた時から、こういうセックスばかりするようになってしまった。
俺はちんこを立てたまま果てずに、ただずっと女性をイカせ続けるだけの存在になる。
だいたい十五回目くらいだろうか。
サーシャの名前を呼んでも返事が無くなった。気絶してるな。
うーん、やり過ぎたか。人身売買を国がやっているという事実に、怒りとも困惑とも悲しみとも言えない複雑な感情になってしまった。
一言でいえば気に入らないのだ。その苛立ちをサーシャとのセックスに乗せてしまったな。
女性の記憶が飛ぶ程度なら別にたいしたことは無いが、気絶しているというのはわりと危険な状態だ。男として俺の落ち度でもある。
気絶したということは、脳がそれ以上の快感を肉体に与えることを拒否したということだからだ。
ということは、だいたい15回以内に強引に射精しなくては、サーシャで俺はイカないということになる。たっぷり女性がイったのならば男として十分に満足のいく話なのだが、彼女は俺を満足させられなかったと感じるようになるだろう。男性の射精とは象徴的なものだという説明をしたとしても納得するかどうか。
ちんこは立ったままだが、サーシャの身体からゆっくりと抜いた。
身体から異物を抜かれて、サーシャは気が付いたようだ。
「少し・・・気絶していました・・・」
「そうみたいだね」
武術が身についているせいか、落ちた経験もあるみたいだな。
急に上体を起こそうとしたので手で制した。
「気絶したあとは危ないから、急に身体を起こしちゃダメだよ」
「お優しいんですね」
横になったままサーシャは嬉しそうに微笑んだ。
身体や頬や髪の毛をゆっくりとなでてゆく。心地よくてずっと触れていられそうな気がするが、これはサーシャを安心して寝かせたままにしておくためのものでもある。
脳に血が回っていない状態だったのだから、彼女は貧血と同じ状態にある。
急に身体を起こしたり立ったりしたら彼女はその場に倒れてしまうだろう。
以前にいた世界では、セックスのあとに急に起き上がって、勝手に歩きだして、勝手になにもないところで転んで、なぜか俺に灰皿を投げつけてきた女性がいた。
何度もイカされた上に転んだなんてのは女性のプライドを傷つけるのだろう。
いまだに人前で転ぶと恥をかいたと思う女性心理は分からない。
セックスの内容さえ良ければ他のことはだいたいどうでもいいと考える俺のような偏った人間には、そういう細かな女性の機微のようなものは永遠に分からないだろう。
「はい」
サーシャは一糸まとわぬ姿となった。均整のとれた肉体と顔。透けるような肌。ふわりと軽やかな金髪。これを欲しがらない男などいないか。
「明るいうちは恥ずかしいです・・・」
「じっくり見たいんだ、明るいうちに」
サーシャは手の置き場所に悩んでいるようだ。彼女だけではない。この国の美女は残らず俺が抱きたい。今はまず彼女を抱きたい。ベッドに座らせ、肩に手を回して抱き寄せる。
じっくりと味わうようにキスをする。サーシャの舌が応じる。お互いの息が顔にかかってくる。
サーシャが俺の服を脱がせ始めた。恥じらいはあるものの、快楽への期待が勝っているのだろう。
「昨日は途中で終わってしまったからね。今日はたっぷりと続きをやろう」
「お願いします」
筋繊維の方向をなぞるようにサーシャの身体に触れてゆく。凝り固まりやすい肩甲骨と背骨のあいだ、肩と首のあいだを手のひらでじっくりと温めながら指圧をしてゆく。声は出さないがため息が聞こえてくる。
「いつもそんなに丁寧に女性に接するのですか?」
「その方が気持ちいいでしょ?」
応じたあとにキスを続ける。ああ、大事な話をするのを忘れていた。
「身体がつったり、どこかに痛みがあったりしたらすぐに止めるから、必ず言うように」
「はい・・・」
目がもう蕩けているな。たっぷりと焦らして自分から欲しがるまで可愛がってやろうと思ったが、碧い瞳がうるんでいる姿を見たら、俺の方が早くサーシャに入れたくなってしまった。
「今日はサーシャが上で俺を受け入れるんだ。できるな?」
「はい・・・」
ゆっくりとサーシャの中に入ってゆく。
ポイントは昨日の時点で分かっている。騎乗位なら角度調整もラクだ。
ピストン運動を始める。サーシャは俺にしがみつき、息が首元から耳のあたりに吹きかけられる。光に透かされるレースのような金髪が俺の身体をくすぐる。十分もしないうちに、サーシャはため息とともに果てた。
「なんで・・・私よりも私に詳しいのですか?」
「ただの相性だよ」
本当にサーシャとは身体の相性がいい。イカない女性はどれだけ開発を頑張ってみてもイカない。ポイントも見つからない。寝た女性の半数がイケたら十二分に男性として凄いと思う。
ピストン運動を続けているうちに、またサーシャがイった。男への見せ方も上手だ。顔の表情、身体のしならせ方、痙攣して胸や背中が波打っている様子までしっかりと目線に入る。
彼女の中の同じ場所を、同じリズムで、同じ強さでこすり続ける。ゆっくりとだ。
「君がもう無理だと言うまで続けるから」
「あの・・・アラヒト様は私では果てないのですか?」
「気が向いたらね」
女性がイってしまう瞬間は男として生きている実感が湧いてくる。他のものには替えがたい快感を感じると同時に、冷静にもなっている。というのも、何度も何度も女性がイった後という状況はけっこう危険で、いつ何が起きても冷静に対処しなくてはいけないからだ。
女性は何度もイクと糸の切れた人形のようにぐったりと動かなかくなったりする。ちんこが変な方向に折られてしまいそうになることもあるし、女性の全体重が自分の身体に圧し掛かってくるくることもある。
下半身は硬く気持ちは燃え滾ったまま、頭は冷静になる。俺が初めて女性をイカせた時から、こういうセックスばかりするようになってしまった。
俺はちんこを立てたまま果てずに、ただずっと女性をイカせ続けるだけの存在になる。
だいたい十五回目くらいだろうか。
サーシャの名前を呼んでも返事が無くなった。気絶してるな。
うーん、やり過ぎたか。人身売買を国がやっているという事実に、怒りとも困惑とも悲しみとも言えない複雑な感情になってしまった。
一言でいえば気に入らないのだ。その苛立ちをサーシャとのセックスに乗せてしまったな。
女性の記憶が飛ぶ程度なら別にたいしたことは無いが、気絶しているというのはわりと危険な状態だ。男として俺の落ち度でもある。
気絶したということは、脳がそれ以上の快感を肉体に与えることを拒否したということだからだ。
ということは、だいたい15回以内に強引に射精しなくては、サーシャで俺はイカないということになる。たっぷり女性がイったのならば男として十分に満足のいく話なのだが、彼女は俺を満足させられなかったと感じるようになるだろう。男性の射精とは象徴的なものだという説明をしたとしても納得するかどうか。
ちんこは立ったままだが、サーシャの身体からゆっくりと抜いた。
身体から異物を抜かれて、サーシャは気が付いたようだ。
「少し・・・気絶していました・・・」
「そうみたいだね」
武術が身についているせいか、落ちた経験もあるみたいだな。
急に上体を起こそうとしたので手で制した。
「気絶したあとは危ないから、急に身体を起こしちゃダメだよ」
「お優しいんですね」
横になったままサーシャは嬉しそうに微笑んだ。
身体や頬や髪の毛をゆっくりとなでてゆく。心地よくてずっと触れていられそうな気がするが、これはサーシャを安心して寝かせたままにしておくためのものでもある。
脳に血が回っていない状態だったのだから、彼女は貧血と同じ状態にある。
急に身体を起こしたり立ったりしたら彼女はその場に倒れてしまうだろう。
以前にいた世界では、セックスのあとに急に起き上がって、勝手に歩きだして、勝手になにもないところで転んで、なぜか俺に灰皿を投げつけてきた女性がいた。
何度もイカされた上に転んだなんてのは女性のプライドを傷つけるのだろう。
いまだに人前で転ぶと恥をかいたと思う女性心理は分からない。
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