69 / 133
69 マッチョさん、有名人になっていることに気づく
しおりを挟む
クレイとダニエルとは竜族の里で別れた。結局最後までどっちがクレイでどっちがダニエルだったのか分からなかった。だいたい私は筋肉の付き方で人を見分けるのだが、あまりに肉付きが似ていると本当に誰だか分からなくなる。
ジェイさんが私たちとともに人間国を訪れることになった。今後は里長代行の役割も担うので、ジェイさんの判断が龍族の判断となる。魔王を倒す手がかりを探し、他の勇者と出会い、精霊の恩寵に報いたいのだそうだ。竜族の宗教的な姿勢を考えるとそういう行動になるのか。
里長から餞別にと、かつて魔王を封印した時に竜族が使っていたとされる三叉鎗をもらっていた。うーむ。伝説の武器というとカッコよくて強そうな気がするが、現実問題として数百年前の武器というものは使いものになるのだろうか。
ジェイさんは奥さんに別れを告げ、私たちに紹介してくれた。が、龍族というだけで見分けをつけるのが大変なのに、女性となるともう完全に分からない。話の流れ的に美しく聡明で優しい女性なのだということだけは分かったが、もう一度龍族の里に来て会ったとしても誰だか分からないだろう。あとで聞いてみたらフェイスさんにも分からなかったが、ツイグだけは女性だと分かったようだ。彼女のチャームポイントを指摘してジェイさんと盛り上がっていた。ツイグ、なぜそこまで分かるのだ。
今回の魔物襲撃によって、竜族の人たちはずいぶんと考え方が変わったらしい。人間族との交流を認めることや、対魔物の軍事協力などがあっさりと決まった。竜族の里の場所が場所なので、なかなか機動力を持った対応は難しいだろうとは思うが。
タカロスさんは軍事顧問として竜族の里に受け入れられることになったが、私たちと一緒に一度王都へ帰ることになった。裁可も無しに人間族がこうも山に消えたら、さすがに訝しがられるだろうとのこと。それもそうだ。今回は龍族の里に危機があったから長期滞在になったのだ。
帰りはタカロスさんの部隊の撤収と同時なのでこれまたラクではあった。山道なので当然歩かなくてはいけないが、水や食料を自分で持たなくてもいいし歩哨もしなくていい。
こういう旅で私は十分だ。サバイバルに近いような旅などもう経験しなくてもいい。あれは筋肉に悪い影響がありそうだ。
西の廃墟からタベルナ村まで向かい、きちんとしたタンパク質を補給して一泊した。またしても村長さんは留守か。今度はどこでなにをやっているのだろうか?
こうやって肉を食べていると、川魚を用いた栄養摂取がいかに難しいのか分かる。ふつうに生きていくだけならあの程度のタンパク質で十分なのだろうが、私の肉体ではかなり厳しいと思った。そもそも私は川魚で肉体を作ったことなど一度も無いし、そういうトレーニーの話も聞いたことが無い。
やはり家畜があってこそのトレーニーなのだ。
ソロウで一泊して明日にでも王都に向かおうということになった。今回の旅は強力過ぎて私もツイグも随分と消耗してしまった。ソロウのギルドも久しぶりな気がする。ルリさんも久々に見たな。
「今度はなにをやったんですか、フェイスさん・・・」
「なにって、龍族が困ってたんで魔物退治をしてきた。固有種だったんで魔石も取れた。タカロスの部隊が王都にもう運び込んでいるはずだ。」
タカロスさんの部隊はタベルナで休まずに一気に王都まで帰って行った。軍属というのはやはり大変なものだな。
「王都にできるだけ早く出頭するようにという話でしたよ。マッチョさんも来るようにとのことです。」
王にしてみれば、なにがあったのか当事者からできるだけ早く話を聞きたいだろう。私がいきなり山に連れていかれて消えたと思ったかもしれない。王に詰められて困ったら、予定通りフェイスさんのせいにしよう。
「今回は大事な客人もいるんだ。龍族のジェイだ。長旅だったし王都は明日でいいだろう。適当に使者を出しておいてくれ。そうすりゃ謁見の準備もしておいてくれるだろう。」
「龍族の勇者、ジェイと申す。」
「・・・精霊の恩寵、また出たんですね。ルリと申します。城塞都市ソロウへようこそ、ジェイさん。」
「しばらく人族の国で世話になる。よろしく頼む。」
相変わらず堅苦しいが、無礼よりはマシだろう。ジェイさんなりに勇者っぽい言動をしなくてはいけないと気を張っているのが分かる。
「エルフ国に遊びに行っていたんだろう。どうだった?」
「あそこはあんまり変わりようがありませんよ。それに遊びに行ったんじゃないですよ。休暇を使って訓練をしに行ったんです。」
「ふーん、相変わらずか。長命ってのも難しいもんだな。あまり変化があり過ぎるのも疲れるのかもしれんな。」
「エルフの長老が同じ事を言っていましたよ。変わらない日常を愛せよと。」
「なんだかんだで俺より長生きしそうだな、あのバアさん。」
いい言葉だ。変わらない日常。
筋トレをするのであれば、日々の栄養補給とトレーニングも変わらない日常でありたいものだ。
久々のソロウなので、ジェイさんとツイグを連れて食堂に行った。
「あれー、マッチョさん。久しぶりです~!」
いつもの給仕さんだ。・・・あれ。この子も少し筋肉質になったか?
「給仕さん、少しカッコよくなってないすか?」ツイグ、女性の体形の変化を扱うには言い方が雑だ。あとで注意してやらないとな。
「流行りの筋トレってやつですよ!肩こりも消えましたし、安眠になりましたし、お通じまで・・・失礼!これからお食事ですよね!いつものやつですか?」
「ええ、いつものやつ三人分ください。」
温野菜に肉。これぞトレーニーの食事だ。
「龍族の方にお肉って大丈夫なんでしょうか?」
タベルナ村では近くの川から自分で魚を獲ってきて生で食べていた。
「むかし族長に聞いたことがある。毒でもないし、魚とは違う旨さがあると聞いている。マッチョ殿の勧めならいただいてみよう。」
マッチョ殿。やはり龍族の勇者として見られようと気負っているのだろうな。
ツイグは勝手に食べ始めている。こういうところもあとでしっかり教育してやらないとな。そういえばいつかタベルナ村に行った時も、私よりに先に料理へ手を出してたな。トレーニーにとって食事が大切なことは教えたが、礼儀作法も教えなくてはいけないか。トレーニーの食事を横取りなどしたら、血の雨が降ることになる。ツイグはやらかしそうだ。
久々にこの食堂で食事をした。うん、これだよ。きちんと筋肉に効いている。
「これ、マッチョさんセット(大)って名前がついてるやつっすよね。」
なんだそのネーミングは。恥ずかしいな。
「マッチョ殿の名前がついているのか?食事に?」
「マッチョさん、動いたあとは食事って言ってたじゃないすか。んでトレーニングを始めた人たちの中でもお金を持っている人たちがこれを食べに来てたんですよね。マッチョさんと同じ食事をって。」
そんなことになっていたのか。初耳だ。
フェイスさんがスクワットをするくらいだ。ソロウでは筋トレが一般的になりつつあるのだろう。一時の流行としてではなく、実用的な習慣として根付いてほしいものだ。
ジェイさんが私たちとともに人間国を訪れることになった。今後は里長代行の役割も担うので、ジェイさんの判断が龍族の判断となる。魔王を倒す手がかりを探し、他の勇者と出会い、精霊の恩寵に報いたいのだそうだ。竜族の宗教的な姿勢を考えるとそういう行動になるのか。
里長から餞別にと、かつて魔王を封印した時に竜族が使っていたとされる三叉鎗をもらっていた。うーむ。伝説の武器というとカッコよくて強そうな気がするが、現実問題として数百年前の武器というものは使いものになるのだろうか。
ジェイさんは奥さんに別れを告げ、私たちに紹介してくれた。が、龍族というだけで見分けをつけるのが大変なのに、女性となるともう完全に分からない。話の流れ的に美しく聡明で優しい女性なのだということだけは分かったが、もう一度龍族の里に来て会ったとしても誰だか分からないだろう。あとで聞いてみたらフェイスさんにも分からなかったが、ツイグだけは女性だと分かったようだ。彼女のチャームポイントを指摘してジェイさんと盛り上がっていた。ツイグ、なぜそこまで分かるのだ。
今回の魔物襲撃によって、竜族の人たちはずいぶんと考え方が変わったらしい。人間族との交流を認めることや、対魔物の軍事協力などがあっさりと決まった。竜族の里の場所が場所なので、なかなか機動力を持った対応は難しいだろうとは思うが。
タカロスさんは軍事顧問として竜族の里に受け入れられることになったが、私たちと一緒に一度王都へ帰ることになった。裁可も無しに人間族がこうも山に消えたら、さすがに訝しがられるだろうとのこと。それもそうだ。今回は龍族の里に危機があったから長期滞在になったのだ。
帰りはタカロスさんの部隊の撤収と同時なのでこれまたラクではあった。山道なので当然歩かなくてはいけないが、水や食料を自分で持たなくてもいいし歩哨もしなくていい。
こういう旅で私は十分だ。サバイバルに近いような旅などもう経験しなくてもいい。あれは筋肉に悪い影響がありそうだ。
西の廃墟からタベルナ村まで向かい、きちんとしたタンパク質を補給して一泊した。またしても村長さんは留守か。今度はどこでなにをやっているのだろうか?
こうやって肉を食べていると、川魚を用いた栄養摂取がいかに難しいのか分かる。ふつうに生きていくだけならあの程度のタンパク質で十分なのだろうが、私の肉体ではかなり厳しいと思った。そもそも私は川魚で肉体を作ったことなど一度も無いし、そういうトレーニーの話も聞いたことが無い。
やはり家畜があってこそのトレーニーなのだ。
ソロウで一泊して明日にでも王都に向かおうということになった。今回の旅は強力過ぎて私もツイグも随分と消耗してしまった。ソロウのギルドも久しぶりな気がする。ルリさんも久々に見たな。
「今度はなにをやったんですか、フェイスさん・・・」
「なにって、龍族が困ってたんで魔物退治をしてきた。固有種だったんで魔石も取れた。タカロスの部隊が王都にもう運び込んでいるはずだ。」
タカロスさんの部隊はタベルナで休まずに一気に王都まで帰って行った。軍属というのはやはり大変なものだな。
「王都にできるだけ早く出頭するようにという話でしたよ。マッチョさんも来るようにとのことです。」
王にしてみれば、なにがあったのか当事者からできるだけ早く話を聞きたいだろう。私がいきなり山に連れていかれて消えたと思ったかもしれない。王に詰められて困ったら、予定通りフェイスさんのせいにしよう。
「今回は大事な客人もいるんだ。龍族のジェイだ。長旅だったし王都は明日でいいだろう。適当に使者を出しておいてくれ。そうすりゃ謁見の準備もしておいてくれるだろう。」
「龍族の勇者、ジェイと申す。」
「・・・精霊の恩寵、また出たんですね。ルリと申します。城塞都市ソロウへようこそ、ジェイさん。」
「しばらく人族の国で世話になる。よろしく頼む。」
相変わらず堅苦しいが、無礼よりはマシだろう。ジェイさんなりに勇者っぽい言動をしなくてはいけないと気を張っているのが分かる。
「エルフ国に遊びに行っていたんだろう。どうだった?」
「あそこはあんまり変わりようがありませんよ。それに遊びに行ったんじゃないですよ。休暇を使って訓練をしに行ったんです。」
「ふーん、相変わらずか。長命ってのも難しいもんだな。あまり変化があり過ぎるのも疲れるのかもしれんな。」
「エルフの長老が同じ事を言っていましたよ。変わらない日常を愛せよと。」
「なんだかんだで俺より長生きしそうだな、あのバアさん。」
いい言葉だ。変わらない日常。
筋トレをするのであれば、日々の栄養補給とトレーニングも変わらない日常でありたいものだ。
久々のソロウなので、ジェイさんとツイグを連れて食堂に行った。
「あれー、マッチョさん。久しぶりです~!」
いつもの給仕さんだ。・・・あれ。この子も少し筋肉質になったか?
「給仕さん、少しカッコよくなってないすか?」ツイグ、女性の体形の変化を扱うには言い方が雑だ。あとで注意してやらないとな。
「流行りの筋トレってやつですよ!肩こりも消えましたし、安眠になりましたし、お通じまで・・・失礼!これからお食事ですよね!いつものやつですか?」
「ええ、いつものやつ三人分ください。」
温野菜に肉。これぞトレーニーの食事だ。
「龍族の方にお肉って大丈夫なんでしょうか?」
タベルナ村では近くの川から自分で魚を獲ってきて生で食べていた。
「むかし族長に聞いたことがある。毒でもないし、魚とは違う旨さがあると聞いている。マッチョ殿の勧めならいただいてみよう。」
マッチョ殿。やはり龍族の勇者として見られようと気負っているのだろうな。
ツイグは勝手に食べ始めている。こういうところもあとでしっかり教育してやらないとな。そういえばいつかタベルナ村に行った時も、私よりに先に料理へ手を出してたな。トレーニーにとって食事が大切なことは教えたが、礼儀作法も教えなくてはいけないか。トレーニーの食事を横取りなどしたら、血の雨が降ることになる。ツイグはやらかしそうだ。
久々にこの食堂で食事をした。うん、これだよ。きちんと筋肉に効いている。
「これ、マッチョさんセット(大)って名前がついてるやつっすよね。」
なんだそのネーミングは。恥ずかしいな。
「マッチョ殿の名前がついているのか?食事に?」
「マッチョさん、動いたあとは食事って言ってたじゃないすか。んでトレーニングを始めた人たちの中でもお金を持っている人たちがこれを食べに来てたんですよね。マッチョさんと同じ食事をって。」
そんなことになっていたのか。初耳だ。
フェイスさんがスクワットをするくらいだ。ソロウでは筋トレが一般的になりつつあるのだろう。一時の流行としてではなく、実用的な習慣として根付いてほしいものだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる