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123 マッチョさん、再び戦場に立つ
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なにやら轟音で目が覚めた。
「マッチョさんいいっすか?ツイグっす。」
「鍵はかけていません。入ってきてください。」
「・・・スゴいっすね・・・なんすかその身体。」
褒められてもなんとも思わなくなってしまった。もらいものの肉体なのだ。
「ツイグ。伝令ですか?」
「あ、そうっす。もう始まってるっすよ。今回も砦とニャンコ族の集落の中間地点から魔物が出たそうです。また5000と報告されています。マッチョさんにも配置についてもらいたいそうっす。」
私は水差しの水を一杯だけ飲んでから急いで城門前に着いた。
朝食を食べずに動くなど久しぶりの経験だ。トレーニーになる以前のことではないだろうか?
「マッチョ君。ギリギリ間に合ったようじゃの。鎧は・・・まぁ入るものが無いな。」
タンクトップに短パンとトレーニング用の靴という始まりの装備に戻ってしまった。
すでに勇者の四人とドロスさんが待っていた。
「エルフの弓隊の射程に入ったようですね。作戦通りです。」
「また多いニャー。5000って・・・」
やっぱり私の聞き間違いでは無かったのか。
「ドロスさん。ドロスさんが魔王の立場だとしたら、大軍を小分けに出す理由ってなにが考えられるんですか?」
「ふつうに考えたら陽動じゃが・・・5000で軍を弱らせようとか魔石を奪おうという風にも見えるのう。そもそも5000を魔法で丸焼きにしても構わんのであれば、数万の魔物で魔法無しに一気に攻め込んでもおかしくない。大軍を送らない理由が思いつかん。」
伝令の大声が響いた。
「魔法来ます!」
「弓隊撤退開始!」
雷雲が蠢いた。エルフ族が次々に城壁から退避する。
空が光ったと思ったら、雷が落ちて来た。
と思ったら、王都上空かなり上のところで弾かれた。
・・・なんだ今のは?
空がイラついたように何度も光るが、やはり王都上空で雷が弾かれている。音だけが聞こえている。
「・・・もしかしてこれがマッチョ殿の能力か?」
射程距離がムチャクチャじゃないか。弱体化どころか、私を中心にざっくり半径300mという範囲で魔法を無効化するバリアが張られているというところか。
ぽかんとしていたドロスさんがハっとして叫んだ。
「伝令!弓兵を再配置して矢を降らせろ!」
エルフなだけに縄のぼりも上手にこなす。あっという間に再配置を終えて、魔物を倒してゆく音が聞こえる。
「伝令っす。城門周辺に魔物が張り付いてないっす。」
ドロスさんの表情が変わった。フェイスさんがロクでもないことを思いついた時と同じ顔だ。
「・・・城門を開けろ。いちおうすぐに閉める準備をしておけ。」
「えっ?・・・はっ!」
5000の魔物がいるのに、城門を開ける?四勇者と私が緊張する中、城門は開かれた。
城門を中心にして同心円状に魔物が距離を置いている。・・・なんだこの光景は。
「マッチョ君。ちょっとだけ城門から出てくれんかね?」
言われた通り、数歩だけ歩みを進めた。魔物が後ずさりする。
「はっ!魔物風情でも感情というものがあるようじゃのう。魔王の命令とマッチョ君の強さの間で揺らいでおるわ!」
似たようなものを見た気がする。なんだったかなぁ・・・
ああ、思い出した。ギルドに入った時の最初の依頼だ。
あの時も魔物に逃げられたのだった。
うーむ、もしかすると・・・
私は斧を置いてポージングをした。
モストマスキュラー。最高であり至高のポージングだ。
魔物たちが大きく引き下がる。
「これはいったい・・・」
やはりそういうことなのか。筋力が上がると精霊が大陸で用いられる力も上がるようだ。
ゴロゴロという音とともに、雷雲がより大きくなってきた。威力重視の大きな魔法が放たれようとしているようだ。私がもらった力を試そうというわけか。
「退避、間に合いません!」
私はとっさにポージングを決めた。
これ以上は無い。
人生最高とも言えるくらい美しく決まった。
巨大な光と音が先ほどよりかなり上空から聞こえて来た。
私の体調次第で魔法無効化の範囲と力はかなり左右されるようだ。
「マッチョさんいいっすか?ツイグっす。」
「鍵はかけていません。入ってきてください。」
「・・・スゴいっすね・・・なんすかその身体。」
褒められてもなんとも思わなくなってしまった。もらいものの肉体なのだ。
「ツイグ。伝令ですか?」
「あ、そうっす。もう始まってるっすよ。今回も砦とニャンコ族の集落の中間地点から魔物が出たそうです。また5000と報告されています。マッチョさんにも配置についてもらいたいそうっす。」
私は水差しの水を一杯だけ飲んでから急いで城門前に着いた。
朝食を食べずに動くなど久しぶりの経験だ。トレーニーになる以前のことではないだろうか?
「マッチョ君。ギリギリ間に合ったようじゃの。鎧は・・・まぁ入るものが無いな。」
タンクトップに短パンとトレーニング用の靴という始まりの装備に戻ってしまった。
すでに勇者の四人とドロスさんが待っていた。
「エルフの弓隊の射程に入ったようですね。作戦通りです。」
「また多いニャー。5000って・・・」
やっぱり私の聞き間違いでは無かったのか。
「ドロスさん。ドロスさんが魔王の立場だとしたら、大軍を小分けに出す理由ってなにが考えられるんですか?」
「ふつうに考えたら陽動じゃが・・・5000で軍を弱らせようとか魔石を奪おうという風にも見えるのう。そもそも5000を魔法で丸焼きにしても構わんのであれば、数万の魔物で魔法無しに一気に攻め込んでもおかしくない。大軍を送らない理由が思いつかん。」
伝令の大声が響いた。
「魔法来ます!」
「弓隊撤退開始!」
雷雲が蠢いた。エルフ族が次々に城壁から退避する。
空が光ったと思ったら、雷が落ちて来た。
と思ったら、王都上空かなり上のところで弾かれた。
・・・なんだ今のは?
空がイラついたように何度も光るが、やはり王都上空で雷が弾かれている。音だけが聞こえている。
「・・・もしかしてこれがマッチョ殿の能力か?」
射程距離がムチャクチャじゃないか。弱体化どころか、私を中心にざっくり半径300mという範囲で魔法を無効化するバリアが張られているというところか。
ぽかんとしていたドロスさんがハっとして叫んだ。
「伝令!弓兵を再配置して矢を降らせろ!」
エルフなだけに縄のぼりも上手にこなす。あっという間に再配置を終えて、魔物を倒してゆく音が聞こえる。
「伝令っす。城門周辺に魔物が張り付いてないっす。」
ドロスさんの表情が変わった。フェイスさんがロクでもないことを思いついた時と同じ顔だ。
「・・・城門を開けろ。いちおうすぐに閉める準備をしておけ。」
「えっ?・・・はっ!」
5000の魔物がいるのに、城門を開ける?四勇者と私が緊張する中、城門は開かれた。
城門を中心にして同心円状に魔物が距離を置いている。・・・なんだこの光景は。
「マッチョ君。ちょっとだけ城門から出てくれんかね?」
言われた通り、数歩だけ歩みを進めた。魔物が後ずさりする。
「はっ!魔物風情でも感情というものがあるようじゃのう。魔王の命令とマッチョ君の強さの間で揺らいでおるわ!」
似たようなものを見た気がする。なんだったかなぁ・・・
ああ、思い出した。ギルドに入った時の最初の依頼だ。
あの時も魔物に逃げられたのだった。
うーむ、もしかすると・・・
私は斧を置いてポージングをした。
モストマスキュラー。最高であり至高のポージングだ。
魔物たちが大きく引き下がる。
「これはいったい・・・」
やはりそういうことなのか。筋力が上がると精霊が大陸で用いられる力も上がるようだ。
ゴロゴロという音とともに、雷雲がより大きくなってきた。威力重視の大きな魔法が放たれようとしているようだ。私がもらった力を試そうというわけか。
「退避、間に合いません!」
私はとっさにポージングを決めた。
これ以上は無い。
人生最高とも言えるくらい美しく決まった。
巨大な光と音が先ほどよりかなり上空から聞こえて来た。
私の体調次第で魔法無効化の範囲と力はかなり左右されるようだ。
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