勇者パーティを引退したのに、勇者が連れ戻そうと追いかけ回してくるんだが

歩く、歩く。

文字の大きさ
76 / 116

74話 生きたい願い

しおりを挟む
 ガンダルフに乗せられたマーリンは、風になったような気分を味わっていた。
 瞬きをする度に景色が変わっていく。見慣れたはずの街が別世界になったようで、とても気持ちがいい。それにふかふかした毛皮がなんとも言えず気持ちよい。

「落ちないよう気を付けなよ」

 ハワードはそっとマーリンを支えてくれる。逞しい肉体に守られて、胸の高鳴りが抑えられない。
 初めて彼氏になってくれた男はスケベだが、とても強くて優しくて、マーリンに深い愛情を注いでくれる。心地よすぎて、恐いくらいに。

「んおっ! ケバブ屋があんじゃねぇか、がるるstop! ご当地ケバブを味わんねぇと」
「けばぶ?」
「おや、食べた事がないのか。ケバブの味を知らないとは、人生の九割を損してるぜ」
「そんなに美味しいんですか?」
「美味しいんですよ。待ってな」

 ということで買ってもらったのだが、かなり大きい。口を限界まで開かないと齧れない。
 どうすればいいのかハワードを見上げると、彼は思い切りケバブにかぶりついていた。とても美味しそうに食べるものだから、真似してケバブに挑みかかった。

「美味しい……」
「だろ? おっと、口元汚れてるぜ」

 ハワードの指が頬をなぞってくる。こそばゆさに頬が熱くなっていく。背筋に不思議な感触がぞくりと走った。
 優しくされるなんて初めてで、マーリンは戸惑っていた。ハワードと一緒に居るだけで安心してしまう。
 何よりも目を引くのが、ハワードの表情だ。見ているこっちもつられるくらい、満面の笑顔のまま。この瞬間を心から楽しんでいるようで、不思議と胸がぽかぽかしてくる。
 腕を無くして、辛い思いをしたはずなのに、悲しい気持ちを全く感じない。

「凄く、楽しそうですね。私なんかと居て、楽しいですか?」
「美女と居るのに楽しくないわけないって。それとも、暗い顔して歩いてた方がいいかい?」
「そんな事ないです。賢者様の笑顔、私好きですから」
「俺様も君の笑顔は大好きだ。今度鏡で見てごらん、とびきりの美人が映ってるぜ」

 自然に飛んでくる口説き文句も、重ねられると恥ずかしい物である。
 がるるに乗せられ連れまわされ、時々降りては一緒に歩いて、夢のようなひと時が過ぎていく。もっと大事に味わいたいのに、あっというまに時間が溶けてしまった。

「さてと、そろそろメインイベントでも行こうか。がるる」
―わふっ!

 がるるが勢いよく湖へジャンプした。すると足元が凍りつき、氷の浮島が出来上がった。
 次々に氷の足場を作っては、がるるが湖を走り回る。船とも違う湖上の散歩だ。
 ボートに乗る人々がこちらを見ている。恥ずかしさに顔を伏せるも、ハワードが見せびらかすように笑顔を振りまくものだから、いやおうなしに注目が集まった。

「がるる、聖剣の所まで走ってくれ」
「えっ」
「儀式はあの島でやるんだろ? 下見がてら行ってみよう」
「ですが……」
「大丈夫、俺様が居るから」

 ハワードにそう言われると反射的に頷いてしまった。連れられるがまま聖剣に近づくと、ひりつくような魔力を感じ取った。
 今もなお、聖剣には勇者の魔力が残っている。古の勇者と水の聖獣を讃えるために、レイクシティは十年に一度、エルフの巫女を生贄に捧げるのだと言う。

「全く馬鹿げた儀式だよなぁ。なんでそんな事せにゃならねぇんだか」
「でも、それが決まりなんです。この街がずっと続けてきた風習ですから、誰かがやらなくちゃならないから。私が死ななきゃならないなら、私がやらなきゃならないんです」
「君もいい加減止めな、そんな弱音を吐くのは」

 ハワードはマーリンを抱きしめた。

「本当はどうなんだい? 君は贄に選ばれたのを納得しているのかい? 今ここには俺様と君しか居ないんだ、心に抱えてるものを全部出し切ってしまいな」
「……私は」

 ハワードに囁かれた事で、胸に閉じ込めていた感情があふれたのだろう。マーリンはぽろぽろ泣き始めた。

「私っ……死にたくありません……だけど、ずっと我慢してきたんです……皆に迷惑を掛けないように……ずっとこの気持ちを仕舞っていたんです……どうせ私は捨て子で、誰にも愛して貰えないから……だから生きるのを諦めるようにしていたのに、なのに……どうして私に優しくするんですか、こんな事をされたら私、死ねないです……死にたくなんか、ありません!」
「そう言ってほしかっただけさ」

 マーリンを撫で、ハワードは額にキスした。

「自分を嘘で誤魔化して、本音を隠してばかりの君があまりにも悲しすぎてな。生きるのはとても楽しい事なんだってのを思い出してほしかったんだ」
「酷い人……これじゃ、生きるのがもっと辛くなるだけです。だって私はもうすぐ……」
「俺様が死なせると思うかい? 君の目の前に居るのが誰なのか、まぁだ思い知っていないようだね」

 ハワードはにっとするなり、マーリンを抱えて湖に飛び込んだ。
 いきなり湖に落とされ、マーリンは咄嗟に息を止めた。けど、苦しくない。恐る恐る目を開けると、二人は大きな泡の中に入っていた。
 ハワードが魔法で泡を作ったのだ。水の中に居ても呼吸が出来ている。

「ほら見てみなよ、湖の中を。綺麗なもんだぜ」
「……本当だ……」

 水面から降り注ぐ光に照らされ、濁っていても魚やエビ、昆虫が泳いでいるのが見える。水棲植物が光合成で酸素の泡を沢山作り、幻想的な光景を生み出していた。

「サロメの姿は見えないな、まぁこんだけ広くちゃ見つからねぇか」
「私も、実はサロメ様の姿は見た事がないんです。おっきいんでしょうか」
「文献じゃ随分な巨体だと書かれているな。けど分からねぇぞ? もしかしたらすぐ近くに居たりするかも。例えば君の真後ろとか」
「そんな訳ないじゃないですか」
「とか言ってたらほんとにでたぁ!」

「ええっ!?」
「うっそー♪」
「えええっ? からかったんですか?」
「君があまりにも可愛いからついね。けどこれで思い知っただろ? 俺様が居る限り君は死なない。それどころか、夢のように楽しい時間を過ごせるんだ」
「ええ、本当に……心から思います。賢者様と居ると安心できます」
「美女を安心させるのがイケメンの条件だからな。もっと惚れていいんだぜ」
「……本気にしてしまいますよ?」
「ははっ! 大分元気出てきたみたいだな」
「無理やり引き出されたんです。貴方のせいで、死にたくなくなってしまいました」
「そいつが狙いだからな」

 ハワードは目を細めた。

「生きるのは確かに苦しいさ。酷い目に遭わそうとする奴も居るし、勝手に敵意を抱いてくる馬鹿も居る。嫌なことをやらなきゃならない時だってあるし、正直死にたいって思う事も何度だってあるさ。けどな、死ぬなら死ぬで、幸せに死にたいだろう? 人生振り返った時に満足して逝けるような思い出がなきゃ悲しいだけだろ?」
「言わんとする事は分かります。でも、実際は難しいです。私のように、すでに将来が決まっている者にとっては、特に……」
「選択肢はあるさ。教えてあげようか? 逃げるんだよ」
「逃げるって、悪い事ですよ」
「なんでだ? だってこのまま大人しくしてたら君は贄にされるんだぜ? それは嫌なんだろ? だったら逃げればいいじゃないか。素直に従うばかりが正解じゃない、自分を守れるなら、逃げて楽な方に流れるのもまた正解なんだ。んでほとぼりが冷めて、気持ちが元に戻ったら、また立ち向かえばいいのさ」
「……ですが」
「逃げ道が無いって? あるじゃないの、目の前に」

 ハワードが自身を指さすと、マーリンは目を見開いた。

「俺様が君を救う。この賢者ハワードに不可能なんかないんだ、伝統だかなんだか知らねぇが、俺様にゃあ関係ない話だ。遠慮なくぶっ潰させてもらうぜ」
「けどそんな事をしたら皆に迷惑が」
「たかだか十年に一度の祭りが潰れた程度でかかる迷惑なんざ知った事か、人の命と歴史ある伝統、天秤にかけるまでもねぇ。命を捨てて成り立つ歴史なんざ消えちまえばいい。レイクシティ全員の恨みを買ってでも、俺様はマーリン一人を救うために戦ってやる」
「……いいの、ですか?」
「君に不満が無ければね」

 一瞬、マーリンは躊躇した。自分に関わって、ハワードがひどい目に合わないか怖くなったから。
 けどまた、声が聞こえた。生きろと、賢者の手を借り、破滅の運命を超えろと背を押す声が。

「お願いします、私を、助けてください……私、死にたくありません……もっと生きて、幸せになりたいんです……だから、お願いします……! この街の伝統と歴史を、壊してください……!」
「All right! 儚く美しいエルフの依頼、確かに聞き入れたぜ」

 マーリンを助けても、名誉も富も何も手に入らない。伝統を歴史から消した悪人の烙印を押されるだけ。
 なのにハワードは、そんなのを意にも介さず、笑顔でマーリンを救うと答えてくれた。汚名を被ろうとも、ただ一人の女を救うためだけに、伝統に喧嘩を売ったのだ。

「こんなの……惚れてしまいますよ……」
「女を惚れさせるのは得意中の得意なんでね」

 手の甲にハワードが口付けを落とした。マーリンを勇気づける賢者のまじないに再び頬が熱くなる。
 この人ならば、必ず私を救ってくれる。確信せざるを得ない。
 なぜなら、彼がハワード・ロックだから。

  ◇◇◇

「素晴らしい。絶望の淵に沈んでいた女性をいともたやすく救い出すとは、素晴らしいですハワード・ロック。私には到底できません」

 光の届かない湖の底で、エルマーはハワードの活躍を讃えていた。
 手にした本が与えるスキルにより、エルマーは超常のスキルを操れる。フウリに使った【封印】も、テンペストに使った【複製】も、この本の力である。

 漆黒の福音書は、エルマーを人ならざる存在に昇華していた。無論、賢者と勇者にはかなわないが。

「絶望に沈んだ人ほど救い出すのは困難を極める、だと言うのにあの方は、誰にも出来ない事を易々と行ってしまう。私は勿論の事、勇者カインすら恋心を抱いてしまうのも納得です」

 男女を問わず人を惹きつけるカリスマ性、堕ちた心を救い出す揺るぎのない強さ、どれだけ大きな障壁を前にしてもブレぬ信念。憧れないわけがない。……どうしようもないスケベ親父である事を除けばだが。

「全力で生きる事を楽しみ、自身も周りの人も輝かせる。素晴らしいからこそ分からない、どうして貴方がそこまで美しく、太陽のように人びとを照らせるのか。だから私は貴方の事が知りたいのです。もっと貴方を理解し、解析し、骨の髄まで知り尽くしたい。なので教えてください、ハワード・ロックの事を。儀式を通してより貴方の欠片を集め、私の中のハワード・ロックを確固たる存在にするために。それこそが私達の望みを叶える力になるのだから」

 エルマーが振り返る先には、巨影が息をひそめている。
 水の聖獣サロメが、解き放たれる時を刻一刻と待っていた。
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合

鈴白理人
ファンタジー
北の辺境で雨漏りと格闘中のアーサーは、貧乏領主の長男にして未来の次期辺境伯。 国民には【スキルツリー】という加護があるけれど、鑑定料は銀貨五枚。そんな贅沢、うちには無理。 でも最近──猫が雨漏りポイントを教えてくれたり、鳥やミミズとも会話が成立してる気がする。 これってもしかして【動物スキル?】 笑って働く貧乏大家族と一緒に、雨漏り屋敷から始まる、のんびりほのぼの領地改革物語!

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

辺境薬術師のポーションは至高 騎士団を追放されても、魔法薬がすべてを解決する

鶴井こう
ファンタジー
【書籍化しました】 余分にポーションを作らせ、横流しして金を稼いでいた王国騎士団第15番隊は、俺を追放した。 いきなり仕事を首にされ、隊を後にする俺。ひょんなことから、辺境伯の娘の怪我を助けたことから、辺境の村に招待されることに。 一方、モンスターたちのスタンピードを抑え込もうとしていた第15番隊。 しかしポーションの数が圧倒的に足りず、品質が低いポーションで回復もままならず、第15番隊の守備していた拠点から陥落し、王都は徐々にモンスターに侵略されていく。 俺はもふもふを拾ったり農地改革したり辺境の村でのんびりと過ごしていたが、徐々にその腕を買われて頼りにされることに。功績もステータスに表示されてしまい隠せないので、褒賞は甘んじて受けることにしようと思う。

『捨てられシスターと傷ついた獣の修繕日誌』~「修理が遅い」と追放されたけど、DIY知識チートで壊れた家も心も直して、幸せな家庭を築きます

エリモコピコット
ファンタジー
【12/6 日間ランキング17位!】 「魔法で直せば一瞬だ。お前の手作業は時間の無駄なんだよ」 そう言われて勇者パーティを追放されたシスター、エリス。 彼女の魔法は弱く、派手な活躍はできない。 けれど彼女には、物の声を聞く『構造把握』の力と、前世から受け継いだ『DIY(日曜大工)』の知識があった。 傷心のまま辺境の村「ココン」に流れ着いた彼女は、一軒のボロ家と出会う。 隙間風だらけの壁、腐りかけた床。けれど、エリスは目を輝かせた。 「直せる。ここを、世界で一番温かい『帰る場所』にしよう!」 釘を使わない頑丈な家具、水汲み不要の自動ポンプ、冬でもポカポカの床暖房。 魔法文明が見落としていた「手間暇かけた技術」は、不便な辺境生活を快適な楽園へと変えていく。 やがてその温かい家には、 傷ついた銀髪の狼少女や、 素直になれないツンデレ黒猫、 人見知りな犬耳の鍛冶師が集まってきて――。 「エリス姉、あったか~い……」「……悔しいけど、この家から出られないわね」 これは、不器用なシスターが、壊れた家と、傷ついた心を修繕していく物語。 優しくて温かい、手作りのスローライフ・ファンタジー! (※一方その頃、メンテナンス係を失った勇者パーティの装備はボロボロになり、冷たい野営で後悔の日々を送るのですが……それはまた別のお話)

荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。

しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。 しかし―― 彼が切り捨てた仲間こそが、 実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。 事実に気づいた時にはもう遅い。 道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。 “荷物持ちがいなくなった瞬間”から、 アレクスの日常は静かに崩壊していく。 短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。 そんな彼と再び肩を並べることになったのは―― 美しいのに中二が暴走する魔法使い ノー天気で鈍感な僧侶 そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。 自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。 これは、 “間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる” 再生の物語である。 《小説家になろうにも投稿しています》

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

処理中です...