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103話 奪還完了
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絶望の魔女ちゃんを封じ込めてから三日が経っていた。
事件が片付いた後は、衰弱していた野郎を救助して、街人どもに事情を説明したりと、後始末に追われていたよ。
ともかく、これで俺様のガーベラ聖国での冒険は終了だな。いっやー、長い長い旅行でしたよ。
「んで、アフターフォローは終わったの?」
「おう、「敬愛のエルマー」は先の騒動で死んだ事になったよ。手配書も取り下げられるはずさ」
「そっか。そんじゃあ安心して見送りが出来そうだね」
「お二人とも、出立の準備ができましたよ」
―わふっ
アマンダたんとがるるがやってくる。俺様達も次の場所へ向かいますかね。
どこへ行くのかって? さぁてね、全然考えてないんだなこれが。ただ、ちょっと寄り道したいところがあるんだ。
二人にゃ悪いが、俺様の我儘に付き合ってもらおうか。大事な用があるもんでね。
「あの方々とは、どちらで待ち合わせを?」
「カントリーの入り口さ。別に黙って出て行けばいいのに、律儀な奴だぜ」
「そう言わずに。この国を旅するきっかけになった方です、最後まで付き合いましょう」
「アマンダたんがそうおっしゃるなら」
ま、確かにあいつのおかげで楽しい旅ができたんだ。礼くらいは言ってやるか。
って事で出口へ向かうと、男女二人組が。片方はうるわしーいケットシーのビオラちゃーん♡ そして見送りに来てくれた炎の聖獣ウロボロス。んでもう一人の野郎。
元の姿である細面の優男に戻した、「敬愛のエルマー」だった男。ビリー・エルトライトだ。
「賢者ハワード……約束通り、来てくれたんですね」
「ビオラちゃんに会いたかったんでね。んで? 元の顔に戻った感想は?」
「不思議な気持ちです。まさか、この姿で彼女の隣に立てるとは、思っていませんでしたから」
「私からもお礼を言わせて、ハワード。本当に約束通り、エルを取り戻してくれるなんて……」
―うおろろろっ♪
ウロボロスからも感謝の炎を吐かれちまったぜ。あまりの熱烈な歓迎ぶりに俺様火傷しちゃいそうだぜ。
「言ったろ? 俺様は約束を絶対に守る男だと。俺様の女になってくれなかったのは残念だが、君の幸せが第一だ。今回ばかりは王子役を譲るぜ」
それに、端から見ていても一途にビリーを想い続けていたからなぁ。その心を守れただけでよしとしましょうかね。
「それで、二人はガーベラを回るんだったよね」
「はい。僕がエルマーだった頃にしてしまった償いを、各地を回ってしなくてはなりませんから。本当なら僕一人で行くべきなんですけれども」
「嫌よ。やっと私のところに戻ってきてくれたんだから。お父様もねじ伏せた、もう貴方と離れる要因はどこにもない。それに行商の旅だと思えば勉強にもなるし一石二鳥! ね、良い事づくめでしょう」
ビオラちゃんはビリーの腕にしがみついて、猫なで声を出している。こりゃ、ビリーの完敗だな。
「ふふ、見ていて羨ましくなりますね」
「本当だぜ。こんな事なら力づくで寝取っちまえばよかったよ」
「ジョークでもやめい阿呆」
「賢者ハワード、改めてお礼を言わせてください。ずっと、アリスにすがる事でしか生きられなかった僕に、もう一度希望を与えてくれた。感謝しても仕切れない。貴方は、僕の英雄だ」
「男の英雄なんざ気色悪いな、とっとと忘れちまえ。つーかてめぇが英雄にならにゃあならねぇだろ? 隣に居る女の、ただ一人の英雄によ」
―ろろろおっ!
ウロボロスからも激励の雄たけびを受けて、ビリーはよろめいた。
ちと弱弱しいが、こいつもこいつでビオラちゃんを想い、ずっとガーベラをさ迷ってきたんだ。想いの強さなら彼女にも負けやしないな。
「はは……本当に、貴方は強いな。「神の加護」があるからでも、賢者だからでもない。貴方の強さは、どこから来ているのですか?」
「んなもん語る意味があるかブラザー? 一度は俺様になろうとした男だろう?」
「そうですね。言えるのはただ一つ……なぜなら」
「俺がハワード・ロックだからだ」
俺様はこの決め台詞に全部を込めているつもりだ。これだけで俺様の生き様、心意気、プライド。聞いた奴ら全員に知れ渡るだろう。
「では、僕達はここで」
「また、縁があれば会いましょう」
「ああ。困った事があればいつでも頼りな、世界の果てであろうと飛んでいって守ってやるよ。このハワード・ロックがな」
ビリーとビオラちゃんは手を振り、去っていく。二人の背中にゃ希望があふれていて、前途を明るく示しているようだ。
二人の旅路に幸あれ。賢者直々に祈ってやるよ。
「さて、俺様達も行くか」
「だね。それじゃあ、ばいばいウロボロス」
「貴方にもお世話になりましたね、またいつか、会いましょう」
―おおおっ!
ウロボロスは雄たけびを上げ、俺様達の姿が見えなくなるまで見送ってくれた。これで聖獣達ともお別れか。どいつもこいつも、気持ちのいい連中ばかりだったぜ。
ガーベラ聖国、聖獣の国。また機会があれば回ってみたいもんだ。
「んで、いつまでそこに居るつもりだい。ボーイ?」
「はは、やはり気付かれましたか。師匠」
「当然だろう? この俺様を誰だと思ってんだ?」
がるるから降り、こっそりついてきていた奴に振り向く。
そこにゃあ俺様の愛弟子、カインが居た。
事件が片付いた後は、衰弱していた野郎を救助して、街人どもに事情を説明したりと、後始末に追われていたよ。
ともかく、これで俺様のガーベラ聖国での冒険は終了だな。いっやー、長い長い旅行でしたよ。
「んで、アフターフォローは終わったの?」
「おう、「敬愛のエルマー」は先の騒動で死んだ事になったよ。手配書も取り下げられるはずさ」
「そっか。そんじゃあ安心して見送りが出来そうだね」
「お二人とも、出立の準備ができましたよ」
―わふっ
アマンダたんとがるるがやってくる。俺様達も次の場所へ向かいますかね。
どこへ行くのかって? さぁてね、全然考えてないんだなこれが。ただ、ちょっと寄り道したいところがあるんだ。
二人にゃ悪いが、俺様の我儘に付き合ってもらおうか。大事な用があるもんでね。
「あの方々とは、どちらで待ち合わせを?」
「カントリーの入り口さ。別に黙って出て行けばいいのに、律儀な奴だぜ」
「そう言わずに。この国を旅するきっかけになった方です、最後まで付き合いましょう」
「アマンダたんがそうおっしゃるなら」
ま、確かにあいつのおかげで楽しい旅ができたんだ。礼くらいは言ってやるか。
って事で出口へ向かうと、男女二人組が。片方はうるわしーいケットシーのビオラちゃーん♡ そして見送りに来てくれた炎の聖獣ウロボロス。んでもう一人の野郎。
元の姿である細面の優男に戻した、「敬愛のエルマー」だった男。ビリー・エルトライトだ。
「賢者ハワード……約束通り、来てくれたんですね」
「ビオラちゃんに会いたかったんでね。んで? 元の顔に戻った感想は?」
「不思議な気持ちです。まさか、この姿で彼女の隣に立てるとは、思っていませんでしたから」
「私からもお礼を言わせて、ハワード。本当に約束通り、エルを取り戻してくれるなんて……」
―うおろろろっ♪
ウロボロスからも感謝の炎を吐かれちまったぜ。あまりの熱烈な歓迎ぶりに俺様火傷しちゃいそうだぜ。
「言ったろ? 俺様は約束を絶対に守る男だと。俺様の女になってくれなかったのは残念だが、君の幸せが第一だ。今回ばかりは王子役を譲るぜ」
それに、端から見ていても一途にビリーを想い続けていたからなぁ。その心を守れただけでよしとしましょうかね。
「それで、二人はガーベラを回るんだったよね」
「はい。僕がエルマーだった頃にしてしまった償いを、各地を回ってしなくてはなりませんから。本当なら僕一人で行くべきなんですけれども」
「嫌よ。やっと私のところに戻ってきてくれたんだから。お父様もねじ伏せた、もう貴方と離れる要因はどこにもない。それに行商の旅だと思えば勉強にもなるし一石二鳥! ね、良い事づくめでしょう」
ビオラちゃんはビリーの腕にしがみついて、猫なで声を出している。こりゃ、ビリーの完敗だな。
「ふふ、見ていて羨ましくなりますね」
「本当だぜ。こんな事なら力づくで寝取っちまえばよかったよ」
「ジョークでもやめい阿呆」
「賢者ハワード、改めてお礼を言わせてください。ずっと、アリスにすがる事でしか生きられなかった僕に、もう一度希望を与えてくれた。感謝しても仕切れない。貴方は、僕の英雄だ」
「男の英雄なんざ気色悪いな、とっとと忘れちまえ。つーかてめぇが英雄にならにゃあならねぇだろ? 隣に居る女の、ただ一人の英雄によ」
―ろろろおっ!
ウロボロスからも激励の雄たけびを受けて、ビリーはよろめいた。
ちと弱弱しいが、こいつもこいつでビオラちゃんを想い、ずっとガーベラをさ迷ってきたんだ。想いの強さなら彼女にも負けやしないな。
「はは……本当に、貴方は強いな。「神の加護」があるからでも、賢者だからでもない。貴方の強さは、どこから来ているのですか?」
「んなもん語る意味があるかブラザー? 一度は俺様になろうとした男だろう?」
「そうですね。言えるのはただ一つ……なぜなら」
「俺がハワード・ロックだからだ」
俺様はこの決め台詞に全部を込めているつもりだ。これだけで俺様の生き様、心意気、プライド。聞いた奴ら全員に知れ渡るだろう。
「では、僕達はここで」
「また、縁があれば会いましょう」
「ああ。困った事があればいつでも頼りな、世界の果てであろうと飛んでいって守ってやるよ。このハワード・ロックがな」
ビリーとビオラちゃんは手を振り、去っていく。二人の背中にゃ希望があふれていて、前途を明るく示しているようだ。
二人の旅路に幸あれ。賢者直々に祈ってやるよ。
「さて、俺様達も行くか」
「だね。それじゃあ、ばいばいウロボロス」
「貴方にもお世話になりましたね、またいつか、会いましょう」
―おおおっ!
ウロボロスは雄たけびを上げ、俺様達の姿が見えなくなるまで見送ってくれた。これで聖獣達ともお別れか。どいつもこいつも、気持ちのいい連中ばかりだったぜ。
ガーベラ聖国、聖獣の国。また機会があれば回ってみたいもんだ。
「んで、いつまでそこに居るつもりだい。ボーイ?」
「はは、やはり気付かれましたか。師匠」
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そこにゃあ俺様の愛弟子、カインが居た。
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