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14羽目 コールダックのモチさん
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「さ、今日も見回りに行くわよ」
今日も今日とて、ちゃこさんさんが遊びに来てくれました。
私としては嬉しいのですけれど、ちょっと疑問に思う事があります。思い切って聞いてみましょう。
「ちゃこさんさん、ちょっとお聞きしてもいいですか?」
「何よ」
「ちゃこさんさんがここに来られて1年を超えますが、私以外のお友達はいらっしゃらないのですか?」
ちゃこさんさんの尻尾が逆立ちます。どうも、聞いてはいけないことを聞いてしまったようです。
「居るわよ、うん居るわよ。ミルさんとか、クロとか。あとあんたとか」
「それ以外ですと?」
「……あによ、それ聞いてどうしようってのよ。友達が居るんだからボッチじゃないわよ。と言うか猫は孤高な生き物なのよ、友達が居ないからって寂しいわけじゃないんだからね」
「私そこまで言ってないんですけど。ただの好奇心なのですが」
「だとしてもレディのプライベートを詮索するような真似はよしなさい」
痛い。猫パンチが鼻に飛んできます、教育的指導です。
いや、本当にただ気になっただけなんです。ほぼ毎日私と一緒に居ますから。
でも私は盛りを過ぎた犬ですから、こんなのと一緒に居るより、他の若い子と遊んだほうが楽しいのではないか。と時々思うのです。これが老婆心というものでしょうか、いやはや私も歳をとりましたね。
「ああ、ジャーキーを盗み食いしていた頃が懐かしい……」
「あんたそんな事してたの」
「襖の奥にあるのを覚えていたのでこっそりと。勿論すぐにばれて怒られましたが」
「こっそりが出来てないでしょうが」
今思えば私も若かったです。去勢してからは大人しくなりましたが。
「あーもうイライラする。ほらちゃきちゃき歩け! よそ様の交友関係詮索した罰として一日付き合ってもらうわよ」
「いつもと変わらないじゃないですか」
お散歩大好きですから構わないんですけどね。さて、今日も今日とて歩きましょうそうしましょう。
「……ストップ」
「おや、どうされました?」
「なんか、嗅ぎ覚えのある嫌な臭いが鼻についた」
「ふむ? くんくん……おや、この匂いは」
カモの匂いです。ご主人様が月替わりラーメンで使う具材の匂いです。
「おーっほっほっほ! 久しぶりに会いに来てあげたわよ駄猫、今日も今日とて地べたを歩き回って可哀そうな事ねぇ」
「あんたこそ地べたを歩き回ってんじゃないのよ!」
ちゃこさんさんが背中の毛を逆立てます。彼女をあおるのは純白のコールダック、モチさんです。ぷるぷると揺れる姿はお餅のようです。
「モチさん、お久しぶりですね」
「あーらべぇちゃま! そうですわねぇ、私の実家はここから離れた駄菓子屋さんですもの。空を飛べない下々の方には少々お辛い場所にあるから仕方ないですわねぇおーっほっほっほ!」
「むかつくんだけどこいつ。噛んでいい? ねぇ噛んでいい?」
「落ち着いてください。挑発に乗ったら負けですよ」
モチさんは少々高圧的になりやすい方です。そんな方には落ち着いて、発言を受け流しながら接すればいいのです。
「ところで、どうしてモチさんはこちらまで?」
「ふふん、ちょっとお空を旅してましたの。それでふとそこの駄猫の顔が浮かんだので、挨拶でもしてあげようかと思いまして」
「余計なお世話だからとっとと帰れ白色レグホン」
「はーぁ? 私を鶏と一緒にしないでくださいません? あんな狂暴でコケコッコーと鳴くしか能のない鳥なんかと違うんですから」
「そういえば昔、鶏に蹴られて大けがをされたんでしたっけ」
それ以来、空を飛べない方々に対して嫌味を言うようになったとか。過去のトラウマって尾を引く物なんですね。
でも鶏はいい出汁がとれるんですよね。あと鴨も芳醇でジューシーな香りがたまらない出汁がとれて、これがまた美味しいんですよ。
「べぇちゃま、私を眺めて涎を垂らさないで頂戴」
「すみませんフォアグラさん」
「誰が脂肪肝だ犬畜生」
世界三大珍味、一度でいいから食べてみたいですね。
「お店の前がうるさいと思ったら、可愛いお客さんが来てたのね」
私達の声を聞きつけたのか、里琴さんがやってきました。気付かぬうちにお花屋さんへ来ていたみたいですね。
モチさんはにやりとするなり、尾羽を振って里琴さんに歩いて行きます。里琴さんは嬉しそうにモチさんを手に乗っけます。
「あ、こら! 私という猫がありながら……堂々と浮気すんじゃないわよ!」
ちゃこさんさんが里琴さんの足をひっかきますが、長ズボンなのでダメージなしです。
「久しぶりだねモチちゃん。やっぱり凄いぷるんぷるん! お餅の妖精みたーい♪」
「おーっほっほっほ! そうよ、私は餅の妖精! もっと揺らしなさい、ぷるんぷるんしなさい! そうもっと、もっとぉぉぉっ!」
里琴さんが揺らす度、モチさんの胸羽がぷるぷると揺れます。里琴さんの手にみっちりと収まっているので、モチモチ具合も倍増しています。
大喜びする里琴さん、嫉妬して額に青筋を浮かべるちゃこさんさん、高笑いするモチさんと、なんともカオスな光景です。収集つくんでしょうかこれ。
「……そろそろ下りないとちゃこさんさんに攻撃されますよ北京ダックさん」
「誰が丸焼きだ誰が」
怒ったモチさんが私の頭にのしかかりました。とりあえず収集つきましたね。
「このっ……目の前で里琴を寝取ろうとするとか……猫の餌風情がいい度胸してるじゃない……」
ちゃこさんさんは里琴さんの肩に乗ると、背中の毛を逆立てて宣言します。
「決闘よ決闘! 私のプライドにかけて勝負しなさい!」
「猫ごときが私に勝てるとお思い? 軽くひねって差し上げましょう!」
◇◇◇
勝負の方法は私が考えました。
流石に取っ組み合いではちゃこさんさんが圧倒的に有利すぎるので、レースで決着をつける事にしました。
ルールは簡単、お花屋さんの周囲を回って、最初に私のところへ来た方が勝ちです。ショートカットのズルはダメですよ。
「どちらが勝っても恨みっこなしです、いいですね」
「上等よ、このカルガモもどきに吠え面かかせてやるわ」
「それはこっちの台詞だわ。猫ごときがアヒルに勝てると思わないことねぇ、おーほほほ!」
お二人はけん制しながらスタートラインに着きます。私の合図と同時に両者飛び出しました。
モチさんは素晴らしい速度で飛んでいきます。ちゃこさんさんも足が速い方なのですが、直線ではまるで勝ち目がありません。
ですがカーブではちゃこさんさんに分があります。大回りに飛ぶモチさんに対し、最短コースを俊敏に駆け抜けて追い抜きます。
一進一退のデッドヒートです。私と里琴さんも固唾をのんで見守ります。
最後のコーナーを先頭で抜けたのは、ちゃこさんさんです。ですがモチさんも負けていません、すぐ後ろを追いかけています。
僅かですがモチさんが追い越し、ちゃこさんさんが諦めかけました。
「がんばれ、ちゃこ!」
「うっ……こんにゃろおおおっ!」
里琴さんの応援でちゃこさんさんは最後の力を振り絞ります。弾丸のような速さでモチさんを抜き去り、モチさんを追い抜きました。
ゴールした勢いそのままに里琴さんへ飛びつきます。モチさんはぜぇぜぇ言いつつ、
「ふん、毛玉ごときがやりますわね」
「ぜぇ、羽毛布団の原材料ごときに負けられないのよ」
「減らず口を。ですがそれでこそ私のライバルですわ」
「あんたみたいなライバルなんざまっぴらごめんよ」
ちゃこさんさんとモチさんはぷいと顔をそむけます。
でもあれですね、まんざらでもなさそうです。喧嘩するほど仲がいいと言いますが、どうやらお二人はそんな関係みたいです。
「次来た時は負けませんわよ招き猫! せいぜい覚悟しておくことですわねおーほほほ!」
「何度だろうと返り討ちにしてやるっての! ってそこの犬、何優しい目つきで見つめてんだこら」
「いえいえ、なんでもありませんよ」
ちゃこさんさんは素直になれない猫さんです、面と向かって誰かを友達と呼ぶ事が出来ないんでしょうね。
そんな所も可愛らしい猫さんです。友達になれた私は、とても幸せな犬なのでしょうね。
※コールダック
ペット用に品種改良されたアヒルで、通常のアヒルに比べて4分の1の大きさしかない小柄な水鳥。
人懐っこい性格で飼育しやすいが、鳴き声が非常に大きいのが難点。また、水鳥なのでプールなどの泳ぐ環境を整える必要がある。
ちなみに、鴨とアヒルは生物的な違いは全くなく、野生の種を鴨、飼育されている種をアヒルと呼んでいるだけである。野生の鴨と飼育下のアヒルを交配させた種類を合鴨と言い、水田に放して雑草やタニシなど稲作の害となる物を食べてもらう合鴨農法が有名である。
今日も今日とて、ちゃこさんさんが遊びに来てくれました。
私としては嬉しいのですけれど、ちょっと疑問に思う事があります。思い切って聞いてみましょう。
「ちゃこさんさん、ちょっとお聞きしてもいいですか?」
「何よ」
「ちゃこさんさんがここに来られて1年を超えますが、私以外のお友達はいらっしゃらないのですか?」
ちゃこさんさんの尻尾が逆立ちます。どうも、聞いてはいけないことを聞いてしまったようです。
「居るわよ、うん居るわよ。ミルさんとか、クロとか。あとあんたとか」
「それ以外ですと?」
「……あによ、それ聞いてどうしようってのよ。友達が居るんだからボッチじゃないわよ。と言うか猫は孤高な生き物なのよ、友達が居ないからって寂しいわけじゃないんだからね」
「私そこまで言ってないんですけど。ただの好奇心なのですが」
「だとしてもレディのプライベートを詮索するような真似はよしなさい」
痛い。猫パンチが鼻に飛んできます、教育的指導です。
いや、本当にただ気になっただけなんです。ほぼ毎日私と一緒に居ますから。
でも私は盛りを過ぎた犬ですから、こんなのと一緒に居るより、他の若い子と遊んだほうが楽しいのではないか。と時々思うのです。これが老婆心というものでしょうか、いやはや私も歳をとりましたね。
「ああ、ジャーキーを盗み食いしていた頃が懐かしい……」
「あんたそんな事してたの」
「襖の奥にあるのを覚えていたのでこっそりと。勿論すぐにばれて怒られましたが」
「こっそりが出来てないでしょうが」
今思えば私も若かったです。去勢してからは大人しくなりましたが。
「あーもうイライラする。ほらちゃきちゃき歩け! よそ様の交友関係詮索した罰として一日付き合ってもらうわよ」
「いつもと変わらないじゃないですか」
お散歩大好きですから構わないんですけどね。さて、今日も今日とて歩きましょうそうしましょう。
「……ストップ」
「おや、どうされました?」
「なんか、嗅ぎ覚えのある嫌な臭いが鼻についた」
「ふむ? くんくん……おや、この匂いは」
カモの匂いです。ご主人様が月替わりラーメンで使う具材の匂いです。
「おーっほっほっほ! 久しぶりに会いに来てあげたわよ駄猫、今日も今日とて地べたを歩き回って可哀そうな事ねぇ」
「あんたこそ地べたを歩き回ってんじゃないのよ!」
ちゃこさんさんが背中の毛を逆立てます。彼女をあおるのは純白のコールダック、モチさんです。ぷるぷると揺れる姿はお餅のようです。
「モチさん、お久しぶりですね」
「あーらべぇちゃま! そうですわねぇ、私の実家はここから離れた駄菓子屋さんですもの。空を飛べない下々の方には少々お辛い場所にあるから仕方ないですわねぇおーっほっほっほ!」
「むかつくんだけどこいつ。噛んでいい? ねぇ噛んでいい?」
「落ち着いてください。挑発に乗ったら負けですよ」
モチさんは少々高圧的になりやすい方です。そんな方には落ち着いて、発言を受け流しながら接すればいいのです。
「ところで、どうしてモチさんはこちらまで?」
「ふふん、ちょっとお空を旅してましたの。それでふとそこの駄猫の顔が浮かんだので、挨拶でもしてあげようかと思いまして」
「余計なお世話だからとっとと帰れ白色レグホン」
「はーぁ? 私を鶏と一緒にしないでくださいません? あんな狂暴でコケコッコーと鳴くしか能のない鳥なんかと違うんですから」
「そういえば昔、鶏に蹴られて大けがをされたんでしたっけ」
それ以来、空を飛べない方々に対して嫌味を言うようになったとか。過去のトラウマって尾を引く物なんですね。
でも鶏はいい出汁がとれるんですよね。あと鴨も芳醇でジューシーな香りがたまらない出汁がとれて、これがまた美味しいんですよ。
「べぇちゃま、私を眺めて涎を垂らさないで頂戴」
「すみませんフォアグラさん」
「誰が脂肪肝だ犬畜生」
世界三大珍味、一度でいいから食べてみたいですね。
「お店の前がうるさいと思ったら、可愛いお客さんが来てたのね」
私達の声を聞きつけたのか、里琴さんがやってきました。気付かぬうちにお花屋さんへ来ていたみたいですね。
モチさんはにやりとするなり、尾羽を振って里琴さんに歩いて行きます。里琴さんは嬉しそうにモチさんを手に乗っけます。
「あ、こら! 私という猫がありながら……堂々と浮気すんじゃないわよ!」
ちゃこさんさんが里琴さんの足をひっかきますが、長ズボンなのでダメージなしです。
「久しぶりだねモチちゃん。やっぱり凄いぷるんぷるん! お餅の妖精みたーい♪」
「おーっほっほっほ! そうよ、私は餅の妖精! もっと揺らしなさい、ぷるんぷるんしなさい! そうもっと、もっとぉぉぉっ!」
里琴さんが揺らす度、モチさんの胸羽がぷるぷると揺れます。里琴さんの手にみっちりと収まっているので、モチモチ具合も倍増しています。
大喜びする里琴さん、嫉妬して額に青筋を浮かべるちゃこさんさん、高笑いするモチさんと、なんともカオスな光景です。収集つくんでしょうかこれ。
「……そろそろ下りないとちゃこさんさんに攻撃されますよ北京ダックさん」
「誰が丸焼きだ誰が」
怒ったモチさんが私の頭にのしかかりました。とりあえず収集つきましたね。
「このっ……目の前で里琴を寝取ろうとするとか……猫の餌風情がいい度胸してるじゃない……」
ちゃこさんさんは里琴さんの肩に乗ると、背中の毛を逆立てて宣言します。
「決闘よ決闘! 私のプライドにかけて勝負しなさい!」
「猫ごときが私に勝てるとお思い? 軽くひねって差し上げましょう!」
◇◇◇
勝負の方法は私が考えました。
流石に取っ組み合いではちゃこさんさんが圧倒的に有利すぎるので、レースで決着をつける事にしました。
ルールは簡単、お花屋さんの周囲を回って、最初に私のところへ来た方が勝ちです。ショートカットのズルはダメですよ。
「どちらが勝っても恨みっこなしです、いいですね」
「上等よ、このカルガモもどきに吠え面かかせてやるわ」
「それはこっちの台詞だわ。猫ごときがアヒルに勝てると思わないことねぇ、おーほほほ!」
お二人はけん制しながらスタートラインに着きます。私の合図と同時に両者飛び出しました。
モチさんは素晴らしい速度で飛んでいきます。ちゃこさんさんも足が速い方なのですが、直線ではまるで勝ち目がありません。
ですがカーブではちゃこさんさんに分があります。大回りに飛ぶモチさんに対し、最短コースを俊敏に駆け抜けて追い抜きます。
一進一退のデッドヒートです。私と里琴さんも固唾をのんで見守ります。
最後のコーナーを先頭で抜けたのは、ちゃこさんさんです。ですがモチさんも負けていません、すぐ後ろを追いかけています。
僅かですがモチさんが追い越し、ちゃこさんさんが諦めかけました。
「がんばれ、ちゃこ!」
「うっ……こんにゃろおおおっ!」
里琴さんの応援でちゃこさんさんは最後の力を振り絞ります。弾丸のような速さでモチさんを抜き去り、モチさんを追い抜きました。
ゴールした勢いそのままに里琴さんへ飛びつきます。モチさんはぜぇぜぇ言いつつ、
「ふん、毛玉ごときがやりますわね」
「ぜぇ、羽毛布団の原材料ごときに負けられないのよ」
「減らず口を。ですがそれでこそ私のライバルですわ」
「あんたみたいなライバルなんざまっぴらごめんよ」
ちゃこさんさんとモチさんはぷいと顔をそむけます。
でもあれですね、まんざらでもなさそうです。喧嘩するほど仲がいいと言いますが、どうやらお二人はそんな関係みたいです。
「次来た時は負けませんわよ招き猫! せいぜい覚悟しておくことですわねおーほほほ!」
「何度だろうと返り討ちにしてやるっての! ってそこの犬、何優しい目つきで見つめてんだこら」
「いえいえ、なんでもありませんよ」
ちゃこさんさんは素直になれない猫さんです、面と向かって誰かを友達と呼ぶ事が出来ないんでしょうね。
そんな所も可愛らしい猫さんです。友達になれた私は、とても幸せな犬なのでしょうね。
※コールダック
ペット用に品種改良されたアヒルで、通常のアヒルに比べて4分の1の大きさしかない小柄な水鳥。
人懐っこい性格で飼育しやすいが、鳴き声が非常に大きいのが難点。また、水鳥なのでプールなどの泳ぐ環境を整える必要がある。
ちなみに、鴨とアヒルは生物的な違いは全くなく、野生の種を鴨、飼育されている種をアヒルと呼んでいるだけである。野生の鴨と飼育下のアヒルを交配させた種類を合鴨と言い、水田に放して雑草やタニシなど稲作の害となる物を食べてもらう合鴨農法が有名である。
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