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30羽目 コノハミミズクのふーすけさん
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「里琴ってば、また動物を預かる事になったのよ」
ちゃこさんさんに呼びつけられ、私はまたお花屋さんへ助っ人に向かう事になりました。
里琴さんはお人よしですからね、頼まれごとをされると断れないんでしょう。
「それで、私を呼びつけたという事は、また小動物の方ですか?」
「いやまぁ、微妙に違うのよ。とりあえず来れば分かるわ、あの小娘も来てるしさ」
「萌香さんもですか」
今日のお仕事は午後からですし、お店に来る前に寄っているんでしょうね。
という事でお花屋さんへ着くと、意外なお客さんが来ていました。
コノハミミズクのふーすけさんです。ふーすけさんとは何度かお会いしたことがあるのですが……。
「寝てますね」
「うん、寝てるのよ」
ずっと寝てばかりで、まともに話した事ないんですよね。ふくろうさんは夜行性ですから、昼間は行動しないんでしょう。
「あ、べぇも来たんだ」
私に気付き、萌香さんが撫でてきました。里琴さんも顎を撫でて迎えてくれます。
「ふくろうを預かったって聞いて見に来たんだけど、全然動かないんだよね。餌あげてみたかったんだけどな」
「明日のお昼まで預かる事になってるから、また来てみて。よかったらお仕事が始まるまで傍に居ていいから」
「ほんとですか? じゃあべぇとちゃこを一杯触っちゃおっと」
萌香さんの目が輝きました。
「こうなる予感がしたのよね。あんた呼んでよかったわ」
「萌香さんと2人きりになるのが嫌だったんですね」
「あの小娘の撫で方恐ろしいのよ。気持ち良すぎて自分が自分じゃなくなるような感じがしてさぁ」
「まずはちゃこ、おいでー」
ちゃこさんさんが萌香さんに連れていかれます。膝に乗せられ、背中を撫でられました。
するとちゃこさんさんは毛を逆立て、気持ちよさそうに喉を鳴らしました。
「あっあっあ……これだから嫌なのよこの小娘……撫で方が凄い上手で骨抜きにされちゃうにょ~……」
「いつの間にか仲良くなっていたようですね」
「なってない。なってないにょに、ああ~っ」
「気持ちいいんだね、もっと撫でてあげるよー」
ちゃこさんさんはにゃあにゃあ鳴いて骨抜きにされていきます。確かに萌香さんの撫で方はとても優しいですからね、私も気持ちよくて体毛が逆立っちゃいますもの。
私も撫でられたくなりました。すり寄っておねだりすると、萌香さんは私も撫でてくれました。
幸せですね。嫌な事も忘れてしまいそうです。
「さっきから、うるさいなぁ。誰だい、フクロウの安眠を邪魔するのは」
そんな時でした。ふーすけさんが目を覚まします。
オレンジの目が私達を映します。何度か首を傾げた後、体を大きく膨らませ始めました。
「だーれーだーおーまーえーたーちー?」
「おおっ、膨らんだ。動画で見た事あるけど、やっぱ可愛いな」
萌香さんは喜んでいますが、ふーすけさんにしてみれば恐がって威嚇しているのです。ストレスがかかっている状態ですから、喜べる姿ではありません。
「ごめんなさい、うるさくしてしまいましたね」
「ここ、花屋だな。飼い主がまたここに預けたのか。それとお前、時々見るゴールデンレトリバーだな」
「おや、私の事をご存じなのですか?」
「寝ているように見えて、フクロウはきちんと見ているものさ。お前なら別に怖がらなくてもいいな。けどその人間は要警戒だね」
ふーすけさんは元に戻りました。なんだか風船みたいですね。
「ねぇべぇ、ふくろうって触っても大丈夫かな」
「やめた方がいいかと。警戒されてますよ」
「動物の私達が言っても伝わらないわよ」
私達の警告もむなしく、萌香さんは指を齧られました。ですが痛くなさそうです。
「うーん、やっぱ警戒されてるなぁ。これ以上はやめとこっか」
「あの、痛くないんですか?」
「心配してくれてるのかな? 大丈夫だよー、フクロウって嘴の力はそんなに強くないから。むしろ危険なのは、足なんだ。小さいフクロウでも骨折っちゃうからね」
へぇ、そうなんですか。萌香さんは物知りですね。
「ちっ、知識のある人間だったか。あまり近づかないで欲しいね」
ふーすけさんは萌香さんを睨みつけています。が、表情が変わらないから伝わらないみたいですね。
萌香さんは指をふーすけさんの前で振り、ちょっかいをかけます。ふーすけさんは嘴でつついたり、足を出したりしながら反撃します。
「へっへっへ、私に勝てると思ってるのかぁ?」
「生意気な人間め、このこのっ!」
ふーすけさんは嫌がってるんですけど、傍目からは遊んでいるようにしか見えないですね。
お2人の様子を見守っていると、突然ふーすけさんの動きが止まりました。
窓を注視して、少しずつ細くなっていきます。なんだか、枝みたいになりました。
「ひゃっはー! 新鮮な鶏肉の気配がするぜー!」
窓の前にカラスがとまっています。苦楼頭の一派みたいですね。
「静かに! あいつら苦手なんだ……」
コノハミミズクさんは外敵を察知すると、体を細くして枝に擬態するそうです。カラスが居ると落ち着かないようですね。
ならばお助けしましょう。
窓をばちんと叩き、吠えて威嚇します。するとカラスは驚き、飛び上がりました。
「なんだこの野郎! あんときの犬っころだな、そこのフクロウ寄越しやがれ!」
「そうはいきません。里琴さんがお預かりしている大切なお客様を、渡すわけにはいきませんから」
こうした方には、毅然と対応させていただきます。
こちらが室内に居る事もあり、カラスは手が出せません。そこへ私の吠え声が入れば、カラスにとっては居づらくなるでしょう。
「ちっ、覚えてやがれー!」
カラスは一目散に逃げていきます。私だってやる時はやるんですよ。
「ありがと……貸しが出来たね」
「いえいえ、貸しだなんてそんな」
困った方が居たら助ける、当たり前の事ですからね
◇◇◇
「よし飛んでけ!」
カラスが去ったところで、里琴さんが店先でふーすけさんを飛ばしました。
ふーすけさんは音もなく飛び、萌香さんの腕へ。分厚い皮手袋にとまります。
「空飛ぶフクロウってやっぱりかっこいいなぁ。私もフクロウ飼ってみようかな」
「やめた方がいいよ。ふくろうの餌って冷凍うずらで、手間かかるしお金かかるし。それに懐くよりも慣れるって感覚だから、飼育難易度は凄く高いの。初期費用も凄いしね」
「あう……動物飼うのってハードル高いなぁ」
「そんな事ないよ。セキセイインコとか、ハムスターとか。飼いやすい動物はいっぱいいるもの。今度一緒に探してみようか」
「いいんですか? お願いします!」
ほほえましい光景です。萌香さんが新しいご家族を迎えられたら、ぜひ紹介して欲しいですね。
「うずら、食べてみる?」
「それ生肉でしょ? 流石にごめんだわ」
「私も遠慮します。せめて焼いていただければ嬉しいのですが」
「そうか。それじゃ貸しは返せないな」
「そんなに気にしないでください。私は当然の事をしただけですから」
「そうはいかないよ。猛禽類は確かに誰かに懐かない。だけど義は通す生き物なんだ」
「そうなんですか」
ふーすけさんだけだと思うのですけど、黙っていましょう。
誰しもいろんな個性を持っているものです。ふーすけさんは義に厚い性格なのでしょうね。
「貸しを作るのは嫌いなんだ、必ず返させてもらうよ」
「でしたら、もし何かあったら、お力を貸していただきましょう」
「任せてくれ。一声吠えてくれれば、どこへ居たって飛んでいってあげるよ」
頼もしいお返事です。小さいながらも、とても男らしい方ですね。
※コノハミミズク
フクロウの一種。猛禽類の仲間であり、愛嬌のある面立ちからペットとして人気がある鳥類。近年では取り扱うショップが増えており、20~30万ほどで購入可能。
SNSなどで人に懐いている動画が上がっているが、実際の所懐く個体は全体のごく僅かしかおらず、大抵は「人に慣れる」所で止まってしまう。そのため下手に触るとストレスがかかったり、飼い主に攻撃したりするなど、非常に飼いにくい鳥である。
餌は冷凍ウズラを湯煎で解凍し、毎日与える必要があり、ランニングコストが非常にかかる。また、嘴の力はそうでもないが、握力は凄まじい強さを誇り、骨にヒビ、もしくは骨折をするほど強烈である。
ちゃこさんさんに呼びつけられ、私はまたお花屋さんへ助っ人に向かう事になりました。
里琴さんはお人よしですからね、頼まれごとをされると断れないんでしょう。
「それで、私を呼びつけたという事は、また小動物の方ですか?」
「いやまぁ、微妙に違うのよ。とりあえず来れば分かるわ、あの小娘も来てるしさ」
「萌香さんもですか」
今日のお仕事は午後からですし、お店に来る前に寄っているんでしょうね。
という事でお花屋さんへ着くと、意外なお客さんが来ていました。
コノハミミズクのふーすけさんです。ふーすけさんとは何度かお会いしたことがあるのですが……。
「寝てますね」
「うん、寝てるのよ」
ずっと寝てばかりで、まともに話した事ないんですよね。ふくろうさんは夜行性ですから、昼間は行動しないんでしょう。
「あ、べぇも来たんだ」
私に気付き、萌香さんが撫でてきました。里琴さんも顎を撫でて迎えてくれます。
「ふくろうを預かったって聞いて見に来たんだけど、全然動かないんだよね。餌あげてみたかったんだけどな」
「明日のお昼まで預かる事になってるから、また来てみて。よかったらお仕事が始まるまで傍に居ていいから」
「ほんとですか? じゃあべぇとちゃこを一杯触っちゃおっと」
萌香さんの目が輝きました。
「こうなる予感がしたのよね。あんた呼んでよかったわ」
「萌香さんと2人きりになるのが嫌だったんですね」
「あの小娘の撫で方恐ろしいのよ。気持ち良すぎて自分が自分じゃなくなるような感じがしてさぁ」
「まずはちゃこ、おいでー」
ちゃこさんさんが萌香さんに連れていかれます。膝に乗せられ、背中を撫でられました。
するとちゃこさんさんは毛を逆立て、気持ちよさそうに喉を鳴らしました。
「あっあっあ……これだから嫌なのよこの小娘……撫で方が凄い上手で骨抜きにされちゃうにょ~……」
「いつの間にか仲良くなっていたようですね」
「なってない。なってないにょに、ああ~っ」
「気持ちいいんだね、もっと撫でてあげるよー」
ちゃこさんさんはにゃあにゃあ鳴いて骨抜きにされていきます。確かに萌香さんの撫で方はとても優しいですからね、私も気持ちよくて体毛が逆立っちゃいますもの。
私も撫でられたくなりました。すり寄っておねだりすると、萌香さんは私も撫でてくれました。
幸せですね。嫌な事も忘れてしまいそうです。
「さっきから、うるさいなぁ。誰だい、フクロウの安眠を邪魔するのは」
そんな時でした。ふーすけさんが目を覚まします。
オレンジの目が私達を映します。何度か首を傾げた後、体を大きく膨らませ始めました。
「だーれーだーおーまーえーたーちー?」
「おおっ、膨らんだ。動画で見た事あるけど、やっぱ可愛いな」
萌香さんは喜んでいますが、ふーすけさんにしてみれば恐がって威嚇しているのです。ストレスがかかっている状態ですから、喜べる姿ではありません。
「ごめんなさい、うるさくしてしまいましたね」
「ここ、花屋だな。飼い主がまたここに預けたのか。それとお前、時々見るゴールデンレトリバーだな」
「おや、私の事をご存じなのですか?」
「寝ているように見えて、フクロウはきちんと見ているものさ。お前なら別に怖がらなくてもいいな。けどその人間は要警戒だね」
ふーすけさんは元に戻りました。なんだか風船みたいですね。
「ねぇべぇ、ふくろうって触っても大丈夫かな」
「やめた方がいいかと。警戒されてますよ」
「動物の私達が言っても伝わらないわよ」
私達の警告もむなしく、萌香さんは指を齧られました。ですが痛くなさそうです。
「うーん、やっぱ警戒されてるなぁ。これ以上はやめとこっか」
「あの、痛くないんですか?」
「心配してくれてるのかな? 大丈夫だよー、フクロウって嘴の力はそんなに強くないから。むしろ危険なのは、足なんだ。小さいフクロウでも骨折っちゃうからね」
へぇ、そうなんですか。萌香さんは物知りですね。
「ちっ、知識のある人間だったか。あまり近づかないで欲しいね」
ふーすけさんは萌香さんを睨みつけています。が、表情が変わらないから伝わらないみたいですね。
萌香さんは指をふーすけさんの前で振り、ちょっかいをかけます。ふーすけさんは嘴でつついたり、足を出したりしながら反撃します。
「へっへっへ、私に勝てると思ってるのかぁ?」
「生意気な人間め、このこのっ!」
ふーすけさんは嫌がってるんですけど、傍目からは遊んでいるようにしか見えないですね。
お2人の様子を見守っていると、突然ふーすけさんの動きが止まりました。
窓を注視して、少しずつ細くなっていきます。なんだか、枝みたいになりました。
「ひゃっはー! 新鮮な鶏肉の気配がするぜー!」
窓の前にカラスがとまっています。苦楼頭の一派みたいですね。
「静かに! あいつら苦手なんだ……」
コノハミミズクさんは外敵を察知すると、体を細くして枝に擬態するそうです。カラスが居ると落ち着かないようですね。
ならばお助けしましょう。
窓をばちんと叩き、吠えて威嚇します。するとカラスは驚き、飛び上がりました。
「なんだこの野郎! あんときの犬っころだな、そこのフクロウ寄越しやがれ!」
「そうはいきません。里琴さんがお預かりしている大切なお客様を、渡すわけにはいきませんから」
こうした方には、毅然と対応させていただきます。
こちらが室内に居る事もあり、カラスは手が出せません。そこへ私の吠え声が入れば、カラスにとっては居づらくなるでしょう。
「ちっ、覚えてやがれー!」
カラスは一目散に逃げていきます。私だってやる時はやるんですよ。
「ありがと……貸しが出来たね」
「いえいえ、貸しだなんてそんな」
困った方が居たら助ける、当たり前の事ですからね
◇◇◇
「よし飛んでけ!」
カラスが去ったところで、里琴さんが店先でふーすけさんを飛ばしました。
ふーすけさんは音もなく飛び、萌香さんの腕へ。分厚い皮手袋にとまります。
「空飛ぶフクロウってやっぱりかっこいいなぁ。私もフクロウ飼ってみようかな」
「やめた方がいいよ。ふくろうの餌って冷凍うずらで、手間かかるしお金かかるし。それに懐くよりも慣れるって感覚だから、飼育難易度は凄く高いの。初期費用も凄いしね」
「あう……動物飼うのってハードル高いなぁ」
「そんな事ないよ。セキセイインコとか、ハムスターとか。飼いやすい動物はいっぱいいるもの。今度一緒に探してみようか」
「いいんですか? お願いします!」
ほほえましい光景です。萌香さんが新しいご家族を迎えられたら、ぜひ紹介して欲しいですね。
「うずら、食べてみる?」
「それ生肉でしょ? 流石にごめんだわ」
「私も遠慮します。せめて焼いていただければ嬉しいのですが」
「そうか。それじゃ貸しは返せないな」
「そんなに気にしないでください。私は当然の事をしただけですから」
「そうはいかないよ。猛禽類は確かに誰かに懐かない。だけど義は通す生き物なんだ」
「そうなんですか」
ふーすけさんだけだと思うのですけど、黙っていましょう。
誰しもいろんな個性を持っているものです。ふーすけさんは義に厚い性格なのでしょうね。
「貸しを作るのは嫌いなんだ、必ず返させてもらうよ」
「でしたら、もし何かあったら、お力を貸していただきましょう」
「任せてくれ。一声吠えてくれれば、どこへ居たって飛んでいってあげるよ」
頼もしいお返事です。小さいながらも、とても男らしい方ですね。
※コノハミミズク
フクロウの一種。猛禽類の仲間であり、愛嬌のある面立ちからペットとして人気がある鳥類。近年では取り扱うショップが増えており、20~30万ほどで購入可能。
SNSなどで人に懐いている動画が上がっているが、実際の所懐く個体は全体のごく僅かしかおらず、大抵は「人に慣れる」所で止まってしまう。そのため下手に触るとストレスがかかったり、飼い主に攻撃したりするなど、非常に飼いにくい鳥である。
餌は冷凍ウズラを湯煎で解凍し、毎日与える必要があり、ランニングコストが非常にかかる。また、嘴の力はそうでもないが、握力は凄まじい強さを誇り、骨にヒビ、もしくは骨折をするほど強烈である。
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