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第106話 ミクと祐輝
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学校生活と部活の毎日。
しかし肩を怪我している祐輝は野球ができずにいた。
そうなるとやはり異性が気になって仕方なかった。
学年で一番可愛いであろうミクと不思議な出会い方をしてからも廊下ですれ違えば会話をする事が多かった。
そんなある時だった。
「今日ミクの地元来てよ。」
今は試験期間中で部活も休みとなっていた。
球児達は試験勉強などせずに、たまにの休みを満喫していた。
そして突如ミクから誘われた祐輝は驚きながらも地元へ向かう事に同意した。
学校が終わると下駄箱でニコニコとして祐輝を待っていた。
「お待たせ。」
「じゃあ行こうー!」
いつもとは違う方向の電車に乗ると見慣れる田舎の風景が広がっていた。
窓から外を眺める祐輝の隣で上機嫌なミクは「カラオケ行こう!」と楽しげに話していた。
ミクの地元に着くとカラオケへ向かった。
しかし直ぐにミクと祐輝を取り囲む様にガラの悪い少年達が近づいてきた。
「こいつ誰?」
「ミクの友達ー。」
ミクの知り合いである不良達は初めて見る祐輝を睨んでいる。
まるで縄張りに勝手に入られた獣の様に。
祐輝は目を合わせず黙っていた。
「こいつビビってね?」
「ミク止めとけ。 俺らが遊んでやるから。」
目を合わせない祐輝を小馬鹿にしてミクの腕を引っ張る不良達。
ミクは嫌がって振りほどこうとしているが、小柄で細いミクの力では振りほどけなかった。
すると不良の腕を掴んで祐輝がじっと見た。
「止めましょうよ。 俺はただの友達ですから。」
落ち着いて話す祐輝だったが、眼差しは今には襲いかかりそうという所だった。
周囲で仲間の不良がいきり立っているが、腕を掴まれた不良だけは絶句していた。
それは今までに見た事がないほど恐ろしい瞳だったからだ。
「これは勝てない」と思わせてしまうほどに恐ろしい瞳でじっと見つめている祐輝に戦慄していると仲間が背中をポンっと叩いて「こいつやっちまう?」と話しかけていた。
「ま、まあ今日はヤりたい気分じゃねえから。 帰るぞ。」
「え、俺はヤりてえよ?」
「他の女にしろよ。」
足早に立ち去る不良達の背中を見ているとミクが「ありがとう!」と祐輝の右腕を掴んだ。
すると思わず振りほどいてしまった。
自分の中にまだピッチャーとしての自覚が残っていると感じた祐輝は小さい声で「ごめん」と謝った。
もう投げられない。
投げられても速い球なんて無理だ。
わかっている。
それでも投げたい。
突然振りほどかれて驚くミクを見てぎこちない笑顔を見せるとカラオケ店へ向かって歩き出した。
そして店に入ると可愛らしい声でミクが歌い始めたのを隣で聴いていた。
しばらく歌を歌うとミクが祐輝の隣にぺったりと体を密着させて上目遣いで見つめ始めた。
「ゆうきーは経験あるのー?」
「はあ?」
「えっちだよ。」
「ない。」
するとミクが祐輝の長年走り込みで鍛えた太いももに手を伸ばしてきた。
滑らかな手触りで股間へと手が伸びていく。
祐輝は小さくて可愛らしい手をじっと見ていた。
手は今にも股間に触れそうになったその時、祐輝は立ち上がった。
しかし肩を怪我している祐輝は野球ができずにいた。
そうなるとやはり異性が気になって仕方なかった。
学年で一番可愛いであろうミクと不思議な出会い方をしてからも廊下ですれ違えば会話をする事が多かった。
そんなある時だった。
「今日ミクの地元来てよ。」
今は試験期間中で部活も休みとなっていた。
球児達は試験勉強などせずに、たまにの休みを満喫していた。
そして突如ミクから誘われた祐輝は驚きながらも地元へ向かう事に同意した。
学校が終わると下駄箱でニコニコとして祐輝を待っていた。
「お待たせ。」
「じゃあ行こうー!」
いつもとは違う方向の電車に乗ると見慣れる田舎の風景が広がっていた。
窓から外を眺める祐輝の隣で上機嫌なミクは「カラオケ行こう!」と楽しげに話していた。
ミクの地元に着くとカラオケへ向かった。
しかし直ぐにミクと祐輝を取り囲む様にガラの悪い少年達が近づいてきた。
「こいつ誰?」
「ミクの友達ー。」
ミクの知り合いである不良達は初めて見る祐輝を睨んでいる。
まるで縄張りに勝手に入られた獣の様に。
祐輝は目を合わせず黙っていた。
「こいつビビってね?」
「ミク止めとけ。 俺らが遊んでやるから。」
目を合わせない祐輝を小馬鹿にしてミクの腕を引っ張る不良達。
ミクは嫌がって振りほどこうとしているが、小柄で細いミクの力では振りほどけなかった。
すると不良の腕を掴んで祐輝がじっと見た。
「止めましょうよ。 俺はただの友達ですから。」
落ち着いて話す祐輝だったが、眼差しは今には襲いかかりそうという所だった。
周囲で仲間の不良がいきり立っているが、腕を掴まれた不良だけは絶句していた。
それは今までに見た事がないほど恐ろしい瞳だったからだ。
「これは勝てない」と思わせてしまうほどに恐ろしい瞳でじっと見つめている祐輝に戦慄していると仲間が背中をポンっと叩いて「こいつやっちまう?」と話しかけていた。
「ま、まあ今日はヤりたい気分じゃねえから。 帰るぞ。」
「え、俺はヤりてえよ?」
「他の女にしろよ。」
足早に立ち去る不良達の背中を見ているとミクが「ありがとう!」と祐輝の右腕を掴んだ。
すると思わず振りほどいてしまった。
自分の中にまだピッチャーとしての自覚が残っていると感じた祐輝は小さい声で「ごめん」と謝った。
もう投げられない。
投げられても速い球なんて無理だ。
わかっている。
それでも投げたい。
突然振りほどかれて驚くミクを見てぎこちない笑顔を見せるとカラオケ店へ向かって歩き出した。
そして店に入ると可愛らしい声でミクが歌い始めたのを隣で聴いていた。
しばらく歌を歌うとミクが祐輝の隣にぺったりと体を密着させて上目遣いで見つめ始めた。
「ゆうきーは経験あるのー?」
「はあ?」
「えっちだよ。」
「ない。」
するとミクが祐輝の長年走り込みで鍛えた太いももに手を伸ばしてきた。
滑らかな手触りで股間へと手が伸びていく。
祐輝は小さくて可愛らしい手をじっと見ていた。
手は今にも股間に触れそうになったその時、祐輝は立ち上がった。
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