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シーズン2 犠牲の果ての天上界
シーズン2最終話 唯一無二の忠臣
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天王ゼウスの治める王都を越えて、遥かなる旅路。秦軍は、いよいよ北側領土へと侵入しようとしている。
現在地は、ツンドラ帝国下の小さな国だ。そのどれもが、半獣族だけの国家である。
「なんかのどかな風景だな。 こんな国からもツンドラは召集をかけているのか」
「さあな。 一つ言えるのは、ツンドラ軍はここにいる秦軍八十万よりも遥かに多いということだ」
嬴政は思っていた。まさか八十万の秦軍だけで、真っ向から戦うつもりじゃないだろうな。ツンドラの国力は秦国の倍以上もある。何か作戦があっての行動だと願いたい。
そしてそれを言葉に出した。
「何か策はあるのか?」
「いいや、何もねえ」
眠そうにあくびをしながら答える虎白に、表情を曇らせた嬴政は、今回の遠征が恐ろしい顛末てんまつを迎えるのではないかと不安になった。
呆れた表情で、ため息をつくと肩に手を置いて不敵な笑みを見せる虎白は、どこか余裕すらもあった。
「敵を知らないと、戦いようもねえからな」
「いきなり襲われたら、どうするんだ?」
「ここには八十万もいるんだぜ? 敵だって俺達の様子を見るに決まってるさ。 それにまさか俺達が、先に攻め込んでくるなんて思ってねえからな」
それは確かにそうかもしれない。嬴政はそう思った。元は、ツンドラが先に攻め込んできて、竹子らがそれを撃退したのだ。
ツンドラは今頃、第二攻撃の部隊でも用意しているはずだと。
「だが、敵だって兵力を集めていることには違いないぞ」
「まあそうだろうな。 だからこそ、敵の弱点を探れるってもんだ」
思い返せば、虎白は昔からこうだった。考えなしに動いたかと思えば、いつだって自分が得するように展開を運んでいた。
テッド戦役での惨劇までは。あの日の惨劇が記憶に残っている嬴政は、虎白の行動一つ一つに不安を感じていた。
「あの戦いは、相手が悪すぎたんだ......」
「テッド戦役か」
「もし、酒呑童子なんかと戦わなければ、お前はきっとスタシア王国からも英雄と呼ばれるほどの活躍だった」
二十四年前のテッド戦役で、共に行動したスタシア王国軍は、虎白らの活躍に魅了されていた。
次々に冥府軍を撃退する姿は、まるでスタシア王家の者が複数いるほどだと言わしめた。当時のスタシア王もまた、虎白らを頼りにして戦っていたのだ。
この鞍馬虎白という神族は、不思議な魅力と賢い頭を武器にして戦う男なのだ。嬴政は、小さく微笑むと、虎白の肩を叩いた。
「やってやるか虎白」
「ああ、先に喧嘩売ってきたのは、向こうだからな。 冷静に話し合いができれば、メルキータのことだって内容によっては返してやったのによ」
「将軍をお前の竹子に討ち取られたことで、さらに敵も怒っているはずだ」
「だからそれだって正当防衛ってやつだろ。 いきなり攻め込んでくるから悪いんだよ。 大人しくいたぶられる趣味は俺達にねえからな」
そう言って、遠くを見て鼻で笑った。この相手を小馬鹿にしたような態度を、今までに何度見てきたことか。しかしその度に虎白は、勝利してきた。
嬴政は、覚悟を決めた。虎白と共に、北側情勢の勢力図を塗り替えようと。勇ましい表情をして、前を見たその時、前方から砂煙が上がっていることに気がついた。
「何か来る。 盾兵を前に出せ」
嬴政の一声で、速やかに盾兵が城壁のように壁を作った。砂煙はこちらに近づいてきている。弓兵が構え、緊迫した空気が漂い始めた。
やがて砂煙の中から、複数の騎馬隊が接近していることを目視すると、秦軍の緊張感は最高潮へとなった。
しかし目を凝らしている嬴政が、騎馬隊の旗印を確認すると、構えていた弓兵を下げさせた。
「あれは、スタシア王国軍だ」
「おお、じゃあ味方か」
「まだわからんが、ツンドラという共通の敵を持つ者らだ」
虎白らの前にまで来ると、騎馬隊は美しいまでに整列している。僅かな誤差すらないことも美しいが、何よりも騎兵達の軍装があまりにも麗しかった。
白い鎧に金色の線が入っている。そして鎧には、赤い薔薇ばらと剣が描かれている。
全ての騎兵が、少女漫画にでも出てきそうな美男子ばかりだが、先頭にいる赤髪の男は、飛び抜けて美しかった。彼は、馬から降りると近づいてきた。
「嬴政殿と鞍馬殿ですね?」
『ああ』
「お初に。 我が名はアルデン・フォン・ヒステリカ。 現スタシア王です」
赤髪を風になびかせているアルデン王は、上品に挨拶をした。彼の自慢の赤髪は、ヒステリカ家に伝わる髪色だ。スタシア王国の中で、赤髪として産まれてくる者は、ヒステリカ家以外にはいなかった。
そしてテッド戦役で、先々代を失い、孫の代となったアルデン王が即位している。
「なあ嬴政、似てねえか?」
「似ているな。 先々代のヒーデン・フォン・ヒステリカに良く似ている」
「祖父と共に戦ったことは、我々スタシアでも語られています」
「そうだったか......これからも一緒に戦ってくれると、嬉しいが?」
「もちろん。 祖父がテッド戦役前に書かれた遺言にも書いてありました。 国難に陥った際は、彼らを頼れと」
それを聞いた虎白と嬴政は、互い顔を見合わせて微笑んだ。
だが次の瞬間、自分の体が馬から離れ、空中に浮いている感覚を覚えた。不思議に感じて前を見ると、何者かが抱きついているではないか。そしてそのまま、落馬して激しく咳き込んだ。
「ゲホッ! い、痛えな。 誰だ?」
「虎白様! 会いたかったあ......」
その者は立ち上がった。草履ぞうりを吐いている足は、人間ではあり得ないほど白い。着物を着ていてもわかる、くびれた腰元には、二本の刀が差してある。さらに見上げると、純白の顔にオレンジ色の唇と目をしている。
次の瞬間、激しい頭痛に見舞われ、頭を抑え込んだ。これは落下の衝撃という類ではない。消えた記憶が蘇る前兆だ。
「お、お前......」
「僕はテッド戦役ではぐれてしまいました......仲間が討ち死にしたと聞いて心配で心配で......」
そう言って再び虎白に抱きついて涙を流す者の姿を、竹子達も見ている。同時に、言葉を失っている一同の見開いた瞳には、虎白と同様の狐の侍が映っているのだった。
シーズン2完
現在地は、ツンドラ帝国下の小さな国だ。そのどれもが、半獣族だけの国家である。
「なんかのどかな風景だな。 こんな国からもツンドラは召集をかけているのか」
「さあな。 一つ言えるのは、ツンドラ軍はここにいる秦軍八十万よりも遥かに多いということだ」
嬴政は思っていた。まさか八十万の秦軍だけで、真っ向から戦うつもりじゃないだろうな。ツンドラの国力は秦国の倍以上もある。何か作戦があっての行動だと願いたい。
そしてそれを言葉に出した。
「何か策はあるのか?」
「いいや、何もねえ」
眠そうにあくびをしながら答える虎白に、表情を曇らせた嬴政は、今回の遠征が恐ろしい顛末てんまつを迎えるのではないかと不安になった。
呆れた表情で、ため息をつくと肩に手を置いて不敵な笑みを見せる虎白は、どこか余裕すらもあった。
「敵を知らないと、戦いようもねえからな」
「いきなり襲われたら、どうするんだ?」
「ここには八十万もいるんだぜ? 敵だって俺達の様子を見るに決まってるさ。 それにまさか俺達が、先に攻め込んでくるなんて思ってねえからな」
それは確かにそうかもしれない。嬴政はそう思った。元は、ツンドラが先に攻め込んできて、竹子らがそれを撃退したのだ。
ツンドラは今頃、第二攻撃の部隊でも用意しているはずだと。
「だが、敵だって兵力を集めていることには違いないぞ」
「まあそうだろうな。 だからこそ、敵の弱点を探れるってもんだ」
思い返せば、虎白は昔からこうだった。考えなしに動いたかと思えば、いつだって自分が得するように展開を運んでいた。
テッド戦役での惨劇までは。あの日の惨劇が記憶に残っている嬴政は、虎白の行動一つ一つに不安を感じていた。
「あの戦いは、相手が悪すぎたんだ......」
「テッド戦役か」
「もし、酒呑童子なんかと戦わなければ、お前はきっとスタシア王国からも英雄と呼ばれるほどの活躍だった」
二十四年前のテッド戦役で、共に行動したスタシア王国軍は、虎白らの活躍に魅了されていた。
次々に冥府軍を撃退する姿は、まるでスタシア王家の者が複数いるほどだと言わしめた。当時のスタシア王もまた、虎白らを頼りにして戦っていたのだ。
この鞍馬虎白という神族は、不思議な魅力と賢い頭を武器にして戦う男なのだ。嬴政は、小さく微笑むと、虎白の肩を叩いた。
「やってやるか虎白」
「ああ、先に喧嘩売ってきたのは、向こうだからな。 冷静に話し合いができれば、メルキータのことだって内容によっては返してやったのによ」
「将軍をお前の竹子に討ち取られたことで、さらに敵も怒っているはずだ」
「だからそれだって正当防衛ってやつだろ。 いきなり攻め込んでくるから悪いんだよ。 大人しくいたぶられる趣味は俺達にねえからな」
そう言って、遠くを見て鼻で笑った。この相手を小馬鹿にしたような態度を、今までに何度見てきたことか。しかしその度に虎白は、勝利してきた。
嬴政は、覚悟を決めた。虎白と共に、北側情勢の勢力図を塗り替えようと。勇ましい表情をして、前を見たその時、前方から砂煙が上がっていることに気がついた。
「何か来る。 盾兵を前に出せ」
嬴政の一声で、速やかに盾兵が城壁のように壁を作った。砂煙はこちらに近づいてきている。弓兵が構え、緊迫した空気が漂い始めた。
やがて砂煙の中から、複数の騎馬隊が接近していることを目視すると、秦軍の緊張感は最高潮へとなった。
しかし目を凝らしている嬴政が、騎馬隊の旗印を確認すると、構えていた弓兵を下げさせた。
「あれは、スタシア王国軍だ」
「おお、じゃあ味方か」
「まだわからんが、ツンドラという共通の敵を持つ者らだ」
虎白らの前にまで来ると、騎馬隊は美しいまでに整列している。僅かな誤差すらないことも美しいが、何よりも騎兵達の軍装があまりにも麗しかった。
白い鎧に金色の線が入っている。そして鎧には、赤い薔薇ばらと剣が描かれている。
全ての騎兵が、少女漫画にでも出てきそうな美男子ばかりだが、先頭にいる赤髪の男は、飛び抜けて美しかった。彼は、馬から降りると近づいてきた。
「嬴政殿と鞍馬殿ですね?」
『ああ』
「お初に。 我が名はアルデン・フォン・ヒステリカ。 現スタシア王です」
赤髪を風になびかせているアルデン王は、上品に挨拶をした。彼の自慢の赤髪は、ヒステリカ家に伝わる髪色だ。スタシア王国の中で、赤髪として産まれてくる者は、ヒステリカ家以外にはいなかった。
そしてテッド戦役で、先々代を失い、孫の代となったアルデン王が即位している。
「なあ嬴政、似てねえか?」
「似ているな。 先々代のヒーデン・フォン・ヒステリカに良く似ている」
「祖父と共に戦ったことは、我々スタシアでも語られています」
「そうだったか......これからも一緒に戦ってくれると、嬉しいが?」
「もちろん。 祖父がテッド戦役前に書かれた遺言にも書いてありました。 国難に陥った際は、彼らを頼れと」
それを聞いた虎白と嬴政は、互い顔を見合わせて微笑んだ。
だが次の瞬間、自分の体が馬から離れ、空中に浮いている感覚を覚えた。不思議に感じて前を見ると、何者かが抱きついているではないか。そしてそのまま、落馬して激しく咳き込んだ。
「ゲホッ! い、痛えな。 誰だ?」
「虎白様! 会いたかったあ......」
その者は立ち上がった。草履ぞうりを吐いている足は、人間ではあり得ないほど白い。着物を着ていてもわかる、くびれた腰元には、二本の刀が差してある。さらに見上げると、純白の顔にオレンジ色の唇と目をしている。
次の瞬間、激しい頭痛に見舞われ、頭を抑え込んだ。これは落下の衝撃という類ではない。消えた記憶が蘇る前兆だ。
「お、お前......」
「僕はテッド戦役ではぐれてしまいました......仲間が討ち死にしたと聞いて心配で心配で......」
そう言って再び虎白に抱きついて涙を流す者の姿を、竹子達も見ている。同時に、言葉を失っている一同の見開いた瞳には、虎白と同様の狐の侍が映っているのだった。
シーズン2完
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