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第43話
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「何用です?嘲りにでも来たんですの?」
その通り…とでも言ってみたいものだ。ミフェラに対し、嘲ろうとも思わない。
ただの愚かな妹、それだけだ。まぁ妹と思ってすらいないのだが…。
「ヴィアルスと一緒になって色々な事をしてきたようね。」
「何の話ですの?私が捕まったのはお姉様を誘拐し、軟禁したからでしょう。」
ミフェラはヴィアルスの行いに対し、止めることなどしてこなかった。それどころか、一緒になって民達に非道な行いをしてきたということが調査して分かっている。
だがそれを悪いとも思っていない。流石はヴィアルスが惚れた女だ。頭の中まで似ているとは…。
「陛下はあなたの民達への行いも含めて、負の牢での懲役刑にしたのよ。玉座の間では仰らなかったけれどね。」
「意味が分かりませんわ。私が平民に何かしたとでも言うんですの?」
「ええそうね。自分では悪いと思っていないようだけれど、かなり最低なことをしてきているわよ。」
「はぁ?!」
私の言葉に、ミフェラは怒り心頭の様子。もし牢に入れられていなければ、私に殴りかかってきたことだろう。
「そもそも負の牢って何ですの?」
「あら何も知らないのね。いいわ、教えてあげる。」
私が負の牢について話し始めると、ミフェラの表情がみるみる強張っていった。
「なっ…、そ……そんな場所に行かなくてはならないと言うの!?有り得ないわ!」
「陛下のお言葉は絶対よ。もう覆ることなんてないわ。」
「い、嫌ですわ!そんな怖い場所…、絶対に行きたくありませんわ!」
頭を抱え、目を見開いて恐怖に震えている。
負の牢に入れられる前に心が折れそうだ。私としては見ていて清々するので、いい気味だと思ってしまうが。
「今までの行いを悔い改めるといいわ。」
ミフェラは牢から出た後に私へ仕返しでもしようと企んでいたことだろう。
だがあの様子では、私に何かをする余力など残るはずもない。
1ヶ月後、2人はどう変化するのだろうか。
その通り…とでも言ってみたいものだ。ミフェラに対し、嘲ろうとも思わない。
ただの愚かな妹、それだけだ。まぁ妹と思ってすらいないのだが…。
「ヴィアルスと一緒になって色々な事をしてきたようね。」
「何の話ですの?私が捕まったのはお姉様を誘拐し、軟禁したからでしょう。」
ミフェラはヴィアルスの行いに対し、止めることなどしてこなかった。それどころか、一緒になって民達に非道な行いをしてきたということが調査して分かっている。
だがそれを悪いとも思っていない。流石はヴィアルスが惚れた女だ。頭の中まで似ているとは…。
「陛下はあなたの民達への行いも含めて、負の牢での懲役刑にしたのよ。玉座の間では仰らなかったけれどね。」
「意味が分かりませんわ。私が平民に何かしたとでも言うんですの?」
「ええそうね。自分では悪いと思っていないようだけれど、かなり最低なことをしてきているわよ。」
「はぁ?!」
私の言葉に、ミフェラは怒り心頭の様子。もし牢に入れられていなければ、私に殴りかかってきたことだろう。
「そもそも負の牢って何ですの?」
「あら何も知らないのね。いいわ、教えてあげる。」
私が負の牢について話し始めると、ミフェラの表情がみるみる強張っていった。
「なっ…、そ……そんな場所に行かなくてはならないと言うの!?有り得ないわ!」
「陛下のお言葉は絶対よ。もう覆ることなんてないわ。」
「い、嫌ですわ!そんな怖い場所…、絶対に行きたくありませんわ!」
頭を抱え、目を見開いて恐怖に震えている。
負の牢に入れられる前に心が折れそうだ。私としては見ていて清々するので、いい気味だと思ってしまうが。
「今までの行いを悔い改めるといいわ。」
ミフェラは牢から出た後に私へ仕返しでもしようと企んでいたことだろう。
だがあの様子では、私に何かをする余力など残るはずもない。
1ヶ月後、2人はどう変化するのだろうか。
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