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2人の攻略対象と異変
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クラスルームへと、いつもの4人で歩いていると、
「ヴァリフィア~!」
後ろから声が聞こえてきたので振り返ると、そこに居たのは……お察しの通り、
「ディ、ディルジア殿下!」
そう、ディルジアだ。
走って追ってきたようだ。
「酷いではありませんか。私を放って行くなんて。」
「申し訳ございません、殿下。殿下も忙しいかと思いまして。」
「せめて一言くらい、声をかけて欲しかったですね。」
少し落ち込んでいるようだ。
息を切らしながらも、その様子が伺えた。
(あれから8年が経ったと言うのに、ディルジアは見た目以外は何も変わってないんだよねぇ…。)
そんな事を思っていると、違う人物から声をかけられた。
「お初にお目にかかります、ラーノンス様。私はサールズ・バーレイクと申します。バーレイク侯爵家の次男です。
ディルジア殿下の護衛として、お供しております。以後お見知り置きを。」
「私はエールズ・バーレイクと申します。サールズ兄さんの双子の弟です。
兄さんと同じく、殿下の護衛としてお供しております。以後お見知り置きを。」
「え、ええ。私はヴァリフィア・ラーノンスです。そう畏まらないで下さい。私と同じ、侯爵家なのですから。」
「ですが、我らが殿下のご婚約者です。敬意を払うのは当然の事にございます。」
「そ、そう……。」
(すっごく真面目なんだね…。ってか、いつ護衛なんて決めたんだろう?サールズにエールズ……双子の兄弟か。……って、ん?)
私はふと思った。
前世の記憶の中に、同じ名前がいたような気が……
(あっ、思い出した!2人とも、ゲームの攻略対象じゃん!
サールズルートだと、エールズが応援する形になって、逆にエールズルートだと、サールズが応援の立場になる……とっても兄弟愛が強い2人だったなぁ。って!そんな呑気な事考えてる場合じゃない!)
だが、これまた引っかかる事があった。
5人いる攻略対象のどのルートを進んでも、2人がディルジアの護衛を務めることはないはずなのだ。
しかし、現に目の前で起こっている。
(攻略対象が攻略対象の護衛をしている……本当に、どーなってるの?シナリオが大幅に変わっちゃってるよ…。)
私は少し、不安になった……。
「ヴァリフィア~!」
後ろから声が聞こえてきたので振り返ると、そこに居たのは……お察しの通り、
「ディ、ディルジア殿下!」
そう、ディルジアだ。
走って追ってきたようだ。
「酷いではありませんか。私を放って行くなんて。」
「申し訳ございません、殿下。殿下も忙しいかと思いまして。」
「せめて一言くらい、声をかけて欲しかったですね。」
少し落ち込んでいるようだ。
息を切らしながらも、その様子が伺えた。
(あれから8年が経ったと言うのに、ディルジアは見た目以外は何も変わってないんだよねぇ…。)
そんな事を思っていると、違う人物から声をかけられた。
「お初にお目にかかります、ラーノンス様。私はサールズ・バーレイクと申します。バーレイク侯爵家の次男です。
ディルジア殿下の護衛として、お供しております。以後お見知り置きを。」
「私はエールズ・バーレイクと申します。サールズ兄さんの双子の弟です。
兄さんと同じく、殿下の護衛としてお供しております。以後お見知り置きを。」
「え、ええ。私はヴァリフィア・ラーノンスです。そう畏まらないで下さい。私と同じ、侯爵家なのですから。」
「ですが、我らが殿下のご婚約者です。敬意を払うのは当然の事にございます。」
「そ、そう……。」
(すっごく真面目なんだね…。ってか、いつ護衛なんて決めたんだろう?サールズにエールズ……双子の兄弟か。……って、ん?)
私はふと思った。
前世の記憶の中に、同じ名前がいたような気が……
(あっ、思い出した!2人とも、ゲームの攻略対象じゃん!
サールズルートだと、エールズが応援する形になって、逆にエールズルートだと、サールズが応援の立場になる……とっても兄弟愛が強い2人だったなぁ。って!そんな呑気な事考えてる場合じゃない!)
だが、これまた引っかかる事があった。
5人いる攻略対象のどのルートを進んでも、2人がディルジアの護衛を務めることはないはずなのだ。
しかし、現に目の前で起こっている。
(攻略対象が攻略対象の護衛をしている……本当に、どーなってるの?シナリオが大幅に変わっちゃってるよ…。)
私は少し、不安になった……。
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