【完結】私ですか?ただの令嬢です。

凛 伊緒

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釘をさしましょう!

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「……。」

「何もおっしゃらないということは、分かっている……つまりは肯定すると言うのですね?」


私達が第一宰相の部屋へと転移した理由……それは、出迎えにて会って早々に魔法を使ってきたからだ。
監視魔法『影追』。
これは影に魔法を忍び込ませ、対象の居場所を常に把握出来るだけではなく、会話を聞くことも出来る。
ただし、攻撃は出来ない。
彼が魔法を使ったことを察知し、気付かれないように解除しておいた。
私達と別れた後、油断している時の会話を聞こうとしていた様子。
しかし反応がなくなっている事に気付き、慌てているところに私とエフェンが現れたという感じだ。


「……証拠もなく私を責めると言うのですかな?」

「強気ですね。私は貴方を責めは致しませんよ。」

「え…?」

「貴方があのような行動を取ったのは、まだ条約が締結される前ですから。それに、すぐに解除したので私達にも問題はありません。」

「で、では何故ここに……。」

「簡単な理由ことです。貴方がこれ以上私達に関わってこないよう、釘をさしに来たのです。」

「条約が締結されたとはいえ、『影追』を使えるほどの実力者。そのような方ならば、たとえ条約があろうとも私達を監視しようとする……違いますか?」

「あの皇帝陛下のことだ。今は何もするなと言われていそうだが…。」

「……隠しても、無駄なようですな。お話しましょう。…確かに、私は皇帝陛下のご命令で動いています。お2人の行動を監視せよと。そしてエフェン殿のおっしゃる通り、条約が締結されてからは何もしておりませんぞ。」

「賢明な判断ですね。ではそのままで頼みますよ。」


私はそう言って、エフェンを見る。
いつも私が脅しているため、時には自分がその役をしたいとエフェンが言ってきたのだ。
断る理由もないので、任せることにした。
人を脅すことが、楽しいのだろうか。
そう聞いてみると、

『アニメや漫画にもあるシーンじゃないか!強き者が圧倒的なオーラを纏い、悪さをするものを脅す!やってみたかったんだよなぁ…。』

との事。
ただの憧れだったらしい。


「皇帝陛下に伝えておくように。我々を探ろうものなら、地獄を見ることになるぞ…とな。条約がある以上、違えることは出来ないが。」

「分かりました。お伝えしておきましょう。」

「ええ。では失礼致します。」


ヴァリフィアとエフェンは瞬間移動にて、それぞれの家へと帰る。
残された第一宰相は、コールシヤ皇帝陛下の元へと向かうのだった。
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