18 / 35
星花祭り⑥
しおりを挟む
※10/31、星花祭り③、星花祭り⑤を加筆しております。(バジル→ユージェフへの印象について)
――――――――――――
ユージェフの正体は、ジルベルトを狙う教会の刺客だった。
「さっすが先生、ジルベルトに次ぐ秀才って触れ込みは伊達じゃないですね。理解が速い」
「それはどうも。……でも、もっと早く気づくべきだった」
ジルベルトに次ぐ、という部分を強調した物言いに眉をひそめる。敢えて苛立たせようとしているのだろう。その手に乗るわけにはいかない。
アーサーは眉を寄せる。
「違和感はずっとあったんだ。君、刺されたサルウェル先生を見て「銀の短剣」って言ってたよね。柄まで深々と刺さっているのに」
それを知っているのは犯人にほかならない。もっと早く気づくべきだった。
そしてサルウェルが襲われることでなにが得られたか。目の前の生徒がジルベルトを狙っているとわかれば見当がつく。サルウェルの休職に伴って、アーサーが担任の座についた。
「ユージェフくんは、僕がジルベルトと交流があると知ってたんだ。だから僕に近づいた」
「そうです。その通り」
「そして、思ったより僕とジルベルトの関係が深いことに気づいた」
「ええ、だからもっとお近づきになりたいなって。ほら、授業もなにも絡みのない先生につきまとってたらちょっと不自然じゃないですか。その点担任だったら、ね」
ふふ、と笑うユージェフに、アーサーは声を荒げるのを必死に堪えた。そんな理由でサルウェルは襲われたのか。
そんな怒りを見透かしたようにユージェフは「まぁまぁ殺してないんで許してくださいよ」と手を振った。もちろん許せるわけがない。
とはいえ、バジルのようにユージェフがアーサーに懐くことに違和感を覚えている者もいた。ユージェフにとって、そうやって怪しまれることは避けたかったのだろう。
「ジルベルトは女神に才を与えられたにも関わらず、その恩を忘れて驕っている。そんな彼は罰せられるべきだって考える奴はね、意外と多いんですよ。――でも、《塔》にいる彼にはなかなか手を出せない。けれど先生のもとには時折やってくるんです。そんなチャンス、喉から手が出るほど欲しいに決まってます」
まぁサルウェル先生についてはもう少し穏便な方法をとるつもりだったんですけどちょーっと予定が狂いましてね、とユージェフは唇の端を歪めた。
ジルベルトへの憧れを熱く語った口が、真反対のことを言ってのける。ユージェフの口調は天気の話でもするように気負いがなかった。
それに耳を傾けながら、アーサーは障壁の維持に神経を注いだ。だがそう長くは保たないだろう。ユージェフとの間を隔てるこれが解除されれば、もう後はない。どうする。――どうすればいい。
「……ジルベルトを尊敬しているんじゃなかったの」
「俺はすごいなって思ってますよ。すごすぎて恐ろしいくらい。……でも、お上の馬鹿は毛嫌いしてます。自分の制御できない力を恐れてるんですよ、あいつら」
おかしそうにユージェフが笑った。その手のなかで短剣がころころ転がされる。余裕綽々な態度が憎らしい。
だからこそ、その油断を利用するしかないと思った。アーサーは思考を巡らせる。どうすればこの状況を打開できる。どうしたら逃げおおせられる。
――そのとき閃いたのは、まさにジルベルトに縁あるものだった。
転移魔術。
ジルベルトが開発し、教会の怒りを買って禁術指定されたあの術。術式なら覚えている。もちろん成功したためしはない。分の悪い賭けだった。だがこれしかないとも思った。
アーサーは腹を決めた。あとは術式の完成まで障壁を保たせるだけだ。
「それで、ユージェフくんは暗殺のために学院へ来たってわけか。ずいぶん回りくどいね」
「ええ。お上もね、馬鹿なりに力比べなら負けるってわかってますから、あの手この手で《塔》に干渉してます。そのうちのひとつが、俺ってわけですよ」
「その割には、ずいぶん短絡的に襲ってきたけど? いくらなんでも馬脚を現すのが早くないかな」
「本っ当にそうなんですよね……これに関しては俺も想定外なんです」
はぁあ、とユージェフがため息を吐く。その口ぶりは学食のメニューが売り切れていたのを嘆くような気軽さで、その手に短剣がなければとても暗殺者だとは思えなかった。
だからこそ、恐ろしい。
「うちも一枚岩じゃないんです。最近は短気で過激な意見が目立ってて……そいつら馬鹿だから、急に計画を早めようって言い出したんです。女神の生誕祭こそ奴を討つに値するって盛り上がっちゃって」
そういう見栄? ストーリー性? 芝居がかったの好きなんですよね。振り回されるこっちは困ったもんです、とユージェフは乾いた笑いを浮かべた。
「……俺、もう少し生徒でいたかったんだけどな」
アーサーは目を瞠った。その声が、あまりにも柔らかかったからだ。
ユージェフが吊り気味の目を和らげる。
「勉強するのって案外楽しいんだね、先生。俺、先生とおしゃべりするのも楽しかったよ」
「……ユージェフ、くん」
不意に、彼に初めて会ったときを思い返した。
彼が初めて質問に来たとき、持っていた教科書は端が擦り切れていて、いくつもの紐が挟まれていた。その後も彼は知識の吸収に貪欲だった。あの眸に浮かぶ好奇心は、確かに嘘じゃなかったはずだ。
刹那こみ上げたのは、悔しさだった。もし、とあり得ない仮定を考えずにはいられない。もしこの子が教会に関わることなく、ただの生徒として学院に来ていたなら。
「俺、このまま《塔》を目指したかった。これは本当。でもお上には逆らえないからさ……ごめんね先生、おれのためにおとなしく攫われて?」
「っ」
短剣が向けられる。一歩、距離を詰められた。アーサーは唇を噛む。
裏で編んでいる転移魔術は、あともう少しのところまできていた。あともう少しで完成する。逃げおおせて見せる。
「嫌だと、言ったら?」
「そうだな……あんたの教務助手がどうなっても知らない、かな」
息を呑んだ。揺らぎかけた魔力をなんとか抑え込む。だが動揺は止まらない。青ざめるアーサーにユージェフは楽しそうに短剣をひらめかせた。
さっきからなにひとつ焦っていなかったのも、納得だった。こうして人質を盾にすればアーサーが従わざるを得ないことをわかっている。もしバジルのことがハッタリだったとしても、いまそれを識別するすべはない。
……焦るな。落ち着け。
早く、早く転移魔術を完成させなければいけない。さすがのユージェフも、アーサーが転移魔術を使うとは考えていないはずだ。この場から逃げおおせれば、バジルを助けることだってきっとできる。
落ち着け、とアーサーは言い聞かせる。腸が煮えくり返っているのに、頭だけが妙に冷静だった。
「ねぇ先生、かわいい教務助手くんが可哀想なことになっちゃっていいの? 優しい先生には、そんなことできないよね」
「そう、だね。……じゃあ最後に、冥土の土産と思って教えてよ。君の上役ってだれ?」
尋ねると、ユージェフは一瞬目を丸くして吹き出した。
「先生って意外と肝太くない? やっぱ先生好きだなぁ。あはは、いいよ、教えてあげる――なんて言うと思った?」
――――――――――――
ユージェフの正体は、ジルベルトを狙う教会の刺客だった。
「さっすが先生、ジルベルトに次ぐ秀才って触れ込みは伊達じゃないですね。理解が速い」
「それはどうも。……でも、もっと早く気づくべきだった」
ジルベルトに次ぐ、という部分を強調した物言いに眉をひそめる。敢えて苛立たせようとしているのだろう。その手に乗るわけにはいかない。
アーサーは眉を寄せる。
「違和感はずっとあったんだ。君、刺されたサルウェル先生を見て「銀の短剣」って言ってたよね。柄まで深々と刺さっているのに」
それを知っているのは犯人にほかならない。もっと早く気づくべきだった。
そしてサルウェルが襲われることでなにが得られたか。目の前の生徒がジルベルトを狙っているとわかれば見当がつく。サルウェルの休職に伴って、アーサーが担任の座についた。
「ユージェフくんは、僕がジルベルトと交流があると知ってたんだ。だから僕に近づいた」
「そうです。その通り」
「そして、思ったより僕とジルベルトの関係が深いことに気づいた」
「ええ、だからもっとお近づきになりたいなって。ほら、授業もなにも絡みのない先生につきまとってたらちょっと不自然じゃないですか。その点担任だったら、ね」
ふふ、と笑うユージェフに、アーサーは声を荒げるのを必死に堪えた。そんな理由でサルウェルは襲われたのか。
そんな怒りを見透かしたようにユージェフは「まぁまぁ殺してないんで許してくださいよ」と手を振った。もちろん許せるわけがない。
とはいえ、バジルのようにユージェフがアーサーに懐くことに違和感を覚えている者もいた。ユージェフにとって、そうやって怪しまれることは避けたかったのだろう。
「ジルベルトは女神に才を与えられたにも関わらず、その恩を忘れて驕っている。そんな彼は罰せられるべきだって考える奴はね、意外と多いんですよ。――でも、《塔》にいる彼にはなかなか手を出せない。けれど先生のもとには時折やってくるんです。そんなチャンス、喉から手が出るほど欲しいに決まってます」
まぁサルウェル先生についてはもう少し穏便な方法をとるつもりだったんですけどちょーっと予定が狂いましてね、とユージェフは唇の端を歪めた。
ジルベルトへの憧れを熱く語った口が、真反対のことを言ってのける。ユージェフの口調は天気の話でもするように気負いがなかった。
それに耳を傾けながら、アーサーは障壁の維持に神経を注いだ。だがそう長くは保たないだろう。ユージェフとの間を隔てるこれが解除されれば、もう後はない。どうする。――どうすればいい。
「……ジルベルトを尊敬しているんじゃなかったの」
「俺はすごいなって思ってますよ。すごすぎて恐ろしいくらい。……でも、お上の馬鹿は毛嫌いしてます。自分の制御できない力を恐れてるんですよ、あいつら」
おかしそうにユージェフが笑った。その手のなかで短剣がころころ転がされる。余裕綽々な態度が憎らしい。
だからこそ、その油断を利用するしかないと思った。アーサーは思考を巡らせる。どうすればこの状況を打開できる。どうしたら逃げおおせられる。
――そのとき閃いたのは、まさにジルベルトに縁あるものだった。
転移魔術。
ジルベルトが開発し、教会の怒りを買って禁術指定されたあの術。術式なら覚えている。もちろん成功したためしはない。分の悪い賭けだった。だがこれしかないとも思った。
アーサーは腹を決めた。あとは術式の完成まで障壁を保たせるだけだ。
「それで、ユージェフくんは暗殺のために学院へ来たってわけか。ずいぶん回りくどいね」
「ええ。お上もね、馬鹿なりに力比べなら負けるってわかってますから、あの手この手で《塔》に干渉してます。そのうちのひとつが、俺ってわけですよ」
「その割には、ずいぶん短絡的に襲ってきたけど? いくらなんでも馬脚を現すのが早くないかな」
「本っ当にそうなんですよね……これに関しては俺も想定外なんです」
はぁあ、とユージェフがため息を吐く。その口ぶりは学食のメニューが売り切れていたのを嘆くような気軽さで、その手に短剣がなければとても暗殺者だとは思えなかった。
だからこそ、恐ろしい。
「うちも一枚岩じゃないんです。最近は短気で過激な意見が目立ってて……そいつら馬鹿だから、急に計画を早めようって言い出したんです。女神の生誕祭こそ奴を討つに値するって盛り上がっちゃって」
そういう見栄? ストーリー性? 芝居がかったの好きなんですよね。振り回されるこっちは困ったもんです、とユージェフは乾いた笑いを浮かべた。
「……俺、もう少し生徒でいたかったんだけどな」
アーサーは目を瞠った。その声が、あまりにも柔らかかったからだ。
ユージェフが吊り気味の目を和らげる。
「勉強するのって案外楽しいんだね、先生。俺、先生とおしゃべりするのも楽しかったよ」
「……ユージェフ、くん」
不意に、彼に初めて会ったときを思い返した。
彼が初めて質問に来たとき、持っていた教科書は端が擦り切れていて、いくつもの紐が挟まれていた。その後も彼は知識の吸収に貪欲だった。あの眸に浮かぶ好奇心は、確かに嘘じゃなかったはずだ。
刹那こみ上げたのは、悔しさだった。もし、とあり得ない仮定を考えずにはいられない。もしこの子が教会に関わることなく、ただの生徒として学院に来ていたなら。
「俺、このまま《塔》を目指したかった。これは本当。でもお上には逆らえないからさ……ごめんね先生、おれのためにおとなしく攫われて?」
「っ」
短剣が向けられる。一歩、距離を詰められた。アーサーは唇を噛む。
裏で編んでいる転移魔術は、あともう少しのところまできていた。あともう少しで完成する。逃げおおせて見せる。
「嫌だと、言ったら?」
「そうだな……あんたの教務助手がどうなっても知らない、かな」
息を呑んだ。揺らぎかけた魔力をなんとか抑え込む。だが動揺は止まらない。青ざめるアーサーにユージェフは楽しそうに短剣をひらめかせた。
さっきからなにひとつ焦っていなかったのも、納得だった。こうして人質を盾にすればアーサーが従わざるを得ないことをわかっている。もしバジルのことがハッタリだったとしても、いまそれを識別するすべはない。
……焦るな。落ち着け。
早く、早く転移魔術を完成させなければいけない。さすがのユージェフも、アーサーが転移魔術を使うとは考えていないはずだ。この場から逃げおおせれば、バジルを助けることだってきっとできる。
落ち着け、とアーサーは言い聞かせる。腸が煮えくり返っているのに、頭だけが妙に冷静だった。
「ねぇ先生、かわいい教務助手くんが可哀想なことになっちゃっていいの? 優しい先生には、そんなことできないよね」
「そう、だね。……じゃあ最後に、冥土の土産と思って教えてよ。君の上役ってだれ?」
尋ねると、ユージェフは一瞬目を丸くして吹き出した。
「先生って意外と肝太くない? やっぱ先生好きだなぁ。あはは、いいよ、教えてあげる――なんて言うと思った?」
170
あなたにおすすめの小説
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
できるかぎり毎日? お話の予告と皆の裏話? のあがるインスタとYouTube
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
【完結】弟を幸せにする唯一のルートを探すため、兄は何度も『やり直す』
バナナ男さん
BL
優秀な騎士の家系である伯爵家の【クレパス家】に生まれた<グレイ>は、容姿、実力、共に恵まれず、常に平均以上が取れない事から両親に冷たく扱われて育った。 そんなある日、父が気まぐれに手を出した娼婦が生んだ子供、腹違いの弟<ルーカス>が家にやってくる。 その生まれから弟は自分以上に両親にも使用人達にも冷たく扱われ、グレイは初めて『褒められる』という行為を知る。 それに恐怖を感じつつ、グレイはルーカスに接触を試みるも「金に困った事がないお坊ちゃんが!」と手酷く拒絶されてしまい……。 最初ツンツン、のちヤンデレ執着に変化する美形の弟✕平凡な兄です。兄弟、ヤンデレなので、地雷の方はご注意下さいm(__)m
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
【完結】運命の番に逃げられたアルファと、身代わりベータの結婚
貴宮 あすか
BL
ベータの新は、オメガである兄、律の身代わりとなって結婚した。
相手は優れた経営手腕で新たちの両親に見込まれた、アルファの木南直樹だった。
しかし、直樹は自分の運命の番である律が、他のアルファと駆け落ちするのを手助けした新を、律の身代わりにすると言って組み敷き、何もかも初めての新を律の名前を呼びながら抱いた。それでも新は幸せだった。新にとって木南直樹は少年の頃に初めての恋をした相手だったから。
アルファ×ベータの身代わり結婚ものです。
追放された味見係、【神の舌】で冷徹皇帝と聖獣の胃袋を掴んで溺愛される
水凪しおん
BL
「無能」と罵られ、故郷の王宮を追放された「味見係」のリオ。
行き場を失った彼を拾ったのは、氷のような美貌を持つ隣国の冷徹皇帝アレスだった。
「聖獣に何か食わせろ」という無理難題に対し、リオが作ったのは素朴な野菜スープ。しかしその料理には、食べた者を癒やす伝説のスキル【神の舌】の力が宿っていた!
聖獣を元気にし、皇帝の凍てついた心をも溶かしていくリオ。
「君は俺の宝だ」
冷酷だと思われていた皇帝からの、不器用で真っ直ぐな溺愛。
これは、捨てられた料理人が温かいご飯で居場所を作り、最高にハッピーになる物語。
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】
晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。
発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。
そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。
第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる