神様とショタの生活録

甘栗

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2話 そしてショタとショタ神は出会った。

ショタコン神の圧倒的コミュニケーション能力

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「タッタッタッ」「カッカッカッ」「トットットッ」
リズミカルな足音がそれぞれ独特なリズムを刻み、街の中に響く。



神様と会って早一ヶ月、僕の生活は180°ぐらい変わった。
まず変わったのは"近所の人からの目線"である。

あの神様が来るまでは僕は近所付き合いを一切しなかった。
でも、神様が僕の兄だと偽って近所の人と関わり始めた頃から、僕も近所付き合いをちょっとだけするようになった。

そのお陰か、近所の人からたまに作りすぎた料理のおすそ分けをして貰えるようになった。

因みに神様は、貰った料理をいつも美味しそうに食べている。

あと、あまり関係ないが、神様はたまに、「俺、料理作れないからなんか作って!」と熱願してくることがある。
もちろん僕は断る。
でも、余りにもしつこい時は作ってあげる。
作った時は、「うまっ!うまっ!」
とよく叫んでいる。

次に変わったのは、"僕の学校での日常生活"である。

僕の学校でのキャラは、どちらかという陰キャラである。 

ぼっーと窓から外を見たり、机にうつ伏せになって寝たり、などなどを毎日のようにしていた。

だが、やはりこれも神様のせいで、色んな人が、「なぁー、お前の兄ちゃん何者?」と聞いてくるようになった。

詳しく話を聞くと、どうやらあの
神様はやけに超人類的な能力を持っているらしいのだ。
まぁ、神様なんだし、持っていてもおかしくはないのだが。

例えば、幼児が手を離して、木のてっぺんの辺りの枝に引っかけた風船を脅威のジャンプ力で取った、という話があるそうだ。




「なぁなぁなぁなぁなぁ、神様。
なんで神にはそんなに運動神経があるの?」
「そりゃあ"神"だからだよ」
「アハハ…地味にドヤ顔で言うのはやめようか」
「そりゃごめん、次から気をつけるよ」
「顔、ドヤ顔のままだよ?直ってないよ?……ところでその……あの……」
「ん?何?」
「えっとね……今週末に旅行かない?」
「旅行?費用は大丈夫なの?
あ、お兄さん、株は許しませんからね!あれは子供が勝手にやるのは色々まずいじゃん?……多分」
「それはいいじゃん別に。叔父さん名義でやってるから。あと、旅の費用は大丈夫。商店街のくじ引きで当てたものだから」
「くじ引き!?」
神様、驚き過ぎだよ……




あれは昨日の昼に遡るんだけど、家の近くの商店街に晩御飯の材料を買いに来ていたんだ。

その日は、1000円毎にお買い上げしてくれた人にくじ引きの抽選券1枚を配っていたんだ。

僕はお肉屋さんで豚の小間切れ100g、八百屋さんで白菜1/4玉、シメジ 1株、豆腐屋さんで豆腐を1丁買って、最後にミニスーパーみたいなお店でポン酢を買ったんだ。

これらの合計値段だと、個々がよほど高級品じゃないと1000円には満たないんだ。

でもね、僕には幸運の神が舞い降りたのだ。
まぁ、実際は"たまたま"なんだろうけど。

"たまたま"歩いていたおばちゃんが、「ねぇお兄ちゃん、これ貰ってくれない?おばちゃん、今日忙しいから抽選しにいけないんだ……ということでお兄ちゃん、よろしく!」
と言って、僕に抽選券を押し付けて、風のように去って行ったんだ。

僕は暫し唖然としていて、固まっていたんだけど、とりあえずくじ引きに行こうと思って、抽選をしている場所に行ったんだ。

そこからは察せると思うけど、ガラガラを引くと、金色の玉が出てきて、役員さんがベルをカラン カランと鳴らして、2泊3日の旅行券2人分を貰えたんだ。




「旅行……ねぇ?友達と行ってきたら?お兄さん、面倒くさいから
行きたくない」
神様は炬燵でマンガを読みながら、地味に拒否した。

「えーだって、友達もみんな、旅行しに行くから、行く相手がいないんだよ……だからさ、神様、行こっ!」
僕はとびっきりの笑顔と猫なで声で
もう一度誘ってみた。

すると神様はため息をつき、仕方なさそうにミカンの皮を剥きながら、
「いいよ……でも、お兄さん、飛行機苦手だからね?ヤバイからね?乗り物乗ってる間、死んでるからね!?」
「大丈夫!僕は神様が死んでる間、寝とおくから!」
そうして、僕と神様で旅行に行くことが決まったのだった。








オマケ(最後の所の神様視点)




「でいやぁ」
マンガの主人公は、勇者の剣で魔王を倒した。

その時にショタっ子が、「なぁなぁなぁなぁ」と私の体を譲りながら何かを訊いてきた。
(手が背中にw身体を揺らしてw)
と心の中でほくそ笑んでいると、
ショタっ子は、なんやかんやで旅行に行こうと言ってきた。
(旅行かぁ……三半規管弱いからヤバイんだよなぁ……)

色々考えている間もショタっ子がなんか色々言っていたが、(背中がもう洗えない)とか(この子神や)とか思っていたのでかなり塩対応で答えていた。

その結果、成り行きで旅行に行くことになった。
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