ダークサイド勇者はもはや勇者なのか？

十二章 セイレン商団との遭遇的な？

作者眠い。てか、番外編の存在忘れてた()

～前回のあらすじ～
知らないし、興味無い。…え？ストーリーテラーはお前なんだからストーリー覚えとけ？…だるいのでい(殴

＊
とりあえずその後それぞれ自分の役目に取りかかった。そんな中、私がする役目は＂馬を二頭手に入れる＂ことだ。

因みに今まで私たちが住んでいた(仮)ハウスがある森から、少し離れたところにある大きな農村に馬は売っているそうだ。

が。最近になって、ついにゼウスによって私たちの手配書が世界中に配られたため、普通にその農村で馬を手に入れようとしても、手に入れられない状況になっていた。

そこで私は、考えた。

「未来予知能力使えばいいじゃん」

と。

いやまぁ、普通に考えてそれが一番手っ取り早い。
未来見て明らか失敗しそうな未来なら、諦めて他の手段を探す。

いけそうなら未来予知通りに動く。実に簡単なことだ。

(よしっ…)

…目を瞑り、神経を落ち着かせる。木々のざわめき、鳥のさえずりなどの雑音のボリュームが、徐々に小さくなってゆく。

そして、暗い視界の向こう側にぼやぁ…と歪んだ姿の未来の光景が見えてくる。よく目を凝らしてみてみた。

これは…赤いマント？赤いマントを着た怪盗みたいな奴が、私に馬を二頭譲ってくれている。

場所は、農村の馬小屋の中のようだが…時間は…暗さ的に夜だろうか？

徐々に視界だけでなく、聴覚も鮮明になってきた。
優男っぽい声が耳に入ってくる。

「未来予知か…そりゃあすごい。まるで私の能力の下位互換のようだね」

優男の顔を見たかったが、黒い仮面を被っているだめ、詳しくは分からない。

「いえいえ…ところで―ー」

ぴゅん。

未来予知がいいところで途切れてしまった。
多分、頭の上に鳥の糞が落ちているのでそれで途切れてしまったのだろう。

視界が徐々に戻り、聴覚も鳥と森の二重奏に支配されてくる。

もう一回未来予知したいところだが、さっきの場面をもう一度見れるわけはないし、なにより未来予知できるような集中力がもうない。

「さて…とりあえず農村に行くことは決定…かな」

今は太陽の位置を見る限り夕方だ。オレンジ色の明かりが世界を優しく包んでいる。

未来予知で見た時間は夜だったので、まだ少々時間がある。

「…よし。とりあえず食べ損ねた昼ごはんでも食べるかな…」

私は昼ごはんのおにぎりを、パクっと齧った。
少し、ヘスティアの匂いがしたような気がした。