355 / 361
月の砂漠のかぐや姫 第352話
しおりを挟む
帰路の当初、冒頓たちは馬を引きながら歩いていました。でも、奇岩たちと戦った広場からかなり離れたこと、頻発していた地震が静まったように思えたことから、冒頓は隊員たちに馬に乗って戻ると指示を出しました。もちろん、その方が残してきた仲間の所へ早く戻れるからでした。
部下の中には奇岩たちとの戦いで深手を負った者もおりましたが、それぞれの傷の状態に応じて、元気な者の背部に綱で括りつけたり、その逆に抱きかかえてもらうようにしたりすることで、全員が馬に乗って移動できるようにしました。その結果、乗り手がいない馬が数頭出てきたので、羽磋は独りで、王柔は理亜と一緒に騎乗することとなりました。
怪我人を抱えながら鞍の上に座る者もいるのですから、馬を早く走らせるわけにはいきません。それでも、人が馬の轡と取りながら歩くよりも、よっぽど早く進むことができます。
冒頓たちは、その日の夜が訪れる前には、交易隊や護衛隊が待機しているヤルダンの入り口近くにまで、戻ることができたのでした。
そこに残されていた男たちは、羽磋と共に吐露村まで行く予定の交易隊の者や、崖際の細道で奇岩たちに襲われたときに傷を負った護衛隊の男たち、それに、馬を持たない徒歩の護衛隊員でした。
騎乗の護衛隊だけでヤルダンの中心へ乗り込むと冒頓が決めたことから、彼らはここで騎馬隊の帰りを待つことになったのですが、彼らもただ漫然と冒頓たちを待っていたわけではありませんでした。護衛隊と交易隊の中から動ける者を集めて、交代で周囲を見張るように取り決めていました。また、怪我をしている者や大事な荷は中央に集めて、万が一にでも盗賊から襲われたとしても、それらを守ることができるように気を配っていました。
ヤルダンの近くに戻って来た冒頓たちの姿に最初に気が付いたのは、その見張りの一人でした。
「あ、あそこに何かが見えるっ。あれは・・・・・・、おお、隊長殿だ! 隊長が戻ってこられたんだ。おーい、みんなあっ、隊長殿が戻られたぞ!」
その男の声を聞いた交易隊員や護衛隊員たちは、一斉に喜びの声を上げました。
「隊長殿が戻られた!」
「ああ、良かった! きっと、『母を待つ少女の奇岩』の討伐が終わったんだっ」
「酷い怪我をしてる奴もいるからな。これで村に帰れると思うと、有難いよ」
さらに、その声に別の声も加わりました。冒頓たちが近づいて来るにつれて、彼の後ろに従っている者たちの姿もわかるようになったからでsた。
「あ、あれは、羽磋殿じゃねぇか?」
「ええっ! 羽磋殿はあのときに川に転落したんだぞ。その後は、ヤルダンの地下に向かって流されていったはずだが・・・・・。おお、本当じゃねぇか! 羽磋殿だ! 流石、隊長殿だ。羽磋殿も助け出してきたんだ!」
「あっちには、王柔に理亜もいるぞ。おーい、おーいっ」
これまでの長い時間を、またどこからか奇岩たちに襲われるのでないかと、緊張を緩めることができない状態で過ごしてきたからでしょうか。残されていた隊員たちは、みんな嬉しさと安堵を顔にはっきりと浮かべながら、両手を振り、あるいは、大声をあげて、冒頓たちに呼び掛けるのでした。
守るべき荷や自分たちの怪我がなければ、こちらから走り出して迎えに行きたいというような熱気で、待機地は一杯になりました。そうです、それはまるで、新年のお祭りか収穫のお祭りが急にここで始まったかのような大騒ぎだったのでした。
その大騒ぎの最高調は、冒頓たちが待機地に足を踏み入れた時に訪れました。
「オオオッ!」という歓声がドオンッと上がり、周囲の岩壁をブルブルと震わせました。隊員たちの間から、「やっと、終わった」という気持ちが、一気に放出されたのでした。
それでも、そこはやはり冒頓が鍛え上げた護衛隊の面々です。冒頓が問いかけるよりも早く、ここで待機する間の指揮を任されていた小隊長たちが彼の前に駆けつけ、冒頓が不在の間は奇岩に襲われるなどの戦闘は無かったこと、怪我をしていた交易隊員や駱駝などの応急処置は済み、村へ戻さなければならない者と先へ進める者との選別ができていること、それに崖際の細い道の上に散らばっていた荷をできるだけ回収し整理して置いたことなどを、口早に報告するのでした。
報告を聞いた冒頓は、「やっぱりお前たちは頼りになるぜ」と彼らを労った後で、空を見上げました。可能な限り急いで戻っては来たものの、もはや太陽は地平線の下方に身を隠しつつあり、空の色は夕方の朱と夜の濃紺が混じり合っている状態でした。
奇岩たちに襲われる心配は無くなりましたが、夜のヤルダンやゴビは、サバクオオカミを始めとする危険な獣が狩りをする時間帯です。もちろん、危険をもたらすのは、獣だけではありません。狡猾な野盗に荷を狙われる危険は、やはり夜の方が高くなります。それに、報告を聞いたところでは、夜を徹して馬を走らせて村に戻り、すぐにでも医者の治療を受けさせなければならないほどの重傷者はおりません。
「小苑、だいぶん暗くなっちまってるが、空風は飛べるか?」
冒頓は離れたところにいた苑に、大声で呼び掛けました。
「まだ真っ暗になっていないんで、大丈夫っす、冒頓殿」
「よし、じゃあ空風を飛ばして、ここいらに隠れている者がいないか確認をしてくれ。それからみんな、今日はここで野営だ。隊と荷を見直して明日の朝には動くぞ。だが、まぁ・・・・・・」
冒頓は、ここで一度息を吞むと、さらに大きな声を出しました。
「騎馬隊の者も待機していた者もご苦労だった。明日に備えて今日の夜はゆっくり身体を休めろ。話の種は尽きねえだろうがな、馬乳酒を飲むのもほどほどにしとけよっ」
部下の中には奇岩たちとの戦いで深手を負った者もおりましたが、それぞれの傷の状態に応じて、元気な者の背部に綱で括りつけたり、その逆に抱きかかえてもらうようにしたりすることで、全員が馬に乗って移動できるようにしました。その結果、乗り手がいない馬が数頭出てきたので、羽磋は独りで、王柔は理亜と一緒に騎乗することとなりました。
怪我人を抱えながら鞍の上に座る者もいるのですから、馬を早く走らせるわけにはいきません。それでも、人が馬の轡と取りながら歩くよりも、よっぽど早く進むことができます。
冒頓たちは、その日の夜が訪れる前には、交易隊や護衛隊が待機しているヤルダンの入り口近くにまで、戻ることができたのでした。
そこに残されていた男たちは、羽磋と共に吐露村まで行く予定の交易隊の者や、崖際の細道で奇岩たちに襲われたときに傷を負った護衛隊の男たち、それに、馬を持たない徒歩の護衛隊員でした。
騎乗の護衛隊だけでヤルダンの中心へ乗り込むと冒頓が決めたことから、彼らはここで騎馬隊の帰りを待つことになったのですが、彼らもただ漫然と冒頓たちを待っていたわけではありませんでした。護衛隊と交易隊の中から動ける者を集めて、交代で周囲を見張るように取り決めていました。また、怪我をしている者や大事な荷は中央に集めて、万が一にでも盗賊から襲われたとしても、それらを守ることができるように気を配っていました。
ヤルダンの近くに戻って来た冒頓たちの姿に最初に気が付いたのは、その見張りの一人でした。
「あ、あそこに何かが見えるっ。あれは・・・・・・、おお、隊長殿だ! 隊長が戻ってこられたんだ。おーい、みんなあっ、隊長殿が戻られたぞ!」
その男の声を聞いた交易隊員や護衛隊員たちは、一斉に喜びの声を上げました。
「隊長殿が戻られた!」
「ああ、良かった! きっと、『母を待つ少女の奇岩』の討伐が終わったんだっ」
「酷い怪我をしてる奴もいるからな。これで村に帰れると思うと、有難いよ」
さらに、その声に別の声も加わりました。冒頓たちが近づいて来るにつれて、彼の後ろに従っている者たちの姿もわかるようになったからでsた。
「あ、あれは、羽磋殿じゃねぇか?」
「ええっ! 羽磋殿はあのときに川に転落したんだぞ。その後は、ヤルダンの地下に向かって流されていったはずだが・・・・・。おお、本当じゃねぇか! 羽磋殿だ! 流石、隊長殿だ。羽磋殿も助け出してきたんだ!」
「あっちには、王柔に理亜もいるぞ。おーい、おーいっ」
これまでの長い時間を、またどこからか奇岩たちに襲われるのでないかと、緊張を緩めることができない状態で過ごしてきたからでしょうか。残されていた隊員たちは、みんな嬉しさと安堵を顔にはっきりと浮かべながら、両手を振り、あるいは、大声をあげて、冒頓たちに呼び掛けるのでした。
守るべき荷や自分たちの怪我がなければ、こちらから走り出して迎えに行きたいというような熱気で、待機地は一杯になりました。そうです、それはまるで、新年のお祭りか収穫のお祭りが急にここで始まったかのような大騒ぎだったのでした。
その大騒ぎの最高調は、冒頓たちが待機地に足を踏み入れた時に訪れました。
「オオオッ!」という歓声がドオンッと上がり、周囲の岩壁をブルブルと震わせました。隊員たちの間から、「やっと、終わった」という気持ちが、一気に放出されたのでした。
それでも、そこはやはり冒頓が鍛え上げた護衛隊の面々です。冒頓が問いかけるよりも早く、ここで待機する間の指揮を任されていた小隊長たちが彼の前に駆けつけ、冒頓が不在の間は奇岩に襲われるなどの戦闘は無かったこと、怪我をしていた交易隊員や駱駝などの応急処置は済み、村へ戻さなければならない者と先へ進める者との選別ができていること、それに崖際の細い道の上に散らばっていた荷をできるだけ回収し整理して置いたことなどを、口早に報告するのでした。
報告を聞いた冒頓は、「やっぱりお前たちは頼りになるぜ」と彼らを労った後で、空を見上げました。可能な限り急いで戻っては来たものの、もはや太陽は地平線の下方に身を隠しつつあり、空の色は夕方の朱と夜の濃紺が混じり合っている状態でした。
奇岩たちに襲われる心配は無くなりましたが、夜のヤルダンやゴビは、サバクオオカミを始めとする危険な獣が狩りをする時間帯です。もちろん、危険をもたらすのは、獣だけではありません。狡猾な野盗に荷を狙われる危険は、やはり夜の方が高くなります。それに、報告を聞いたところでは、夜を徹して馬を走らせて村に戻り、すぐにでも医者の治療を受けさせなければならないほどの重傷者はおりません。
「小苑、だいぶん暗くなっちまってるが、空風は飛べるか?」
冒頓は離れたところにいた苑に、大声で呼び掛けました。
「まだ真っ暗になっていないんで、大丈夫っす、冒頓殿」
「よし、じゃあ空風を飛ばして、ここいらに隠れている者がいないか確認をしてくれ。それからみんな、今日はここで野営だ。隊と荷を見直して明日の朝には動くぞ。だが、まぁ・・・・・・」
冒頓は、ここで一度息を吞むと、さらに大きな声を出しました。
「騎馬隊の者も待機していた者もご苦労だった。明日に備えて今日の夜はゆっくり身体を休めろ。話の種は尽きねえだろうがな、馬乳酒を飲むのもほどほどにしとけよっ」
0
あなたにおすすめの小説
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
最前線
TF
ファンタジー
人類の存亡を尊厳を守るために、各国から精鋭が集いし
最前線の街で繰り広げられる、ヒューマンドラマ
この街が陥落した時、世界は混沌と混乱の時代に突入するのだが、
それを理解しているのは、現場に居る人達だけである。
使命に燃えた一癖も二癖もある、人物達の人生を描いた物語。
盾の間違った使い方
KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。
まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。
マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。
しかし、当たった次の瞬間。
気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。
周囲は白骨死体だらけ。
慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。
仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。
ここは――
多分、ボス部屋。
しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。
与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる
【異世界ショッピング】。
一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。
魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、
水一滴すら買えない。
ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。
そんな中、盾だけが違った。
傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。
両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。
盾で殴り
盾で守り
腹が減れば・・・盾で焼く。
フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。
ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。
――そんなある日。
聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。
盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。
【AIの使用について】
本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。
主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。
ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる