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第一章 旅立ち
馬鹿には関わらない所存でございます
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野宿…元日本人の私としては中々にハードルが高いイベントだ。
実はこの世界に転生?だと思うが、そういう状態で生まれてこの方…野宿というものをしたことがない。私が滞在しているこの街、モサンデードから馬車移動で一週間はかかる私の生まれ育った村、モチモツ村では農業を営む両親と祖父母と弟と妹の七人家族で生活していたが、実家暮らしでそこそこヌクヌクした異世界生活を楽しんでいたので、野宿やひもじさなんてモノとは無縁の生活をしていたのだ。
但し私が魔力を発現するまでは…
普通の魔力持ちは、貴族の血脈にしか生まれない。だが稀に庶民から突然変異的に生まれる魔力持ちもいるらしい。そんな魔力持ちは産まれ落ちた時から魔力を持っている。
そんな私は突然変異も変異で…10才の誕生日に魔力持ちになってしまったのだ。
両親や祖父母も驚き、村の大人達は会合を開いてまで私の存在を議論しあった。
何故ならば、魔力持ちは例外なく国に報告して、魔術師団に入団して魔術師として育てられる…というのが国の方針だからだ。
私の両親と村長さんは、10才の時に急に魔力持ちになった子供がいるのですが…と国に申請した。だが国からの返答は「虚偽申し立てをするものは罪に値する」というようなお堅い文面の注意警告文が送られてきて、村への医師の派遣を向こう5年間は禁止する。というとんでもない虚偽罪を被せてきたのだ。
村人達は怒った。私に怒りをぶつけたのではない、国に対してだった。絶対に虚偽ではないし、私自身の素性に怪しいことはない。村で産まれた子供に間違いないし、10才の時に魔力が使えるようになったのも本当だった。
罪人だと罰せられた村の人達は皆…怒り嘆き、悲しんでいた。
私は立ち上がった。
村の人達の前で堂々と宣言をした。
「皆っ私が皆の治療をするよ!だって私、怪我が治せるもん!」
村の皆は一瞬ポカンとしていたけれど、すぐに歓喜の悲鳴をあげた。
そう……私は攻撃魔法だけじゃない、治療魔法も使えたのだ。
という訳で、国から治療術師の派遣は打ち切られたけど痛くも痒くもない私達、モチモツ村の住民達はそのままのんびりとそれからの3年間を過ごしてきたのだ。
そんなある日
急に役人が村にやって来たのだ。
「治療術師のいない村で、違法治療術の施術を行っているとの訴えがあるのだ」
訪れた役人を前にして、村人は一様に口を噤んでくれた。
私は村人全員の魔力を確認した。
村人の皆におかしな魔力波形は感じない。恐らく……こうやって役人が来たのは近隣の村の者からの密告だと思われる。私達の村は私の魔術で守られている。私が作った魔物理防御障壁により魔獣も村には侵入出来ない。魔物退治には私と元冒険者のお兄ちゃん達とおじさん達で狩りに出れば、大量捕獲出来る。怪我も重篤な病も私の治療術で一発で治る。
そんな私の事を皆が手離すはずが無いのだ。
皆は、私に村を出る事を勧めてくれた。私が半永久的に発動し続ける事の出来る魔物理防御障壁を描き上げて、村長さんに渡しているのを知っているからだ。村の皆を責めることはお門違いだ。誰だって真っ向から国と対決したいとは思わない。
「こっちの怪我や病気は…大丈夫だよ」
「村に魔物が侵入出来ないだけでも大助かりさ」
「淋しいけど、時々様子見で帰って来てくれるかい?」
そう言って大勢の村人達と家族に見送られて村を出ることになった。旅支度を終えた私に村長さんが大金を渡してくれた。
「これを持って行きなさい。今まで村の為にありがとう。サエラは治療代は取らないと言ってくれていたけど…皆でこれを貯めていたんだ」
私は涙が零れた。例え私の力が欲しいという打算的な気持ちからでも、この村の皆は私のことを思ってくれている。
「サエラ…お前は強い。立派な魔術使いだ。どこへ行ってもきっと皆の役に立つ。諦めるんじゃないよ」
父さんとおじいちゃんが泣きながらそう言って私を送り出してくれた。おばあちゃんと母さんと兄弟達は大号泣だった。
元冒険者だったサペロお兄ちゃんに「冒険者ギルドに行け。お前なら絶対にSSSクラスになれるから」と言ってくれた。
ここで国に捕まって、周りに虐げられながら魔術師として国に仕えなきゃならないなんてまっぴらごめんだった。
だったら自分の力で冒険者の頂点を目指してみるのも悪くない…そう思ったのだ。
◆ ■ ◆ ■
そうして私はモチモツ村の皆に見送られながら夜逃げを敢行したのだった。
「夜逃げっていう響きが、哀愁を漂わせてるよね…」
取り敢えず、今は目の前の野宿だ。人目につかないように大きな岩の影に座り…周りの枯れ枝を集めてみた。
焚き火ってどうやるんだっけ?いや…別に料理する訳じゃないから要らないか…なんとなく一人キャンプを連想していたけど、この世界のサエラには必要ないものだった。
魔法があるからね~
私はポンチョに包ると、消音魔法を使った。爆睡は出来なくても少しは眠れるだろう……
目を開けると……びっくりした!私の周りに人相の悪いおじさん三人が立っていて、私の張っている障壁を叩いていた。叩くくらいじゃ壊れないのに…夜空がほんのり明るくなってきているので、朝の四時か五時あたりだろう…
何か叫んでいるおじさんの必死の形相がおかしい。外の音も聞こえないので…笑いながらもう一眠りすることにした。
またウトウトとして…目が覚めたので起きると人相の悪いおじさん達はいなくなっていた。
そのまま立ち上がって、自分の体に洗浄魔法をかけた。ああ、チート最高。
街と街道を繋ぐ関所みたいな所にいた兵士のお兄さんが私の顔を見て笑った。
「昨夜変なのに絡まれてたね?でも君、魔術師でしょ?障壁すごいね!あのおっさん達も馬鹿だね、追い返しておいたよ」
さすが、兵士のお兄さん。野宿している怪しい風体の私にも親切でした。
「ありがとうございます、助かりました」
お兄さんはニカッと笑って、いってらっしゃい!と送り出してくれた。
さて…気を取り直して冒険者ギルドに向かった。
屋台で買ったミニロールパンを口に放り込んでから、ギルド内に入り…薬草採取の依頼を探す。すぐに見付かった、Eランクの一番簡単な依頼だからだ。一回の依頼で約2000円位の儲けがある。まあ2000円くらいあれば節約メニューで暫くは生活出来るしね。
という訳で午前中は湿布に使う薬草の採取依頼に決定だ。
ギルドの受付に並んで薬草採取の依頼ナンバーを受付のお姉さんに伝えて、自分のギルドカードを出せば依頼受領完了。これで依頼した物をギルドに納品すれば依頼完了で、ギルドから手数料を引かれた後の代金が支払われるというシステムだ。
因みにギルドでは預貯金業務もおこなっていて、世界各地にあるギルドでは預金として使う目的でギルドカードを所持している人が沢山いる。
銀行とかこの世界に無いもんね。そりゃ流行る訳だ。
そうして依頼を受けてギルドを出ようとしたら、商店街の大通りを歓声のようなものを上げながら歩いて来る一団が見えた。
ん?げげっ!ビートと愉快な元パーティーメンバーじゃないかっ!!
急いでギルドの横の路地に逃げ込んで身を潜めた。
ビート達は大声で笑っている…そして、その後ろからクリスが大きな麻袋を引きずりながら歩いて来るのが見えた。
あ……それ、森に入った時に倒したレプレカンダが入ってる袋だね。
たまたまなのだが、元クソパーティーメンバーの先頭に立たされて私が戦っていた時に、襲い掛かってきたので倒した魔獣だ。
それがどうやらレア魔獣だったらしく、倒した後にビートが「S級の魔獣だ!」とか言って騒いでたのよね。
あいつらやっと森から帰って来たのか……オツカレー!それでギルドにあの魔獣を売るのか、折角だからどんな売値になるのか見ておこうかな?
ビート達がギルドに入って行ったので、私も後をついて行った。
ギルド内はざわついている。ビートが嬉しそうにカウンターのお姉さんに向かって
「S級のレプレカンダを退治してきたぜ!買い取ってくれ」
と叫んでいた。
受付のお姉さんはビートからギルドカードを受け取ると
「ビート=モライ様、レプレカンダは討伐依頼が出ている魔獣ですので、依頼受領と完了を同時におこないます。依頼料は30万ベイ、魔獣本体の買取価格の算出にはもう少しお待ち下さいませ。それとビート様のランクも上がります。BクラスからAクラスに上がる昇格試験を受けますか?」
ビートは歓喜の悲鳴を上げている。
アホらしい……そのレプレカンダは私が倒したんだけど?討伐完了の報酬が約150万円が惜しいっちゃ惜しいけど、チームで分けるから一人大体、37万円くらいだよね?まあ命の危険もあるし、良いんじゃないかな…
でも魔獣素材を売ったお金は、ビートが全部総取りを要求してくるかもだけど…ね。
聞き耳を立てていると素材の値段は20万ベイみたいだった…日本円で100万円!
受付のお姉さんは淡々と元クソパーティーメンバー全員に昇格のお知らせをして、昇格試験を受けるかを聞いていた。
昇格試験なんて勝手に受ければいいさ。上手くいけばAランクに上がれるだろうしね…
静かにギルドを出て行こうとしていた私は一瞬だが、元パーティーメンバーの魔剣士のクリスと目が合った…気がした。
しかし無視だ、無視。馬鹿は無視するに限る…
私は森へと足を向けた。
実はこの世界に転生?だと思うが、そういう状態で生まれてこの方…野宿というものをしたことがない。私が滞在しているこの街、モサンデードから馬車移動で一週間はかかる私の生まれ育った村、モチモツ村では農業を営む両親と祖父母と弟と妹の七人家族で生活していたが、実家暮らしでそこそこヌクヌクした異世界生活を楽しんでいたので、野宿やひもじさなんてモノとは無縁の生活をしていたのだ。
但し私が魔力を発現するまでは…
普通の魔力持ちは、貴族の血脈にしか生まれない。だが稀に庶民から突然変異的に生まれる魔力持ちもいるらしい。そんな魔力持ちは産まれ落ちた時から魔力を持っている。
そんな私は突然変異も変異で…10才の誕生日に魔力持ちになってしまったのだ。
両親や祖父母も驚き、村の大人達は会合を開いてまで私の存在を議論しあった。
何故ならば、魔力持ちは例外なく国に報告して、魔術師団に入団して魔術師として育てられる…というのが国の方針だからだ。
私の両親と村長さんは、10才の時に急に魔力持ちになった子供がいるのですが…と国に申請した。だが国からの返答は「虚偽申し立てをするものは罪に値する」というようなお堅い文面の注意警告文が送られてきて、村への医師の派遣を向こう5年間は禁止する。というとんでもない虚偽罪を被せてきたのだ。
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村人の皆におかしな魔力波形は感じない。恐らく……こうやって役人が来たのは近隣の村の者からの密告だと思われる。私達の村は私の魔術で守られている。私が作った魔物理防御障壁により魔獣も村には侵入出来ない。魔物退治には私と元冒険者のお兄ちゃん達とおじさん達で狩りに出れば、大量捕獲出来る。怪我も重篤な病も私の治療術で一発で治る。
そんな私の事を皆が手離すはずが無いのだ。
皆は、私に村を出る事を勧めてくれた。私が半永久的に発動し続ける事の出来る魔物理防御障壁を描き上げて、村長さんに渡しているのを知っているからだ。村の皆を責めることはお門違いだ。誰だって真っ向から国と対決したいとは思わない。
「こっちの怪我や病気は…大丈夫だよ」
「村に魔物が侵入出来ないだけでも大助かりさ」
「淋しいけど、時々様子見で帰って来てくれるかい?」
そう言って大勢の村人達と家族に見送られて村を出ることになった。旅支度を終えた私に村長さんが大金を渡してくれた。
「これを持って行きなさい。今まで村の為にありがとう。サエラは治療代は取らないと言ってくれていたけど…皆でこれを貯めていたんだ」
私は涙が零れた。例え私の力が欲しいという打算的な気持ちからでも、この村の皆は私のことを思ってくれている。
「サエラ…お前は強い。立派な魔術使いだ。どこへ行ってもきっと皆の役に立つ。諦めるんじゃないよ」
父さんとおじいちゃんが泣きながらそう言って私を送り出してくれた。おばあちゃんと母さんと兄弟達は大号泣だった。
元冒険者だったサペロお兄ちゃんに「冒険者ギルドに行け。お前なら絶対にSSSクラスになれるから」と言ってくれた。
ここで国に捕まって、周りに虐げられながら魔術師として国に仕えなきゃならないなんてまっぴらごめんだった。
だったら自分の力で冒険者の頂点を目指してみるのも悪くない…そう思ったのだ。
◆ ■ ◆ ■
そうして私はモチモツ村の皆に見送られながら夜逃げを敢行したのだった。
「夜逃げっていう響きが、哀愁を漂わせてるよね…」
取り敢えず、今は目の前の野宿だ。人目につかないように大きな岩の影に座り…周りの枯れ枝を集めてみた。
焚き火ってどうやるんだっけ?いや…別に料理する訳じゃないから要らないか…なんとなく一人キャンプを連想していたけど、この世界のサエラには必要ないものだった。
魔法があるからね~
私はポンチョに包ると、消音魔法を使った。爆睡は出来なくても少しは眠れるだろう……
目を開けると……びっくりした!私の周りに人相の悪いおじさん三人が立っていて、私の張っている障壁を叩いていた。叩くくらいじゃ壊れないのに…夜空がほんのり明るくなってきているので、朝の四時か五時あたりだろう…
何か叫んでいるおじさんの必死の形相がおかしい。外の音も聞こえないので…笑いながらもう一眠りすることにした。
またウトウトとして…目が覚めたので起きると人相の悪いおじさん達はいなくなっていた。
そのまま立ち上がって、自分の体に洗浄魔法をかけた。ああ、チート最高。
街と街道を繋ぐ関所みたいな所にいた兵士のお兄さんが私の顔を見て笑った。
「昨夜変なのに絡まれてたね?でも君、魔術師でしょ?障壁すごいね!あのおっさん達も馬鹿だね、追い返しておいたよ」
さすが、兵士のお兄さん。野宿している怪しい風体の私にも親切でした。
「ありがとうございます、助かりました」
お兄さんはニカッと笑って、いってらっしゃい!と送り出してくれた。
さて…気を取り直して冒険者ギルドに向かった。
屋台で買ったミニロールパンを口に放り込んでから、ギルド内に入り…薬草採取の依頼を探す。すぐに見付かった、Eランクの一番簡単な依頼だからだ。一回の依頼で約2000円位の儲けがある。まあ2000円くらいあれば節約メニューで暫くは生活出来るしね。
という訳で午前中は湿布に使う薬草の採取依頼に決定だ。
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因みにギルドでは預貯金業務もおこなっていて、世界各地にあるギルドでは預金として使う目的でギルドカードを所持している人が沢山いる。
銀行とかこの世界に無いもんね。そりゃ流行る訳だ。
そうして依頼を受けてギルドを出ようとしたら、商店街の大通りを歓声のようなものを上げながら歩いて来る一団が見えた。
ん?げげっ!ビートと愉快な元パーティーメンバーじゃないかっ!!
急いでギルドの横の路地に逃げ込んで身を潜めた。
ビート達は大声で笑っている…そして、その後ろからクリスが大きな麻袋を引きずりながら歩いて来るのが見えた。
あ……それ、森に入った時に倒したレプレカンダが入ってる袋だね。
たまたまなのだが、元クソパーティーメンバーの先頭に立たされて私が戦っていた時に、襲い掛かってきたので倒した魔獣だ。
それがどうやらレア魔獣だったらしく、倒した後にビートが「S級の魔獣だ!」とか言って騒いでたのよね。
あいつらやっと森から帰って来たのか……オツカレー!それでギルドにあの魔獣を売るのか、折角だからどんな売値になるのか見ておこうかな?
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でも魔獣素材を売ったお金は、ビートが全部総取りを要求してくるかもだけど…ね。
聞き耳を立てていると素材の値段は20万ベイみたいだった…日本円で100万円!
受付のお姉さんは淡々と元クソパーティーメンバー全員に昇格のお知らせをして、昇格試験を受けるかを聞いていた。
昇格試験なんて勝手に受ければいいさ。上手くいけばAランクに上がれるだろうしね…
静かにギルドを出て行こうとしていた私は一瞬だが、元パーティーメンバーの魔剣士のクリスと目が合った…気がした。
しかし無視だ、無視。馬鹿は無視するに限る…
私は森へと足を向けた。
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