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第二章 仲間
バレちゃった
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RPGゲームなどに出て来る、小山ほどの大きさのモンスターを頭の中で想像してみて下さい。アレが現実に動いてこちらを見ているのを、怖いと思わない方がおかしい気がする、うん…絶対怖いと思うよ。
私はクリスの背中に向けて声をかけた。
「ク…クリス…だめぇぇ、見た目が駄目…」
クリスは私を顧みて叫んだ。
「なんでぇ?だってガザベラもレプレカンダも平気だっただろ?」
「だって…あいつらは、猪かな~猫かな~みたいな見た目だったもんっ!これ…これ、首がふたつあるしぃ…」
どうして…こんなことになったんだろう…
時を遡ること二時間前…
クリスに小脇に抱えられて…ザハァーラの森の前、ワイジリッテルベンシとの国境沿いに来た。実際は転移陣でスバレーの街まで飛んでから、ここに走って来た訳だけど…
「もうっクリス…いい加減下ろして!」
私が叫ぶとクリスが慌てて私を地面に下ろしてくれた。
ザハァーラの森が見える街外れは、結構な人の数だ。見れば厳ついお兄さんばかりで、一見して冒険者や素材屋と呼ばれる猟師の人達だと分かる。おまけに何故か軍人も居る…どこの国の人だろう?
「皆…すごそうな人ばかりだ…」
「うん…」
はっきり言って私達は別の意味で目立っていた。こんな熟練の手練れの中に、ひよっこ二人が迷い込んだ感じに見えるからだ。
まあ…私は小柄だからひよっこっぽいとは思うけど、クリスは16才の割に大柄だからな…それに緊張とかするタイプに見えないし、ヌボッとしているというか鷹揚に構えているというか…
「おいおいっ?ちびっ子がこんな所に何の用事だ?」
と言っている傍から、怖そうなおじさん三人が私とクリスの前に立ちはだかった。
「子供が来ちゃいけないという規則は無い」
ク……クリスーーー!?煽りに乗ったら駄目だよぉぉ!?
クリスが言い返すと、おじさん達はゲラゲラと笑い、わざと周りに聞こえるような大声で叫んだ。
「お前らみたいなひよっこがザハァーラに入って帰って来れるかっての!」
このおじさん達…魔質を感じることが出来ないのかな?勿論、視えていたら私やクリスの潜在魔力量の多さが分かるはずなのに…おじさん達に笑われながらも周りの魔質を視ていると、チラチラとこちらを心配するような魔質が投げかけられているのが分かる。
なにもここにいるのは、こんな性格の悪そうなおじさんばかりではなさそうだ。
するとそんな中、フードを被った背の高い男の人が静かに私達に近付いて来た。
うわっ!と叫びそうになった…そのフードの人が正直に怖いと思った。多分押さえているけれど魔力量のとても多い…すごい魔術師だと感じるからだ。
「そんなに風に言うものじゃないよ?だって……あれ?ん~?君とどこかで会ったことあったかな?」
フードの男の人はそう言いながら私達とおじさんの間に入って来て…君と言って、クリスを指差している。
「クリス…知ってる人なの?」
クリスは首を捻りながら
「えっと…冒険者の方ですか?俺…ワイジリッテルベンシの出身なんですが…」
と男の人に答えると、その男の人の魔質が嬉しそうな感じに変わった。
「おっ…私と同じだな。じゃあどこかで会ってるかな~?王都の出身かな?」
「あ…ホウレスです。王都へは時々護衛の仕事で寄っていて…」
ローブの男の人は護衛かぁ~と言って顎を擦っている。
「おいっ!にーちゃん偉そうに言うがなっこのザハァーラの森をこんな子供が遊び半分で入って行けるかっていうんだぁ!」
おじさん達は今度はローブの男の人に食って掛かって行った。
その時、周りにいた数人の魔質が『警戒』を纏う魔質に変わった。
「!」
警戒と…緊張、それに今、魔質を変化させた人達って……みんな軍服着てるじゃない!
「クリス…クリス!もういいよ、帰ろうよ」
「サエラでも…」
「なんだよ?もう帰るのか?怖いよ~お母ちゃん~て泣きつくのか?ダハハッ!」
なんだこのおっさん達?いい年して大人気ない…言い返してやろうと思って口を開こうとした私より先に、クリスが叫んでいた。
「うるせぇ!お前なんかより俺とサエラの方が強いに決まっているだろっ!」
クリスって…煽り耐性低ぅ…
という訳で…あのおじさん達と競うようにして森に入った訳なんだけど…首が二股に分かれている魔獣と遭遇してしまったという訳だ。
まだ獣っぽい魔獣は大丈夫なんだけど、モンスターっぽいヌルッとして…もう化け物って感じがもうダメ…
「障壁は…完璧だな」
そんな中、私の張った障壁を指でつついている人が居る。
いやいや、このフードの男の人はさっきから何?なんで私達についてきてるの?しかも全然平気そうに私の張っている障壁の分析しているみたいだし…おまけにあの軍人さん達もついてきてるのは、何でなの?
「お…おじさん達なんなの?」
「おじ……私はまだ21才だ…」
フードのおじさん…お兄さんはまだ若者でした。
「ごめんなさい…」
「いや…謝られるのも何か…悲しいと言うか…」
すると後ろの方にいた軍人さんの一人が吹き出している。そんなにおじさん発言がおもしろかったかな?
「ちょっとっ!サエラ手伝えって~」
独りでモンスターと戦っていたクリスが、割って入ってきた。
「し…仕方ないな、キモイけど頑張るわ…」
私は腰に下げていた剣を抜くと、胴体を狙った。クリスは頭を狙っているけど、魔流の中心は胴体の胸辺りだ!
真っ直ぐに魔流の中心に向かって剣を突き立てた。魔核を傷つけないように剣を刺したまま飛び退いた。
「お見事」
飛び退いた所にフードのお兄さんが立っていた。この人…前々動じてない。魔力量がとてつもなく多くて…底知れない怖さを感じるお兄さんだけど、悪い人じゃないと思う。
魔質は濁りもなくて綺麗だから…後ろにいる軍人のおじさん達も、悪そうな人はいない。
ただ得体が知れないけど…
「サエラ、この場で解体する?」
息を切らしたクリスに聞かれたけど、魔獣の首が……ダラーンと横たわってて…怖い。
「私が運んでやろう」
え?という間もなく、フードのお兄さんは倒れた魔獣に手をかけた、その瞬間…魔獣が消えた!
「なっ!?」
「えっ!?き…消え…」
叫び声をあげる私とクリスに向かってフードのお兄さんは手を挙げた。
「心配するな、『モチ』の中に入れただけだ」
「モチ?」
そう言ってお兄さんは小汚い巾着袋?みたいなのを見せた。
「この袋なに?」
「すごい!魔力がいっぱいかかっているみたいだけど…」
私は小汚くて縫い目がガタガタの袋にかかった魔力を視てびっくりした。汚いけど凄い!これ魔術の袋だ!
「分かるか?やっぱり君は視える目を持ってるんだな!先程の攻撃も魔流の中心を的確に付いていたね」
フードのお兄さんはまた嬉しそうな魔質を輝かせた。このお兄さん素直だな~魔質の輝きと外面が連動している。裏表が無い人なんだ。
私とクリスは取り敢えず、二つ首の魔獣…名称はカイルカンという魔獣を倒したので、森を出ることにした。お兄さんも軍人さんも帰りも私達と一緒に付いて来て、お兄さんは頼んでもいないのに、小汚いモチ袋の魔術構成が…とか空間術式がとか…専門的なことを嬉しそうに話してくれるんだけど、専門用語は私には全然分からなかった。
「ごめんなさいお兄さん、私…魔術は使えても正式に習ったことはないから分かりません」
私がフードのお兄さんにそう告げるとお兄さんは戸惑いながら、悲しそうな魔質になった。
悪いことしたかな…
「そ、そうか…君の魔術障壁が素晴らしかったからどこかで習っていたのだとばかり…」
「私の魔術は独学なんです。キミブレア王国の田舎の村で育ってますし…魔力が発現してから本で見ただけで…」
私の隣を歩いていたフードのお兄さんの魔質が変わった…疑心?とでも言うのか、軍人のおじさん達の魔質も変化している。フードのお兄さんの表情はフードで隠れて読めないけど、何だか怖い。
「確か…キミブレア王国も、ワイジリッテルベンシも魔術師の選定は同じ仕組みだと思うが…貴族位以外の庶民で魔力発現が確認された場合は速やかに国に申請して…魔術師団の養育施設に一時保護されるはずだ。君はどうして魔術を習っていないのだ?」
………やっちゃった…ここにきて口が滑ってしまった。庶民の中で魔力発現した子は絶対に魔術師の卵として国が保護する決まりがある。ワイジリッテルベンシもキミブレアと同じ制度だったのか…
普通の魔術発現は大体の子供が2~3才くらいで発現するそうだし、ましてや魔術師は数が少ない。血筋で受け継がれるものらしいし、魔力発現が現れたら永久的にその人の血脈に魔力持ちが産まれるという。
魔術師は必ず正式に保護されて魔術の勉強を受けている。という事はクリスも村から一度施設に入っているのか…
フードのお兄さんの魔質が上がっている。
怖い……どうしよう。私、捕まっちゃうんじゃないかな…体がガクガクと震えて目に涙が溜まってきた。
「理由を教えてくれ」
何とかフードのお兄さんの方へ顔を上げてみたが…頭を動かした途端、目に溜まっていた涙が頬を伝ってしまった。
「!!」
「あぁ!?殿下っ泣かしちゃった!」
え?今なんて言ったの?
後ろの軍人のおじさんが口走ってから慌てているけど、生憎としっかりと聞こえてしまった。
「殿下……」
フードのお兄さんは、もぅ~ワイセリのやつ…と呟いてから静かにフードを外した。
フードの下から現れた顔は紺色の短めの髪に…アイスブルーの綺麗な瞳の……すごく美形な顔だった。
「スワイト=ワイジリッテルベンシだ、いきなりで驚かせてしまったね…」
名乗ったお兄さんの名前を聞いてポカンとしてしまう。
ワイジリッテルベンシ…って国名…え?
「スワイト殿下…」
私の隣でクリスがそう呟いていた。
私はクリスの背中に向けて声をかけた。
「ク…クリス…だめぇぇ、見た目が駄目…」
クリスは私を顧みて叫んだ。
「なんでぇ?だってガザベラもレプレカンダも平気だっただろ?」
「だって…あいつらは、猪かな~猫かな~みたいな見た目だったもんっ!これ…これ、首がふたつあるしぃ…」
どうして…こんなことになったんだろう…
時を遡ること二時間前…
クリスに小脇に抱えられて…ザハァーラの森の前、ワイジリッテルベンシとの国境沿いに来た。実際は転移陣でスバレーの街まで飛んでから、ここに走って来た訳だけど…
「もうっクリス…いい加減下ろして!」
私が叫ぶとクリスが慌てて私を地面に下ろしてくれた。
ザハァーラの森が見える街外れは、結構な人の数だ。見れば厳ついお兄さんばかりで、一見して冒険者や素材屋と呼ばれる猟師の人達だと分かる。おまけに何故か軍人も居る…どこの国の人だろう?
「皆…すごそうな人ばかりだ…」
「うん…」
はっきり言って私達は別の意味で目立っていた。こんな熟練の手練れの中に、ひよっこ二人が迷い込んだ感じに見えるからだ。
まあ…私は小柄だからひよっこっぽいとは思うけど、クリスは16才の割に大柄だからな…それに緊張とかするタイプに見えないし、ヌボッとしているというか鷹揚に構えているというか…
「おいおいっ?ちびっ子がこんな所に何の用事だ?」
と言っている傍から、怖そうなおじさん三人が私とクリスの前に立ちはだかった。
「子供が来ちゃいけないという規則は無い」
ク……クリスーーー!?煽りに乗ったら駄目だよぉぉ!?
クリスが言い返すと、おじさん達はゲラゲラと笑い、わざと周りに聞こえるような大声で叫んだ。
「お前らみたいなひよっこがザハァーラに入って帰って来れるかっての!」
このおじさん達…魔質を感じることが出来ないのかな?勿論、視えていたら私やクリスの潜在魔力量の多さが分かるはずなのに…おじさん達に笑われながらも周りの魔質を視ていると、チラチラとこちらを心配するような魔質が投げかけられているのが分かる。
なにもここにいるのは、こんな性格の悪そうなおじさんばかりではなさそうだ。
するとそんな中、フードを被った背の高い男の人が静かに私達に近付いて来た。
うわっ!と叫びそうになった…そのフードの人が正直に怖いと思った。多分押さえているけれど魔力量のとても多い…すごい魔術師だと感じるからだ。
「そんなに風に言うものじゃないよ?だって……あれ?ん~?君とどこかで会ったことあったかな?」
フードの男の人はそう言いながら私達とおじさんの間に入って来て…君と言って、クリスを指差している。
「クリス…知ってる人なの?」
クリスは首を捻りながら
「えっと…冒険者の方ですか?俺…ワイジリッテルベンシの出身なんですが…」
と男の人に答えると、その男の人の魔質が嬉しそうな感じに変わった。
「おっ…私と同じだな。じゃあどこかで会ってるかな~?王都の出身かな?」
「あ…ホウレスです。王都へは時々護衛の仕事で寄っていて…」
ローブの男の人は護衛かぁ~と言って顎を擦っている。
「おいっ!にーちゃん偉そうに言うがなっこのザハァーラの森をこんな子供が遊び半分で入って行けるかっていうんだぁ!」
おじさん達は今度はローブの男の人に食って掛かって行った。
その時、周りにいた数人の魔質が『警戒』を纏う魔質に変わった。
「!」
警戒と…緊張、それに今、魔質を変化させた人達って……みんな軍服着てるじゃない!
「クリス…クリス!もういいよ、帰ろうよ」
「サエラでも…」
「なんだよ?もう帰るのか?怖いよ~お母ちゃん~て泣きつくのか?ダハハッ!」
なんだこのおっさん達?いい年して大人気ない…言い返してやろうと思って口を開こうとした私より先に、クリスが叫んでいた。
「うるせぇ!お前なんかより俺とサエラの方が強いに決まっているだろっ!」
クリスって…煽り耐性低ぅ…
という訳で…あのおじさん達と競うようにして森に入った訳なんだけど…首が二股に分かれている魔獣と遭遇してしまったという訳だ。
まだ獣っぽい魔獣は大丈夫なんだけど、モンスターっぽいヌルッとして…もう化け物って感じがもうダメ…
「障壁は…完璧だな」
そんな中、私の張った障壁を指でつついている人が居る。
いやいや、このフードの男の人はさっきから何?なんで私達についてきてるの?しかも全然平気そうに私の張っている障壁の分析しているみたいだし…おまけにあの軍人さん達もついてきてるのは、何でなの?
「お…おじさん達なんなの?」
「おじ……私はまだ21才だ…」
フードのおじさん…お兄さんはまだ若者でした。
「ごめんなさい…」
「いや…謝られるのも何か…悲しいと言うか…」
すると後ろの方にいた軍人さんの一人が吹き出している。そんなにおじさん発言がおもしろかったかな?
「ちょっとっ!サエラ手伝えって~」
独りでモンスターと戦っていたクリスが、割って入ってきた。
「し…仕方ないな、キモイけど頑張るわ…」
私は腰に下げていた剣を抜くと、胴体を狙った。クリスは頭を狙っているけど、魔流の中心は胴体の胸辺りだ!
真っ直ぐに魔流の中心に向かって剣を突き立てた。魔核を傷つけないように剣を刺したまま飛び退いた。
「お見事」
飛び退いた所にフードのお兄さんが立っていた。この人…前々動じてない。魔力量がとてつもなく多くて…底知れない怖さを感じるお兄さんだけど、悪い人じゃないと思う。
魔質は濁りもなくて綺麗だから…後ろにいる軍人のおじさん達も、悪そうな人はいない。
ただ得体が知れないけど…
「サエラ、この場で解体する?」
息を切らしたクリスに聞かれたけど、魔獣の首が……ダラーンと横たわってて…怖い。
「私が運んでやろう」
え?という間もなく、フードのお兄さんは倒れた魔獣に手をかけた、その瞬間…魔獣が消えた!
「なっ!?」
「えっ!?き…消え…」
叫び声をあげる私とクリスに向かってフードのお兄さんは手を挙げた。
「心配するな、『モチ』の中に入れただけだ」
「モチ?」
そう言ってお兄さんは小汚い巾着袋?みたいなのを見せた。
「この袋なに?」
「すごい!魔力がいっぱいかかっているみたいだけど…」
私は小汚くて縫い目がガタガタの袋にかかった魔力を視てびっくりした。汚いけど凄い!これ魔術の袋だ!
「分かるか?やっぱり君は視える目を持ってるんだな!先程の攻撃も魔流の中心を的確に付いていたね」
フードのお兄さんはまた嬉しそうな魔質を輝かせた。このお兄さん素直だな~魔質の輝きと外面が連動している。裏表が無い人なんだ。
私とクリスは取り敢えず、二つ首の魔獣…名称はカイルカンという魔獣を倒したので、森を出ることにした。お兄さんも軍人さんも帰りも私達と一緒に付いて来て、お兄さんは頼んでもいないのに、小汚いモチ袋の魔術構成が…とか空間術式がとか…専門的なことを嬉しそうに話してくれるんだけど、専門用語は私には全然分からなかった。
「ごめんなさいお兄さん、私…魔術は使えても正式に習ったことはないから分かりません」
私がフードのお兄さんにそう告げるとお兄さんは戸惑いながら、悲しそうな魔質になった。
悪いことしたかな…
「そ、そうか…君の魔術障壁が素晴らしかったからどこかで習っていたのだとばかり…」
「私の魔術は独学なんです。キミブレア王国の田舎の村で育ってますし…魔力が発現してから本で見ただけで…」
私の隣を歩いていたフードのお兄さんの魔質が変わった…疑心?とでも言うのか、軍人のおじさん達の魔質も変化している。フードのお兄さんの表情はフードで隠れて読めないけど、何だか怖い。
「確か…キミブレア王国も、ワイジリッテルベンシも魔術師の選定は同じ仕組みだと思うが…貴族位以外の庶民で魔力発現が確認された場合は速やかに国に申請して…魔術師団の養育施設に一時保護されるはずだ。君はどうして魔術を習っていないのだ?」
………やっちゃった…ここにきて口が滑ってしまった。庶民の中で魔力発現した子は絶対に魔術師の卵として国が保護する決まりがある。ワイジリッテルベンシもキミブレアと同じ制度だったのか…
普通の魔術発現は大体の子供が2~3才くらいで発現するそうだし、ましてや魔術師は数が少ない。血筋で受け継がれるものらしいし、魔力発現が現れたら永久的にその人の血脈に魔力持ちが産まれるという。
魔術師は必ず正式に保護されて魔術の勉強を受けている。という事はクリスも村から一度施設に入っているのか…
フードのお兄さんの魔質が上がっている。
怖い……どうしよう。私、捕まっちゃうんじゃないかな…体がガクガクと震えて目に涙が溜まってきた。
「理由を教えてくれ」
何とかフードのお兄さんの方へ顔を上げてみたが…頭を動かした途端、目に溜まっていた涙が頬を伝ってしまった。
「!!」
「あぁ!?殿下っ泣かしちゃった!」
え?今なんて言ったの?
後ろの軍人のおじさんが口走ってから慌てているけど、生憎としっかりと聞こえてしまった。
「殿下……」
フードのお兄さんは、もぅ~ワイセリのやつ…と呟いてから静かにフードを外した。
フードの下から現れた顔は紺色の短めの髪に…アイスブルーの綺麗な瞳の……すごく美形な顔だった。
「スワイト=ワイジリッテルベンシだ、いきなりで驚かせてしまったね…」
名乗ったお兄さんの名前を聞いてポカンとしてしまう。
ワイジリッテルベンシ…って国名…え?
「スワイト殿下…」
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