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第四章
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「洛因、友達を送って行きなさい」
白洛因は顧海を戸口まで送った。顧海は自転車を押して彼に別れを告げる。
「いいから戻れよ」
白洛因は動かない。
「お前の家はここからどれくらい離れてるんだ?」
顧海は内心焦りまくった。
「どうした? 今からうちに遊びに来たいのか?」
「いや、送ろうと思っただけだよ」
魅力的な言葉ではあったが、断るしかない。
「俺は男なんだから送ってもらう必要はないよ。寒くなってきたし、お前は早く部屋に戻れ。どうせ自転車に乗れば十分もしないところなんだから」
だが白洛因は門を出て、街頭の下で顧海を手招きする。
「行くぞ!」
顧海は彼に言われるがまま、ふらふらと付いて行った。
二人は広い道を歩いた。両側には柳の木がカーテンのように枝を垂れ、時折はらりと黄色く小さな葉を落とす。いつのまにか季節は秋になっていた。北京の秋は過ごしやすい。照りつく夏を越え、やっと待ち望んだ涼しい風がやさしく爽やかに吹き抜ける。春のように寒さから抜けきらない風とは違う。
「ちゃんと食えなかっただろう?」
とても珍しいことだが、白洛因の声はやさしかった。この穏やかな夜の気配に感化されたのか、あるいは内心申し訳なく思っていたからかもしれない。顧海が彼の家で初めて食事をしたのに、それが円満な時間にならなかったのは確かだからだ。
「すごく美味かったよ」
顧海の声は深く落ち着き払っていて、静かな夜の中で聞くと真実を語っているようにしか思えなかった。
「俺の祖父母が生きていたときも同じだよ。俺のじいちゃんはもっとひどいぞ。ずっと食べては吐き、吐いては食べてた。それに長い間寝たきりで粗相もしたし、俺は慣れてるよ」
顧海はそう話しながら心の中で詫びた。彼の祖父は英雄で顧家の誇る功臣だった。顧海が生まれる前、祖父はある任務で国のために身を挺して殉職した。そのため顧海の父は遺族として優待制度の恩恵を受けられた。さもなければ今日の地位はなかっただろう。
白洛因は何も言わず微笑む。
顧海は隣に並ぶ白洛因に視線を向け、そのまま目が離せなくなる。彼は物思いに耽るようにぼんやり前を見ている。静かな白洛因はとても魅惑的で、言葉にしがたい風情があった。
街の明かりが彼の頬を照らす。明暗も輪郭もぼんやりとし、じっと見ていると顧海は胸がドキドキ高鳴り、心地よさに身体中の骨がバラバラに崩れてしまいそうになる。
陶酔する相手に性別は関係ない。美しさのあまり二人を隔てるものを忘れてしまうほどだ。
「なんで名前を書くときに芸能人みたいなサインをするんだ?」
彼のその一言で顧海は我に返った。
「ああ、あのサインは俺の彼女が人に頼んでデザインさせ、俺に覚えさせたんだ。それから俺も慣れてずっとあの書き方をしてきたから、今更直せないんだよ」
白洛因は淡々と言った。
「それは悪い癖だ」
顧海は模範的な敬礼をする。
「白先生のご指摘の通りであります。至急改めます」
笑いながら話しているうちに家まで半分ほどの場所に来た。白洛因を自分の住処に連れて行ってはいけない。回り道をしてごまかさなければ本当にバレてしまう。
「わあ……」
白洛因の賛美の声に振り向くと、いつのまにか大きな犬が一匹増えていた。毛は雪のように白く、屈強な体躯だがおとなしそうだ。白洛因はしゃがんでその毛並みを惜しみなく何度も撫でる。表情からはっきり興奮の色が見て取れた。
「このサモエド、本当にきれいだな」
すぐに飼い主が現れる。
白洛因は立ち上がり、犬が飼い主に連れ去られる様子を名残惜しそうにいつまでも見ていた。
「犬が好きなのか?」
顧海は聞いた。白洛因は笑う。
「俺はすごく犬に好かれる質なんだ。どんなに獰猛な犬も俺を見るとおとなしくなる」
顧海の瞼はぴくっと引き攣った。なぜか自分のことを言われているような気がする。
「もし好きなら、俺様が一匹買ってやるよ」
顧海の言葉に白洛因はさらっと答える。
「お前、そんなに貧乏なのに買えないだろう?」
「……」
顧海は胸の内で反論した。
本当はサモエドどころかチベタン・マスティフだって買ってやれるのに。貧乏な生活はなかなかままならないものだ。
「お前の家は近所じゃないのか? なんでいつまでたってもつかないんだ?」
白洛因は疑い始める。顧海は立ち止まり、白洛因の肩を叩いた。
「自転車を押しながら歩いてるから遅いんだ。乗ればすぐだから、お前はもう帰れよ」
すると白洛因はさっと立ち去った。彼が帰ったのをしっかり確認し、顧海は自転車にまたがる。白洛因は暗がりに入ると振り返り、顧海がUターンして今さっき来た道を戻っていく姿を確認する。
やっぱりそうか……。
白洛因は真相を突き止めるため、足音を立てずに駆け足で後から着いていく。
顧海を送るというのは建前で、本当の目的は彼の家がどこにあるのか知りたかったのだ。彼はいつも自分の家の話題となると煙に巻く。だが三十分歩いても彼の家に辿りつかないので、いっそ泳がせて後をつけることにした。
顧海は自転車を漕ぎながらおかしいと思っていた。後ろからの足音がどんなに軽くても、彼は異変を察知できるのだ。それに振り返らなくても足音だけでその人間の身長や体重、おおよその体型を判断できる。
白洛因が後をつけて来ているかもしれない。あいつめ、なんて姑息なんだ。
顧海は目を細める。自転車を漕ぐペースは依然として崩さず、彼の緊張と疑いは微塵もにじませなかった。やがて顧海は彼が住んでいるあたりに辿り着く。
すべて平屋で小さな家が立ち並んでいる。
顧海は頭を悩ませた。自分が住んでいる部屋には絶対戻れない。白洛因はすぐにそこが貸家だと悟るだろう。そうなればこれまでの嘘はすべてバレてしまう。白洛因の中にある自分用のわずかな場所を守るため、顧海は危険を冒すことを決意した。
雑居部屋の脇にある家には老夫婦が暮らしていて、この時間は多分もう眠っているだろう。顧海はひとまずこの家に避難することに決めた。さらに壁を乗り越えれば彼の暮らす雑居部屋に辿り着ける。
思いついたら即実行だ。顧海は素早く鍵をこじ開け、落ち着き払った様子で自転車を押して中に入った。それから門を閉じ、やっと胸を撫でおろす。
彼がいる場所からは距離があるため、白洛因が帰ったかどうかわからない。
どちらにせよこの門から出るつもりはない。壁もそう高くはない。自転車を向こう側に投げ入れ、自分もその後から壁を越える。それでやっと難を逃れることができた。
月曜日の早朝、顧海は自転車を押して前輪を門の外に出したが、慌てて後ろに引っこめた。
どういうことだ?
顧海は白洛因が隣の家の前に立っていることに気づいた。まっすぐ背を伸ばして立ち、どうやら自分がその家から出てくるのを待っているようだった。
どうする?
また壁を乗り越えていくか?
顧海は壁越しに隣を覗く。するとちょうど隣の爺さんが中庭に水を撒いているところだった。これでは乗り越えることもできない。顧海の額には玉のような冷汗が浮かぶ。
やがて彼は奇策を思いつき、自分の自転車を隣の家の庭に放り投げた。
ガシャーンという音に驚き、水を撒いていた爺さんは振り返る。若者が彼らの家の壁に立っていて、その下には自転車がある。
「おじいさん、自転車があなたの庭に落ちてしまったので、拾いに行ってもいいですか?」
爺さんはひっくりかえった。
「一体どうやったら庭に自転車が落ちるんだ。お前は壁の上で自転車に乗るのか?」
顧海はそんなことにかまっていられない。門の外にはあの人が立っているのだ。いかれた人間を装うしかない。
「いいよ。拾いに行ってまた壁を越えてこっちに投げ落とすから!」
爺さんはよろよろした足取りで焦ったようにやって来る。
「なんでそんなことするんだ。こっちにきてうちの門から押して出ればいいだろう」
顧海は爺さんに尊敬の念を表した。まさに彼が望んだ通りのことを言ってくれた。
顧海は堂々と自転車を押して門から出ていく。
爺さんは顧海の後ろに立ち、憂いに満ちた表情を浮かべる。
「立派な若者なのに惜しいことだ。頭が弱いなんて!」
白洛因は顧海を戸口まで送った。顧海は自転車を押して彼に別れを告げる。
「いいから戻れよ」
白洛因は動かない。
「お前の家はここからどれくらい離れてるんだ?」
顧海は内心焦りまくった。
「どうした? 今からうちに遊びに来たいのか?」
「いや、送ろうと思っただけだよ」
魅力的な言葉ではあったが、断るしかない。
「俺は男なんだから送ってもらう必要はないよ。寒くなってきたし、お前は早く部屋に戻れ。どうせ自転車に乗れば十分もしないところなんだから」
だが白洛因は門を出て、街頭の下で顧海を手招きする。
「行くぞ!」
顧海は彼に言われるがまま、ふらふらと付いて行った。
二人は広い道を歩いた。両側には柳の木がカーテンのように枝を垂れ、時折はらりと黄色く小さな葉を落とす。いつのまにか季節は秋になっていた。北京の秋は過ごしやすい。照りつく夏を越え、やっと待ち望んだ涼しい風がやさしく爽やかに吹き抜ける。春のように寒さから抜けきらない風とは違う。
「ちゃんと食えなかっただろう?」
とても珍しいことだが、白洛因の声はやさしかった。この穏やかな夜の気配に感化されたのか、あるいは内心申し訳なく思っていたからかもしれない。顧海が彼の家で初めて食事をしたのに、それが円満な時間にならなかったのは確かだからだ。
「すごく美味かったよ」
顧海の声は深く落ち着き払っていて、静かな夜の中で聞くと真実を語っているようにしか思えなかった。
「俺の祖父母が生きていたときも同じだよ。俺のじいちゃんはもっとひどいぞ。ずっと食べては吐き、吐いては食べてた。それに長い間寝たきりで粗相もしたし、俺は慣れてるよ」
顧海はそう話しながら心の中で詫びた。彼の祖父は英雄で顧家の誇る功臣だった。顧海が生まれる前、祖父はある任務で国のために身を挺して殉職した。そのため顧海の父は遺族として優待制度の恩恵を受けられた。さもなければ今日の地位はなかっただろう。
白洛因は何も言わず微笑む。
顧海は隣に並ぶ白洛因に視線を向け、そのまま目が離せなくなる。彼は物思いに耽るようにぼんやり前を見ている。静かな白洛因はとても魅惑的で、言葉にしがたい風情があった。
街の明かりが彼の頬を照らす。明暗も輪郭もぼんやりとし、じっと見ていると顧海は胸がドキドキ高鳴り、心地よさに身体中の骨がバラバラに崩れてしまいそうになる。
陶酔する相手に性別は関係ない。美しさのあまり二人を隔てるものを忘れてしまうほどだ。
「なんで名前を書くときに芸能人みたいなサインをするんだ?」
彼のその一言で顧海は我に返った。
「ああ、あのサインは俺の彼女が人に頼んでデザインさせ、俺に覚えさせたんだ。それから俺も慣れてずっとあの書き方をしてきたから、今更直せないんだよ」
白洛因は淡々と言った。
「それは悪い癖だ」
顧海は模範的な敬礼をする。
「白先生のご指摘の通りであります。至急改めます」
笑いながら話しているうちに家まで半分ほどの場所に来た。白洛因を自分の住処に連れて行ってはいけない。回り道をしてごまかさなければ本当にバレてしまう。
「わあ……」
白洛因の賛美の声に振り向くと、いつのまにか大きな犬が一匹増えていた。毛は雪のように白く、屈強な体躯だがおとなしそうだ。白洛因はしゃがんでその毛並みを惜しみなく何度も撫でる。表情からはっきり興奮の色が見て取れた。
「このサモエド、本当にきれいだな」
すぐに飼い主が現れる。
白洛因は立ち上がり、犬が飼い主に連れ去られる様子を名残惜しそうにいつまでも見ていた。
「犬が好きなのか?」
顧海は聞いた。白洛因は笑う。
「俺はすごく犬に好かれる質なんだ。どんなに獰猛な犬も俺を見るとおとなしくなる」
顧海の瞼はぴくっと引き攣った。なぜか自分のことを言われているような気がする。
「もし好きなら、俺様が一匹買ってやるよ」
顧海の言葉に白洛因はさらっと答える。
「お前、そんなに貧乏なのに買えないだろう?」
「……」
顧海は胸の内で反論した。
本当はサモエドどころかチベタン・マスティフだって買ってやれるのに。貧乏な生活はなかなかままならないものだ。
「お前の家は近所じゃないのか? なんでいつまでたってもつかないんだ?」
白洛因は疑い始める。顧海は立ち止まり、白洛因の肩を叩いた。
「自転車を押しながら歩いてるから遅いんだ。乗ればすぐだから、お前はもう帰れよ」
すると白洛因はさっと立ち去った。彼が帰ったのをしっかり確認し、顧海は自転車にまたがる。白洛因は暗がりに入ると振り返り、顧海がUターンして今さっき来た道を戻っていく姿を確認する。
やっぱりそうか……。
白洛因は真相を突き止めるため、足音を立てずに駆け足で後から着いていく。
顧海を送るというのは建前で、本当の目的は彼の家がどこにあるのか知りたかったのだ。彼はいつも自分の家の話題となると煙に巻く。だが三十分歩いても彼の家に辿りつかないので、いっそ泳がせて後をつけることにした。
顧海は自転車を漕ぎながらおかしいと思っていた。後ろからの足音がどんなに軽くても、彼は異変を察知できるのだ。それに振り返らなくても足音だけでその人間の身長や体重、おおよその体型を判断できる。
白洛因が後をつけて来ているかもしれない。あいつめ、なんて姑息なんだ。
顧海は目を細める。自転車を漕ぐペースは依然として崩さず、彼の緊張と疑いは微塵もにじませなかった。やがて顧海は彼が住んでいるあたりに辿り着く。
すべて平屋で小さな家が立ち並んでいる。
顧海は頭を悩ませた。自分が住んでいる部屋には絶対戻れない。白洛因はすぐにそこが貸家だと悟るだろう。そうなればこれまでの嘘はすべてバレてしまう。白洛因の中にある自分用のわずかな場所を守るため、顧海は危険を冒すことを決意した。
雑居部屋の脇にある家には老夫婦が暮らしていて、この時間は多分もう眠っているだろう。顧海はひとまずこの家に避難することに決めた。さらに壁を乗り越えれば彼の暮らす雑居部屋に辿り着ける。
思いついたら即実行だ。顧海は素早く鍵をこじ開け、落ち着き払った様子で自転車を押して中に入った。それから門を閉じ、やっと胸を撫でおろす。
彼がいる場所からは距離があるため、白洛因が帰ったかどうかわからない。
どちらにせよこの門から出るつもりはない。壁もそう高くはない。自転車を向こう側に投げ入れ、自分もその後から壁を越える。それでやっと難を逃れることができた。
月曜日の早朝、顧海は自転車を押して前輪を門の外に出したが、慌てて後ろに引っこめた。
どういうことだ?
顧海は白洛因が隣の家の前に立っていることに気づいた。まっすぐ背を伸ばして立ち、どうやら自分がその家から出てくるのを待っているようだった。
どうする?
また壁を乗り越えていくか?
顧海は壁越しに隣を覗く。するとちょうど隣の爺さんが中庭に水を撒いているところだった。これでは乗り越えることもできない。顧海の額には玉のような冷汗が浮かぶ。
やがて彼は奇策を思いつき、自分の自転車を隣の家の庭に放り投げた。
ガシャーンという音に驚き、水を撒いていた爺さんは振り返る。若者が彼らの家の壁に立っていて、その下には自転車がある。
「おじいさん、自転車があなたの庭に落ちてしまったので、拾いに行ってもいいですか?」
爺さんはひっくりかえった。
「一体どうやったら庭に自転車が落ちるんだ。お前は壁の上で自転車に乗るのか?」
顧海はそんなことにかまっていられない。門の外にはあの人が立っているのだ。いかれた人間を装うしかない。
「いいよ。拾いに行ってまた壁を越えてこっちに投げ落とすから!」
爺さんはよろよろした足取りで焦ったようにやって来る。
「なんでそんなことするんだ。こっちにきてうちの門から押して出ればいいだろう」
顧海は爺さんに尊敬の念を表した。まさに彼が望んだ通りのことを言ってくれた。
顧海は堂々と自転車を押して門から出ていく。
爺さんは顧海の後ろに立ち、憂いに満ちた表情を浮かべる。
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