Love after 25 years ?!(25年目の恋心)

神奈川雪枝

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2025年、秋。

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気がつけば、
残暑は落ち着き、
段々涼しくなってきた10月。

俺の生活には、
おはようからおやすみまで、
まちがいる。

同棲前からまちは連絡がまめだったから、
顔みてコミュニケーションとれて、
めちゃくちゃ楽しい。

生活してると、
今まで知らなかった1面とかもみれるし!

おれとまちは、
お互い料理スキルが低い。
けど、毎日外食する余裕はないし、
レトルトやお惣菜、お弁当じゃ飽きるし。
ってことで、
宅配のミールキットを頼むことにした。

その日早く帰ってきた方が
作るってことにした。
野菜とか果物も食べれるし、
いい感じだ。

家事は、
土日に二人で分担してやっている。

今のところ、
特に問題はない。

「とおるくん!」
ソファで携帯ゲームをしていた俺に、
まちが話しかけてきた。

「どしたー?」

「日曜日、美術館行かないー?」

「美術館?」

「芸術の秋として!」

「ああ、前話したベタベタのやつか!笑」

「芸術の秋は、これだけじゃないですよ!」と、まちはチケットを差し出す。

「なにー?」

「会社の先輩から、
クラシックコンサートのチケット貰った!
急用でいけなくなったんだって!」

「クラシックなんか、
俺聞いたことないよ!笑」

「私もないけど、折角だし行こうよ?」

「まあ、いいけど。」

(クラシックねぇ、
寝ちゃいそう。笑)

予習として、
部屋でBGMとして、
まちがクラシックかけたけど、
めちゃくちゃJPOP聞きたい。笑

まちにそういったら、
わかる。とまちも笑った。




秋晴れの日。
美術館に行く日。
(セーター着とけばいいのか?!)
滅多に行かないから服装に迷う。
悩んだ末に、
白いセーターを着ることにした。

まちも、白いベストセーターを着ていた。

「被ったね?笑」

「美術館といえば、セーターだよな。笑」

俺らの芸術性やべえ。笑

美術館なんて、
学生の時来たぶりかも。

〇〇展をしていたが、
俺はその作家を申し訳ないが、
存じ上げない。

それは、まちも同じだ。

静かな美術館。
足音立てるのさえも気を使う。

綺麗な絵。としか言いようがない。
俺には描けない。

美術館を出て、
近くのカフェに寄る。

まちも気づかれしてるように見える。

「まち?」

「凄い静かだったね。」

「ああ。」

「とおるくん、芸術に触れた感想は?」

「綺麗な絵だったな。」

「最後に見た大きい風景画、
めちゃくちゃ綺麗だったよね!」

「凄い迫力だったな。」

「私も絵上手くなりたい!」

「絵画教室にでも通えば?笑」

「とおるくんも通う?」

「俺は遠慮する!笑」

「陶芸教室も駅の近くにあるよね?」

「ああ、あるな。」

「憧れるなー!」

料理すら四苦八苦な俺たちには、
縁遠いよ。笑と思ったけど、
俺は何も言わずに珈琲を飲んだ。

ここのカフェでは、
今月のオススメケーキが、
パンプキンタルトだった。

まちが、
「私こういう限定もの絶対食べちゃう!」と注文していた。

「タルトうまい?」

「うん、美味しいよ?
1口食べる?」

1口貰った。
(甘~い。)
(美味しい~!)

珈琲飲みながら、
まちとの会話に花を咲かす。

タルトを食べ終わったまちが、
「そういえば、
クラシックコンサートに何着てく?」と
聞く。

(服。)

服のTPO、あり過ぎない?!
考えるだけで、疲れちゃうんだけど。

「私カジュアルなワンピースないから、
アプリでレンタルしようかなって
思ってた!
とおるくんの服も一緒にレンタルする?」

「お願いしてもいい?」
(俺、服の事よくわかんない。)

「OK!
適当にレンタルしちゃうね?」

「ありがとう。」

まちって気が利くな。

それは一緒にいて、
凄くよく思う。
まちって、
心があったかいんだとおもう。
おもいやりが凄い。

ちょっとしたことでも、
ありがとうっていってくれるし。
俺が早く家について、
夕飯作ったりした時も、
「わあ、とおるくん作ってくれたの?
ありがとう。」っていってくれて、
食べたら食べたで、
「美味しい、
とおるくん
料理のセンスあるんじゃない?」
とか褒めてくれるし。
まちといると、
俺の自己肯定感爆上がりする。笑




クラシックコンサート当日、
レンタルしたカジュアルスーツに
着替えて、
でかけようとしたら、
俺の滅多に使わない
いつ買ったのかも忘れたワックスを
何故か持ってるまちがいた。

「どうした、それ?」
(よく見つけたな。)

「とおるくん、座って!」

まちに髪型をセットしてもらう。
まちって、
お洒落な事になるとめっちゃ器用だよな。

革靴もレンタル。
滅多に履かない革靴。

(完璧だぜ!)

会場につくと、
着飾った大人たちで溢れていた。
(レンタル頼んで正解だったな。)

席に着いて、
クラシックを堪能する。



♪美しきロスマリン



テレビで聞いた事のある曲や、
初めて聴く曲。

最初は寝ちゃったりしてなんて
心配してたけど、
生で見る演奏は迫力が違う。

奏者の迫力から目が離せなくて、
あっという間に終幕した。

自然と拍手していた。

まちも、感動していたみたいで
目がキラキラしていた。

「とおるくん、来てよかったね!」

「だな。」

まちといると、
自分一人じゃ行かないという選択しそうなことを体験出来ている気がする。

俺の人生を豊かにしてくれてる、
そんな気がした。

帰りは、
イタリアンバルに寄って、
夕飯を食べた。

(生ハムとチーズうめぇ。)

ワインが進む。

2人して
クラシックの曲名すら分からないのに、
あの曲が良かっただの話してて、
笑う。

芸術の秋も、
悪くねぇーな。

部屋に帰ると、
「返却するから、まとめておいてね!」と、
まちが言う。

しばらく我が家では、
クラシックブームが起きて、
室内BGMは、クラシックをかけていた。
(少し優雅になる感じがする。笑)
クラシックコンサートに行く前は、
全然聞きもしなかったのに。笑




仕事の帰り道、
最近暗くなるの早くなったなぁ~って、
空を見たら、
(月、でかぁ!)ってなって、
写真撮ってまちに連絡した。

【まち、見て満月!
めちゃくちゃ綺麗じゃない?】

【だって今日、十五夜だもん。笑】

【今日だったんだ?!】

【団子買うの忘れたから、
買ってきてくれると嬉しいな♡】

帰りにスーパーに寄る。
みたらし、餡子、きなこ、くるみ、
饅頭なんかも買ってみた。

部屋に帰ると、
「今日は月見ハンバーグだよ!」と、
まちが食卓にご飯を並べていた。

(うまそー!)
まちにスーパーで買ってきた団子を渡す。

「え?笑
めっちゃ買ってきてくれたね?笑」

「なんの味がいいかわかんなかったから!」

「ありがとう~!」

手を洗って、
食卓につく。

「「いただきます!」」

「美味しい!」

「でしょ!」

「まち、
料理上手になって来たんじゃない?笑」

「わかるー?笑」

食後片付けて、
まちが温かい緑茶をいれてくれて、
テーブルに
買ってきた団子と饅頭を並べる。

「食べきれないよ笑」

「別腹ではいるだろ?笑」

「無理ぃ~笑」

団子を食べて、
窓辺に行く。

「電気消しちゃおっか!」と、
まちが電気を消す。

満月だった。

「綺麗だね。」

「プラネタリウムも行きたいって
前言ってたっけ?」

「言ったかな?」

「プラネタリウムもいいけど、
自然の夜空もめちゃくちゃ綺麗だな。」

「うん、素敵だよね。」

俺たちは25分くらい、
静かに夜空を眺めた。

「流星群とかも見てみたいな!」

「ああ!
ニュースできくけど、
実際に見たことないかも!」

「ね!今度見て見ない?」

「いいな!」

手を繋いで眺める星空。
キラキラ儚くて、切なくなる。

同棲前、
月が綺麗な時に、
まちを抱いた事があったなぁと、
思い出す。
月夜に照らされるまち、
凄い綺麗だったなぁ。って、
俺は月を見ながら思いを馳せた。




仕事終わって、
金曜日の夜。

飲みの誘いを断って、
まちの待つ部屋へ急ぐ。
同僚には、
最近付き合い悪いぞ笑。
って言われるけど、仕方ない。

急ぐには訳がある。

それは、朝のこと。

「とおるくん!」

「なに?」

朝ごはん食べてたら、
まちが急に目の前に、
紫のTバックを見せてきた。

「え、なに?!」

「今日、ハロウィンだよ?」

「ハロウィン、なの?」

「夜、このパンツ履いてあ、げ、る♡」

(まじぃ~?!)

だから、
俺はクールな顔して、
頭の中は紫のTバックでいっぱいで、
急いで帰ってる。

部屋に帰ると、
黒いミニスカワンピースを着たまちが
で迎えに来た。
頭には三角帽子を被って、
手には
星のついたスティックを持っている。

「魔女?」

「正解~!」と、
まちがくるくる回った。

ミニスカワンピースがひらひらと、
まちの生脚をちらちら見せてくる。

「まち。」

「ん?」

「朝のことだけど……。」ってきくと、
まちはにやりと笑って、
後ろを向いて、
スカートを捲った。

(ありがとうございます涙)

「でも、お楽しみの前に、
ご飯たべよ?」

(そうだよな、腹は減ってた!)

今夜の夜飯は、
チーズフォンデュだった。
(家で食べれるんだ。)

〆のチーズリゾットを食べながら、
「とおるくんも、仮装してよ?」と、
まちがいう。

「え、おれ?」

「うん!まちだけじゃ、恥ずかしい!」

「俺は、サラリーマンの仮装!」

「ふざけないでよ!笑」

「コスプレ服なんかもってないもん。」

「そう言うと思って!」と、
まちが、俺に袋を渡す。

中を見ると、白い布が入っていた。

医者の白衣だった!
なんちゃって
オモチャの聴診器も入ってた!
(面白ー!)

俺たちはベッドに行き、
まちがベッドに横になる。

「先生、なんか調子悪いんです。」と、
まちが目をつぶる。

「今みてあげるからね。」と、
聴診器を準備する。

(イメージプレイって、
初めてしたけど、
楽しいんだけど?!)

そのまま俺たちはふざけ合いながら、
ハロウィンの夜を楽しんだ。




11月になっていた。
仕事が終わって部屋に帰ると、
ピンクのぴちっとしたポロシャツに、
白いミニのプリーツスカートを履いた
まちが俺を出迎えた。

(今日もハロウィン?)

そんな訳はなくて、
「10月は芸術の秋を楽しんだから、
11月は、スポーツの秋を楽しもう!」と、
まちは、テニスラケットを持って言う。

「テニス?」

「うん!」

シュッシュと素振りをするまち。
その度にまちのぱんちらが……。

「スカート長くしたらいいよ。」

「え、なんで?!
どういうこと?!」

「短すぎ!」と、
俺はまちの太ももを撫でた。

「えー、折角買ったのに!」

まちは、
俺の分の薄緑のポロシャツと
白い短パンも用意していた。

(短パン、短すぎない?!)

短パン履いてみたら、
ピチピチだったので、
買い直してもらった。

「とおるくん笑」と、
まちが俺の下半身を見て笑う。

「30歳の大人にこんな短い短パン着せるもんじゃないよ!笑」



そんなこんなで、週末、
テニスコートにやってきた。

(俺、テニスした事ないけど、
大丈夫かな?)

まちも初めてと笑っていた。

本当、ラリーが続かなすぎて、
俺たちは息が上がり、
失笑した。

「やばいね。」

「恥ずかしいよな。
俺たちだけ、ラリー出来てない。」

「帰る?」

まだ来て25分しか経ってない。

……。

……。

……。

帰ることにした。
余りにも出来なさすぎて!

スポーツの秋は、
もう無理かと思われたが、
まちは諦めなかった。

仕事が終わって、
部屋に入ると、
下着の上に
バスケットのユニホームみたいな
タンクトップを着たまちが俺を出迎えた。

「とおるくん!」

ドリブルするフリをするまち。
(胸が揺れてます、ねぇさん。涙)

週末の午後、
タンクトップはやめて、
普通にTシャツとGパンで、
バスケットゴールのある公園に
やってきた。

1on1。

テニスよりは出来たけど、
運動量がえげつない。

普段運動まったくしないから、
息が上がる。

まちは小さいけど、
逆にその小ささを利用して、
ボールを奪っていく。

俺は背が高い方だから、
ゴール近くにいけたら、
シュートを打てる。

まち(2点)、
俺(5点)。

休憩。

お互い肩で息をしていた。

「こんなに動いたの久しぶりだよ!」と、
まちは、
ごくごくと自販機で買った
スポーツドリンクを飲む。

「バスケってこんなに?!」と、
俺もスポーツドリンクを飲む。

夕方になっていた。
夕焼けが見える。

「綺麗だね。」

「穴場スポットだな!」

「確かにここの公園、
近いのにあんまりこないね?」

「前、公園でサンドイッチ食べたよな?」

「ああー、うん、食べたね!」

「たまには公園もいいな。」

「だねぇ。」

まちの髪から汗の雫が落ちる。
(絵になるなぁ。)



スポーツの秋、
まだ続く。

「とおるくん、ボーリング行こ!」

「よくもまあ、思いつくな!」

「私、ボーリングは得意なんだよね!」

「いやいや、俺だってハイスコアだぜ?」

そんなこんなで、
ボーリング場にやってきた。

得意とは言ったけど、
久しぶりにきた、
そんな一投目、
ガーターだった。

まちは爆笑していた。
(くそぉ!)

まちは、ほんとに上手で、
2投目で、ストライクを決めた。

俺はなんとか5投目で、スペアを決めた。

結果は俺の惨敗。
まちは、
学生の時にボーリングにハマって
よくきてたから得意だと笑った。

ボーリング場には、
ダーツとかビリヤードもあって、
ついでにしてみた。

どっちもした事ない。
まちもないとかいう。

正解がわからないまま、
ゲームは進む。

室内スポーツも何だかんだ楽しいな。




ヘトヘトになって、
帰ってきた。

シャワーを浴びて、
一息ついてると、

「とおるくん!」と、
まちが紙のチラシを掲げていた。

「なに?」

「今年は無理だから、
来年シティーマラソン出ない?」

「は?」

「素人でも走れるやつがあるみたいなの!」

「は?」

「これから、食後少し走ってみない?」

(まじ~?!)

それから、夜時間を見つけて、
軽くランニングする事になった。
夜風が気持ちいい。

でも、42キロも走れないよ。
と思うのだった。




最近は映画も見てる。
サブスクで
時間がある時は
二人でホラー映画を見てる。

まちより俺が怖がってる。
(怖すぎる。)

夜寝る時、
目を瞑ると、
その日見た
映画の怖いシーンを思い出して、
俺は隣に寝ているまちの手を
ぎゅっと握るのだった。

「ホラー映画じゃないの、見ない?」と
提案してみたけど、

「いやいや、ホラー映画がいいよ!」と、
まちは笑う。

まちみたいな女の子って、
イケメン俳優が出てくるラブコメとかが
好きじゃないのかな?

まあ、イケメン俳優見て、
「カッコイイ♡」ってメロメロなまちは、
見たくないけど。

にしても、
ホラー映画って
見ても見ても次から次に作品がある。
(俺、このせいで寝不足なんだけど。)





「大変!とおるくん!」と、
まちがはっとして声を上げる。

「どした?」

「紅葉みてなかった!」

「ああ、確かに。」

まちが珍しく携帯を弄ってる。

「とおるくん、ここ!」

「ん?」

「貸切の露天風呂に入りながら、
紅葉も見れるんだって!」

「へー。」

「行こう!
予約しちゃうね?」

紅葉シーズンに出遅れた感あるけど、
やってきた。
(すげー山奥なのな。)

貸切露天風呂は、
渓流沿いで、
山の木々が一望できた。

外は肌寒いけど、
温泉はあったかい。

「とおるくん、もみじ綺麗だね!」

「よく見つけたな、まち。」

「穴場だよね!
紅葉も綺麗に見えて、
温泉にも入れるなんてさ!」

「いい湯だな。」

ちゃぷちゃぷ、
お湯が太陽の光を反射して、
キラキラ煌めく。

「まち、髪の毛伸びたんじゃない?」

ボブだったはずのまちの髪の毛は、
肩までのセミロングになっていた。

「今頃気づいたの?」

まちは、プク~と頬を膨らませた。

社会人になって、
実家を出てからというもの、
盆と正月に実家に帰った時位しか、
まちとは顔を合わせなかった。

こんな親密になるなんて、
子供の時以来じゃないか?

幼少期は当たり前に遊んでいたけど、
学生になって、
段々会う機会が減った。

それでも、
まちは、俺のことを忘れずに
好いていてくれた。

(感謝しかないな。)

帰り道、
「やっぱり、
食欲の秋を忘れちゃいけないよね!」と、まちがいう。

「焼き芋食わなかった?」

「食べた!美味しかったよね!」

「まち、おならしたもんな。笑」

「覚えてなくていいのに!」

「プーってさ。笑」

「早く忘れてよ!
そんなことより、
作って食べる食欲の秋はどう?」

「作って食べる?」

そんな訳でスーパーに立ち寄った。
秋が旬の食べ物を探す。

秋刀魚の刺身を買った。
栗ご飯の素を買った。
里芋とサツマイモ、かぼちゃを買った。

家に帰って栗ご飯を炊き、
里芋とかぼちゃの煮物を作り、
サツマイモの味噌汁を作った。

「いい感じだね!」

「秋づくしだな!」

「秋刀魚、焼いてもうまいよな!」

「確かに!」

さつまいもは多めに買っておいたから、
蒸して、食べた。

「甘いな。」

「美味しいね。」

(ちょっと食べすぎたかな笑)

せっかく運動したのに、
全部帳消ししたかも。笑


ある日夜ご飯を食べてまったりしてたら、
まちが、
細長い棒2本を持って、
俺に問う。

「とおるくん、何色すき?」

「なに?」

「迷ったけど!
手編みのマフラー編みたくて!」と、
まちはもじもじした。

「手編みー??」
(都市伝説じゃなかったんだ。)

「やっぱり、恥ずかしい?重い??」

「いやぁ。」

照れてるまち、可愛い。

「黒とかかな?」

「黒か!
毛糸で黒って重くならないかな?!」

「茶色とか?」

「ブラウンもいいよね!」

「任せるよ。笑」

「えぇー、困る。」と、
まちはへにゃと笑った。

冬か。
クリスマス、来るな。

(まちって、何が欲しいんだろ?)

それから、
まちは
夜寝る前に編み物をするようになった。
(ちなみに、食後10分だけど、
寒い中走りも継続中!)

「じゃあとおるくん、おやすみ!」

「今日も編むの?」

「うん!楽しみに待っててね!」と、
まちは、リビングへ行く。

編んでくれる気持ちは勿論嬉しい。
けど、毎晩別々に寝るのは、
ちょっと寂しいな。


北海道で初雪を冠雪したと聞いた。
その日の夜ご飯は、
シチューで、
ホクホク懐かしいと食べた。

食後、
まちが俺にマフラーを手渡してくれた。

「とおるくん、遅くなっちゃったけど!」

「おお、できたんだ?
ありがとう!」

さっそく首に巻いてみる。

「あったかいな。」

「でしょ?」

久しぶりにまちと一緒に寝れて、
俺は幸せ。

そのまま流れでまちを抱いた。
まちから貰ったマフラーを裸のまちに
巻き付ける。
まちのスタイルの良さが際立つ。

マフラーもまちも
フワフワ柔らかい。


今週末は、
一緒にプラネタリウムに行った。

最近のは寝転がれるんだ?!

(ふかふか!)

俺のプラネタリウムのイメージって、
科学館で見るタイプのやつ。

(綺麗。)

「寝ちゃいそうだった!フカフカすぎて!」

「わかる!」

「プラネタリウムなんか見にこないうちに
進化してるんだな?!」

「とおるくん、インドアだもんね。笑」

「室内プラネタリウムとか、
綺麗でいいかもな!」

「これきっかけに、買っちゃう?」と、
まちが目を輝かせたけど、
「あれ、高いもんな。」というと、
まちは肩を落とした。

水族館にも立ち寄った。

「魚!」

「とおるくん、水族館だよ?
魚を見るための施設だよ?
魚がいて、当たり前でしょ?」

「小学生ぶりにきたかも!」

「とおるくん、
ほんとインドアなんだなぁ。笑」

お土産コーナーで、
お揃いのキーホルダー買おうと、
まちが言う。

「相変わらずベタだねぇ。笑」

「えー、なんで?だめ?」

可愛いから許す。と、
お会計をする。

家の鍵につけた。

11月も後半だ。

忘年会のシーズンになってきた。

「まちのところは、
忘年会あるの?」
と、朝ごはんを食べながら聞く。

「ああ、あるよー!」

「俺もある。」

「長いよね。」

「飯食い終わったら帰りたいよな。笑」

そんな笑って話してた忘年会の存在を、
俺は甘く見ていた。

まちと酒を飲んだ男の相性を
考えてなかった。


暫くして、
まちが、
「とおるくん、私明日の夜忘年会!」
という。

「あ、そうなの?」

「夜ご飯、どうしよっか?」

「いいよ、適当にすませるから!
気にしないで!」

「ごめんねぇ!」

次の日、
まちはいつもと変わらない
仕事用の服を来て出勤して行った。



仕事終わり、
外食しようかなと思ったけど、
一人だしなと、
最寄りのスーパーで惣菜と酒を買って、
帰宅して、
久しぶりに一人で晩酌をした。

テレビを見て、
笑う。

でも、なんか物足りない。

いつも隣にいる、
明るいまちがいないと、
家ってこんなに静かなんだ?!

酒を飲み進めて、
ウトウトする。

(まちが帰ってくるまでは、
起きて待ってよう。)

そう思うのに、
俺は寝てしまった。


はっと起きると、
23時25分だった。

部屋の様子は変わっていない。
(まち、まだなんだ?)

【電車乗れたー?】と、
連絡する。

なんか不安になって、
俺は上着を羽織る。

少し寝て酔いもさめた。

駅に向かう。

まちは、もう25歳なのに、
俺って過保護すぎ?

まちだって、
呑んで遊んだりするだろうし。

(でも、なんか心配で!)

最寄り駅につく。
携帯を見ても、
まちから連絡はない。

聞きなれた声が聞こえた気がした。
声の方を見ると、
まちっぽい後ろ姿の女と、
男が居た。

「まち!」と、
名前を呼ぶと、
振り返った女はやっぱり、
まちだった!

「とおるくん!」

「五十嵐さん、だれ?」

「彼氏です!」

「嘘だ、お兄さんとかじゃなくて?」

「彼氏です!」

男の方は結構酔っているみたいだった。

「まちの彼氏ですけど、
あなたは?」

「え、本当に彼氏なの?
歳離れすぎじゃない?笑」

「先輩には、関係ないです!」

どうやら、まちの職場の先輩らしかった。

「まち、帰ろう。」と、
まちの腕を引く。

「いやいや、
ちょっと待ってくださいよ!」と、
先輩の男はまちの肩を掴む。

(まちにさわるなよ。)

「五十嵐さん、
まだ帰らなくてもいいでしょ?笑」

「帰りたいです!」

「そんなおじさん彼氏より、
俺と居る方楽しいよ!」

(はぁ?)

「ごめんなさい!
私はとおるくん大好きなので!
先輩の気持ちには、
答えられません!」

(まち。)

こんなはっきり言われて、
俺はジーンと感動する。

「は?なんだよ。
五十嵐さん、絶対後悔するよ?!」

「後悔しません!」

まちは、俺の腕を引いて歩き出す。
しつこかった先輩は、
つまんなそうな顔をして駅に向かった。


暫く無言で歩いた。

「まち。」

「とおるくん。」

「絡まれてたんなら、
そう言えばもっと早くに
迎えにいったのに?」

「携帯も触れなくて涙」

「ああ、疲れた。」
まちは、ぐったりしていた。

今のが
ただの見ず知らずのナンパだったら、
もっと早くに
切り上げられていたかもしれないのに、
職場の先輩ってことで無碍にできなくて、
まちはもごもごしていたみたいだった。

「どうしよう、あの先輩、
相当酔ってたけど、記憶あるのかな?!」

「どうだろうな。」

「先輩だから気ぃつかってたのに!
とおるくんのことおじさんとかいうから、
怒っちゃった!」

「俺、そんなに老けてる?」

「老けてない!笑」

やっぱり、まちは魅力的なんだなと
俺は自分の贅肉のついた腹を想像した。

こんなたるんでちゃだめだ!と、
一念発起した。


俺は夜筋トレも始めてみた!

はたから見たら、
俺とまちって
やっぱり歳離れて見えるのかな?

恋人じゃなくて、
兄妹に見えるのかな。

なんか悲しくなって、
筋トレに集中した。

最近はもう寒いから、
「またあったかくなったら、
走ろうか?」と、
まちがいったので、
俺は筋トレに励めている。

「とおるくん、凄いやる気だね?」と、
全力で筋トレをしている俺を見て、
まちは笑った。

「あったり前だろ!
おじさんなんて言われたからな!」

「えぇー、それ気にしてるの?!」

「まちに相応しい男にならなきゃな!」

「別に大丈夫だよー!」

(なぁ、まち。
あれから、
あのしつこい男はどうなったんだ?)って
聞けばいいのに、
なんか聴けないでいる。

そういや、
前に駅前で待ち合わせした時も、
ナンパされたとかいってなかった?

まちのこと、
束縛はしたくないけど、
ちょっと、心配だな。

ふと、まちを見る。
まちは、オシャレなのに、
あんまりアクセサリーをつけない事に
気がつく。
(金属アレルギーではないよね?)

普段は腕時計しかしてないみたいだし。

でも、
前にクラシックコンサートに行った時は、
イヤリング?ピアス?
付けてたよね?
ネックレスも付けてた気がする。

まちのこと、
誰にも渡したくない。

まちは、俺のなんだって!

まちに絡む男を少しでも減らしたい。


そんな俺の頭に浮かぶのは、
杏子にあげれなかった、
婚約指輪。

指輪あげようとした時に、
振られたから、
なんかちょっとトラウマ。

まちは、
俺のこと好きだって言ってくれてるから、
信じてもいいよね?

俺的には結婚しても全然アリだけど、
まちは結婚とかはどう考えてるんだろ?

最近はその事ばかり、
頭に溢れる。

結婚したい女子って、
結婚雑誌読んだりして、
さり気なくアピールするって、
聞いた気がする。

まちがみてる雑誌は、
ファッション雑誌しかなかった。

(やっぱり、まだ若いもんな。)

(結婚なんて、早すぎるよね?)



(ああ、でも俺、
まちに指輪つけて欲しい。)

ペアリングとか、軽くて良くない?
結婚意識してるの、
俺の方じゃねぇ?って思ったけど、
休みの日、
まちに話しかけてみた。

「まち。」

「とおるくん、どうした?」

「お揃いの物とかって、
どう思う?」

「お揃い?」

「ペアルックとか、
ペアリングとか。」

「あぁ!いいよね!」

「ほんと?」

「うん!」

「なら、さ!」「服、お揃いの買いに行く?」

「いや、あの!」

「ん?」

「まちって、
何であんまりアクセサリー付けないの?」

「何か苦手なんだよね。」

「苦手?」

「うん。とおるくんもつけないよね!」

「俺は男だし。」

「いやいや、
男の人でもつけてる人いるよ!」

(話が脱線しかけてる!)


「ペアリングとか、どう?」

「ペア、リング?」

やばい、俺真顔すぎない?

「した事ないかも!」

「して、みたくない?」

「ペアリング、いいの?」

「もちろん!」

まちは笑顔になって、
「今日指輪見に行くってこと?」と、
鼻歌を歌いながら着替えに向かった。

(言えた!)

(言えたよ、俺!)

しかも、まち嬉しそう。
これは脈アリじゃない?

(いやいや、焦るな俺。)

ペアリングが良さげでも、
結婚するとなると、
まちも難色を示すかもしれない。

二人で、ジュエリー店へやってきた。

「凄い~!キラキラ!」と、
まちもキラキラ瞳を輝かせる。

シンプルなリングにした。
刻印も出来るみたいだから、
お互いのイニシャルをいれることにした。

お渡しは後日とのこと。

「とおるくん、ありがとう!」

「いいよ。」

「でも、高いよね?
まちも少しお金だすよ!」

「いいって!
俺から提案したし!」

「ほんと?
なんか申し訳ないよ!」

「気にすんな!」

「じゃあ、
今日の夜ご飯はまちが奢るね!」

「ご馳走さん!」

二人で居酒屋に言った。
お酒呑んで会話に花が咲くのに、
(まちは、結婚とかどう考えてる?)とは、
聞けなくて。

帰り道、
「でも意外だな!」と、
まちが俺を見る。

「なにが?」

「とおるくんがペアリングなんてさ!
興味なさそうなのに!」

「ああ、まち可愛いから、
悪い虫来ないように!だよ!」

「え、なにそれ?笑」

割と本気でそう思ってたのに、
まちは、冗談だと思ってるみたいだった。

その夜は、
凄く寒くて、
おれたちは、くっついて寝た。

寝ようとした。

くっついたら、
まちがイタズラに笑って、
しよという。

そのまま、
寒い中して、
終わったらすぐに布団に横になった。

「冬になってきたねぇ。」

「風邪ひくなよ。」

「とおるくんこそ!」

「俺は大丈夫。」と、
まちを抱きしめた。

師走になった。
仕事も忙しくて、
残業が増えた。

忙しいのは、
まちの方もみたいだった。

俺たちは、
朝一緒に眠い中朝ごはんを食べて、
夜フラフラで帰ってきて、
レトルト食品を食べて、
抱きしめあって寝た。

ミールキットは少し休む事にした。
とても、作っていられない。

こんな忙しいのに、
俺の方の忘年会もあって、
酒が進んだ。

今やってるプロジェクトが終われば、
ひと段落すると、
酒を飲んだ。

家に着いたのは、
0時25分で、
まちは寝てた。

俺は、スーツを脱いで、
スウェットを着て、
ベッドに横になった。

スースーとまちが寝息をたてている。

(かわいい寝顔。)

寝てるまち。
起きて欲しいようなほしくないような。

酒で理性が働かない。

まちに、キスをする。
「んん。」と、まちの息が漏れる。

びっくりして
目を見開くまちと目があった。

「したい。」というと、
まちはまだ寝ぼけてて、
「え?」と、目をパチクリさせた。

そのまま、
まちの服を脱がせた。

らしい、
ぼんやりとは覚えてる。

まちは、
酔った勢いでしないでと怒った。

「ごめん、まち。」

「次からはしちゃだめだよ!」

「うん。」

「とおるくん、お酒飲みすぎだよ!」

「ごめんなさい。」

「まちがいないところでは、
そんなに、沢山飲んじゃダメだからね!」

「わかったよ。」

そんな事があったりしたけど、
残業続きで、
休日は外に出ないで、
家でゆっくりしていた。

(外寒いしな。)

クリスマスがやってくる。
(どうしようかな。)

12月25日木曜日。
(平日かぁ。)

「まち、クリスマスどうする?」と、
俺はまちに相談する。

「木曜日だよね?」

「そう。」

「仕事終わりにいく?」

「行くか!
仕事落ち着いてきたよ。
まちの方は?」

「あ、私の方も大丈夫!」

ネットでレストランを調べる。
(ちょっと予約するの遅かったかな。)
平日なのに、
予約が埋まってる店がある事に驚く。

クリスマスに、
レストランでディナー。
(プロポーズしてぇ。)と思いつつ、
(まだだ!焦るな!)という思いもある。

「まち、
25日ここのレストラン予約したから!」

「ありがとう、とおるくん!」


俺は昼休みの時間を使って、
ペアリングを引取りにきた。

(いい出来だな!)

25日になって、
まちは1回家に帰って
着替えてから行くと話した。

仕事を終わらせて、
待ち合わせの駅に。

(寒いな。)

マフラーがあたたかい。
冷える指先で、
まちに連絡をする。

【駅ついたよ!】

【後、5分くらいでつくよ!
待たせてごめんね!】

指先を擦り合わせて、
息をかける。
手先が真っ赤だ。

「とおるくん、お待たせ!」と、
オシャレしたまちがきた。
(可愛い。)と、
思わず見とれてしまった。

まちは、
ネイビーのワンピースを着ていた。

「足、寒くないの?」と、心配する。

「寒いけど、気合い!笑」と、
まちは笑う。

レストランでディナーを食べる。
こんな洒落たレストラン来たの、
杏子に
プロポーズしようとした時以来だな。

食後の珈琲を飲んでいる。

「美味しかったね!」と、まちが笑う。

「まち、これ。」と、
ペアリングを差し出す。

「あ、出来たんだ?!」と、
まちが身を乗り出す。

「指、出して?」

「ん。」と、差し出されたまちの左手。

「左手、薬指でいいの?」と、
俺が緊張してしまう。

「もちろん!」と、
まちの口角が上がる。

「本当に?」

「はやく!」とまちがせかす。

まちの左手、
薬指にペアリングをはめる。

「わあ、綺麗。」と、
まちが手のひらを眺める。

「まち。」

「ん?とおるくんにもつけてあげるよ!」

「まち。」

「ん?」



「俺と結婚して欲しい。」


口から出ていた。

まちはビックリしていて、
「ほんとのほんと?」と、聞く。

「冗談でいう訳ないだろ!」

「ありがとう!
嬉しい。
まちの夢、
とおるくんのお嫁さんだったから、
夢叶ったよ!
ありがとう!」

まちは、ニコニコしていた。

本当に本当に、
俺と結婚していいの?

まちは笑ってるのに、
俺が泣きそう。

「とおるくん、どうしたの?」と、
まちが俺の顔を覗き込む。

「振られなくて、良かったぁ。」

「振る訳ないじゃん。笑」

「俺1回プロポーズ失敗してるから。」

「とおるくんの運命の人は、
まちなんだよ。」

まちは、
俺の左手の薬指にペアリングをはめる。

「ほら、ぴったり。」と、
まちが微笑む。

「まちぃ。」と、俺は半べそだった。

レストランのスタッフの人に、
写真を撮ってもらった。
二人で指輪を見せるポーズをして。

こんなことなら、
ペアリングなんて間を挟まないで、
結婚指輪にすれば良かったなんて、
俺は思ったりする。

何より、
俺を選んでくれたまちに
感謝しかない。

あっという間に、
仕事納めの日になって、
俺たちの短い年末年始が始まった。

家の大掃除をした。
毎週簡単ではあるが、
ちゃんと掃除してたのに、
意外と汚れている。

「疲れたぁ。」

「とおるくん、お疲れ様。」と、
まちがお茶をいれてくれた。

「ありがとう、まち。」

窓を開けて、
換気する。

肌寒い風が部屋に充満する。

夜はまちが、
「とおるくんの事も
スッキリさせちゃうお!」と、
頑張ってくれて、
俺は絶頂に達した。




年末年始の買い出しに出かけた。

「凄い人混みだね。」

「だな。」と、
街の手を握る。

そういえば、
ペアリングとプロポーズで
頭がいっぱいだったけど、
家に帰ったら、
まちが俺に手袋をプレゼントしてくれた。

「とおるくん、寒そうだから!」

「ありがとう。」

「手袋したまま、
スマホ触れるやつにしたよ!」

「まじ?
ありがとう、まち。」

「気ぃきくでしょ?笑」

まちは、自分の分の手袋も買っていて、
俺のと色違いだった。

大晦日は、寿司をたべることにした。
テレビを見ながら、
寿司や小さめのオードブルをつまむ。

酒も飲んでほろ酔い。

「とおるくん、
年越し前に寝ちゃいそう。笑」

「なんだ?年寄り扱いするなよ!笑」

二人で買い出しの時に
かったトランプをして、
年越しの時間を待つ。

二人でトランプって、
全然面白くないことに気づいた。

年越しそばを食べる。

「えび天は外せないよね!」
そばの蒸気で、
まちの顔が赤く染まる。

「今年も終わるな。」

0:00になった。

「「あけましておめでとう!!」」

暫くはテレビを見ていたけど、
眠くなったから、
寝ることにした。

ベッドで横になって、
「初詣、混むかな?」とまちがきく。

「今日もすごかったもんな。」

「初日の出みたいけど、
絶対起きれない。笑」

「目覚ましかける?」

「起きれるかな?笑」

「分かんない。笑」

若かったら、
このまま外にでて、
夜中に初詣行ったりしてたのかな?

まちと家の中であったまってる、
この瞬間が、
俺は幸せで仕方ない。

話してたのに、
気づいてたら眠っていた。

おやすみ、
まち。

2025年は、
まちと沢山ベタな事して、
楽しかったな。

妹みたいに思ってたまちと、
こういう関係になるなんて、
想像もしてなかった。

(だって、俺たち結婚するんだよ?笑)

学生の時の俺が聞いたら、
めちゃくちゃ驚きそう。笑

正月は、
二人で実家に行って、
結婚する事を伝えようと、
はなしていた。

(親、驚くよな。)

まち、
2026年も、
俺と仲良くしてくれよ。

杏子の為に買った婚約指輪は、
質屋に持って行って、
お金に変えた。
(全然高く売れない。)

大晦日には、
服屋にもいって、
お揃いのチェックのシャツも買った。

元旦、それ着て親に挨拶に行こうかな。笑

同棲前は、
まちは若いし、
結婚を前提にとか無理だろうなって思って、
同棲すら渋ってた俺なのに、
勢い余って、
プロポーズまでしちゃったよ。

いつだって、
まちは、
笑顔で俺の事を受け入れてくれる。

それがどんなに嬉しいことか、
まちは多分気づいてない。

もっと早く、
まちの気持ちを直視してたら、
俺たちとっくの昔に、
結婚してたのかな?

まちはずっと俺の事好きだって
言ってくれてて、
俺が高校生の時に、
初めての彼女が出来た時、
まちは中学生で、
「とおるくん。」って懐いてくれてたけど、
なんか恥ずかしくて、
俺は素っ気なくしてしまったのに、
まちは、俺と顔を合わす度に笑って、
名前を呼んでくれたよね。

(そういえば。)

まちって、彼氏いた事あるんだよね?

俺が初めてって感じじゃなかったし。

俺、ワガママだよね。
まちに素っ気ない態度とっておいて、
まちには、俺以外を見るななんてさ。

(まちの元彼ってどんな人なんだろ?)

(何で、別れたんだろ?)

杏子とデートしてた時、
まちと偶然会った時があって、
その時もまちは目を丸くして驚いてて、

「とおるくん?
誰?その人??」

「まち、か。
彼女の杏子だよ。」

「杏子、さん……。」

「どうも、はじめまして!
とおる、誰なの?」

「ああ、幼なじみみたいな感じ。
5歳下の、まちだよ。」

「とおるに、
こんな可愛い知り合いがいたとは!」

「どういう意味だよ?笑」

「杏子さん、お綺麗ですね!」

「え、ありがとう。笑」

「とおるくん、
こんな美人と
付き合ってたなんて知らなかったよ!」

「2人してなんだよ。笑」

まちは、
この時も俺の事好きだったのかな?

俺ってまちや杏子といい、
確かに何で美人と接点あるんだ?笑

杏子と付き合いたての頃、
夜した後に水飲んでたら、
「とおるは、
横顔が綺麗だよね?」って
言われたことがあった。

「横顔?」

「なんか儚さを感じる。」

「ポエム?笑」

「とおるって、
少年ぽさと大人が同居してる感じがする。」

「意味わかんねぇ。」

俺はそれをまちに感じる。

まちといると、
まちの方が年上に思ったりする事がある。

まちの目って、凄く綺麗。
大きな黒目が、コロンとしてて。

吸い込まれそうになる。

まちのぷっくりした唇も、好きだ。

あどけない少女みたいに
見える日もあれば、
大人の女性を感じる日もある。

まちって、万華鏡みたいだ。
色んな1面がある。

きっと、
まだ俺の知らない1面があるんだろうな。

全部知りたい。

まちのこと、
全部知りたい。

全部分かって、
受け入れて、
まちにとって、
俺の隣が1番安心できる、
落ち着く場所になれたら、
凄い嬉しいのに。

まちは、
あんまり俺に愚痴をはかない。

きっと仕事で嫌な思いしたりしてるのに。

家に居るまちは、
いつもニコニコで。

俺はそんなまちに、
弱音をはくときだってあるのに。

まちは、無理してないかな?

お互い自然体で居れるようになりたい。

まちが泣いたら、
泣き止むまで抱きしめたいし、

まちが怒ってたら、
怒りが収まるまで
話をとことん聞いてあげたい。

まちが笑ってたら、
俺も一緒に笑いたいし。

まちが困ってたら、
助けてあげたい。

俺、まちの為に何でもしてあげたい。

まちにとっての、
ヒーローみたいな存在になりたい。
なんて言ったら、
まちは、なんて言うかな?
バカだなあって笑うかな?
「とおるくんはずっと私のヒーローだよ。」
なんて、言ってくれたりするのかな?

まちのこと、
絶対幸せにする。

俺は誓うよ。
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