-にゃんでどうしてこうなった世界-

もちもちもふぃ

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4.奪還作戦

銀狐の恩返し

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ーーーうぅ、身体中が怠い……。

それに背中も何故か染みて痛い。

奈緒は未だにこの拘束された状況から抜け出せないでいた。
祭壇の上で、鎖に吊るされたままだ。

最後の方はあまり記憶が無いような気がする。
確か、ミツヒコに無理やり気持ちよくさせられて、我慢できなくて盛大に漏らしてしまったような気が……。

いや、もうそんな記憶は忘れよう。
どうにかして忘れたい……。

イタタタッ、さっきから背中が痛いっ。

「ったぁ」

咄嗟に声に出してしまった。

「ああっ、ごめんなさいっ。
大丈夫ですかっ!?」

背後から少し高い柔らかな声が返ってきた。
返事が来るなんて思わず、驚いてしまう。

「えっ、なっ!?」

「あの、すみません。
起こすつもりは無かったのですが、
薬を塗っていて……。」

「薬っ!?変なのじゃっ、イタッ!」

「あぁ、暴れないでくださいっ!
傷が悪化してしまいます。」

俺が暴れようとすると落ち着かせるように身体を押さえる。
背後からでも、その身体が小さい事に気付く。

「落ち着いて。大丈夫ですから。
今はミツヒコ様はいらっしゃいません。」

俺が静かになると、彼は律儀に俺の前に回ってきて自己紹介をしてくれた。
きっと、俺を落ち着かせるための彼なりの気遣いなのだろう。

「えと……、お久しぶりです、奈緒さん。
僕はコンと言います。
あの時は助けて頂いてありがとうございました。」

俺の後ろにいたのが、あの銀髪の少年だった事に気付く。
だが、ひとつだけあの時と違う所に目が行く。

「あれ……、黒い瞳。
あんた、目が赤かった筈……。」

「あぁ、あの時はミツヒコ様が能力を使われていて。それで、赤くなっていたんです。
ミツヒコ様が僕の中にいる時でも、あの時助けて頂いた事はぼんやりと覚えています。」

「赤くなる?
だけどアイツも黒い眼だったぞ?」

「それはですね……、
あまり公表できないのですが、ミツヒコ様は実は紅瞳をお持ちです。
昔、嫌なことがあったみたいで、普段は黒いレンズを嵌めているのです。」

「そうだったのか……。
じゃあ、俺が目覚めた時にこの部屋に案内したのもアンタじゃなくて、アイツだったのか。」

あの時に感じた違和感がやっと分かった。
二重人格でもなければ、あんな雰囲気が変わることはないだろう。

「それにしても、酷く痛そうです。
僕は他人の痛みが少し分かるので……。
随分やられてしまったようで。
あの、まだ途中なので痛み止めの薬を塗らせ下さい。」

「あぁ、いいよ。
でも、精神体の俺にも効くのか?」

「少しだけ。気休めくらいにはなりますし。」

「わかった。ありがとうな。」

背後で薬を塗ってくれているコンに向かって、礼を言った。

「いいえ、僕にはこれくらいしかできないので……。
どうにか、お役に立てればいいのですが。」

そして、コンが全ての傷を手当てし終わり、この部屋から退出するのかと思いきや、その予想は外れた。

「あと、最後に……。
申し訳ないのですが、ミツヒコ様のためにこれだけは。」

そう言って、彼は丸く楕円形のような形をしたものを俺の尻の孔に当てがった。

「はっ!?」

それはヌルッとしていて、身体の力を抜いていた俺の中にするりと入り込んでしまった。
身体は今更硬直するが、もう迎え入れてしまったのでは後の祭りだ。

そして、彼はそれを抜け落ちないように奥まで差し込むと、手に持ったスイッチの電源を入れた。
すると、突然、俺の中のものがブルブルと振動し出した。

「はぅっーー」

俺の中を動き回り、ランダムに刺激をしてくる。
時たま、俺の感じる箇所を擦れると、「アアッ」と声を漏らして喘いでしまう。

「すみません、奈緒さん。
これもあなたの為です。
助けてやりたいのですが、
ミツヒコ様の命令なので……。

では、またお会いできれば。
失礼しますーー。」

コンはそう言葉を残して、サッと扉から出て行ってしまった。
そして、またガシャンと鉄柵の音が鳴り響き俺に絶望を与える。

嘘だろ……、そんな、まさかこのまま!?

これ、どうにかしてっーー




ーーー全くもって、救われないーーー
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