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8月 1
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会社がお盆の長期休暇を目前に控え、うだるような暑さに苦しめられつつも、みんなが何となく楽しげな空気感を醸し出しているある日の午後、暁斗の許に奇妙な客がやって来た。
「桂山課長、記者さんか何かでいらっしゃるようなんですが……」
受付の新城からの電話は、珍しく歯切れが悪かった。相手がはっきり名乗らないらしい。暁斗は約束が無いと断ってもらおうかと考えたが、奏人の話を思い出して、もしかすると、と考える。
「何を聞きに来たのかな、言ってくれない感じ?」
新城は暁斗の問いに、小さくはい、と答えた。
「館内には入れないで、そっちへ行くから」
「警備に言いますか?」
「一応そうして、頼む」
会社のことを探りに来たり、言い掛かりに近い話をしに来たりする者はたまにいる。警戒しておくに越したことはない。暁斗はちょっと下へ、と周りのデスクの部下たちに告げて部屋を出る。背中がさわっと冷えたのは、エレベーターの冷房の風のせいだけではないように思えた。
受付のそばのソファで暁斗を待っていたのは、暁斗より少し若い女性だった。きっちりと纏めた髪や、この季節に暑苦しさを感じさせない白系着こなしは好感が持てたが、そんなに濃い化粧をしなくてもきれいなのに、と思った。
「お忙しいのにお時間いただきましてありがとうございます」
彼女は暁斗にまず言った。佐々木啓子という名と、携帯電話の番号とアドレスだけが書かれた名刺は、ディレット・マルティールのスタッフの名刺並みに怪しげである。暁斗はあまり名刺を渡す気になれなかったが、相手が名刺を出してきた以上、曲がりなりにも一部上場企業の営業担当が、みだりに感じの悪い振る舞いをする訳にもいかないと考えた。
彼女は暁斗の名刺を見て、特に何も問うて来ない。暁斗を目指してここを訪れ、間違いなく本人が出てきたと確認しただけのようだった。彼女はフリーのライターで、女性誌を中心に複数の雑誌に記事を書いていると語った。
「会社の新しいプロジェクトなどについては私からはお話し出来ません、広報にお問い合わせください」
暁斗はあくまでも穏やかに、しかし何についても多くを語る気は無いと釘を刺した。
「いえ、私が聞きたいのは、桂山さんが懇意にしてらっしゃるとある男性のことです」
「それはつまり私のプライベートに関すること、という意味ですか?」
暁斗は警戒心を悟られないようにしながら、目の前の女のマスカラの濃い睫毛を視界に入れた。
「どちらかといえばそれに近いかも知れません」
佐々木啓子は悪びれもせずに答えた。暁斗は微笑を崩さないまま、ならば尚更お話し出来ないことになりますね、と応じる。
「銀座に本社がある株式会社JICのSEの高崎奏人さん、ご存知ですよね」
佐々木は暁斗の返事を無視する形で訊いてきた。暁斗は尾行されているという話を奏人から聞いていたこともあり、冷静だった。話を打ち切り立ち上がって去っても良かったが、これからの対策のためにも情報を得ておこうと考える。
「ええ、新しいプロジェクトに関することで私と企画担当が定期的に会っています」
暁斗はいけしゃあしゃあと嘘をつく。
「どういったお話を」
「それは答えかねます……高崎さんが何か?」
暁斗の問いに、佐々木はあっさりと返答する。
「高崎さんは学生時代から西澤遥一という国立大学の名誉教授とお知り合いなのですが」
「春に亡くなった先生ですね、高崎さんから少し話を聞きました」
「どのように?」
「担当教官が引き合わせてくれて、専攻も違うのに卒業論文を手伝ってくれたと」
何が聞きたい。暁斗は相手の出方を待つ。
「西澤教授と高崎さんは師弟以上の関係だったと考えられるんですが、そういったことは?」
「さあ……高崎さんから伺ったことはないですが、仮にそうだったとして、何か問題が?」
表情も変えずにさらりと言ってやると、佐々木は少し眉を上げた。
「高崎さんが西澤教授と親しかったことで、教授の遺族の一部が高崎さんに反感を抱いていたようなのです、そのこともご存知ない?」
「西澤遥一さんが同性愛者だったというのは私も聞いたことがあります、ご遺族が高崎さんにどうこうという話も仮に事実だとしたら、ご遺族のそのようなお考えは西澤さんを落胆させたでしょうね」
暁斗は自分の思いとして、嘘は言っていなかった。こちらがそんな話を面白がるとでも思っているのか。酷く侮辱されたような気分になる。
「西澤遙一さんが顧問を勤めていらして、高崎さんが副業をなさってる同性愛者向けの風俗店のお話は聞いたことがありませんか?」
「……何のお話なのかわかりかねます」
佐々木に対しては正直になる必要はないと暁斗は判断する。知らぬ存ぜぬを押し通すつもりで、眉間にしわまで寄せて見せた。
「高崎さんと西澤さんがどのような関係であろうが、お二人が風俗店とかかわってらっしゃろうが、私どもの関知するところではありません」
「……では桂山さんと高崎さんの関係はどうですか?」
佐々木は暁斗の目を見据えてきた。結局そこか。暁斗は唇を歪めた。
「本当はその風俗店でお知り合いになったのではないのですか?」
暁斗はこの数か月で、良くも悪くも心臓に毛が生えたようになっていた。奏人との関係を否定したくはない。しかし、自分たちをよく知らない、マイノリティを馬鹿にするような人間に揶揄のネタを提供する気はない。カミングアウトしないということは、隠したい相手にはどんな法螺を吹いてでも隠していいということだ。暁斗はそう考え、居直る。そして、岸が見たら、そういうことは君の得意分野じゃないと言いそうな対応をしてやった。
「私がその風俗店とやらを使っていて、高崎さんと肉体関係があるとでも答えたらご満足いただけるんですかね?」
それまで感じの良かった営業課長がいきなり見せたふてぶてしく挑発的な態度に、佐々木は僅かに眉根を寄せた。そして彼の後方にちらっと目をやった。受付に警備員がやってきたのだ。
「ありがとうございました、今日はこれで失礼いたします」
佐々木は焦りも見せずに立ち上がった。
「人の性的指向についてとやかく言うのは感心しませんね、私はそう考えますし、わが社もそういう方針です」
暁斗はこのような話をしに来るなら二度と対応しないというニュアンスを込める。すると佐々木は少し意外な言葉を口にした。
「私は西澤遥一という人物に興味があるだけです、彼にどのような人間が関わっていたのかということを含めて」
「……西澤さんを理解するために、彼が同性愛者だったということをそんなに暴かないといけないのですか?」
暁斗は訊く。佐々木は立ち上がったまま、暁斗を見下ろす姿勢で答えた。
「暴くという言い方には異論がありますが……同性愛者でない者にとってはそこを素通りする訳にはいかないんですよ、桂山さん」
佐々木は真面目に言っているように暁斗には感じられた。彼女は続ける。
「だって同性を愛する気持ちがまずわからないのですから、少なくとも私にとっては」
暁斗はなるほど、と思う。その違和感は理解できなくもない。ただその違和感を振り回すと、無駄に傷つけられる人がいると想像して欲しいのだが、難しいことなのだろうか?
「異性を愛する気持ちと変わらないと思いますよ」
暁斗もゆっくり立ち上がりながら応じた。
「何も特別じゃない」
佐々木は紅い口許に微かに笑みを浮かべた。嫌な笑いではなかった。
「桂山さんのお考えはよくわかりました、ありがとうございます」
彼女はきびきびとした足運びで自動ドアに向かい、それをくぐる前に振り返って軽く会釈をした。新城と警備員が暁斗のそばにやって来たが、名刺も貰っているし、別に問題無いだろうと答えておく。
個人的には佐々木啓子が危険な人物だとは思わなかったが、羊の皮を被った狼ということもあり得る。ディレット・マルティールのことも探っている様子も気になった。暁斗は一応記者が訪問してきた話を総務に通しておき、奏人には西澤遥一の記事を書こうとするライターがやって来たことと、何を話したのかを報告しておいた。
「桂山課長、記者さんか何かでいらっしゃるようなんですが……」
受付の新城からの電話は、珍しく歯切れが悪かった。相手がはっきり名乗らないらしい。暁斗は約束が無いと断ってもらおうかと考えたが、奏人の話を思い出して、もしかすると、と考える。
「何を聞きに来たのかな、言ってくれない感じ?」
新城は暁斗の問いに、小さくはい、と答えた。
「館内には入れないで、そっちへ行くから」
「警備に言いますか?」
「一応そうして、頼む」
会社のことを探りに来たり、言い掛かりに近い話をしに来たりする者はたまにいる。警戒しておくに越したことはない。暁斗はちょっと下へ、と周りのデスクの部下たちに告げて部屋を出る。背中がさわっと冷えたのは、エレベーターの冷房の風のせいだけではないように思えた。
受付のそばのソファで暁斗を待っていたのは、暁斗より少し若い女性だった。きっちりと纏めた髪や、この季節に暑苦しさを感じさせない白系着こなしは好感が持てたが、そんなに濃い化粧をしなくてもきれいなのに、と思った。
「お忙しいのにお時間いただきましてありがとうございます」
彼女は暁斗にまず言った。佐々木啓子という名と、携帯電話の番号とアドレスだけが書かれた名刺は、ディレット・マルティールのスタッフの名刺並みに怪しげである。暁斗はあまり名刺を渡す気になれなかったが、相手が名刺を出してきた以上、曲がりなりにも一部上場企業の営業担当が、みだりに感じの悪い振る舞いをする訳にもいかないと考えた。
彼女は暁斗の名刺を見て、特に何も問うて来ない。暁斗を目指してここを訪れ、間違いなく本人が出てきたと確認しただけのようだった。彼女はフリーのライターで、女性誌を中心に複数の雑誌に記事を書いていると語った。
「会社の新しいプロジェクトなどについては私からはお話し出来ません、広報にお問い合わせください」
暁斗はあくまでも穏やかに、しかし何についても多くを語る気は無いと釘を刺した。
「いえ、私が聞きたいのは、桂山さんが懇意にしてらっしゃるとある男性のことです」
「それはつまり私のプライベートに関すること、という意味ですか?」
暁斗は警戒心を悟られないようにしながら、目の前の女のマスカラの濃い睫毛を視界に入れた。
「どちらかといえばそれに近いかも知れません」
佐々木啓子は悪びれもせずに答えた。暁斗は微笑を崩さないまま、ならば尚更お話し出来ないことになりますね、と応じる。
「銀座に本社がある株式会社JICのSEの高崎奏人さん、ご存知ですよね」
佐々木は暁斗の返事を無視する形で訊いてきた。暁斗は尾行されているという話を奏人から聞いていたこともあり、冷静だった。話を打ち切り立ち上がって去っても良かったが、これからの対策のためにも情報を得ておこうと考える。
「ええ、新しいプロジェクトに関することで私と企画担当が定期的に会っています」
暁斗はいけしゃあしゃあと嘘をつく。
「どういったお話を」
「それは答えかねます……高崎さんが何か?」
暁斗の問いに、佐々木はあっさりと返答する。
「高崎さんは学生時代から西澤遥一という国立大学の名誉教授とお知り合いなのですが」
「春に亡くなった先生ですね、高崎さんから少し話を聞きました」
「どのように?」
「担当教官が引き合わせてくれて、専攻も違うのに卒業論文を手伝ってくれたと」
何が聞きたい。暁斗は相手の出方を待つ。
「西澤教授と高崎さんは師弟以上の関係だったと考えられるんですが、そういったことは?」
「さあ……高崎さんから伺ったことはないですが、仮にそうだったとして、何か問題が?」
表情も変えずにさらりと言ってやると、佐々木は少し眉を上げた。
「高崎さんが西澤教授と親しかったことで、教授の遺族の一部が高崎さんに反感を抱いていたようなのです、そのこともご存知ない?」
「西澤遥一さんが同性愛者だったというのは私も聞いたことがあります、ご遺族が高崎さんにどうこうという話も仮に事実だとしたら、ご遺族のそのようなお考えは西澤さんを落胆させたでしょうね」
暁斗は自分の思いとして、嘘は言っていなかった。こちらがそんな話を面白がるとでも思っているのか。酷く侮辱されたような気分になる。
「西澤遙一さんが顧問を勤めていらして、高崎さんが副業をなさってる同性愛者向けの風俗店のお話は聞いたことがありませんか?」
「……何のお話なのかわかりかねます」
佐々木に対しては正直になる必要はないと暁斗は判断する。知らぬ存ぜぬを押し通すつもりで、眉間にしわまで寄せて見せた。
「高崎さんと西澤さんがどのような関係であろうが、お二人が風俗店とかかわってらっしゃろうが、私どもの関知するところではありません」
「……では桂山さんと高崎さんの関係はどうですか?」
佐々木は暁斗の目を見据えてきた。結局そこか。暁斗は唇を歪めた。
「本当はその風俗店でお知り合いになったのではないのですか?」
暁斗はこの数か月で、良くも悪くも心臓に毛が生えたようになっていた。奏人との関係を否定したくはない。しかし、自分たちをよく知らない、マイノリティを馬鹿にするような人間に揶揄のネタを提供する気はない。カミングアウトしないということは、隠したい相手にはどんな法螺を吹いてでも隠していいということだ。暁斗はそう考え、居直る。そして、岸が見たら、そういうことは君の得意分野じゃないと言いそうな対応をしてやった。
「私がその風俗店とやらを使っていて、高崎さんと肉体関係があるとでも答えたらご満足いただけるんですかね?」
それまで感じの良かった営業課長がいきなり見せたふてぶてしく挑発的な態度に、佐々木は僅かに眉根を寄せた。そして彼の後方にちらっと目をやった。受付に警備員がやってきたのだ。
「ありがとうございました、今日はこれで失礼いたします」
佐々木は焦りも見せずに立ち上がった。
「人の性的指向についてとやかく言うのは感心しませんね、私はそう考えますし、わが社もそういう方針です」
暁斗はこのような話をしに来るなら二度と対応しないというニュアンスを込める。すると佐々木は少し意外な言葉を口にした。
「私は西澤遥一という人物に興味があるだけです、彼にどのような人間が関わっていたのかということを含めて」
「……西澤さんを理解するために、彼が同性愛者だったということをそんなに暴かないといけないのですか?」
暁斗は訊く。佐々木は立ち上がったまま、暁斗を見下ろす姿勢で答えた。
「暴くという言い方には異論がありますが……同性愛者でない者にとってはそこを素通りする訳にはいかないんですよ、桂山さん」
佐々木は真面目に言っているように暁斗には感じられた。彼女は続ける。
「だって同性を愛する気持ちがまずわからないのですから、少なくとも私にとっては」
暁斗はなるほど、と思う。その違和感は理解できなくもない。ただその違和感を振り回すと、無駄に傷つけられる人がいると想像して欲しいのだが、難しいことなのだろうか?
「異性を愛する気持ちと変わらないと思いますよ」
暁斗もゆっくり立ち上がりながら応じた。
「何も特別じゃない」
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「桂山さんのお考えはよくわかりました、ありがとうございます」
彼女はきびきびとした足運びで自動ドアに向かい、それをくぐる前に振り返って軽く会釈をした。新城と警備員が暁斗のそばにやって来たが、名刺も貰っているし、別に問題無いだろうと答えておく。
個人的には佐々木啓子が危険な人物だとは思わなかったが、羊の皮を被った狼ということもあり得る。ディレット・マルティールのことも探っている様子も気になった。暁斗は一応記者が訪問してきた話を総務に通しておき、奏人には西澤遥一の記事を書こうとするライターがやって来たことと、何を話したのかを報告しておいた。
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*-‥-‥-‥-‥-‥-‥-‥-*
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