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無能者はつらいよ・・・
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ギフト:誰しもが持つ個有の能力のこと。
個有の能力:発火や電気を発生させる発現系能力や、鋼鉄にも勝る皮膚や岩をも砕く物理系能力や、予知や瞬間記憶など頭脳系能力など様々。
弐ふたつ名:ギフトから名づけれる別名。
汗が額から流れ落ちるのを感じる。
心臓の音量がさらに高鳴る。
「ちょっ・・・!ちょっと待て、もう無理だって」
校庭のグランドを走りつづけること12周半。
ちなみに1周は400mだから5km。
全力疾走を続ける背には砂塵を巻き上げる甲高い風きり音。
「止まったらあんた、死ぬわよ。」
朝日を避けるように校舎の教室から笑いをこらえる少女の声が聞こる。
今日の先生・・”風のアユ”だ。
颪オロシ 東アユ
弐つ名の通り風を操るギフトを持つ、白鳳市では有名な名家の一人娘。
代々”大気”を操る家系で、
昔から祈祷師として雨を降らし大地に富を与え、人々の生活を白鳳地区を潤してきた”颪オロシ家”
女子高生とは残酷なもので加減を知らない。
頬を伝う汗は瞬く間に後方の彼女のエゴの産物”竜巻”に吸い込まれてゆく。
ぼさぼさ頭はいつの間にやら、オールバックに綺麗にセットされている。
今に見てろよと思う強気な心と、
どうしてここまでしてギフトに目覚めなければいけないんだと思う弱気な心の葛藤。
2年生までは担任の学校の先生が親身に、いろんな開眼カリキュラムを行ってくれた。
が「カリキュラム・・・終了しちゃった。」とありえない発言。
要は手の打ち様がないほどの手遅れか、ギフトは発現しているがどうしようもなく
意味のないもので、誰も気づかないものだと言うことらしい。
「でも、安心して、私がダメだっただけ。高校卒業まであと1年あるから
<色んな先生>に診てもらいましょ!」
色んな先生の一番手が同級生の”風のアユ”だった。
いままで、同じクラスになったことはない。
しかし、フェミニン・お姉系のファッション雑誌の表紙飾るモデル・
丈の短いワンピースを着こなし男を撲殺するほどの色白で美形の彼女は白鳳の男子のアイドル的存在であった。
そんな彼女を朝靄がかかる校庭に見つけたときは、恋の予感さえしたが、
「走れ!無能者!!」と一言。
普段の白鳳のアイドルはどこへやら。
有無を言わさず春の心地よい旋風は四階建ての校舎の高さほどの竜巻に
ぐんぐん成長し、現状後ろから早く空高く舞い上がれとわくわくする子供のように
着かず離れず追いかけてきている。
こんなことやってられるかっと校舎の中に逃げ込もうとすると
竜巻に立ち塞がれ、また<コース>に戻される。
はじめはくすくすと苦笑していた彼女だが、今では必死・・に走る無能者を見て
笑い転げていた。
きっとよほど嫌われていたのだろう。もし、そうじゃなかったらモデルや、家のことで
ストレスをためていて虫の居所が悪かったのだろう。
空が青い、春はいいよ。
ぽかぽかした陽気に包まれ、眼下には、ほら校舎の屋上が見えるよ。
父さん、母さん、先立つ不幸をお許しください・・・
って
「死ぬ~~~!!!」
あとは自由落下です。
抱腹絶倒寸前の”アイドル”、もとい”風の”、もとい”悪魔の”
アユが教室から手を振っていた。
個有の能力:発火や電気を発生させる発現系能力や、鋼鉄にも勝る皮膚や岩をも砕く物理系能力や、予知や瞬間記憶など頭脳系能力など様々。
弐ふたつ名:ギフトから名づけれる別名。
汗が額から流れ落ちるのを感じる。
心臓の音量がさらに高鳴る。
「ちょっ・・・!ちょっと待て、もう無理だって」
校庭のグランドを走りつづけること12周半。
ちなみに1周は400mだから5km。
全力疾走を続ける背には砂塵を巻き上げる甲高い風きり音。
「止まったらあんた、死ぬわよ。」
朝日を避けるように校舎の教室から笑いをこらえる少女の声が聞こる。
今日の先生・・”風のアユ”だ。
颪オロシ 東アユ
弐つ名の通り風を操るギフトを持つ、白鳳市では有名な名家の一人娘。
代々”大気”を操る家系で、
昔から祈祷師として雨を降らし大地に富を与え、人々の生活を白鳳地区を潤してきた”颪オロシ家”
女子高生とは残酷なもので加減を知らない。
頬を伝う汗は瞬く間に後方の彼女のエゴの産物”竜巻”に吸い込まれてゆく。
ぼさぼさ頭はいつの間にやら、オールバックに綺麗にセットされている。
今に見てろよと思う強気な心と、
どうしてここまでしてギフトに目覚めなければいけないんだと思う弱気な心の葛藤。
2年生までは担任の学校の先生が親身に、いろんな開眼カリキュラムを行ってくれた。
が「カリキュラム・・・終了しちゃった。」とありえない発言。
要は手の打ち様がないほどの手遅れか、ギフトは発現しているがどうしようもなく
意味のないもので、誰も気づかないものだと言うことらしい。
「でも、安心して、私がダメだっただけ。高校卒業まであと1年あるから
<色んな先生>に診てもらいましょ!」
色んな先生の一番手が同級生の”風のアユ”だった。
いままで、同じクラスになったことはない。
しかし、フェミニン・お姉系のファッション雑誌の表紙飾るモデル・
丈の短いワンピースを着こなし男を撲殺するほどの色白で美形の彼女は白鳳の男子のアイドル的存在であった。
そんな彼女を朝靄がかかる校庭に見つけたときは、恋の予感さえしたが、
「走れ!無能者!!」と一言。
普段の白鳳のアイドルはどこへやら。
有無を言わさず春の心地よい旋風は四階建ての校舎の高さほどの竜巻に
ぐんぐん成長し、現状後ろから早く空高く舞い上がれとわくわくする子供のように
着かず離れず追いかけてきている。
こんなことやってられるかっと校舎の中に逃げ込もうとすると
竜巻に立ち塞がれ、また<コース>に戻される。
はじめはくすくすと苦笑していた彼女だが、今では必死・・に走る無能者を見て
笑い転げていた。
きっとよほど嫌われていたのだろう。もし、そうじゃなかったらモデルや、家のことで
ストレスをためていて虫の居所が悪かったのだろう。
空が青い、春はいいよ。
ぽかぽかした陽気に包まれ、眼下には、ほら校舎の屋上が見えるよ。
父さん、母さん、先立つ不幸をお許しください・・・
って
「死ぬ~~~!!!」
あとは自由落下です。
抱腹絶倒寸前の”アイドル”、もとい”風の”、もとい”悪魔の”
アユが教室から手を振っていた。
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