浮気彼氏と無表情彼女

Tlooha

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ちがう

よんじゅういちわめ

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「どうしたの?あぁ、用事あるなら無理しなくても…」

用事はないし…行けるけど。

「ううん、用事はないよ。行ける。」

よかった、と嬉しそうに笑う黄野原君。

私だけにこの笑みが向けられている。

あ、試しに聞いてみようかな。

「誰かと一緒に行くの?」

きょとん、としながら黄野原君は答えをくれた。

「二人きり……え、デートしないって意味だけど。」

「う、うん?うん、わかった。」

変な声出しちゃった。

「どうしたの?具合悪い?」

「き、黄野原君こそ大丈夫?」

あ、どうしよう。

「俺の心配してくれるの?大丈夫だよ?」

笑って返してくれる黄野原君がかっこよく見えた。
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