【完結】フェンリルと勇者と魔王と王子

turarin

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召喚2………聖女ミミ

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「美々さん、今までお疲れ様。次の職場でも頑張ってね。」

「ありがとうございます。」

短大を出て、就職に失敗して、それから3年ずっと派遣でOLをして来た。頑張れば時給も上がる。正社員目指してたんだけどなあ…残念。

田舎の母親にも、帰ってこないのとせっつかれているけど、帰らないよ。いい男を捕まえて、結婚して、かわいい子供と愛する夫と暮らすんだから。
 
線路沿いの暗い夜道をドキドキしながら歩く。鉄の赤茶けた階段をヒールの音を気にしながら上り、薄汚れたドアを開け、靴でいっぱいの狭い玄関に入り、電気をつけてから、コンビニの袋からおにぎりとビールを…………

そんな暮らしは、もうたくさん。私は幸せになる。そしたら、女手一つで私を育ててくれた母さんにも恩返しする!

今回の職場は1年を越えた。今日で最後だけどずっと気になっていた金子君が、最後に食事に誘ってくれた。やっとだ……考えるだけでドキドキする。昨日は何を着るか決められなくて、ベッドの上じゅう、洋服になった。 
でも、その甲斐あって、完璧!

待ち合わせのビストロのドアを開けようと、ドアを押した。そしたら、周りが真っ白になって、 気がつくとここにいた。 

「やったぞ!」
「聖女様!」
「ああ、ありがとうございます!」

変な衣装の男達に囲まれていた。 

は?!聖女様?異世界転生ってこと?!

「筆頭魔法使いのウィルバートと申します。
我々の召喚に応じて下さり、ありがとうございます。聖女様、お名前を伺ってもよろしいですか。」

筆舌に尽くしがたいイケメンだった。アニメの世界?!絵に描いたような金髪に、金色の瞳。白磁の肌に桜色の薄い唇。まつ毛さえも金髪だった。指、長い!フードの下でも分かる美しさ。息が止まりそう。

異世界万歳!! 
聖女でもなんでもやってやろうじゃないの。

「美々、加藤美々といいます。なんかわけわからないのでよろしくお願いします。」

「我が王の命で、聖女様の召喚を何年も繰り返しておりました。やっと来て頂いて誠に感謝しております。」

「詳しいお話は後ほどいたします。戸惑っておられると思いますので、まずお部屋にご案内いたしますので、暫しおくつろぎください。」

「エイミーと申します。聖女様のお世話を担当させていただきます」

エイミーに連れられて、迷路のような、豪華絢爛な廊下を進み

「こちらが聖女様のお部屋でございます。」

何?1泊幾らのスイートルームかっていうくらいの部屋でした。その後、猫脚のバスタブでエイミーに身体を洗ってもらい?!洗ってくれるの?マッサージやら何やら至福の時間を過ごし、ふっと鏡見た時
「ええええ~っ?」

若い…高校生位かな。アイドルのオーディション受けては落ちまくっていた頃の私がいた。

    
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