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αの辞書に無理という言葉は存在しない。
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「……慈郎さん、帰ってそうそう何してんの?」
玄関先で、WHy?
「だいぶ落ち葉が集まったので、芋でも焼いてみようかと」
「うん、それ見合い写真だから。
休み明けに返してくるから無言で燃やすのはヤメたげてー」
山盛りの落ち葉の上に見合い写真を載せて満面の笑みを浮かべる慈郎さんが怖すぎる。
なんか呪われそうな気がしたので、とりあえず見合い写真は死守した。
燃えていく写真って、なんか怖いよね。
「では太郎さん、一体どうしてそんなものがここにあったのか、説明いただいても?」
にらむ慈郎さんはめっちゃ可愛い。
「大丈夫だよ大丈夫、どうどう慈郎さん。これは俺の上司の悪ふざけだから」
「悪ふざけ…ですか?」
「うん、そうそう。
上司も俺がゲイなのは知ってるし、ただのジョークだよ、ジョーク。
でもごめんね?慈郎さん。せっかく辞表作ってくれたのに、仕事辞めてこられなかったんだ。
慈郎さんが折角辞表書いてくれたのに……」
しょぼんと肩を落とした俺を、「仕方ありませんよ、また明日頑張りましょ?」と慰めてくれる慈郎さん。
「大丈夫、辞表ならいくらでもプリントアウトできますから。受け取って貰えるまで何度でも」
「まじか」
それはいくら何でもメンタル強すぎではなかろうか、さすがはハイスぺα。
「いやいや、そうじゃなくてね、慈郎さん。
お仕事辞めるのはとりあえずちょっと先延ばしにして、実はね?」
「辞めないんですか、仕事?」
「うん、いつか辞めるよ?辞めるけどね?」
「じゃあ明日辞めましょ?なんなら私も一緒についていきますから」
いやいやいやいや、ちょっと待ってください慈郎さん。
「あのね、だからね、ちょっと待って?」
「はい」
「実はね、辞表は受け取って貰えなかったけど、その代わりに有休を貰ったんだ」
「有休」
明日から三日分、と指を三本立てる俺。
「しかも土日も入れると5連休」
こんな機会は滅多にない。
大型連休は年に数回あれど、全くの平日に連休とは、なんたる贅沢。
「だからね、慈郎さん」
「はい」
「どっか、一緒にお出かけしよ?
なんならお泊りでもいいしさ?
慈郎さんうちに来てからほとんど外に出てないし、実はちょっと心配だったんだよね」
基本的に俺は土日家でだらだらしていたい質だ。
そして、そんな俺の世話を焼きながら、同じようにずっと家にいた太郎さん。
俺が仕事から帰ってくると夜ご飯を作って待っていてくれて、朝起きると朝ご飯を作って待っていてくれる慈郎さん。
お買い物は基本ネット通販や生協からの置き配で済ませているし、特にこれといった趣味がある素振りもない。
『この人、普段一体何してんの?』と、疑問に思うのは遅すぎるくらいだったと思う。
「外は苦手なので……家の中にいるのが一番気が楽なのですが」
何となくそうかな、と思っていたので、そこに対しては特に不思議はない。
だが、今回の外出には目的があるのだ。
「じゃあ温泉は?今流行りのペット可の温泉。
慈郎さんとサブローさんと俺。三人で旅行とか、どう?」
「温泉旅行……ですか?」
「駄目?二人で浴衣着て、温泉街を歩いたりしてさ」
そぞろ歩くには少し寒いが、それもまた趣があって悪くない。
「蟹、食べに行こ?」
玄関先で、WHy?
「だいぶ落ち葉が集まったので、芋でも焼いてみようかと」
「うん、それ見合い写真だから。
休み明けに返してくるから無言で燃やすのはヤメたげてー」
山盛りの落ち葉の上に見合い写真を載せて満面の笑みを浮かべる慈郎さんが怖すぎる。
なんか呪われそうな気がしたので、とりあえず見合い写真は死守した。
燃えていく写真って、なんか怖いよね。
「では太郎さん、一体どうしてそんなものがここにあったのか、説明いただいても?」
にらむ慈郎さんはめっちゃ可愛い。
「大丈夫だよ大丈夫、どうどう慈郎さん。これは俺の上司の悪ふざけだから」
「悪ふざけ…ですか?」
「うん、そうそう。
上司も俺がゲイなのは知ってるし、ただのジョークだよ、ジョーク。
でもごめんね?慈郎さん。せっかく辞表作ってくれたのに、仕事辞めてこられなかったんだ。
慈郎さんが折角辞表書いてくれたのに……」
しょぼんと肩を落とした俺を、「仕方ありませんよ、また明日頑張りましょ?」と慰めてくれる慈郎さん。
「大丈夫、辞表ならいくらでもプリントアウトできますから。受け取って貰えるまで何度でも」
「まじか」
それはいくら何でもメンタル強すぎではなかろうか、さすがはハイスぺα。
「いやいや、そうじゃなくてね、慈郎さん。
お仕事辞めるのはとりあえずちょっと先延ばしにして、実はね?」
「辞めないんですか、仕事?」
「うん、いつか辞めるよ?辞めるけどね?」
「じゃあ明日辞めましょ?なんなら私も一緒についていきますから」
いやいやいやいや、ちょっと待ってください慈郎さん。
「あのね、だからね、ちょっと待って?」
「はい」
「実はね、辞表は受け取って貰えなかったけど、その代わりに有休を貰ったんだ」
「有休」
明日から三日分、と指を三本立てる俺。
「しかも土日も入れると5連休」
こんな機会は滅多にない。
大型連休は年に数回あれど、全くの平日に連休とは、なんたる贅沢。
「だからね、慈郎さん」
「はい」
「どっか、一緒にお出かけしよ?
なんならお泊りでもいいしさ?
慈郎さんうちに来てからほとんど外に出てないし、実はちょっと心配だったんだよね」
基本的に俺は土日家でだらだらしていたい質だ。
そして、そんな俺の世話を焼きながら、同じようにずっと家にいた太郎さん。
俺が仕事から帰ってくると夜ご飯を作って待っていてくれて、朝起きると朝ご飯を作って待っていてくれる慈郎さん。
お買い物は基本ネット通販や生協からの置き配で済ませているし、特にこれといった趣味がある素振りもない。
『この人、普段一体何してんの?』と、疑問に思うのは遅すぎるくらいだったと思う。
「外は苦手なので……家の中にいるのが一番気が楽なのですが」
何となくそうかな、と思っていたので、そこに対しては特に不思議はない。
だが、今回の外出には目的があるのだ。
「じゃあ温泉は?今流行りのペット可の温泉。
慈郎さんとサブローさんと俺。三人で旅行とか、どう?」
「温泉旅行……ですか?」
「駄目?二人で浴衣着て、温泉街を歩いたりしてさ」
そぞろ歩くには少し寒いが、それもまた趣があって悪くない。
「蟹、食べに行こ?」
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