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オメガ、駄目絶対
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「はい?」
「慈郎さんのことだから、なんか無理やりにでもαの本能に対抗しそうで怖いけど、そういうのいいからさ」
俺は今、十分幸せなので。
「その時が来たら、オメガの人を選んでいいよ。もし子供が生まれたら、一回くらい見せに来てくれると嬉しいけど」
「何を言ってるんですか太郎さん」
がしりと肩を掴まれた。
「湯あたりしてどうかしてしまったんですか?なら早くお風呂から出ましょう」
「いやいやいやそういうわけじゃなくて」
正気を疑われるレベルのようだが、俺は真剣だ。
「だってほら、今度温泉行くだろ?もしかしたら、そこで運命のΩにばったり会っちゃうなんてこともあるかもしれないし…」
「ありえません」
「いや、わかんないじゃん?」
「出会ったところで私が太郎さんの傍を離れることは絶対ありません」
「う~ん」
こういうところはαらしいというか。
頑固で執着心の強い慈郎さん。
「太郎さん、どちらにしろいずれお渡ししておこうと思ったものがあるのですが、今日よろしいですか」
「え?なに?改まって超怖いんだけど」
真剣な顔をした慈郎さんに正面から肩を掴まれ、ぐっと顔を覗き込まれる。
「受け取って貰えますよね?」
「だから何を」
「はいと言ってもらえれば結構です」
「だから何を!?」
何を渡す気なの、慈郎さんっつ!?
正体を教えないまま念押しするとか超怖いんですけどっ!
「お風呂を出てから話します。
あぁ、少し長風呂しすぎましたね。太郎さんの可愛らしい小さな指がしわしわです」
「可愛くないよ~タコだらけだよ~」
「この手が本当に皺だらけになるまで、太郎さんはずっと私のものですからね?」
「はいはい、他に欲しがってくれる人もいませんよー」
「誰にもあげません」
洋服と一緒に、理性まで脱ぎ捨ててきたの?って聞きたくなるように独占欲丸出しの慈郎さん。
そういうの、共白髪っていうんだっけな、確か。
「太郎さんはいったい何をくれるのかな~。楽しみだな~」
ちょっとの不安を押し隠し、俺は陽気に笑う。
「手に入れるのには少し苦労しましたが……お守りのようなものなので」
「ふ~ん」
なんだろう、まじで。
そしていつものように風呂から出、ポカポカの体を慈郎さんに拭ってもらい、水分補給のお茶を二人揃ってぷはーと、飲み干した後。
慈郎さんの、とんでも爆弾発言ははじまったのであーる。
「慈郎さんのことだから、なんか無理やりにでもαの本能に対抗しそうで怖いけど、そういうのいいからさ」
俺は今、十分幸せなので。
「その時が来たら、オメガの人を選んでいいよ。もし子供が生まれたら、一回くらい見せに来てくれると嬉しいけど」
「何を言ってるんですか太郎さん」
がしりと肩を掴まれた。
「湯あたりしてどうかしてしまったんですか?なら早くお風呂から出ましょう」
「いやいやいやそういうわけじゃなくて」
正気を疑われるレベルのようだが、俺は真剣だ。
「だってほら、今度温泉行くだろ?もしかしたら、そこで運命のΩにばったり会っちゃうなんてこともあるかもしれないし…」
「ありえません」
「いや、わかんないじゃん?」
「出会ったところで私が太郎さんの傍を離れることは絶対ありません」
「う~ん」
こういうところはαらしいというか。
頑固で執着心の強い慈郎さん。
「太郎さん、どちらにしろいずれお渡ししておこうと思ったものがあるのですが、今日よろしいですか」
「え?なに?改まって超怖いんだけど」
真剣な顔をした慈郎さんに正面から肩を掴まれ、ぐっと顔を覗き込まれる。
「受け取って貰えますよね?」
「だから何を」
「はいと言ってもらえれば結構です」
「だから何を!?」
何を渡す気なの、慈郎さんっつ!?
正体を教えないまま念押しするとか超怖いんですけどっ!
「お風呂を出てから話します。
あぁ、少し長風呂しすぎましたね。太郎さんの可愛らしい小さな指がしわしわです」
「可愛くないよ~タコだらけだよ~」
「この手が本当に皺だらけになるまで、太郎さんはずっと私のものですからね?」
「はいはい、他に欲しがってくれる人もいませんよー」
「誰にもあげません」
洋服と一緒に、理性まで脱ぎ捨ててきたの?って聞きたくなるように独占欲丸出しの慈郎さん。
そういうの、共白髪っていうんだっけな、確か。
「太郎さんはいったい何をくれるのかな~。楽しみだな~」
ちょっとの不安を押し隠し、俺は陽気に笑う。
「手に入れるのには少し苦労しましたが……お守りのようなものなので」
「ふ~ん」
なんだろう、まじで。
そしていつものように風呂から出、ポカポカの体を慈郎さんに拭ってもらい、水分補給のお茶を二人揃ってぷはーと、飲み干した後。
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