3 / 6
第1章 宛兎磨学園の恐怖
第2話 氷刃百仁華の朝
しおりを挟む________チュン、チュピチュピ__________ウッキャァァーー!!!
さわやかな春のそよ風と、かわいらしい小鳥の囀り(?)で目を覚ます。
ぅぅうん。もう朝?……きっとまだ大丈夫よね。そうとくれば二度寝を…
_________________ウッキョェェェェーー!!!!!! コケッコケェェェェェェ!!!!
いや、うるせぇわ!!嘘でしょ、!?こんなうるっっさい鳥なんているの!?
_____コォォォォケコッッッッッッッッッッッッコォォオォォォォォォ!!!
あぁぁぁぁ、頭痛が痛い……………。一体どうなってるのよ…、
もぉ…、こんなにうるさい中で寝られるわけないわ、二度寝は無しね。
それで………ここは保健室、、ではないわよね…。どう見ても、私の部屋だもの…。
それにしてもおかしいわ…私、昨日どうやって帰ってきたのかしら?
昨日、入学式と始業式の打ち合わせをして、生徒会室の戸締りをして…、それから……?
「……そうだわ、意味のわからない、…あの…アレよ。あの…、アレを見たの、アレよ。」
「…お化けじゃないですかね、お嬢様が見たの。」
「そう!お化けよ!そうそう、それそれ。スッキリしたわー。はっ、宛兎磨学園の七不思議ってほんとの話だったの?!
……ってきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「はぁ…、おはようございます、百仁華お嬢様。お元気そうで何よりです。」
「お、おはよう…。急に話しかけるのやめてもらえるかしら???」
「そろそろ慣れていただきたいです、もう12年の付き合いなんですから。」
「無理よ、私が怖がりなの知っているでしょう?」
「そう、ですね。…もう12年の付き合いですから。」
「ね?私のこれはもう治せないのよ!」
「はぁ、自慢げに言わないでもらえますか?誇れるところではございません。」
「むぅ、腑に落ちない……。ところで、お元気そうで何よりってどういうこと?
私、どうやって帰ってきたの?……昨日のこと、ほとんど覚えていないの。」
「切り替えの速度がえげつないっすね、お嬢様。
……お嬢様は昨日学校で倒れていたんですよ、びっくりしました。もう。
ですから、あれほど夜の学校にはお気をつけくださいと、何度も言いましたのに。」
「むむむ、だって、あんなお化けが出てくると思わないじゃない!あり得ないわ!」
「まぁ、お嬢様のいいところですよね。……その能天気なところ。
愛すべきバカとはよく言ったものです。」
「はぁ?貴方ねぇ、誰のおかげでここにいると思っているの?
この私が能天気ですって……?……………、あながち間違いではないわね。」
「あ、認めるんですね。能天気お嬢様?」
「………。」
「ゴフッッッ」
「愛の鞭、よ。喜びなさい。」
「うぐ……。み、鳩尾に拳を入れるとは…少々愛が足りないのでは?」
「あら、おかわりが欲しいの?もぉ、仕方がないわね…。」
「お、お嬢様、可愛い所作で殴ろうとしないでください…!!」
「こほんっっ!
……百仁華お嬢様、ご主人様がいらっしゃいました。お通ししてもよろしいですか?」
「ええ、もちろん構わないわ。」
「っちょ、え゛」
紀之守が何か言ってるけど、気にしなぁい気にしない。
「おはよう、百仁華。体調は大丈夫かい?今日は始業式だからな。」
「おはようございます、お父様。ええ、もうすっかり元気よ。学校に行くのが楽しみだわ!」
「はは、それは良かった。無理だけはしないように。
それから………、?どうした紀之守。お前も体調が悪いのか??」
(まぁ、お父様ったら。紀之守に気づくのが少し遅いわ、初めに気づかなくちゃ。
ふふ、紀之守も可哀想にね…、私たち氷刃家の人間に気に入られてしまったなんて。)
なんてことを考えていることなどおくびにも出さず、紀之守の声を遮って代わりに答えてやる。
「ふふ、きっと私が元気になって嬉しいのだと思いますわ。」
「な………あ゛っ……!?」
もちろん、お父様の前だから、紀之守を心配するフリも忘れない。
(見えないように紀之守の手の甲をつねるのも忘れない。)
「そうかそうか。やっぱりお前たちは仲がいいなぁ。いいことだ。
さ、もうすぐ出発の時間だ。進学式に遅れないようにな。」
「もちろんですわ、お父様。ではまた後ほど。」
「あぁ。」
お父様が踵を返して私の部屋を出ていく。パタン、とお父様の秘書である館風一颯が扉を閉めるのを見届けた後、
「ゴハッ」
「うう…お、お嬢様、ゴリラですか?力強すぎでしょう……。」
「あら、クビにされたいのならハッキリ言ってくれる?お父様に進言して差し上げるわ。」
「すんませんでした!お嬢様のだぁぁい好きな、ル・コワン・ドゥイエのショートケーキワンホール、ご主人様に内緒で買ってきますから!」
「………まぁ、許してやらんこともないわ?」
「よっしゃチョロ!お嬢様ってやっぱ単純…しかも食い意地張ってる………。」
「聞こえてるわ、ワンホール追加。」
「うああああああああああああああああああああああ!!」
紀之守回収隊の皆さんが来て、無事、紀之守は回収されていった。
___________あぁ、そういえば
_________________倒れていた私を運んできてくれたのはいったい、誰だったのかしら…?
このエピソードの文字数2,072文字
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる