悪役令嬢に転生したけど死亡エンド不可避?絶対に生き抜いてやる!

星華

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第一章幼少期編

転生悪役令嬢の受難

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「危ないっ!だめぇっ!!」

その瞬間、身体の中から何かが湧き上がり
目の前に青い稲妻が落ちた。
そしてそのまま目の前が真っ白になり
意識を失った…

……
………
……………
………
……

《れ…て》

「んん…」

《ーーレティ…》

「ん…んん…?」

《ーーレティシアっ!!》

ーーレティシアって誰だろう…?

《レティシア!!あぁ…良かった!》

《先生を!先生をすぐにお呼びしろっ!
レティが…レティが…目を覚ました!!》

目が覚めると、目の前には端正な顔立ちの
壮年の男性とその男性に瓜二つの
少年が心配そうに見つめていた。

ーーすごいイケメンだな…これだけ
そっくりならば親子なのだろう。
これは夢?夢にしてはとてつもなく
身体がダルい…

ベッドから重い身体を起こして周りを見渡す
細かな刺繍が施されたレースの天蓋に
柱は、複雑な細工が施されシーツは絹だろうか、驚く程に肌触りが良い。雲の上かと思う程に柔らかなベッドはいつまでも寝ていたくなる。
ボーっと回らない頭を何とか動かして
考えていると、すぐに先生らしき人が
やって来て診察を始めた、

「うむ…まだ微熱はありますが…暫く療養されれば
良くなるでしょう…レティシア様ご気分は
如何ですか?痛い所などはありますか?」

「あの…レティシアって誰ですか?」

ーーさっきからレティシアレティシア言われて居るが私はそんな名前では無い人違いを
しているのだろうか?

「そんな…レティ!!」

イケメン親子が驚いて悲痛な面持ちをしている。
なんだかリアルな夢だな…すごく怠くて
また眠たくなって来た。
そしてまた、眼が覚めると同じ天井だった
おかしい、えらく長い夢だなと思い
大分身体が楽になったのでベッドから
起き出し部屋の中を歩いてみる。
幼い子の部屋と言った感じの白とピンクを
貴重とした可愛いらしいが高級そうな部屋だった。
随分と目線が低く感じるし身体も小さい
何が起きているのかと姿見の前に立つと
驚愕した。

「えっ?!子供?しかも外国人の…」

腰まである銀糸の艶やかな髪と、紫色のアメジストの様な美しい瞳に陶器の様な白い肌。
まだ小学生位だと言うのに恐ろしく整った
冷たさすら感じる美しい顔立ち。

ーー何処かで見た事ある…何処だろう?

私は大人だった筈だし人種も違う
何故子供の姿に?凄く見た事があるけど誰だろう。
一生懸命に、記憶の糸を手繰っていると
ドアをノックする音がして、執事らしき人が
部屋に入って来た。

「お…お嬢様!お目覚めになられたのですね!
良かった!まだ病み上がりなのですから
まだ横になって居て下さい
お食事は出来そうですか?」

心底ホッとした様な顔で、執事らしき人が
近づいて来て、またベッドに戻された
いい人そうだから聞いてみよう。

「あの…ここは何処ですか?
私は誰なのでしょうか?」

執事らしき人は、ギョッとした表情で
すぐに気を取り直し、話し始めた。

「あぁ…おいたわしやお嬢様…まだ混乱して
らっしゃるのですね…
お嬢様のお名前はレティシア・アルスブルグ
アルスブルグ公爵家のご息女であらせられます私はこのアルスブルグ家の執事セバスチャンです」

「レティシア…アルスブルグ?」

思い出しそうで思い出せない。
執事がセバスチャンて素晴らしく覚えやすい
一瞬で覚えたなんならそんな気がしていた。
そうだ、多分父と兄らしき人には
会ったけどお母さんらしき人には
会っていないもしかしたら
お母さんに会えば、何か思い出すかも。

「あの…お母様はどちらにいらっしゃるの
でしょうか?」

「っ!!」

セバスチャンは一瞬、目を見開いて気まずそうな顔をしている。

「…奥様はレティシア様をお産みになり
産後の肥立ちが悪くお亡くなりになりました…」

お母様亡くなっているのか…こんなに小さいのに。
可愛そうに、なんとかお母様の姿を見る方法は 無いだろうか例えば写真とか…なんだか
中世ヨーロッパみたいな世界観だから
写真は無いかも肖像画とかならあるかな?

「あの…肖像画とかはありますか?」

聞いた途端にお腹がなった
そう言えば何も食べていない。

「勿論ございますが…お嬢様は病み上がり
でいらっしゃいますから、まずはお着替えに
なられてお食事を取られてからになされたら
如何でしょう?」

「…はいお願いします」

あっという間にメイドさん達にお風呂に
入れられて落ち着いた所で食事が運ばれて来た。
なんとお雑炊だった世界観どうなってるんだ?
お出汁が効いてとても美味しかったけれど
お食事が済んでまた眠くなった。
お昼寝をした後、セバスチャンに抱っこされて肖像画の間という部屋に、連れて行って貰った歩いて行こうと思ったが、このお屋敷は
恐ろしく広かった。

「こちらがレティシアお嬢様のお母様
ミレーヌ様の肖像画です
お嬢様は、ミレーヌ様に生き写しでいらっしゃいますからきっと将来は、ミレーヌ様の様に美しくなられる事でしょう…」

お母様の肖像画を見た途端に、雷に打たれたかの様な衝撃が走る。

「…思い…出した」

私は日本人のアラフォーに差し掛かる歳の
未亡人だった。亡き夫の作った借金を
返済し終わりこれから自分の人生を取り戻そうと、自分の部屋で祝杯をあげるべく
部屋の鍵を開けて入った瞬間に過労死した。
呆気ない最期だった。
そんな私が密かにハマっていたゲーム。

「エターナルファンタジー」

このゲームは自由度が高く
ダンジョンを探検して冒険者になるも良し。
箱庭を作って街を作るも良し。
モンスターを仲間と狩るも良し。
学園で恋愛シミュレーションをするも良し。

人気ゲームを詰め込んだ、何でもありのゲームだったがグラフィックが美しくキャラクターも魅力的で、カオスな人気のあるゲームで
散々やり込んだ。
そのゲームの中で、特に人気だった
学園物の恋愛シミュレーション。
テンプレを詰め込んだ内容で操作も簡単。
だからこそ単純に楽しめた。
人気声優が演じていた事もあり
爆発的に人気が出て映画化までした。
なんと私はその中のキャラクター
レティシア・アルスブルグに転生して
いたのだ。

ーー異世界転生…憧れていたけれど
これはマズイ!!

ゲームの内容は良くある主人公が
入学してくる所から始まる。
メインの攻略対象は三人だが、クリア後更に攻略出来る対象が増える。
レティシアは攻略対象三人の幼馴染で、慣れない学園に戸惑う主人公に
サポートキャラの様に主人公に協力してくれる、親友の様な立ち位置で色々なイベントにも絡んで来る。
一見、美人で冷たくお高くとまって
いそうなキャラだが常に主人公に寄添い
優しく健気な性格で人気が高く、私も好きなキャラだった。

ゲームは攻略対象と、イベントを発生させて
一緒に勉強したり、謎を解いたり
ダンジョンを探索したりしながら好感度を上げていく。
だが、上がった好感度がいきなり下がるイベントが発生したり、何者かに襲われたりするが黒幕が全く解らない
最期の最期で黒幕がレティシアだと解る。

信じていたキャラクターに裏切られ、このゲームをプレイした人達は、トラウマになるか何か目覚めたという人も少なくない。

レティシアは悪役令嬢であり
ラスボスなのだマズイマズイ事になった。

そんなレティシアの最期は
2つルートがある。

一つは、罪の意識に苛まれ心が壊れて
幽閉後、病で亡くなる。

二つ目は、罪を償う為に修道院に入り
流行病で亡くなる。

死亡ルートしかない!!

いや待て、レティシア人気とラスボスに
なってしまった過程を見たファンから
レティシアを救うルートをとの声も多く
救済ルートがあったはず!

たしか、ローランドルート。
ローランドはレティシアが7歳の時に
拾った孤児で、死にかけていた所を救われ
レティシアに忠誠を誓い
執事見習いをしながら
レティシアへの恋心を秘めて
献身的に尽くすキャラクター。
ローランドはエンディング後
修道院に護送されるレティシアを
攫い、その後レティシアの父から密かに
辺境の領地を与えられ、2人は名前を変え
別人となり、領地を納めて生きていく。

これしか死亡ルートを回避する事は
出来ない!ローランド!ローランドは
わたくしのナイトは何処に居るの?

「セバスチャン、わたくしは今何歳?」

「お嬢様は8歳になられました」

8歳!ならローランドに出会っている筈!

「ローランドは何処に居ますの?」

「ローランド…でございますか?
そんな名前の使用人はおりませんが…?」

ローランドが居ないだと?
ローランドが居なければ
死亡エンド不可避!!
どうする?どうなる?私の異世界転生!!
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