筆圧

いとま

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この世の中は愛想笑いと過剰なサービスが
あるおかげで、笑顔を作る側と
それが当然のことのように
日頃のストレスを置いて立ち去っていく。

その積み重ねで
痒い皮膚を無意識に触るように
引っかき傷となり、そこに残る。
それが当たり前になり過ぎて傷跡を
隠す術も上手になっていく。

「あんなやつどうでもいい。」

そう思っていても
自分が作った言葉は
相手への謝罪や感謝の言葉。

マニュアル。そう言うしかない。
世界一嫌いな言葉だ。
人間に説明書なんか無いのに。

そうやって期待通りかそれ以上を
目指して生きていても途中で沈み込む。

そうやって歩んできた人生は
どんな些細なことがあったって
全てその人が描く線が伸びる。

まさに「筆圧」だ。

力強く生き抜いた期間は
太く瑞々しい線を描くだろう。
逆に弱々しくこの世に未練が無くなりかけた時は、肉眼で確認出来ない線を描くだろう。

でもどんな線にも正解はないんだ。
その人が、あなたが、選んできた道の
「筆圧」となる。

無駄じゃない。
曲がっていたって
掠れていたって
それでいいんだよ。

途中で途切れてしまったって
また続きを書けばいい。
続けられる勇気を、あなたは持っているはず。だからきっと大丈夫。

インクが切れたら
たまには休んで補充すればいい。
気が向いた時にまた描けばいい。

めんどくさいけど毎日を
描き続けていこう。
くだらないけど生きていこう。
死にたかった昨日は生きれた今日の
生き証人。つまりあなた自身が
頑張れた証拠。あなたの物語。

今日の線の太さ
今日の線の色は
あなたが決める。

あなたが描けなかったら
僕が少しでも進めるように
何かを描こう。見えない道を照らそう。
そうやって支えてあげる。
そうやって支えさせて。

今日も1文字目を記す。
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