燃ゆるローマ  ――夜光花――

文月 沙織

文字の大きさ
99 / 360

しおりを挟む
 毒婦が、まさに猛毒のような言葉を朱唇からつむぎだす。リィウスの白い肌がこわばる。
「い、いやだ! やめろ、止めろ!」
「ほら、じっとして。ああ、もう! ベレニケ、ぼさっとしていないで、リィウスをおさえるのよ!」
 命じられてあわててベレニケが前方へまわって、リィウスの上半身をおさえこむ。だが、そうしながらも、彼女の青い目は褥のうえに散らばったサファイアを凝視している。彼女の目も青である。だが、リィウスの深みをもった蒼にくらべると、やや浅い土耳古石ターコイズの色である。
「うう……」
「じっとして。いい子ね」
 タルペイアの指がリィウスの後ろ園を開ける。リィウスは褥に顔を伏せた。もう二度と、顔を上げて世界を見ることができないような気がした。
「はぁ……!」
 最初にリィウスが感じたのは……奇妙な生温かさだった。タルペイアの手の熱を吸ったのか、貴石は意外にもぬるく感じられる。
「あっ……」
 リィウスは思わず声をもらしていた。
 ぐっ……と、蕾はかすかに抵抗しながらも、やがて当てがわれた石を呑みこんでいく。主の意思をまったく無視して。
「はぁ……!」
 あらかじめ塗られた油の湿りを利用して、石はどんどん蕾のなかに落ちていくように楽々と侵入してきた。まだ開かぬはずの花弁だが、強引な侵入者にはなすすべもない。
「ううっ、ううっ!」
「ま、すごい。まだ初心だと思っていたけれど……、ほら、たやすく呑みこんでいくわ。なんて淫乱なのかしらね。見てごらんなさいよ、ベレニケ」
「あら、本当」
 背後で囁かれる淫婦たちの会話にリィウスは恥辱のあまり気を失いそうになった。全身がぶるぶると震える。
「三つまで楽に入ったわよ」
「四つ目は?」
 ベレニケが無邪気そうに訊くのに、タルペイアは、あっさりと答えた。
「入れてみるわ」
「ああ! よ、よせ!」
 リィウスは上半身をのけぞらせた。
「駄目よ、暴れては。ほら、じっとして。五つまで入れるのだからね。いい子ね、坊や」
「い、いやだ! もう、無理だ!」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

少年達は吊るされた姿で甘く残酷に躾けられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ふたなり治験棟 企画12月31公開

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

男子寮のベットの軋む音

なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。 そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。 ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。 女子禁制の禁断の場所。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...