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四
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リィウスの様子が悲惨であれば悲惨であるほど、タルペイアは嗜虐的になるようだ。
「さぁ、もたもたしないの。ウリュクセス様が待ちくたびれていらっしゃるでしょう。ほら、脚をひらげて」
「ああ……!」
タルペイアにせっつかれても、リィウスはなかなか脚をひらげて馬の背をまたぐことができないでいる。そばで彼の身体を支えているアスクラが、しびれを切らしたのか、女主のタルペイアの意を汲んで、リィウスの腰を持ちあげるようにする。
「あっ、よ、よせ!」
すかさず、反対側にいたもう一人の宦官が、片手でリィウスの左足首を引っ張るようにし、もう一方の片手でリィウスの太腿を下から支える。
「ああっ! や、やめろ! よ、よせ!」
恥辱に、背に汗が走る。リィウスは、我をわすれて夢中で暴れた。
左右の宦官二人は、こういった反応に慣れているのか、予想していたのか、すこしも慌てず、いっそう強い力でリィウスをおさえこむ。
「じっとしていろ」
アスクラが無表情で命じた。
「い、いやだ! やめ……! やめろぉ!」
どれほど抗っても無駄だった。
宦官二人の手によって、リィウスは馬の上で脚を大きく割られる屈辱の姿勢を取らされてしまう。
「う……うう」
「ま、可愛い格好。ちょっと、つついてやろうかしら? どう?」
あまりの屈辱にリィウスは叫びそうになった。いや、ほとんど叫んでいた。
「いやだ! ああ、さ、さわるな!」
無残なリィウスの様子を、タルペイアはおもしろそうに見ている。この女は真性の加虐趣味者で、根っから好色な性質らしい。
「こんな可愛い姿を見せつけられたら、ちょっと悪戯したくなるわね。ふふふふふ」
「よせ! やめろ! やめてくれ!」
タルペイアの揶揄に、全身を火柱のように燃えたたせていたリィウスだが、さらに頭から火が吹くかと思うほどに身体を焦がした。
羞恥のはげしさは、リィウスの清廉潔癖さを物語っており、健気でいじらしい。そして、そんな健気さが、いじらしさが、見る者たちの、いっそうの征服欲と加虐欲をあおることになるのだ。
「さぁ、もたもたしないの。ウリュクセス様が待ちくたびれていらっしゃるでしょう。ほら、脚をひらげて」
「ああ……!」
タルペイアにせっつかれても、リィウスはなかなか脚をひらげて馬の背をまたぐことができないでいる。そばで彼の身体を支えているアスクラが、しびれを切らしたのか、女主のタルペイアの意を汲んで、リィウスの腰を持ちあげるようにする。
「あっ、よ、よせ!」
すかさず、反対側にいたもう一人の宦官が、片手でリィウスの左足首を引っ張るようにし、もう一方の片手でリィウスの太腿を下から支える。
「ああっ! や、やめろ! よ、よせ!」
恥辱に、背に汗が走る。リィウスは、我をわすれて夢中で暴れた。
左右の宦官二人は、こういった反応に慣れているのか、予想していたのか、すこしも慌てず、いっそう強い力でリィウスをおさえこむ。
「じっとしていろ」
アスクラが無表情で命じた。
「い、いやだ! やめ……! やめろぉ!」
どれほど抗っても無駄だった。
宦官二人の手によって、リィウスは馬の上で脚を大きく割られる屈辱の姿勢を取らされてしまう。
「う……うう」
「ま、可愛い格好。ちょっと、つついてやろうかしら? どう?」
あまりの屈辱にリィウスは叫びそうになった。いや、ほとんど叫んでいた。
「いやだ! ああ、さ、さわるな!」
無残なリィウスの様子を、タルペイアはおもしろそうに見ている。この女は真性の加虐趣味者で、根っから好色な性質らしい。
「こんな可愛い姿を見せつけられたら、ちょっと悪戯したくなるわね。ふふふふふ」
「よせ! やめろ! やめてくれ!」
タルペイアの揶揄に、全身を火柱のように燃えたたせていたリィウスだが、さらに頭から火が吹くかと思うほどに身体を焦がした。
羞恥のはげしさは、リィウスの清廉潔癖さを物語っており、健気でいじらしい。そして、そんな健気さが、いじらしさが、見る者たちの、いっそうの征服欲と加虐欲をあおることになるのだ。
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