短編集

周防

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知っている。

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 僕は知っているんだ。
 大人とはどういう生き物なのかって事を。
 
 
 だからこそ僕はこの卑しくて、汚らしい大人達の中で生き抜く事が出来た。
 
 
 そもそも僕にはそれしか選択肢が無かったから必死だったんだ。
 そうしなければ生きていけない。
 僕にとっては必要な事だった。
 
 
「さあ、おいでビワムー」
「私の可愛いビワムー」
「もっと、もっとだビワムー」
「どうした? まだ終わってないぞ! 」
「いいぞ! いいぞ! ほら! ほら! 」


 こんな世界で生きて行く為に僕は選んだ。
 壊れる事を。
 
 
 
 
 
 ★★★★★★★★★★★★
 
 
 
 
 
「どういう事なんだ、リスキューア! 」


 シブリヘは叫ぶ。
 
 
「こういう事さ! 」


 俺はリスキューアにキスをする。
 
 
「ダメよビワムー、あ、んん。ごめんなさい、シブリヘ。私は、もうビワムーの
 ものなの! だから、あ、んんんんん」
 
 
 俺はキスをしながらシブリヘを見ていた。
 彼のその怒りに満ちた表情を見ながら俺は思う。
 
 
 『どうだ! 目の前で自分の女を奪われる気分は! 』
 
 
 俺はずっと嫌いだった、シブリヘが。
 何も知らずに無垢に育ったこの男が、許せなかった。
 だから奪ってやった。
 
 
 何も知らない女を落とす事など、俺には造作もない。
 簡単に俺のおもちゃになったリスキューア。
 俺は知っているのだから。
 
 
 
 
 
 ★★★★★★★★★★★★
 
 
 
 
 
「話がある、ちょっと来い! 」


 シブリヘは俺を連れ出した。
 
 
「リスキューアは何処だ? 」


「誰だ、それは? 知らないな? 」


 ドコッ!
 
 
「痛ってーな。何殴ってくれてんだよ。お前にはもう関係ないだろ! 」
 
 
「そんな訳ないだろうが! いいから教えろ! 」


「何処かの汚ねえオヤジの股に顔を埋めてるんだろ? 」


「お前、ふざけるなよ! どういうつもりで……リスキューアはそんな……」


 ドスッ ボコッ ドスッ ズゴッ
 
 
「嫌いなんだよお前らみたいなのが! 何も知らないお前等みたいのを見てると
 俺は我慢できなくなるんだ! なあ! わかるか! 俺の気持ちが! 」
 
 
 だから俺は教えてやらないといけなかった。
 
 
 
 
 
 ★★★★★★★★★★★★
 
 
 
 
 
「ほら、どうした? シブリヘ」


 俺が知っている方法なんて一つしかない。
 
 
「もう、止めろ! こんな事をしたって俺はッ」


「そう言う割にはいい反応をしてるじゃないか? どうだ? 気持ちいいか? 」


「気持ちよくなんてっ、な、い」


「そうか。それは残念だ。ならもっとしてやるよ」


 俺には分かる、シブリヘが感じている事が。
 俺には分かる、シブリヘがもうすぐ落ちる事が。
 
 
 あっ。 うっ。 おっ。 かっ。
 
 
 どんなに抵抗しても無理なんだ。
 どんなに抗ったって体は正直だ。
 
 
 あっ。 あっ。 あぅ。 う~。
 
 
 俺は知っているんだ。
 
 
 
 
 
 
 






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