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25.サシャの裏切り
メイとさとるは、車を調達したものの、ごくごく常識的なガードマンから丸見えの、海外企業の支社ばかりがぎゅうと詰まったオフィスビルの真正面に横付けして待つわけにもいかず、かろうじて出入り口が見える斜め前のビルパーキングに陣取った。
「うわ、ますみだ。なんで畑里と別に出るかな・・」
回収に動こうとするさとるの腕を、未だにゼルダ周りの把握に余念がなかったメイが青い顔でぎゅっと掴む。
「ゼルダで動いているのはシューバ様の周囲ではなくて、サーファ・デジュが紛れ込ませている武装勢力でした。サシャの見張りについていたチームで・・・サシャが、敵と取引した可能性があります」
「なるほど」
さとるがアクセルを踏む。
正直、メイが自覚なく情報を吐いたというよりわかりやすい。
「私が、行きます。サシャが裏切った場合、狙われる交渉者はあかりさんです。おひとりにはできません」
「この状況で別行動とか、無理があるだろ」
頑丈そうな車が2台。
停車せずにドアを開けてますみに向かっていくあたりで、既に敵確定だ。
さとるが車を強引に前に回り込ませ、メイが窓から身を乗り出して銃を構える。
ますみが気づいて、サシャの手を掴んで走り出そうとしたところで、サシャがますみにタックルするように敵の車のあいたドアに倒れ込んだ。
「サシャ!!」
メイが叫んで車から転がりでる。
ますみとサシャが倒れ込んだ車両は、ドアを開けたままスピードを上げてさとるの車を抜かそうとする。
「メイ!乗れ!」
さとるが叫んだのと、周囲より感覚の短い銃の連射音が混ざるのは同時だった。
電動ガン!どこだ。威力的に放置できない。
メイは、後続していたもう1台の車の運転席の男が、電動ガンを手に身を乗り出してさとるの車を狙っているのをみた。
あった。お前か。ふざけんな。メイは迷わず最短距離で後続車に駆け寄りながら、空いている窓に全弾を打ち込む。うめき声とブレーキ音をあげながら、後続車は縁石に乗り上げてとまった。後ろのシートに乗っていた男たちが、ドアをけり開けてメイに銃を向ける。
「先行車を追ってください!」
メイが叫ぶが、さとるの車は停止してしまう。
さとるにしてみれば、車は自由になったが、誘拐されそうなますみと銃撃戦ど真ん中のメイでは命の危機が迫っているのは、メイな訳で。
置いたまま発進とか無理な相談だ。
メイに照準を合わせた男に容赦なく銃弾を撃ち込んださとるが、車を降りようとしているのをみて、メイは覚悟を決めて後続車に乗り込んだ。
血まみれの運転席の男と、ドアに引っかかっている2人を外に蹴落とし、ついでに電動ガンも外に投げおとして、間髪入れずに発進。
さとるが叫んでいるが、問答無用でますみとサシャを乗せた車を追う。
それを見てさとるも慌てて自分の車に戻って発進させた。
道が、悪すぎる!
さとるもメイも、学生だったりホゴラシュの女性だったりという立場を勘案すれば下手ではない、という程度で、それほど運転がうまい訳ではない。
シミュレーションやゲームで鍛えた腕は、都市部から出て激しくオフロード化した段階でごまかしがきかなくなった。
差が開いていく。直接追うのは限界だった。
メイはここまでの道順からのヤマ勘でゼルダの工場を目指し、さとるは、ますみのスマホの位置情報を追い始めた。
結果的に、さとるのほうが数分追い付くのが早かった。
だが、状況を覆せるほど、早くもなかった。
☆
ますみは、明らかに敵としか思えない車に向かってサシャにタックルされ、茫然とした。
サシャ・・・
これって裏切り?
なんで?
僕が、さとるみたいにしっかりしてないから?
さとるの目の前で、武装した男が運転する車に押し込まれて。
当然ながらますみは抵抗しようとした。
だが、ますみに覆いかぶさっているのはサシャで、
「お願いです!暴れないでください。この人たちはゼルダで、敵ではなくて、ますみさんを日本に返してくれますから!どうか、話をっ」
話、ができる状況じゃないとおもう。
全員銃持ってるし、それをさとるに向かって撃とうだなんて!
サシャをしがみつかせたまま、隣で窓から身を乗り出して照準を合わせている男の長い銃を後ろから跳ね上げる。
男がますみを睨み、足蹴にしてこようとするのをわざわざ待つ。膝上のじん帯を壊してやるつもりだった。
だがその前サシャが割り込んで叫ぶ。
「やめて!この人を傷つけたら何もしゃべらないわ!」
バン型の車でシートが3列。
運転席と助手席で2人、窓から身を乗り出している男が3人。
サシャが味方をしてくれないとすると、6人振り切らないと逃げられない。
さとるとメイがついてきてくれてるうちに、銃を奪って車内からガソリンタンクに発砲してみようかとも思うが、サシャに逃げる気があるのか確信が持てないのでやめる。
助手席にいた男が振り返って軽く手をあげ、後ろの3人の動きを止めた。
「撃たなくていい。振り切る。それから女、話通せないなら連れてくるな。契約外労働だ」
労働ね。ますみはちょっとあきれて気が抜けた。
銃撃も誘拐もサラリーマン行動なわけか。
車の振動やGが激しくなって危ないのでサシャを抱きなおして、ドア枠の手すりに体重をかける。舌を噛みたくないので、腹話術の練習みたいに歯を食いしばったまましゃべる。
「サシャ、話合いは仲間と先にするべきだよ。優が残したものは僕らだけのものじゃない。取引相手も勝手に決められない」
サシャが、ティールとではなくゼルダと取引させたがっていることは、気がついていた。だが、こんな極端な行動をとる程とは思っていなかった。
「いいえ、いいえ!どう考えてもゼルダ以外では、ますみさんが殺されてしまいます!メイがゼルダを外そうとするのは、単なる私怨です。そんなことのために、あなたを死なせられません」
「・・・僕が、殺されなければ、済む話?さとるぐらい強ければ、一緒に逃げてもう一度仲間に戻ってくれる?」
ますみは、力のバランスをとるのが下手なだけで、格闘ができないわけじゃない。
さとるのように、一度にいろいろ考えながら、うまく立ち回ることができないだけだ。
集中力を限界まで絞ると必ず高熱を出すので、さとるに止められているけれど、骨にダメージが出ても次の日熱で動けなくなっても構わないなら多分5~6人は相手できるはず。
室内で銃を奪えれば、もう少し行けるか。
サシャを置いていけないから、とりあえず説得が先。
ますみが死にそうなのが心配で、戦闘能力があることがわかれば安心できるなら、証明すれば済む。
そう思っていたけれど。
あちゃ。判断を誤ったかな。敵の人数が多い。
車を地下において、郊外にしては立派なビル・・ゼルダの工場に付属した研究棟か何かだと思うのだが・・に入る。
吹き抜けになった二階には、サーファが、20人くらいの銃を持った男たちといた。
ゼルダだけじゃないじゃん、これ。
迷彩服とスーツとニカブがマーブルチョコレート。
「久しぶりだ、ますみ。帰国予定日を過ぎたそうだな。父親としては学業に戻ってほしいぞ」
「・・・恋愛に忙しいので、もうしばらく滞在する予定です」
我ながら、さとるに比べると挑発慣れしていないなと思う。
怒らせてやりたかったのに。
武器になりそうなものを探しながら促されるままに2階に上がる。
研究棟だったら液体窒素のタンクぐらい置いてないかな。あれは結構よく弾ける。
端末がとられていないからさとるが近くまで迎えに来ているだろうし、ビルごと吹っ飛ばなければ逃げられる気がする。
あ、ノルマルヘキサン発見。内装用かな、結構な量だ。
消火設備はパッケージ型か。銃弾で破裂させられなくはないだろうけど、威力的にはちょっと。
集中力が上がっていくと、周りの動きがすごくゆっくりに見える。
戦闘能力、証明しないと、ね。
ますみは、何のためもなく、サーファを頭突きし、襟をつかんで引き倒しながら右側の男にぶつけて、銃だけすくい上げた。
あまりの唐突さと速さに、誰も動かない。
左の男は回し蹴り。
積み上げられたノルマルヘキサンの缶4つに銃弾を一発ずつ打ち込んでから、消火設備の扉の右端にも弾を打ち込む。多分、圧縮窒素のタンクは多分右端だったはず。
消火設備の扉が勢いよくあいたところを見るとあたり。
それから、正面の男の脳天に銃把をたたき込んで、ノマルヘキサンの近くの床に一発。
ボンッ
割と迫力のある音がして、引火した。
圧縮窒素の風圧で、火炎放射器みたいだ。
カチカチ山状態になった男が6人、かな。
密集して立っているのが悪い。
ますみ!
さとるの声だ。と思った瞬間、右側の男が二人減った。
いきなり実弾。うん、さとる怒ってる。
倒された男と、さとるに男たちの視線が移った瞬間、もう一人倒せる。
そして、視界の端にメイも映り込んできた。
戦意旺盛なまま残っているのは、6~7人か。
これならさとるとメイがいれば余裕だ。
そう思ったところで、景色が変わる。
「やめてください!ここを逃げられてもダメなんです!」
サシャの、声、だ。
「うわ、ますみだ。なんで畑里と別に出るかな・・」
回収に動こうとするさとるの腕を、未だにゼルダ周りの把握に余念がなかったメイが青い顔でぎゅっと掴む。
「ゼルダで動いているのはシューバ様の周囲ではなくて、サーファ・デジュが紛れ込ませている武装勢力でした。サシャの見張りについていたチームで・・・サシャが、敵と取引した可能性があります」
「なるほど」
さとるがアクセルを踏む。
正直、メイが自覚なく情報を吐いたというよりわかりやすい。
「私が、行きます。サシャが裏切った場合、狙われる交渉者はあかりさんです。おひとりにはできません」
「この状況で別行動とか、無理があるだろ」
頑丈そうな車が2台。
停車せずにドアを開けてますみに向かっていくあたりで、既に敵確定だ。
さとるが車を強引に前に回り込ませ、メイが窓から身を乗り出して銃を構える。
ますみが気づいて、サシャの手を掴んで走り出そうとしたところで、サシャがますみにタックルするように敵の車のあいたドアに倒れ込んだ。
「サシャ!!」
メイが叫んで車から転がりでる。
ますみとサシャが倒れ込んだ車両は、ドアを開けたままスピードを上げてさとるの車を抜かそうとする。
「メイ!乗れ!」
さとるが叫んだのと、周囲より感覚の短い銃の連射音が混ざるのは同時だった。
電動ガン!どこだ。威力的に放置できない。
メイは、後続していたもう1台の車の運転席の男が、電動ガンを手に身を乗り出してさとるの車を狙っているのをみた。
あった。お前か。ふざけんな。メイは迷わず最短距離で後続車に駆け寄りながら、空いている窓に全弾を打ち込む。うめき声とブレーキ音をあげながら、後続車は縁石に乗り上げてとまった。後ろのシートに乗っていた男たちが、ドアをけり開けてメイに銃を向ける。
「先行車を追ってください!」
メイが叫ぶが、さとるの車は停止してしまう。
さとるにしてみれば、車は自由になったが、誘拐されそうなますみと銃撃戦ど真ん中のメイでは命の危機が迫っているのは、メイな訳で。
置いたまま発進とか無理な相談だ。
メイに照準を合わせた男に容赦なく銃弾を撃ち込んださとるが、車を降りようとしているのをみて、メイは覚悟を決めて後続車に乗り込んだ。
血まみれの運転席の男と、ドアに引っかかっている2人を外に蹴落とし、ついでに電動ガンも外に投げおとして、間髪入れずに発進。
さとるが叫んでいるが、問答無用でますみとサシャを乗せた車を追う。
それを見てさとるも慌てて自分の車に戻って発進させた。
道が、悪すぎる!
さとるもメイも、学生だったりホゴラシュの女性だったりという立場を勘案すれば下手ではない、という程度で、それほど運転がうまい訳ではない。
シミュレーションやゲームで鍛えた腕は、都市部から出て激しくオフロード化した段階でごまかしがきかなくなった。
差が開いていく。直接追うのは限界だった。
メイはここまでの道順からのヤマ勘でゼルダの工場を目指し、さとるは、ますみのスマホの位置情報を追い始めた。
結果的に、さとるのほうが数分追い付くのが早かった。
だが、状況を覆せるほど、早くもなかった。
☆
ますみは、明らかに敵としか思えない車に向かってサシャにタックルされ、茫然とした。
サシャ・・・
これって裏切り?
なんで?
僕が、さとるみたいにしっかりしてないから?
さとるの目の前で、武装した男が運転する車に押し込まれて。
当然ながらますみは抵抗しようとした。
だが、ますみに覆いかぶさっているのはサシャで、
「お願いです!暴れないでください。この人たちはゼルダで、敵ではなくて、ますみさんを日本に返してくれますから!どうか、話をっ」
話、ができる状況じゃないとおもう。
全員銃持ってるし、それをさとるに向かって撃とうだなんて!
サシャをしがみつかせたまま、隣で窓から身を乗り出して照準を合わせている男の長い銃を後ろから跳ね上げる。
男がますみを睨み、足蹴にしてこようとするのをわざわざ待つ。膝上のじん帯を壊してやるつもりだった。
だがその前サシャが割り込んで叫ぶ。
「やめて!この人を傷つけたら何もしゃべらないわ!」
バン型の車でシートが3列。
運転席と助手席で2人、窓から身を乗り出している男が3人。
サシャが味方をしてくれないとすると、6人振り切らないと逃げられない。
さとるとメイがついてきてくれてるうちに、銃を奪って車内からガソリンタンクに発砲してみようかとも思うが、サシャに逃げる気があるのか確信が持てないのでやめる。
助手席にいた男が振り返って軽く手をあげ、後ろの3人の動きを止めた。
「撃たなくていい。振り切る。それから女、話通せないなら連れてくるな。契約外労働だ」
労働ね。ますみはちょっとあきれて気が抜けた。
銃撃も誘拐もサラリーマン行動なわけか。
車の振動やGが激しくなって危ないのでサシャを抱きなおして、ドア枠の手すりに体重をかける。舌を噛みたくないので、腹話術の練習みたいに歯を食いしばったまましゃべる。
「サシャ、話合いは仲間と先にするべきだよ。優が残したものは僕らだけのものじゃない。取引相手も勝手に決められない」
サシャが、ティールとではなくゼルダと取引させたがっていることは、気がついていた。だが、こんな極端な行動をとる程とは思っていなかった。
「いいえ、いいえ!どう考えてもゼルダ以外では、ますみさんが殺されてしまいます!メイがゼルダを外そうとするのは、単なる私怨です。そんなことのために、あなたを死なせられません」
「・・・僕が、殺されなければ、済む話?さとるぐらい強ければ、一緒に逃げてもう一度仲間に戻ってくれる?」
ますみは、力のバランスをとるのが下手なだけで、格闘ができないわけじゃない。
さとるのように、一度にいろいろ考えながら、うまく立ち回ることができないだけだ。
集中力を限界まで絞ると必ず高熱を出すので、さとるに止められているけれど、骨にダメージが出ても次の日熱で動けなくなっても構わないなら多分5~6人は相手できるはず。
室内で銃を奪えれば、もう少し行けるか。
サシャを置いていけないから、とりあえず説得が先。
ますみが死にそうなのが心配で、戦闘能力があることがわかれば安心できるなら、証明すれば済む。
そう思っていたけれど。
あちゃ。判断を誤ったかな。敵の人数が多い。
車を地下において、郊外にしては立派なビル・・ゼルダの工場に付属した研究棟か何かだと思うのだが・・に入る。
吹き抜けになった二階には、サーファが、20人くらいの銃を持った男たちといた。
ゼルダだけじゃないじゃん、これ。
迷彩服とスーツとニカブがマーブルチョコレート。
「久しぶりだ、ますみ。帰国予定日を過ぎたそうだな。父親としては学業に戻ってほしいぞ」
「・・・恋愛に忙しいので、もうしばらく滞在する予定です」
我ながら、さとるに比べると挑発慣れしていないなと思う。
怒らせてやりたかったのに。
武器になりそうなものを探しながら促されるままに2階に上がる。
研究棟だったら液体窒素のタンクぐらい置いてないかな。あれは結構よく弾ける。
端末がとられていないからさとるが近くまで迎えに来ているだろうし、ビルごと吹っ飛ばなければ逃げられる気がする。
あ、ノルマルヘキサン発見。内装用かな、結構な量だ。
消火設備はパッケージ型か。銃弾で破裂させられなくはないだろうけど、威力的にはちょっと。
集中力が上がっていくと、周りの動きがすごくゆっくりに見える。
戦闘能力、証明しないと、ね。
ますみは、何のためもなく、サーファを頭突きし、襟をつかんで引き倒しながら右側の男にぶつけて、銃だけすくい上げた。
あまりの唐突さと速さに、誰も動かない。
左の男は回し蹴り。
積み上げられたノルマルヘキサンの缶4つに銃弾を一発ずつ打ち込んでから、消火設備の扉の右端にも弾を打ち込む。多分、圧縮窒素のタンクは多分右端だったはず。
消火設備の扉が勢いよくあいたところを見るとあたり。
それから、正面の男の脳天に銃把をたたき込んで、ノマルヘキサンの近くの床に一発。
ボンッ
割と迫力のある音がして、引火した。
圧縮窒素の風圧で、火炎放射器みたいだ。
カチカチ山状態になった男が6人、かな。
密集して立っているのが悪い。
ますみ!
さとるの声だ。と思った瞬間、右側の男が二人減った。
いきなり実弾。うん、さとる怒ってる。
倒された男と、さとるに男たちの視線が移った瞬間、もう一人倒せる。
そして、視界の端にメイも映り込んできた。
戦意旺盛なまま残っているのは、6~7人か。
これならさとるとメイがいれば余裕だ。
そう思ったところで、景色が変わる。
「やめてください!ここを逃げられてもダメなんです!」
サシャの、声、だ。
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