せんたくする魚

白い靴下の猫

文字の大きさ
15 / 26

船は紅白戦?

しおりを挟む
イリアが気になったのか、パールはよく船を訪ねるようになった。
エラブがぶすっとした顔でパールにいう。
「戦争だ。何とかならんか」
「・・・どこと?」
現状の砂の国が、よりにもよってエラブに仕掛けてくるとは到底思えないので、パールはきょとんと聞き返す。
「艦の中がだ!」
エラブの話をきいてパールは数週間前と同じように頭をクシャっと触った。

はじめは昔通り、というか、それより更に退化した状態から始まった。
イリアは、「昔のように」リノと触れ合いたがった。
イリアの心の傷やら、男に対する陰惨な思い込みやら、体の壊れ具合やらを明確に認識してしまったリノは、イリアのトラウマを頑張って避けて通ろうとした。
ふざけてでも右手を押さえ込んだことはないし、追い詰めた状態で触れたこともない。
だが、リノは、こんな愛おしいものを、昔どう触っていたかなんて、とても思い出せなかったし、再現するなど無理だった。
結果的には、それで走り回ることになる。
「触ったってわるいことないだろーっ」
「そうゆー触るは、『寝る』に直結するでしょ?!途中は落ち着かないでしょ!いくらリノだって、男の人には違いないんだから!」
イリアとしては、男性がどの段階で気持ちの区切りが取れるかについて、かなり固定観念がある。ことが済むまでは透明じゃないざわざわした触り方から一本径だと信じている。
あのどグサレどもでさえ、ことが済めばおとなしくなったわけで。因果関係としてわかり易すぎた。
「ちょこっとなでたぐらいで直結するわきゃねーだろ!」
リノが追いかけながら叫ぶ。
「ちょこっともなんも、なでるとこじゃないでしょ!うなじとか、耳とか、背中とか、足とかー!!」
「なでるとこだ!」
どたどたどた。
恥じらいがあるんだかないんだかわからない内容を喚き散らしながら走り回る。本人たちの真剣度はともかくとして、かなりじゃれて見える。
これがまぁ、あっさり砂国の軍総司令を色で落として・・・と船員たちは思っている・・あの色の噂の多かった宰相を破滅させ、今や壮絶に色の花が咲いている女と鉄の島を作ったイリアの艶レベルかぁ。全然色っぽくないんじゃないのか?
いや、もちろん相変わらず可愛いけれども。二年前とあまり変わってない気がするなぁ。
船員たちは、それはもう興味津々で見つめた。

パールから大体の状況を聞いていて、リノに同情したマギの参戦が、まず状況を激化させた。
マギのアドバイスは明快で、リノを圧倒した。
「どうせ、シュップも宰相も記憶から消去できないんだから、避けたって仕方ない!上塗りあるのみ!塗りつぶせ!」
さらに、
「おっと、イリアってば、キスは平気なわけね。ふむ、ありがち」
何やら、一通りの分析を済ませたあと、マギは、リノにイリアの反応の観察の仕方や触り方をアドバイスしはじめた。
まぁ、さすがに女たちからの相談が絶ええないだけのことはある。
マギは有能で、リノはしばしの幸せを味わった。

その分、というべきか、イリアはおされた。
イリアにとって一本径かどうかのカテゴライズができていない『耳とか項とか首筋とか背中とか!』に、リノがすごく沢山触るようになったわけで。
唇で触ったりもして、なかなか離してくれない。
しかもそれをキスだと言い張る。
イリアにとって『寝る』とキスは直結してはいない。
シュップとキスなどしなかったし、宰相と母がそんなことをしてるのも見たことがない。
リノとイリアはたくさんした。
昔、リノが透明なキスをしてくれていた頃は、これが準備ならだが、『寝る』というのは、母と宰相の『寝る』とずいぶん違うのではないかと思っていた。
そしてリノがキスだと言い張るそれは、シュップの一本径には入っていなかった。
絶対に違う。
でも、イリアとリノが昔良くしていたキスでもない、と、思う。
そう言うことをされると、イリアは、真っ赤になったり、目がうるうるになったりして、ちょっと普通じゃない感じになるのだ。
心臓がぎゅうぎゅう言うので、苦しい気もするが、溶けそうで離れがたくて、頭の中がくすぐったい。
イリアが立っていられなくなると、リノは唇を離してくれる。
掴んでいた肩をぽんぽん叩いて「今は直結してない」とか「大丈夫」といかいう。
嘘を付け、嘘を。イリアはそう思いながらも有効な反論ができない。

だがつい、リノのじゃれ方がきつすぎる時があった。
ここで、リノを責めるのは少々気の毒ではないかというやじうまもいるにはいる。
リノにとっては、もう、イリアが可愛い。ほんっとうに可愛い。
自分のことだけ考えていっぱいいっぱいになってくれるイリアの顔がたまらなくて、イリアがうるうるになっても赤くなってもどうにもすぐにやめられなかっだけた。
ほんのちょっと、ほんのちょっとだけ、泣き顔とか、見たいかもしれない、なんて思ってしまったし。
結果的に、イリアは、一度に色々な感情を自覚して、驚いて、混乱して、泣きながら逃げ去った。

これがきっかけで、イリアへの同情票がドバっとふえた。
リノにセコンドがついているなら、イリアにもいないと不公平だ。
よりにもよってマギだぞ、マギ。
イリアはなんだかんだ言ってもまだ十九歳で、マギと渡り合えるはずないじゃないか、というわけだ。
渡り合ってどうする、というしごく当然の反論は、観察してて面白いほうがいい、という、更に当然の理由に押し流された。
そこで、担ぎ出された男がゼノだ。
ゼノは十分女慣れしていたし、マギと張る名物男だ。
マギと好き合っているのではないかと万人に言われながら、伴侶ではない。
墨はいつでも増やせそうなのに滅多に本気にならず一本のまま、だが本気になると凄まじいことをエラブ艦隊の誰もが知っている。
これまで、本気になったのは、マギが大ピンチに陥った数回だけだったが。
当然、あのマギに対抗できるのはゼノしかいない、ということになる。
イリアにとって昔からはなしやすい船員の一人だったこともおあつらえ向きだった。
そんな話に乗るはずがないという大方の意見をあっさり裏切って、ゼノは参戦した。

ゼノがイリア側にセコンド参戦?どういうつもりだ!
マギはゼノのところに怒鳴り込んだ。
「ちょっと!どういうつもりよ!娘さんの恋愛相談にのるカラーじゃないでしょうが!」
「んー、だって、皆かわいそうだって言うからさ。俺もそう思ったし?」
「リノなりに頑張ってんだから、邪魔すんじゃないよ!イリアだって、一生男女関係のイメージが、あんな暗いままより、塗り替えたほうがよっぽど健全よ!」
「ま、そーかもねー。でも、マギみたいなスパルタはなぁ」
「どこがスパルタだい!こちとら、大量の経験談を・・・」
「多分、どんだけ大量な意見きいたってさぁ、あの子ちょっとちがうよ?」
「なにが?」
「性体験の悲惨さが」
ゼノはあっさりと生々しい表現をするし、マギはそんな表現にうろたえたりはしない。
「そんなこた分かってんだよ!」
何を今更。マギは舌打ち気分だ。
そりゃ幸せにその手の体験をした女ばかりじゃない。売られた子もいれば、無理やりだった子もいる。
「わかってないとおもうなぁ。悲惨さがちょっと、特殊だもん。売春だろうが強姦だろうが単なる変態だろうがさぁ、普通、そういうことするときは、相手がどう思ってるだろうかっていう想像が介在して、例え妄想や独りよがりの比重が大きくても相互作用したはずっていう思い込みは存在するわけです」
だからなんだ、まさしくそういう顔でマギが睨む。
「まず、直接的なとこからいくと、シュップはイリアに怯えてた」
「はぁ?」
「怯えてたんだよ、シュップは。イリアがどう思っているかを、全身全霊で知りたくなかった。抱きたくもなかった。踏みつけて抱いたという世間体上の事実が欲しかっただけ。そんで世間体上の事実が取れたあとは、埋葬した死者が起き上がってこないように心臓に杭うつのと同じ精神状態で、痛めつけた」
マギが目をそらす。
「なんであんたにそんなこと分かんだよ」
「シュップがいつ、どんな事をしたか、聞いてみました」
「き、聞いたのかい?!」
ってか、イリアは喋ったのか?!どんな手を使ったんだ、こいつは?
「だって、リノじゃ、イリアに聞けないだろ」
「ふつう、他人はもっと聞けないんだよ!あんた、イリアの傷口広げたり・・」
するわけないって。軽く手を振ってゼノはマギの心配を払い除けた。
「客観的にみてさ、イリアは、男から見て、かなり上玉だよな」
「ああ」
柔らかくてしなやかでえらく綺麗な体をしているし、美人だ。頭の回転は早いくせにおっとり喋るし、目に力があって、口元やほっぺたの動きが甘えんぼそうで。
まぁ、砂民と海民で好まれる女性像はちがうにしても、これはやっぱり上玉だろう。
「シュップなんて節操なかったし、あんな上玉囲ったら普通そういう気分になるよな。でも、シュップがイリアと寝るのは、宰相との駆け引きが真剣勝負の時とか、戦の時とか、大きな意思決定がいるとき集中」
「そう、なのかい?」
「うん。リノが迎えに行った時は、海民と全面激突直前で、宰相とのバランスもぎりぎりだったから、よくシュップがきて、信じられなく毒飲んでたろうけどね。普通はあの毒って、できる確率が高いときに飲むものなのに、イリアってば全回のんでたんだぞ。あの勢いで二年間ずっと飲んでたら絶対死んでるって」
「・・・」
「多分パールも気づいてる」
「どうしてそう思う」
一応真面目に聞いてみようかと思って、マギが身を乗り出すと、ゼノはあっさり言った。
「お前に話ふるなんておかしい」
「喧嘩売ってんのかい!」
やっぱ真に受けるんじゃなかった!
「あはは。そうじゃなくて。お前、早急だからさ。もし、イリアが普通に悲惨なんだったら、さっさと話が進む。イリアから幸せにもとめられてもリノの理性が半年もつと思うほど、パールは自分の息子に盲目じゃないよ」
マギは頭を抱えた。
それは一考の余地がある意見だ。
「パールは、あんなに急性中毒の症状がひどいのに、イリアの体の回復に半年かかると思っていない。ってことは、シュップがイリアを抱いた回数が、二年間って期間の割に少ないことを知っている。で、シュップがイリアに怯えてたって可能性にも気づいてる。同意?」
「・・・同意」
マギは悔しくも認めてしまう。
こいつは、本当に男か。なんだってこんなに細やかなんだ?全然そんなふうに見えないくせに。
「で、パールがどこまでわかってるかわからないけども、俺が見た感じじゃ、イリアが幸せにリノを受け入れるには、トリプルロックぐらいかかってる」
「トリプル?」
「そう。①宰相やシュップメインの心理的な外傷、②リノのモノだった自分を壊したという罪悪感、③リノにのぼせてアミュを忘れた自分への嫌悪感。かな。パールが次の航海についてくるとか言ってるのは、多分②を何とかしてやるためだ」
「・・・ひどいトリプルだね、そりゃ」
「だろ?①はお前が外す。②はパールが外す。で、俺は基本的に③担当、かなと。」
「立派な分析だけど、イリアはわかってないだろ、それ。あんたどうやってイリアに協力申し出たわけ?」
「んー。例えば情報提供とかから。ホオズキとか朝顔の種は、基本胎児を殺す薬だけど、ソラニンの芽は、基本が短期決戦の着床阻害なわけ。あと、長期的には血液がこわれる。だから、もし間違って着床が起きても落ち着かないし、まともに酸素も栄養も届かなくて、退縮するのがほとんどだ。血さえ戻れば、催奇性が大きいなんておもえないんだよなぁ。とか」
「なんであんたがそんなこと知ってんだよ!」
はっきり言って、男が知っている内容じゃない。
ゼノは曖昧に笑ってごまかした。こうなると経験上突っ込んでもむだだ。
「言いたいことはわかった。んで、あんたとしては、イリアがかわいそうだから善意で引き受けたと言いたいわけだね」
「二十%ぐらいはね。残りは、マギが男に実地で手練手管教えてるってきいたから、心中穏やかじゃなくてね」
くっ。
よく言う。
マギにちょっかいをかける割に、ゼノのプライベートはあまり評判が良くない。
よく女性を買っているとも、囲っている女がいるとも、隠し子がいるとも。
そして、ゼノはそれらを否定しない。
マギは何度もゼノに命を救われた。いまマギに手足があるのも、日のひかりを感じることができるのも、ゼノのおかげだ。
ゼノは、マギに関心があることを隠そうとはしないし、いざという時には誰よりも頼りになる。
マギもゼノが仕掛けてくれば、間違いなく伴侶になった。
だが、ゼノは、それを望むような素振りを見せたことはない。
「いい根性してるね、相変わらず」
「そりゃどうも」
こんなやり取りを、何年しているだろう。
マギは、そろそろ子供を産まないと、という気持ちが出てくる年だ。墨三本のせいもあって当然モテない訳はなく、選り取りみどり。だが、他の男とたくさん付き合っても、結局最後はゼノと比べてしまう。マギを伴侶にする気は全くなさそうなのに、本当に危ない時は、いつも命懸けで助けに来るこの変人と。
ゼノがマギとの関係をからかわれているのを聞いたことがある。
伴侶になってしまえといわれていた。
リノに墨が一本しかなくても、マギに三本あるのだ。何も問題はない。と。
船内には、マギのほうが墨の数が多いから、男として引け目があるのではないかと考える者もいる。
だが、それはあり得なかった。少なくとも、マギや、イリアや、リノや、エラブ、そんな一線を超えた能力を持つ人間には、ゼノの能力の凄まじさは隠しようもなかったし、オープンにすれば墨がつくに決まっている手柄をいつも握りつぶす。
無理やり墨が増えるのを避けているとしか思えないのだ。マギとしては、伴侶の話をしないですむ言い訳のためではないかとすら疑う。
からかわれたゼノは答えていた。
「皆が皆、好きな異性と伴侶になれるわけじゃないだろうに。俺がマギを好きだったら即伴侶か?ゴメンだな」、と。
マギはゼノが好きだったが、それを聞いても仕掛けられるほど大雑把ではなかった。
結局、マギのゼノへの借りは増える一方で、そういう関係のまま何年もたったのだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました

専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。

嘘をつく唇に優しいキスを

松本ユミ
恋愛
いつだって私は本音を隠して嘘をつくーーー。 桜井麻里奈は優しい同期の新庄湊に恋をした。 だけど、湊には学生時代から付き合っている彼女がいることを知りショックを受ける。 麻里奈はこの恋心が叶わないなら自分の気持ちに嘘をつくからせめて同期として隣で笑い合うことだけは許してほしいと密かに思っていた。 そんなある日、湊が『結婚する』という話を聞いてしまい……。

俺様系和服社長の家庭教師になりました。

蝶野ともえ
恋愛
一葉 翠(いつは すい)は、とある高級ブランドの店員。  ある日、常連である和服のイケメン社長に接客を指名されてしまう。  冷泉 色 (れいぜん しき) 高級和食店や呉服屋を国内に展開する大手企業の社長。普段は人当たりが良いが、オフや自分の会社に戻ると一気に俺様になる。  「君に一目惚れした。バックではなく、おまえ自身と取引をさせろ。」  それから気づくと色の家庭教師になることに!?  期間限定の生徒と先生の関係から、お互いに気持ちが変わっていって、、、  俺様社長に翻弄される日々がスタートした。

溺愛ダーリンと逆シークレットベビー

吉野葉月
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。 立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。 優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?

俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛

ラヴ KAZU
恋愛
みゆは付き合う度に騙されて男性不信になり もう絶対に男性の言葉は信じないと決心した。 そんなある日会社の休憩室で一人の男性と出会う これが桂木廉也との出会いである。 廉也はみゆに信じられない程の愛情を注ぐ。 みゆは一瞬にして廉也と恋に落ちたが同じ過ちを犯してはいけないと廉也と距離を取ろうとする。 以前愛した御曹司龍司との別れ、それは会社役員に結婚を反対された為だった。 二人の恋の行方は……

処理中です...