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22 妹?!
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記憶が戻ってたった一週間、あかりはクリスタのメンバーを集めた。
「相談がありまーす、敦子社長の許可はとってるので聞いてくださーい」
あかりが屋敷のキッチンに集めたのは、サシャと、メイと、ますみと、さとる、それから、ノーキンとマッドさん。
一応、世界に名だたる企業のクリスタの中心メンバーなわけだが、いまだにゴージャスな会議室を持つこともなく、あかりが出してやったお茶は出がらしだ。
「私、畑里あかりは、愛しのシューバ再奪還にあたり、クルラをここのメンバー、要はクリスタの取締役に迎えることを提案します」
しーん。
再『奪還』するの?
記憶もどってすぐなのに?
本人が、いろいろあがいているのは認めるが、未だに嫁候補ぶっちぎり1位のキュニ人のクルラは敵属性では?
3年前の拉致もクルラは、あかりをはめる側にいたんじゃないのか?
マッド以外の全員がかたまる。
さとるに至っては口から魂が出そうな顔だが、あかり慣れが一番なだけあって、流石に立ち直りは早い。
「ずいぶん、公私まぜっかえした提案じゃねーか、畑里。何の名分があって、レノのスパイをうちに入れる?」
「うーん、やっぱりクルラはレノのスパイのまま?シューバってば3年かけてもクルラを手懐けられなかった感じ?そもそもクルラって能力的にはどうなの?」
「知らないで言ったのかよ」
さとるが天を仰ぐ。
いやいや、今の話だとお前が彼女を欲しがっている訳だよな?
自然とゼルダでの仕事量がいちばん多いサシャに、皆の視線が向かう。
「クルラさん、は、シューバ様には非常によく恭順しています。レノのところで一応の教育は受けていたようで、シューバ様の秘書の仕事もそつなくこなしています。頭はいいと思いますが、服従慣れしすぎているというか、クリスタのカラーとは若干相いれないかと」
そりゃ、そうだ。
クリスタのメンバーは、そもそも他人に言うことを聞かそうという気も自分が聞こうと言う気も極めて薄い。先進国の中でも相当際を走ったカラーなのに、ホゴラシュで合うやつなどピンクダイヤなみに珍しかろう。
「そう、なんだ。例えばレノが、クルラにシューバを殺せって命じたら、命令きいちやいそう?」
サシャが答えに詰まり、メイが助け舟を出す。
「・・・今ですか?それとも、あかりさんがシューバ様を奪還した後?」
「んー、場合分けでお願いします」
「シューバ様が両手握って誘導できる状況なら、シューバ様のいいなりにできるかと。シューバ様が手を離した後に殺せと言われたら、自分の方を殺して終わりにするかな。ただ、それは命令が直接的にシューバ様を害するものだからで、他は別ですね。今もレノの支配下から出てはいないとおもいます」
「なるほどねー。わかりやすい解説ありがとう、メイ。マッドさん資料いい?」
そう水を向けると、マッドがサクサクと紙を二枚づつ、三セット、ダイニングテーブルに広げて置いた。
「DNA型父子鑑定書?」
サーファ・デジュは、クルラの生物学上の父と断定できる 99.9999%
サーファ・カウルは、クルラの生物学上の父と断定できる 99.9999%
ぶーっ
さとるが口から思い切り茶を吹き出し、メイが下の書類をさっとどける。
「な、な、な、な」
「いもうとー?!」
この段階で、すでに嬉しそうなますみは偉いと思う。
「あー、マッドさんの証言では、デジュの子のらしいから、本当は従妹ね。でも、レノはカウルの子で押してくると思うし、噂上もカウルの子扱いだから暫定妹で」
あかりが補足すると、マッドはむすっとして言った。
「まったく、ますみさんより半年年下なだけなのに、即時に妹認定とは、カウルが泣きますよ」
あ、そうか、あっさり不倫認定してしまった。
悪いな、父よ。そんな感じで、ますみもさとるも、さらっと流してしまう。
「そんなことはどうでもいい!なんだってそんなことになった?!ってか、いつから知っていた?」
さとるがマッドに詰め寄る。
「私が、カウルに頼まれてクルラを探していたのを知ったあかりさんが、3年前に相談してくれて知りました」
さとるがくるっと首を後ろにひねる。
「は、た、さ、とおお」
「え?何?あんたの親戚だからってシューバはあげないわよ?ちゃんと彼女には、欲しかったら私が戻る前に落としとけって宣戦布告してあったからね。ズルじゃないわよ?」
「そこじゃねー!」
いや、宣戦布告したのかよ!
暫定妹、こいつと戦ったらだめだぞ。木っ端みじんのミンチになっちゃうからな。
そんなことは、お兄ちゃんがゆるさん!
その後は、合意までほんの数分。
あかりの説明は明快だった。
私がシューバを分捕った場合、キュニにとってのクルラの価値は下がるでしょ。
腹いせに好き勝手に切り刻む奴が出るだろうし、飼い主も彼女を生かし続けるのに手間暇かけなくなる。
でも、クルラを人質に取られたら、分が悪いのは断然こっち。
クルラを可愛がったのは、実父のデジュじゃなくてカウルさんよ。そうしたらもう、4割従妹で6割妹じゃない。あんたら妹人質されたらキレるでしょ。
マッドさんに至っては、若かりし頃に守れなかった、初恋とか、親友との約束とか、手を離してしまった庇護対象とか、もう、後悔モチーフの地雷原だし。
私にとっても、シューバと同じ地獄を生き延びてくれた子よ。あの子が笑ってくれるようになれば、シューバが変態実父の顔面の幻影踏んづけるのも楽になるってのに、みすみす逃がすわけにはいかないって。
そんでもあの子が欲しい、ってだけで、あの子にぶら下がっているヒモ野郎ども切りまくったら、クルラが私たちにとってどんな存在かバレるから、オフィシャルな名分で行くしかないわよね。
そういうことだから、隠れた弱点が、大っぴらな弱点になる前に、うちの取締役に入れて、さっさと保護するわよ!
反対は?!
・・・
一呼吸おいてから、さとるの声が響く。
「いる訳ねーだろ!相談の意味調べ直せ、このブラックホール!」
「相談がありまーす、敦子社長の許可はとってるので聞いてくださーい」
あかりが屋敷のキッチンに集めたのは、サシャと、メイと、ますみと、さとる、それから、ノーキンとマッドさん。
一応、世界に名だたる企業のクリスタの中心メンバーなわけだが、いまだにゴージャスな会議室を持つこともなく、あかりが出してやったお茶は出がらしだ。
「私、畑里あかりは、愛しのシューバ再奪還にあたり、クルラをここのメンバー、要はクリスタの取締役に迎えることを提案します」
しーん。
再『奪還』するの?
記憶もどってすぐなのに?
本人が、いろいろあがいているのは認めるが、未だに嫁候補ぶっちぎり1位のキュニ人のクルラは敵属性では?
3年前の拉致もクルラは、あかりをはめる側にいたんじゃないのか?
マッド以外の全員がかたまる。
さとるに至っては口から魂が出そうな顔だが、あかり慣れが一番なだけあって、流石に立ち直りは早い。
「ずいぶん、公私まぜっかえした提案じゃねーか、畑里。何の名分があって、レノのスパイをうちに入れる?」
「うーん、やっぱりクルラはレノのスパイのまま?シューバってば3年かけてもクルラを手懐けられなかった感じ?そもそもクルラって能力的にはどうなの?」
「知らないで言ったのかよ」
さとるが天を仰ぐ。
いやいや、今の話だとお前が彼女を欲しがっている訳だよな?
自然とゼルダでの仕事量がいちばん多いサシャに、皆の視線が向かう。
「クルラさん、は、シューバ様には非常によく恭順しています。レノのところで一応の教育は受けていたようで、シューバ様の秘書の仕事もそつなくこなしています。頭はいいと思いますが、服従慣れしすぎているというか、クリスタのカラーとは若干相いれないかと」
そりゃ、そうだ。
クリスタのメンバーは、そもそも他人に言うことを聞かそうという気も自分が聞こうと言う気も極めて薄い。先進国の中でも相当際を走ったカラーなのに、ホゴラシュで合うやつなどピンクダイヤなみに珍しかろう。
「そう、なんだ。例えばレノが、クルラにシューバを殺せって命じたら、命令きいちやいそう?」
サシャが答えに詰まり、メイが助け舟を出す。
「・・・今ですか?それとも、あかりさんがシューバ様を奪還した後?」
「んー、場合分けでお願いします」
「シューバ様が両手握って誘導できる状況なら、シューバ様のいいなりにできるかと。シューバ様が手を離した後に殺せと言われたら、自分の方を殺して終わりにするかな。ただ、それは命令が直接的にシューバ様を害するものだからで、他は別ですね。今もレノの支配下から出てはいないとおもいます」
「なるほどねー。わかりやすい解説ありがとう、メイ。マッドさん資料いい?」
そう水を向けると、マッドがサクサクと紙を二枚づつ、三セット、ダイニングテーブルに広げて置いた。
「DNA型父子鑑定書?」
サーファ・デジュは、クルラの生物学上の父と断定できる 99.9999%
サーファ・カウルは、クルラの生物学上の父と断定できる 99.9999%
ぶーっ
さとるが口から思い切り茶を吹き出し、メイが下の書類をさっとどける。
「な、な、な、な」
「いもうとー?!」
この段階で、すでに嬉しそうなますみは偉いと思う。
「あー、マッドさんの証言では、デジュの子のらしいから、本当は従妹ね。でも、レノはカウルの子で押してくると思うし、噂上もカウルの子扱いだから暫定妹で」
あかりが補足すると、マッドはむすっとして言った。
「まったく、ますみさんより半年年下なだけなのに、即時に妹認定とは、カウルが泣きますよ」
あ、そうか、あっさり不倫認定してしまった。
悪いな、父よ。そんな感じで、ますみもさとるも、さらっと流してしまう。
「そんなことはどうでもいい!なんだってそんなことになった?!ってか、いつから知っていた?」
さとるがマッドに詰め寄る。
「私が、カウルに頼まれてクルラを探していたのを知ったあかりさんが、3年前に相談してくれて知りました」
さとるがくるっと首を後ろにひねる。
「は、た、さ、とおお」
「え?何?あんたの親戚だからってシューバはあげないわよ?ちゃんと彼女には、欲しかったら私が戻る前に落としとけって宣戦布告してあったからね。ズルじゃないわよ?」
「そこじゃねー!」
いや、宣戦布告したのかよ!
暫定妹、こいつと戦ったらだめだぞ。木っ端みじんのミンチになっちゃうからな。
そんなことは、お兄ちゃんがゆるさん!
その後は、合意までほんの数分。
あかりの説明は明快だった。
私がシューバを分捕った場合、キュニにとってのクルラの価値は下がるでしょ。
腹いせに好き勝手に切り刻む奴が出るだろうし、飼い主も彼女を生かし続けるのに手間暇かけなくなる。
でも、クルラを人質に取られたら、分が悪いのは断然こっち。
クルラを可愛がったのは、実父のデジュじゃなくてカウルさんよ。そうしたらもう、4割従妹で6割妹じゃない。あんたら妹人質されたらキレるでしょ。
マッドさんに至っては、若かりし頃に守れなかった、初恋とか、親友との約束とか、手を離してしまった庇護対象とか、もう、後悔モチーフの地雷原だし。
私にとっても、シューバと同じ地獄を生き延びてくれた子よ。あの子が笑ってくれるようになれば、シューバが変態実父の顔面の幻影踏んづけるのも楽になるってのに、みすみす逃がすわけにはいかないって。
そんでもあの子が欲しい、ってだけで、あの子にぶら下がっているヒモ野郎ども切りまくったら、クルラが私たちにとってどんな存在かバレるから、オフィシャルな名分で行くしかないわよね。
そういうことだから、隠れた弱点が、大っぴらな弱点になる前に、うちの取締役に入れて、さっさと保護するわよ!
反対は?!
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