上 下
7 / 16
第一章

7.悦びの唄

しおりを挟む
麻痺が出る香は焚かなかった。
だって、トウカと最初だもの。
トウカにちゃんと覚えてもらわないと。
私がトウカのご主人様だと。


「ううううっ」
指2本入れただけで、きつい。
柔らかい子供の肌は、しっとりしていて気持ちいい。
トウカはずっと泣いている。
前の最初の時も、泣いていた。
ずっと黒神は泣いていたなと、アスランは思い出した。
裂けて壊れても、次の日には元に戻っていて、何度でも壊せた。
脅えた目がアスランの嗜虐心を擽り、何度でも犯せた。

可愛い。
可愛い黒神。
私の事を好きな黒神。

あれだけ私のを受け入れた肉体は、新しくなってしまったのか。
アスランは、分かっていたが残念に思った。
何度も抱き潰して、黒神は私の欲望を受け止めて、私好みの身体になっていたのに。

本物の人間になってしまっているから、何回も抱き潰してしまったら、本当に壊れてしまう。
ああ、けれど。

また、私の為に真っ白な身体になってくれたのだ。ちゃんと、爪の先から髪一本まで、私色に染め上げないと。
ゆっくりと時間をかけて、私のトウカにしないと。


片手でトウカの背中と尻に、大量の潤滑剤を滴ながら、アスランはゆっくりと指を抜き差しをする。

「や、めて、くだ・・・・」

トウカが羞恥で真っ赤になりながら、シーツを固く握りしめ、アスランの指先に怯えている。

内臓を探られる不快感に、トウカは言い知れぬ恐怖を覚える。
「ほら、ちゃんと力を抜かないと。ここに私のが入るのだから。裂けるのがいいの?」
その言葉に、びくりとトウカが震え、益々きつくアスランの指を締め付けた。

アスランが薄く笑った。
「ふふ、私もトウカを滅茶苦茶にしたいけれど、慣れるまで、ね?」

肯定と受け取り、ぐりりと中を抉った。
「いっ!」
トウカが逃げようとして引き戻された。
「嫌っ!だ。助けっ!」

「私がっ。私が、助けてやるんだろう?なんで、私以外に助けを求めるの?」
ぐりぐりと中を掻き回しながら、トウカを抱き起こした。

「もう、嫌で・・・す。許し、てくだ・・・」
真っ青な瞳が、怯えと恐怖で見開いている。

「大丈夫。気持ちよくしてあげるから」
こりこりと内側から前立腺を優しくなで、トウカの中央を優しく握った。
精通もまだなのか、形もまだ未熟だ。
外側からの刺激では、怯えが強いのか形を変えない。

アスランは、じっくりと内側から優しくトウカの前立腺を撫でる。 
暫く続けると、トウカから声が漏れた。
「はぁ・・・・・?」

トウカがぞわりとした感覚に戸惑った。
「トウカ、いい子だね、大人しくしてね」

「ひあ・・・・・・」
ゆっくりとアスランの手の中にあるトウカの中心が形を変えていく。

「何、?なに?」
トウカが身体の変化に恐がって泣き出した。
アスランの嗜虐心は最高潮だった。
真っ白なトウカを、〝また〟自分が凌辱するのだ。

私好みの、私だけのトウカだ。

「あっあああっ」
苦しげにトウカが泣いている。
肩口につけるトウカの唇は、ふるふると震えている。

くちゅくちゅと湿った音が、部屋に残る。

「ほら、怖くない。いってごらん」
トウカの耳元で囁くアスランは、いつもの優しく神父そのもので、トウカは呻きながら、幼い精をアスランの手の平に出した。

「ううう・・・・・・っ」
初めて出したせいか、トウカはびくびくと痙攣しながら、アスランの腕の中でぐったりと虚脱した。

べろべろと手に付いた体液を舐めながら、アスランは、肩で息をするトウカに口付けた。
「上手にいけたね。トウカのこれは私が管理するから、もう勝手に触ってはいけないよ」
「・・・・・・」
布の上からでも分かる位、猛狂っている己の肉棒を触らせると、怯えたようにかたがたと震えだした。

「今度は、私だ。トウカの中で、満足させるんだ」
トウカは呆然とした目で、アスランをただ見ていた。


たっぷりと時間と潤滑剤を使って解したおかげが、トウカの中にアスランがゆっくりと入っていく。
「いぃぃぃぃっ!」

めりめりめりと、トウカの身体が軋む音がする。
首根っこを押さえつけ、逃げようとするトウカに肉棒を埋め込んでいく。
トウカの足先が跳ね上がる。

めりめりと無理矢理、身体の中に大きな棒が入ってくる。
トウカが暴れようとしたが、ガッチリとアスランは抱き締めていた。

「ふ、ふふ。大丈夫、切れて、ないよ?」
トウカの口にタオルを押し込みながら、アスランは、腰を前に押した。
トウカの口から潜曇った悲鳴が漏れたが、闇に溶けた。

「全部、全部入れて、あげるから」
アスランが我慢出来ないように、途中で一気に腰を叩きつけた。

ぶちりとトウカの中で何か切れた音がした。
ぐるんとトウカの目が返り、白眼をむき気絶したようだった。
「ううう」

「トウカ、トウカ・・・・・っ」
奥まで入れると、トウカの足先が何度も跳ねあがり、ぐったりと落ちた。

トウカの目の焦点が合わず、助けを求めるように伸ばされた手をアスランは握った。

「トウカ、また、またずっと一緒だ。ね?ね?」
暫くそのままの格好で、アスランはうっとりとトウカを見ている。
トウカはがくがくと目をぶれさせたが、アスランを見た気がした。

「トウカ・・・・・」
名前を何回も呼びながら、アスランはが腰を動かし始めた。
トウカの体が反り返る。

アスランは、トウカの腰を掴み、深く奥に埋め込んだ。
「・・・・・・っ!」
トウカは悲鳴をあげたようだったが、口を塞がれているせいで、よく分からない。

アスランは、愛しげにトウカの頭を撫でた。
がくがくとトウカの体が震えていたが、アスランは、腰を動かす事を止めなかなった。

「形、形を覚えようね?私の形。もう、他に行っちゃ、駄目だ。私が、ずっと、一緒にいてあげるから。ね?」
何度もトウカの中で達し、その度に意識が朦朧としているトウカが震えるのが、嬉しかった。

暫くして、アスランはトウカから離れた。
トウカの意識はない。
涙や涎でぐちゃぐちゃになったトウカの口から、タオルを外す。
投げ出されたトウカの太ももに、暫くすると白い線が伝い流れ落ちた。

くすんだ金髪が、トウカの額に張り付いている。
アスランが、優しくそれを耳にかけてあげながら、耳元に唇を寄せた。

「最初だから、これぐらいにしようね。身体を綺麗にして、一緒に寝ようね。トウカ、明日は特別に寝坊してもいいですよ」
嬉しそうに幸せそうに、アスランは毛布でトウカを包むと抱き上げた。




それから、毎晩アスランはトウカを抱いた。
嫌がるトウカを押さえつけ、意識がなくなるまで、抱き続けた。
体に力が入らなくなる香も、ずっと焚き染めている。

意識が朦朧としているトウカに、水も食事も口移しで飲ませた。
排泄も入浴も全部、アスランが介助した。

アスランは、とても嬉しかった。
ずっと私のトウカになったのだ。


トウカは奴隷だけど、特別な私の奴隷だから、凄く手が掛かるんだ。
ご主人様の私が、ちゃんと躾てあげないと。


アスランは、部下達が寝室に近付く事を許していない。
前みたいに恐がって、クローゼットの中に隠れてしまうかも知れないと思ったのだ。

ノアルの頃は、ちゃんと役目を分かって居たから、勝手に外に出ていく事はなかった。
今のトウカは、奴隷になったばかりだから、私とのルールをまだ分かっていないのだ。

私の、ご主人様の、不手際だ。

仕方がない事だ。

ちゃんと、これから教えてあげればいいことだ。



約束通り、ちゃんと、トウカの首輪も足枷も外してある。
私と一緒に居るときは、付けて居ないと駄目だけど、私は寛大なご主人様だから、部屋で待って居るときは、ちゃんと外してやっている。

私とトウカには、特別な絆がある。

だから、トウカは部屋から、勝手に出ていかない。




トウカは、寝台から立ち上がれない。
焚き染める香は強い薬のせいか、トウカはいつも朦朧状態に近いかもしれない。
あまり使い続けるとよくないが。

けれど、アスランは、トウカがまた逃げてしまうかもしれないと怖くて、減らすことができなかった。

香はずっと焚いている。



アスランは、ずっと機嫌が良かった。
彼の横で働く部下たちは、初めてアスランの鼻歌を聞き、無表情に目を見開いた。
誰も指摘はしなかったが、彼についていた見習いがアスランのものになったのだと察した。

ここ暫く、青い目をした見習いは見ない。

あの見習いは、教会前で拾われた孤児だと聞く。
では、アスランが所有者になっても問題はない。
まだ、洗礼を受けていないようだし、アスランの〝奴隷〟となっても訝しむ者はいないはず。
アスランは、腐った教会を建て直す中心人物になるお方だ。
人に弱味を見せないことも美徳だが、孤独の中では人は生きていけない。

彼の心は人を拒絶する。
ただ一人の〝奴隷〟を除いては。

それで心の平穏が訪れるなら、易いものだろう。
目の前にいる上司は、いつもの張り付けた笑みでなく、安定していて、聖人君子そのものだ。

一人、孤児が消えた位で、 問題はない。




トウカが自分の意思で、部屋に居るのだと思うと、浮かれてしまう。
可愛い私の奴隷が、私の帰りを待っていてくれる。
甘いお菓子も用意しよう。
果実水も飲ませてあげよう。

アスランは、幸せだった。

トウカが自分の部屋に居ると思うだけで、心の奥が温かくなる。

大丈夫大丈夫。
たとえ、出て行っても、教会には、自分の手の者が大量にいる。
すぐに捕まえられる。

心配ない。

不安になる心を隠すように、寝室の香は増量された。



一週間たっても、トウカはアスランの部屋から出てくることはなかった。
トウカは、懺悔の代わりにずっと座学をしていると皆思っている。

流石に一度も見ない事に不思議に思ったか、他の神父から、トウカの様子を聞かれた。
アスランは、少しも慌てなかった
少し反抗期が出たようだと憂い顔で話すと、アスランは、トウカが眠る部屋の方向を見る。

だから、座学という〝教育〟しているのだと。
それだけで皆納得して、意識を他に移す。

トウカの養い親の老シスターだけが、トウカの様子を知りたがったから、甘えになると体よく断っている。


ああ、信頼とはなんて、素晴らしい武器なのだろうとアスランは思う。


黒神が人に落とされたなら、捕まえても許される権力者に為ればいい。
周りから認められる人徳者になれば、誰も黒神を閉じ込める愚かな男だとは思われない。

人は肩書に左右される。

もしも、黒神が俗物になっていたら、すぐに尻尾を振ってくるかもしれない。
そう考えて、人を導いてきた。

人は表面しか見ない。


口許が緩むのを止められず、アスランは隠す。



トウカが居ない事を日常に感じなくなってきた周りの人間たちを、丁度いいとアスランは思った。

この機会に、トウカを虐めた人間、トウカに好意を抱く人間全て、粛清をかけるつもりだ。
トウカの痕跡は残さない方がいい。

トウカが知ったら、虐めた人間にさえ、変に情をかけかねない。
シスターはトウカのお気に入りだから、許してやろう。


少し急いて、トウカを抱いてしまった。

トウカが、私を恐がっているように見える。
私がトウカを傷つけるはずないのに。
前のように、従順になればいい。
またゆっくり、気持ちいい所を思い出させてあげないと。

泡を吹きながら何度もいくトウカは、なんて可愛らしいのだろう。
他の奴に色目を使わないように、私がちゃんと教えてあげないと。


ここの掃除が終わったら、トウカを次の街に連れていってあげなきゃ。
私の可愛い奴隷なんだ。
私の物だと分かるように、ずっと首輪を付けておこうかな。

ああ・・・・、でも、奴隷印の首輪を付けていたら、間違えてトウカが虐められるかもしれない。
トウカは私だけの奴隷だから、他の人間は知らなくていい。

アンクレットでもいいな。
トウカに似合う銀のアンクレット。
私のチャプレットとお揃いにしようか。

私とトウカだけしか知らない秘密。

それとも、私のユリの花の紋章を、背中に刺青でいれようか。
あの白い肌に刺青はよく映えるだろう。

針を刺したら泣き叫ぶかしら?
白い肌と真っ赤な血と真っ青な瞳はとても映えて綺麗だろう。

うっとりと目を細める。



ああ、駄目だ。トウカは神様なのだから。
神様の姿を、傷付けたら駄目だ。
それに、私の事を嫌いになるかもしれない。

そう考えて、アスランは愕然とする。


私は、トウカのご主人様なのだから、大丈夫だ。
私の事を嫌いになるはずがない。

女神は、黒神を人として生きさせるといった。
私は、ご主人様だから、側で見ておかないと。
私の大切な黒神だから、私がちゃんと道を作ってあげないと。

神父になりたいのなら、成らせてもいいし、勉強もさせてあげよう。

人の生を生きるなら、子を成したいのか?

番を探さなきゃ。

トウカの横にたっても遜色ない女がいい。
私を嫌がらない女がいい。
トウカを愛してくれる女がいいな。
トウカの子供なら、すごく可愛いはず。
トウカは誰にでも優しいから、子供も溺愛するはず。
私もトウカの子供なら、溺愛する。


・・・・・・

トウカが、自分以外の血が入った子供を溺愛する。
トウカが、自分以外の人間と共に生きる。

そう思って、アスランは胸をかきむしりたいぐらいの嫉妬を感じた。

トウカは私だけ見ているはずなのに。

トウカは私の奴隷なんだ。
私以外、見つめてはだめだ。


駄目だ駄目だ。子供を孕ませたらすぐに離さないと、トウカに情がついてしまう。
トウカは私を一番好きなんだ。
トウカの横に居るのは、私だから。
女の番なんて、必要ない。

いつか白神女神にお願いしよう。
神から人に変えれるぐらいだ。トウカの子供を作れるだろう。

トウカを女にして、子供を産ませられるかもしれない。
そうだ。それがいい。
私の子供だぞ。
勇者の子供だ。
トウカは絶対喜ぶ。
そうしたら、二人で誰も知らない土地に行くんだ。
神殿を作って、トウカと一緒に住もう。
トウカは神様だから、皆に敬われないと。

トウカをいじめていいのは私だけだ。

しおりを挟む

処理中です...