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第3章 ~よう
ナイ②
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《sideアピス
面倒なことになった。いや、この場合は最悪の手を早急に打たれたと言った方が適切だろうな。
「はぁーーー。なんでこうも邪魔ばかりするんすかね…ご両養親」
「……家族を名乗らないで貰えるかな。不愉快だ」
俺の誰にも聞こえないはずの声を拾い、こう切り返すってことは、やはり、リンじゃない。グルバンかケイトだ。小さな竜巻から姿を現したのは、グルバンの抜け殻。
中に何が入ってるかは分からんが……
異能を使えていて、かつ頭脳はいずれも特上。リンを襲いに行って、俺が殺された時、グルバンがいたのは、ほぼ確。あれ以上に厄介になってる可能性もある上、ケイトの存在がかなりやべぇ……。
「あれグルバンじゃね??」
「え、生きてたの??」
「なわけ…?!」
愚民がざわめく。現在進行形で爆破を無力化されてるし、余力ありそうだし、人質取ってm
「始めようか…?」
反射で『瞬間移動』を使ってしまう。殺気だ。
<思考か、未来か…読まれたな>
確信する。ケイトだ。勝てないな。負けるわけでもないが、手の内晒したくないし、撤退しかないな。
「ごめーーーん。時間なくて説明後になっちゃうけど、リンは見つけ次第、連絡くれよな!!お金はちゃんと払うぜ!ばいばーーい」
愚民に聞こえやすいように大きな声で放送しながら、さりげなく『テレポ』。いとも簡単に、強敵から離れる。
「ふぅーー。ヤバ過ぎだろ、マジで…」
でも、甘い。やはり、俺はリンに取っておきたいのだろう。余裕が見て取れる。
『ネームド』であることすらケイトにはバレてるかもしれない。
まぁいいや…
これで仕込みは十分。『神出鬼没』とは俺のことだ。楽しませてくれよな、愚民共よ》
☆sideシン
ケイトはほぼ不戦勝。本人は「勝てるわけじゃないし、被害も出したくなかったから最善」と評していた。同時に、「リンじゃないと勝てはしない」と言われた。…俺は理解しきれていないけど、呑み込んだ。グルバンのボディだった彼とケイトの『分割した霊体』はあちらに残しているらしい。残した分だけでも十分対応できるそうだ。
一応おさらいすると、リンがギブアップしたレベルの爆弾処理を、分割した霊体とグルバンのクローンで可能だと。
オレの知っている人類じゃない。笑うしかない。
「ルコ姉とあっちの様子は……?」
「今のとこ順調。でも、元を絶たないと根本的な解決は不可能。もしどっちも終わらせれたとしても、トドメって言うトドメがないから人員は大して持ってこれないのと、仮に持ってきても大した援護はできない」
「…うん。援護は期待してなかったから…いい」
「…この後、どうするんですか…?」
『土』のテーブルに、『水』の椅子、エアコンのように『風』を送っていることに留まらず、売り物レベルの食器や食べ物、飲み物をほぼ現地調達。異能をここまで使いこなしたお茶会を見たことがない。色んな理由でルピカは完全に萎縮してしまっている。
「まずお茶を飲みなさい」
「…は、はい」
「情報が増えたんなら一度整理しなきゃでしょ?」
リンは素直に状況飲み込み、お茶菓子に手を出している。ここは山頂である。アピスも頭おかしいが、ケイトたちは別のベクトルでぶっ飛んでいる。
面倒なことになった。いや、この場合は最悪の手を早急に打たれたと言った方が適切だろうな。
「はぁーーー。なんでこうも邪魔ばかりするんすかね…ご両養親」
「……家族を名乗らないで貰えるかな。不愉快だ」
俺の誰にも聞こえないはずの声を拾い、こう切り返すってことは、やはり、リンじゃない。グルバンかケイトだ。小さな竜巻から姿を現したのは、グルバンの抜け殻。
中に何が入ってるかは分からんが……
異能を使えていて、かつ頭脳はいずれも特上。リンを襲いに行って、俺が殺された時、グルバンがいたのは、ほぼ確。あれ以上に厄介になってる可能性もある上、ケイトの存在がかなりやべぇ……。
「あれグルバンじゃね??」
「え、生きてたの??」
「なわけ…?!」
愚民がざわめく。現在進行形で爆破を無力化されてるし、余力ありそうだし、人質取ってm
「始めようか…?」
反射で『瞬間移動』を使ってしまう。殺気だ。
<思考か、未来か…読まれたな>
確信する。ケイトだ。勝てないな。負けるわけでもないが、手の内晒したくないし、撤退しかないな。
「ごめーーーん。時間なくて説明後になっちゃうけど、リンは見つけ次第、連絡くれよな!!お金はちゃんと払うぜ!ばいばーーい」
愚民に聞こえやすいように大きな声で放送しながら、さりげなく『テレポ』。いとも簡単に、強敵から離れる。
「ふぅーー。ヤバ過ぎだろ、マジで…」
でも、甘い。やはり、俺はリンに取っておきたいのだろう。余裕が見て取れる。
『ネームド』であることすらケイトにはバレてるかもしれない。
まぁいいや…
これで仕込みは十分。『神出鬼没』とは俺のことだ。楽しませてくれよな、愚民共よ》
☆sideシン
ケイトはほぼ不戦勝。本人は「勝てるわけじゃないし、被害も出したくなかったから最善」と評していた。同時に、「リンじゃないと勝てはしない」と言われた。…俺は理解しきれていないけど、呑み込んだ。グルバンのボディだった彼とケイトの『分割した霊体』はあちらに残しているらしい。残した分だけでも十分対応できるそうだ。
一応おさらいすると、リンがギブアップしたレベルの爆弾処理を、分割した霊体とグルバンのクローンで可能だと。
オレの知っている人類じゃない。笑うしかない。
「ルコ姉とあっちの様子は……?」
「今のとこ順調。でも、元を絶たないと根本的な解決は不可能。もしどっちも終わらせれたとしても、トドメって言うトドメがないから人員は大して持ってこれないのと、仮に持ってきても大した援護はできない」
「…うん。援護は期待してなかったから…いい」
「…この後、どうするんですか…?」
『土』のテーブルに、『水』の椅子、エアコンのように『風』を送っていることに留まらず、売り物レベルの食器や食べ物、飲み物をほぼ現地調達。異能をここまで使いこなしたお茶会を見たことがない。色んな理由でルピカは完全に萎縮してしまっている。
「まずお茶を飲みなさい」
「…は、はい」
「情報が増えたんなら一度整理しなきゃでしょ?」
リンは素直に状況飲み込み、お茶菓子に手を出している。ここは山頂である。アピスも頭おかしいが、ケイトたちは別のベクトルでぶっ飛んでいる。
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そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
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アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
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