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第二章
例え妙な性癖でも!!
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「な、何で!?あなた今、答えないって――」
珍しくサファイアがあたふたしている。
「イフリート団長のプライベートに関わる事はお答えできないと申し上げたのです。」
「気持ちはそれに含まれないの?っていうか、こっちのほうが言ってはいけないんじゃない?」
「・・・両思いなら答えても許されるかと。」
皆の視線がクリスティアナに向いた。
「私、まだ信じられない・・・」
「姉様・・・」
サファイアが溜息をついた。
「だって、ずっと無視されてたのよ!?ちゃんと話し合おうと思って、宿屋でも部屋に呼んだのに!」
「それについてもお答えできますが、本人から直接お聞きになったほうがいいかと思います。」
「話してくれると思えない・・・」
カイトは少し考えた後、口を開いた。
「クリスティアナ様、イフリート団長のどんな姿を見ても、好きでいられますか?」
「それはどういう意味?」
「私は団長がクリスティアナ様に好意を寄せている証拠をお見せする事ができます。ただ、それを見てクリスティアナ様のお気持ちが変わらないか少し心配です。」
ますます訳が分からない。でも、ずっと好きだったのだ。この気持ちは何があっても変わらない。
「変わらないわ。例えイフリートに、みょ、妙な性癖があっても!」
『うわぁ・・・お姉さま・・・』
『そ・・・そこまで・・・』
サファイアとリリアーナの心の声が聞こえてくるようだ。
「分かりました。明日それをお見せする為にある場所にお連れいたします。時間は、恐縮ではありますが、私の休憩時間に当たる13時でよろしいでしょうか?」
「それで結構よ。」
「カイト、基本、私達は政略結婚が義務付けられているわ。それなのに勝手にこんな事をしていいのかしら?」
サファイアが尋ねている。
「はい、アレクセイ様に確認してあります。実は今回イフリート団長は辞表を提出しておりまして
理由はクリスティアナ様に関係していると思われます。国の英雄を失う位ならご結婚をお認めになるそうです。
今リーフシュタインの平和が保たれているのも、輝かしい戦績を持つ団長がいるからこそであり、騎士団をお辞めになった時点で、リーフシュタインを狙う他国が押し寄せてくるのは目に見えているからです。」
そこでカイトはニッコリした。
「でも、もうこんな情報はサファイア様のお耳に入っていると思いますが。」
『――チッ』
サファイアの舌打ちが聞こえてくるようである。
その後にカイトはサファイアとリリアーナの『明日私達も連れて行って』攻撃をかわしていた。特にサファイアの攻撃は凄まじかったが
「他の方が同行するのであれば、この話しは無かった事になります。」と言われてやむなく引き下がっていた。
やはり彼は命知らずだ。
クリスティアナの部屋からの帰り道、リリアーナはもう一度だけカイトに聞く。
「カイト、やはり私は行っちゃだめ?」
「・・・リリアーナ様をお連れできない理由は二つあります。一つ目は、私がクリスティアナ様の用件に掛かりきりになるために、リリアーナ様の警護がおろそかになる事です。
二つ目は、リリアーナ様がいらっしゃると、クリスティアナ様の本音が聞けないかもしれません。」
「そう・・・それなら仕様がないわね・・・」
明らかにしょぼんとしている。
「その代わり、何があったかはちゃんとリリアーナ様にご報告いたします。」
リリアーナの顔が輝いた。
「ほんとに?全部教えてくれる?」
「はい、必ず。」
カイトがニッコリとした。
『サファイア姉様の時と違って優しい笑みだ。』
それだけで、リリアーナは満足できた。
珍しくサファイアがあたふたしている。
「イフリート団長のプライベートに関わる事はお答えできないと申し上げたのです。」
「気持ちはそれに含まれないの?っていうか、こっちのほうが言ってはいけないんじゃない?」
「・・・両思いなら答えても許されるかと。」
皆の視線がクリスティアナに向いた。
「私、まだ信じられない・・・」
「姉様・・・」
サファイアが溜息をついた。
「だって、ずっと無視されてたのよ!?ちゃんと話し合おうと思って、宿屋でも部屋に呼んだのに!」
「それについてもお答えできますが、本人から直接お聞きになったほうがいいかと思います。」
「話してくれると思えない・・・」
カイトは少し考えた後、口を開いた。
「クリスティアナ様、イフリート団長のどんな姿を見ても、好きでいられますか?」
「それはどういう意味?」
「私は団長がクリスティアナ様に好意を寄せている証拠をお見せする事ができます。ただ、それを見てクリスティアナ様のお気持ちが変わらないか少し心配です。」
ますます訳が分からない。でも、ずっと好きだったのだ。この気持ちは何があっても変わらない。
「変わらないわ。例えイフリートに、みょ、妙な性癖があっても!」
『うわぁ・・・お姉さま・・・』
『そ・・・そこまで・・・』
サファイアとリリアーナの心の声が聞こえてくるようだ。
「分かりました。明日それをお見せする為にある場所にお連れいたします。時間は、恐縮ではありますが、私の休憩時間に当たる13時でよろしいでしょうか?」
「それで結構よ。」
「カイト、基本、私達は政略結婚が義務付けられているわ。それなのに勝手にこんな事をしていいのかしら?」
サファイアが尋ねている。
「はい、アレクセイ様に確認してあります。実は今回イフリート団長は辞表を提出しておりまして
理由はクリスティアナ様に関係していると思われます。国の英雄を失う位ならご結婚をお認めになるそうです。
今リーフシュタインの平和が保たれているのも、輝かしい戦績を持つ団長がいるからこそであり、騎士団をお辞めになった時点で、リーフシュタインを狙う他国が押し寄せてくるのは目に見えているからです。」
そこでカイトはニッコリした。
「でも、もうこんな情報はサファイア様のお耳に入っていると思いますが。」
『――チッ』
サファイアの舌打ちが聞こえてくるようである。
その後にカイトはサファイアとリリアーナの『明日私達も連れて行って』攻撃をかわしていた。特にサファイアの攻撃は凄まじかったが
「他の方が同行するのであれば、この話しは無かった事になります。」と言われてやむなく引き下がっていた。
やはり彼は命知らずだ。
クリスティアナの部屋からの帰り道、リリアーナはもう一度だけカイトに聞く。
「カイト、やはり私は行っちゃだめ?」
「・・・リリアーナ様をお連れできない理由は二つあります。一つ目は、私がクリスティアナ様の用件に掛かりきりになるために、リリアーナ様の警護がおろそかになる事です。
二つ目は、リリアーナ様がいらっしゃると、クリスティアナ様の本音が聞けないかもしれません。」
「そう・・・それなら仕様がないわね・・・」
明らかにしょぼんとしている。
「その代わり、何があったかはちゃんとリリアーナ様にご報告いたします。」
リリアーナの顔が輝いた。
「ほんとに?全部教えてくれる?」
「はい、必ず。」
カイトがニッコリとした。
『サファイア姉様の時と違って優しい笑みだ。』
それだけで、リリアーナは満足できた。
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