拗れた性癖お断りっ!

ぴよ

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   良くも悪くも能力に翻弄され続けながら高校へ進学した俺を待ち受けていたのは、中学同様、一部の男達からの望まないモテ期だった。

 俺は健全な恋愛道を踏み外している。
 同性から性的な目を向けられる事に慣れてしまった。拷問まがいに調教されて、ありえない事に喘ぐといった強烈すぎる擬似体験は脳にインプットされて消えない。ヤるならせめて優しくしてくれと思う。痛いのは嫌だ。一方的に性欲処理の道具みたいな扱いはされたくない。

 可愛い女子を見ても心が反応しない。
 気づけばもう、俺は異性への恋愛意識が全く持てなくなっていた。駄目だこりゃ。

『ハルは変な男に好かれやすいんだから。気をつけなさいよ?』

 姉の言う通り、俺には厄介な男を引き寄せる何かがあるらしい。色白なだけで見た目も中身もパッとしないのに。謎だ。

 三白眼のつり目は睨んでるとよく勘違いされる
し、集団で騒ぐのは苦手で冷めてる、気取ったクール野郎と反感を買うらしい。一学期後半の今となっては、感情表現が乏しく滅多に笑わないキャラとして新しいクラスにも馴染めてる。


 ……いや違う。 馴染まされていた。


 男女問わず、その美貌と優しさであっという間に虜にしてしまうクラスメイトの爽やか王子【 三和ミワ  アキラ】によって。


───いた。 

 姉ちゃんが長年探し続けるハイスペックイケメン王子が実在した。


 *


「ハル、おはよう」

 後ろの席の三和が蕩けるような笑みを浮かべると、一瞬で教室内が華やかになった気がした。

「おはよ」
「寝癖ついてるよ? 可愛い。猫の耳みたいになってる」

 時間がなくて直すのを諦めた寝癖をニコニコ弄くられる間、教室内にほんわか空気が漂って気まずい。何なんだよ……皆して優しい眼差し注ぐのやめてくれ!


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