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晩餐会にて
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事務所開きからしばらくして業務も落ち着き始めた頃、王宮からの使者がやって来た。
各国から来ている人々との交流を目的をした晩餐会を王宮で開催するとのことだった。
当然ながら女王陛下も臨席されるとのことなのでまたとない機会だと言える。
出張所の所長であるさやかさんはもちろん、僕にも招待状が来ていた。
日々の業務をこなす中、ささやかな楽しみが先日見つけた食堂での食事だ。
あれからたびたび通うようになり店主をはじめお店のみんなや常連客ともすっかり顔馴染みになっていた。
料理もそうだが店で出されるリンゴによく似た果物から作られるお酒がすっかり気に入ってしまったのだ。
けっこう度数の高そうなお酒なのだが、スルリと喉を通り抜けてとても飲みやすく、後に残らないので二日酔いにならなかった。
店主によると王室御用達の物らしく、王宮に勤めるエルフ達が好んで飲むお酒なので置いているそうだ。
そして晩餐会の日がやってきた。
王宮からの迎えの馬車が会社の前に横付けされ、礼装に身を包んだ…おそらくあのエイラート中佐の部下であろうダークエルフの軍人たちが敬礼を捧げていた。
「女王陛下の命によりお迎えに上がりました」
士官と思しきエルフがそう切り出してきた。
「お迎え感謝いたします」
さやかさんがそう言うと扉が開かれ、僕たちは馬車に乗り込んだ。
王都の道は王宮から放射状に伸びているため、どの大通りからでも一本道だ。
王宮の入り口で一旦馬車は止まり、門衛とエルフの士官が言葉を交わすと、大きな扉が開かれ馬車は王宮の中へと進み入る。
宮殿の前が車寄せになっていてそこで馬車から降りた。
「ようこそお越しくださいました、どうぞこちらへ…」
別のエルフの士官が出迎えてくれ、控え室のようなところへ通される。
「お揃いになるまでまだ少しお時間がございます、お茶の用意をしておりますのでこちらでお寛ぎください」
そう言うとエルフの士官は部屋から出て行った。
入れ替わりに侍女と思しきエルフたちがお茶とお菓子の乗ったワゴンを押して入ってくる。
「どうぞお召し上がりくださいませ、お口に合えばよろしいですが…」
そう言うと侍女は一礼して部屋を後にした。
出されたお茶とお菓子は「お口に合う」どころではなく、素晴らしく美味しかった。
しばらくして扉がノックされ、先ほどの士官が入ってきた。
「失礼します、そろそろお時間になりましたので会場へご案内いたします」
そう言われて僕たちは会場と案内された。
各国から来ている人々との交流を目的をした晩餐会を王宮で開催するとのことだった。
当然ながら女王陛下も臨席されるとのことなのでまたとない機会だと言える。
出張所の所長であるさやかさんはもちろん、僕にも招待状が来ていた。
日々の業務をこなす中、ささやかな楽しみが先日見つけた食堂での食事だ。
あれからたびたび通うようになり店主をはじめお店のみんなや常連客ともすっかり顔馴染みになっていた。
料理もそうだが店で出されるリンゴによく似た果物から作られるお酒がすっかり気に入ってしまったのだ。
けっこう度数の高そうなお酒なのだが、スルリと喉を通り抜けてとても飲みやすく、後に残らないので二日酔いにならなかった。
店主によると王室御用達の物らしく、王宮に勤めるエルフ達が好んで飲むお酒なので置いているそうだ。
そして晩餐会の日がやってきた。
王宮からの迎えの馬車が会社の前に横付けされ、礼装に身を包んだ…おそらくあのエイラート中佐の部下であろうダークエルフの軍人たちが敬礼を捧げていた。
「女王陛下の命によりお迎えに上がりました」
士官と思しきエルフがそう切り出してきた。
「お迎え感謝いたします」
さやかさんがそう言うと扉が開かれ、僕たちは馬車に乗り込んだ。
王都の道は王宮から放射状に伸びているため、どの大通りからでも一本道だ。
王宮の入り口で一旦馬車は止まり、門衛とエルフの士官が言葉を交わすと、大きな扉が開かれ馬車は王宮の中へと進み入る。
宮殿の前が車寄せになっていてそこで馬車から降りた。
「ようこそお越しくださいました、どうぞこちらへ…」
別のエルフの士官が出迎えてくれ、控え室のようなところへ通される。
「お揃いになるまでまだ少しお時間がございます、お茶の用意をしておりますのでこちらでお寛ぎください」
そう言うとエルフの士官は部屋から出て行った。
入れ替わりに侍女と思しきエルフたちがお茶とお菓子の乗ったワゴンを押して入ってくる。
「どうぞお召し上がりくださいませ、お口に合えばよろしいですが…」
そう言うと侍女は一礼して部屋を後にした。
出されたお茶とお菓子は「お口に合う」どころではなく、素晴らしく美味しかった。
しばらくして扉がノックされ、先ほどの士官が入ってきた。
「失礼します、そろそろお時間になりましたので会場へご案内いたします」
そう言われて僕たちは会場と案内された。
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