26 / 40
25.それは新しいはじまり
しおりを挟む
ゆるりと瞼が持ち上がる。よかった、今日もあまり変わらない時間に目覚めて下さった。
「今日はとても良いお天気ですよ」
おはようとは言わない。夫人は眠ってはいなかっただろうから。
「シェリーさん、先程のお話の続きをお願いできるかしら」
「もちろんです。でも、長くなりそうなのでお茶の準備だけお願いして来ますね」
だってブライアンの話だもの。絶対に長くなるわ。
「やっとあの子は気付いてもらえたのね」
やっぱり『やっと』なのですか。
「……鈍くて申し訳ございません」
「うふふ、あの子はいい『お兄ちゃん』でしょう?『妹』のシェリーさん」
「え」
「だからきっと相性はいいと思うのよ」
「え!?」
「貴方はとてもしっかりとしているけれど、あの子になら甘えられるのではないかしら」
……甘える……私、もしかしてブライアンに甘えてる!?
「あの子はもともと敏い子だったのだけど、弟のカルヴァンが生まれてからは本当にしっかりとしてしまって。
カルヴァンのお手本としてやたらと頑張ってしまったのよね。それも嬉々としてやっているから」
「お二人は仲良しですよね」
「ブライアンは年齢詐称?っというくらい、良い兄で良い嫡男で貴族として弁えていて我儘なんてまったく言わないし。カルヴァンはカルヴァンで、そんな兄に劣等感を持つ事もなく、兄様凄い!格好いい!と褒め称えるからもう止まらなくて」
ああ、もの凄く兄弟としてピッタリと嵌ってしまったのね。カルヴァンはやっぱり天使だった。
「んふふっ」
「夫人?」
笑い方が変ですよ?
「そんな完璧出来過ぎくんが、突然紙の束を持って来て、私とあの人の前で貴方のプレゼンを始めたの。もう可笑しくって!」
うわっ、それですか!それの思い出し笑い!?
「普通、好きな子が出来たら、結婚したい子が出来ました、お許し下さいと頭を下げる場面じゃない?なのに!貴方が如何に素晴らしいか、優秀なのか。必死に資料を提示しながらプレゼンしてるのよ。それにカルヴァンまで混ざって、貴方の会場での毅然とした態度は本当に素敵だったのです!と、これまたキラキラした目で語り出すでしょう?もう、笑いを堪えるのに必死だったわ!」
は、恥ずかしいわ!資料って!事業計画だけではないの!?
「あんなにも必死なあの子を見たのは初めてだったわ。ありがとうね、シェリーさん」
「そんな、私は何も……」
「贅沢な悩みだと言われるかもしれないけれど、立派に育ち過ぎたあの子が心配だったのよ。愚痴も悩みも何も話さないでいつでもニコニコと自分で解決して。カルヴァンなんか、私達じゃなくていつでもブライアンに相談するのよ?
でも、貴方のおかげで、ようやく私達を頼ってくれた。ふふ、とってもね、嬉しかったのよ」
そうやって笑う姿は本当に幸せそうで。
「ブライアンは夫人に似ています」
「あら、そうかしら。主人に似ていると思っていたのだけど」
「お顔立ちでは無く、心が。朗らかで、人の役に立つことが好きで、人の喜びを自分の喜びだと思えるそんな姿がよく似ておいでです」
「まあ、そんなに良く言われると照れてしまうわね」
「あと、我慢強い所も似ています。ご自分のことで周りを苦しめたくないから絶対に弱音を吐かないのですもの。
そんな姿がとても素敵だけれど……少し寂しいです。私達にも守らせて下さいませ」
「……シェリーさん……」
夫人を守りたいだなんて自分なんかが烏滸がましいとは分かっている。それでも伝えずにはいられなかった。
「本当に貴方は良いお嬢さんだわ。じゃあ、聞いてもらおうかしら。私の愚痴を」
イーディス様は本当にお優しい。打ち明ける理由を、私では無く、ご自分の望みの様に言うのだから。
「私はね、この病にかかったと分かった時に、色々と諦めて心を決めたつもりだったの。皆に無様な姿だけは絶対に見せたくなかったから。
それなのに最近欲が出てしまって。……いつか……いつか、ブライアンが貴方を口説き落として。結婚式を盛大にやろうとするのを貴方が必死に止めて。式ではあの人とカルヴァンが嬉し泣きしちゃったりして。……そんな幸せな姿を見てみたいと思ってしまったわ。
……神様は意地悪ね。最後の最後にこんな……喜びと、未練を下さるのですもの。
ふふっ、とうとう声に出してしまったわ」
静かに、とても静かに夫人の瞳から涙が一筋溢れる。
死よりも、愛する人達の幸せな姿が見れなくなる事が悲しいと泣いている。貴方の幸せはそこにあるのですね。
「夫人にだけ内緒で教えちゃいます。私はブライアンのことが好きです」
「……私が先に聞いてしまって良かったの?」
「だって報告と相談ですもの」
「報告は分かったけれど、相談は何かしら」
「私はどうしてもあと一歩が踏み出せなくて。これが本当に男女としての愛なのかを知るのが怖いのです。……また、傷付くのではないかと、どうしても自分を守ろうとしてしまう」
ブライアンのことは信じている。でも、自分を信じる事が難しい。ベンジャミンの時のように、上手く愛してあげられないのではないかと……
あれは、彼だけでなく、私も悪かったと分かっているから。だから、自分の愚かさでまた無意識に傷付けて壊してしまう事が怖い。
「若いって可愛らしいわね」
「夫人……」
「私のことはイーディスと名前で呼んでくれると嬉しいわ」
「よろしいのですか?」
「本当はお義母様と呼んでほしいところだけど、まだ早いものね?」
こういうところもブライアンと似ているわ。
「……では、イーディス様と」
「ありがとう。では、先程の答えね。貴方はそのままでいいのよ。そのままの気持ちをブライアンに伝えてあげて?」
「でも……」
「始まりなんてその程度で十分なのよ。政略結婚が多い時代に、好意があるだけ素敵な事じゃない」
え……、そう……なのかしら?
「人との繋がりに愛はとても大切だけど、別に程々でいいと思っているの。私はね、一番大切なのは愛よりも信頼だと思っているわ」
「信頼……」
「だって信頼を置けない人を愛することが出来るかしら?」
「……出来ません」
「ね?だから、まずは信頼が出来て、それなりに愛情があるならそこから始めればいいのよ。
そこからは二人で一つ一つ話し合ったり確認し合いながら積み上げて行けばいい。恋人や夫婦という関係は一人で築くのではないの。二人で作り上げるものなのよ」
そうか……私は、一人でずっと空回っていたんだ。自分が年上だから余計に、私が頑張らなきゃって、ずっと一人で。
そんなの、上手くいくはず無かったのだわ。
「夫婦は始まりなのですね」
「そうよ。今まで家族の元で養ってもらっていたのを卒業して、今度はパートナーと共に新しい家族という形を作り上げていくの。その新しいスタートよ。だから完璧じゃなくていいのよ」
「イーディス様、ありがとうございます。ブライアンと話をしてみます」
「あ、もう一つだけ大切なことがあったわ」
「え?」
イーディス様にちょいちょいと手招きされ、顔を寄せると耳元で囁かれた。
「え!?」
「とっても大切よ?頑張って!」
「………がんばります………」
え────っ、どうしよう!
「今日はとても良いお天気ですよ」
おはようとは言わない。夫人は眠ってはいなかっただろうから。
「シェリーさん、先程のお話の続きをお願いできるかしら」
「もちろんです。でも、長くなりそうなのでお茶の準備だけお願いして来ますね」
だってブライアンの話だもの。絶対に長くなるわ。
「やっとあの子は気付いてもらえたのね」
やっぱり『やっと』なのですか。
「……鈍くて申し訳ございません」
「うふふ、あの子はいい『お兄ちゃん』でしょう?『妹』のシェリーさん」
「え」
「だからきっと相性はいいと思うのよ」
「え!?」
「貴方はとてもしっかりとしているけれど、あの子になら甘えられるのではないかしら」
……甘える……私、もしかしてブライアンに甘えてる!?
「あの子はもともと敏い子だったのだけど、弟のカルヴァンが生まれてからは本当にしっかりとしてしまって。
カルヴァンのお手本としてやたらと頑張ってしまったのよね。それも嬉々としてやっているから」
「お二人は仲良しですよね」
「ブライアンは年齢詐称?っというくらい、良い兄で良い嫡男で貴族として弁えていて我儘なんてまったく言わないし。カルヴァンはカルヴァンで、そんな兄に劣等感を持つ事もなく、兄様凄い!格好いい!と褒め称えるからもう止まらなくて」
ああ、もの凄く兄弟としてピッタリと嵌ってしまったのね。カルヴァンはやっぱり天使だった。
「んふふっ」
「夫人?」
笑い方が変ですよ?
「そんな完璧出来過ぎくんが、突然紙の束を持って来て、私とあの人の前で貴方のプレゼンを始めたの。もう可笑しくって!」
うわっ、それですか!それの思い出し笑い!?
「普通、好きな子が出来たら、結婚したい子が出来ました、お許し下さいと頭を下げる場面じゃない?なのに!貴方が如何に素晴らしいか、優秀なのか。必死に資料を提示しながらプレゼンしてるのよ。それにカルヴァンまで混ざって、貴方の会場での毅然とした態度は本当に素敵だったのです!と、これまたキラキラした目で語り出すでしょう?もう、笑いを堪えるのに必死だったわ!」
は、恥ずかしいわ!資料って!事業計画だけではないの!?
「あんなにも必死なあの子を見たのは初めてだったわ。ありがとうね、シェリーさん」
「そんな、私は何も……」
「贅沢な悩みだと言われるかもしれないけれど、立派に育ち過ぎたあの子が心配だったのよ。愚痴も悩みも何も話さないでいつでもニコニコと自分で解決して。カルヴァンなんか、私達じゃなくていつでもブライアンに相談するのよ?
でも、貴方のおかげで、ようやく私達を頼ってくれた。ふふ、とってもね、嬉しかったのよ」
そうやって笑う姿は本当に幸せそうで。
「ブライアンは夫人に似ています」
「あら、そうかしら。主人に似ていると思っていたのだけど」
「お顔立ちでは無く、心が。朗らかで、人の役に立つことが好きで、人の喜びを自分の喜びだと思えるそんな姿がよく似ておいでです」
「まあ、そんなに良く言われると照れてしまうわね」
「あと、我慢強い所も似ています。ご自分のことで周りを苦しめたくないから絶対に弱音を吐かないのですもの。
そんな姿がとても素敵だけれど……少し寂しいです。私達にも守らせて下さいませ」
「……シェリーさん……」
夫人を守りたいだなんて自分なんかが烏滸がましいとは分かっている。それでも伝えずにはいられなかった。
「本当に貴方は良いお嬢さんだわ。じゃあ、聞いてもらおうかしら。私の愚痴を」
イーディス様は本当にお優しい。打ち明ける理由を、私では無く、ご自分の望みの様に言うのだから。
「私はね、この病にかかったと分かった時に、色々と諦めて心を決めたつもりだったの。皆に無様な姿だけは絶対に見せたくなかったから。
それなのに最近欲が出てしまって。……いつか……いつか、ブライアンが貴方を口説き落として。結婚式を盛大にやろうとするのを貴方が必死に止めて。式ではあの人とカルヴァンが嬉し泣きしちゃったりして。……そんな幸せな姿を見てみたいと思ってしまったわ。
……神様は意地悪ね。最後の最後にこんな……喜びと、未練を下さるのですもの。
ふふっ、とうとう声に出してしまったわ」
静かに、とても静かに夫人の瞳から涙が一筋溢れる。
死よりも、愛する人達の幸せな姿が見れなくなる事が悲しいと泣いている。貴方の幸せはそこにあるのですね。
「夫人にだけ内緒で教えちゃいます。私はブライアンのことが好きです」
「……私が先に聞いてしまって良かったの?」
「だって報告と相談ですもの」
「報告は分かったけれど、相談は何かしら」
「私はどうしてもあと一歩が踏み出せなくて。これが本当に男女としての愛なのかを知るのが怖いのです。……また、傷付くのではないかと、どうしても自分を守ろうとしてしまう」
ブライアンのことは信じている。でも、自分を信じる事が難しい。ベンジャミンの時のように、上手く愛してあげられないのではないかと……
あれは、彼だけでなく、私も悪かったと分かっているから。だから、自分の愚かさでまた無意識に傷付けて壊してしまう事が怖い。
「若いって可愛らしいわね」
「夫人……」
「私のことはイーディスと名前で呼んでくれると嬉しいわ」
「よろしいのですか?」
「本当はお義母様と呼んでほしいところだけど、まだ早いものね?」
こういうところもブライアンと似ているわ。
「……では、イーディス様と」
「ありがとう。では、先程の答えね。貴方はそのままでいいのよ。そのままの気持ちをブライアンに伝えてあげて?」
「でも……」
「始まりなんてその程度で十分なのよ。政略結婚が多い時代に、好意があるだけ素敵な事じゃない」
え……、そう……なのかしら?
「人との繋がりに愛はとても大切だけど、別に程々でいいと思っているの。私はね、一番大切なのは愛よりも信頼だと思っているわ」
「信頼……」
「だって信頼を置けない人を愛することが出来るかしら?」
「……出来ません」
「ね?だから、まずは信頼が出来て、それなりに愛情があるならそこから始めればいいのよ。
そこからは二人で一つ一つ話し合ったり確認し合いながら積み上げて行けばいい。恋人や夫婦という関係は一人で築くのではないの。二人で作り上げるものなのよ」
そうか……私は、一人でずっと空回っていたんだ。自分が年上だから余計に、私が頑張らなきゃって、ずっと一人で。
そんなの、上手くいくはず無かったのだわ。
「夫婦は始まりなのですね」
「そうよ。今まで家族の元で養ってもらっていたのを卒業して、今度はパートナーと共に新しい家族という形を作り上げていくの。その新しいスタートよ。だから完璧じゃなくていいのよ」
「イーディス様、ありがとうございます。ブライアンと話をしてみます」
「あ、もう一つだけ大切なことがあったわ」
「え?」
イーディス様にちょいちょいと手招きされ、顔を寄せると耳元で囁かれた。
「え!?」
「とっても大切よ?頑張って!」
「………がんばります………」
え────っ、どうしよう!
2,216
あなたにおすすめの小説
王子様への置き手紙
あおた卵
恋愛
フィオナは王太子ジェラルドの婚約者。王宮で暮らしながら王太子妃教育を受けていた。そんなある日、ジェラルドと侯爵家令嬢のマデリーンがキスをする所を目撃してしまう。ショックを受けたフィオナは自ら修道院に行くことを決意し、護衛騎士のエルマーとともに王宮を逃げ出した。置き手紙を読んだ皇太子が追いかけてくるとは思いもせずに⋯⋯
ハイパー王太子殿下の隣はツライよ! ~突然の婚約解消~
緑谷めい
恋愛
私は公爵令嬢ナタリー・ランシス。17歳。
4歳年上の婚約者アルベルト王太子殿下は、超優秀で超絶イケメン!
一応美人の私だけれど、ハイパー王太子殿下の隣はツライものがある。
あれれ、おかしいぞ? ついに自分がゴミに思えてきましたわ!?
王太子殿下の弟、第2王子のロベルト殿下と私は、仲の良い幼馴染。
そのロベルト様の婚約者である隣国のエリーゼ王女と、私の婚約者のアルベルト王太子殿下が、結婚することになった!? よって、私と王太子殿下は、婚約解消してお別れ!? えっ!? 決定ですか? はっ? 一体どういうこと!?
* ハッピーエンドです。
大嫌いな令嬢
緑谷めい
恋愛
ボージェ侯爵家令嬢アンヌはアシャール侯爵家令嬢オレリアが大嫌いである。ほとんど「憎んでいる」と言っていい程に。
同家格の侯爵家に、たまたま同じ年、同じ性別で産まれたアンヌとオレリア。アンヌには5歳年上の兄がいてオレリアには1つ下の弟がいる、という点は少し違うが、ともに実家を継ぐ男兄弟がいて、自らは将来他家に嫁ぐ立場である、という事は同じだ。その為、幼い頃から何かにつけて、二人の令嬢は周囲から比較をされ続けて来た。
アンヌはうんざりしていた。
アンヌは可愛らしい容姿している。だが、オレリアは幼い頃から「可愛い」では表現しきれぬ、特別な美しさに恵まれた令嬢だった。そして、成長するにつれ、ますますその美貌に磨きがかかっている。
そんな二人は今年13歳になり、ともに王立貴族学園に入学した。
新しい人生を貴方と
緑谷めい
恋愛
私は公爵家令嬢ジェンマ・アマート。17歳。
突然、マリウス王太子殿下との婚約が白紙になった。あちらから婚約解消の申し入れをされたのだ。理由は王太子殿下にリリアという想い人ができたこと。
2ヵ月後、父は私に縁談を持って来た。お相手は有能なイケメン財務大臣コルトー侯爵。ただし、私より13歳年上で婚姻歴があり8歳の息子もいるという。
* 主人公は寛容です。王太子殿下に仕返しを考えたりはしません。
ロザリーの新婚生活
緑谷めい
恋愛
主人公はアンペール伯爵家長女ロザリー。17歳。
アンペール伯爵家は領地で自然災害が続き、多額の復興費用を必要としていた。ロザリーはその費用を得る為、財力に富むベルクール伯爵家の跡取り息子セストと結婚する。
このお話は、そんな政略結婚をしたロザリーとセストの新婚生活の物語。
むしゃくしゃしてやりましたの。後悔はしておりませんわ。
緑谷めい
恋愛
「むしゃくしゃしてやりましたの。後悔はしておりませんわ」
そう、むしゃくしゃしてやった。後悔はしていない。
私は、カトリーヌ・ナルセー。17歳。
ナルセー公爵家の長女であり、第2王子ハロルド殿下の婚約者である。父のナルセー公爵は、この国の宰相だ。
その父は、今、私の目の前で、顔面蒼白になっている。
「カトリーヌ、もう一度言ってくれ。私の聞き間違いかもしれぬから」
お父様、お気の毒ですけれど、お聞き間違いではございませんわ。では、もう一度言いますわよ。
「今日、王宮で、ハロルド様に往復ビンタを浴びせ、更に足で蹴りつけましたの」
王太子殿下の小夜曲
緑谷めい
恋愛
私は侯爵家令嬢フローラ・クライン。私が初めてバルド王太子殿下とお会いしたのは、殿下も私も共に10歳だった春のこと。私は知らないうちに王太子殿下の婚約者候補になっていた。けれど婚約者候補は私を含めて4人。その中には私の憧れの公爵家令嬢マーガレット様もいらっしゃった。これはもう出来レースだわ。王太子殿下の婚約者は完璧令嬢マーガレット様で決まりでしょ! 自分はただの数合わせだと確信した私は、とてもお気楽にバルド王太子殿下との顔合わせに招かれた王宮へ向かったのだが、そこで待ち受けていたのは……!? フローラの明日はどっちだ!?
愛する旦那様が妻(わたし)の嫁ぎ先を探しています。でも、離縁なんてしてあげません。
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
【清い関係のまま結婚して十年……彼は私を別の男へと引き渡す】
幼い頃、大国の国王へ献上品として連れて来られリゼット。だが余りに幼く扱いに困った国王は末の弟のクロヴィスに下賜した。その為、王弟クロヴィスと結婚をする事になったリゼット。歳の差が9歳とあり、旦那のクロヴィスとは夫婦と言うよりは歳の離れた仲の良い兄妹の様に過ごして来た。
そんな中、結婚から10年が経ちリゼットが15歳という結婚適齢期に差し掛かると、クロヴィスはリゼットの嫁ぎ先を探し始めた。すると社交界は、その噂で持ちきりとなり必然的にリゼットの耳にも入る事となった。噂を聞いたリゼットはショックを受ける。
クロヴィスはリゼットの幸せの為だと話すが、リゼットは大好きなクロヴィスと離れたくなくて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる