聖職者あああああは冒険者ランク上位の戦士に寵愛されながら高難易度クエストを攻略する

よるべなし

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シュルドー廃教会

3.「うん、でも俺がしたいから」◆

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 これは友人とのスキンシップ、男同士の友情――。

 俺の思いこみは儚くも最初から散った。

 メニュー画面から装備を外そうとしたら、風情がないな、と苦笑されて、ベッドの上で司祭服を一つ一つ脱がされた。首からかけていた帯、踝まであるゆったりとしたローブ。腰回りの紐を緩めれば簡単にはだける。情緒とか風情と一緒に、俺まで大切にされている感覚が、エルドの指先から伝わってきてむずがゆい。

 本当は揶揄いながら、軽口を叩きながら、ぺたぺたと触れるだけの行為をしたいのに、エルドは至って真面目に俺に触れようとする。

 タートルネックセーターを脱いだエルドの上半身は、男だったら誰もが羨む筋肉質で、それでいて引き締まった肉体美を魅せる。

「すご、作り込んだな……」

 そう言いながら、俺は身を乗り出してまだ不真面目が抜けきれずにエルドの腹筋に指を這わせた。ちょっとまずいかな、と思ったけれどエルドは、困ったような、恥ずかしいような、眉の下げ方をして、珍しく口ごもった。なんとなく分かる。これは、揶揄ってもいい奴。

 エルドの表情は意外と分かりやすい。気分が落ち込んでいる時は、眼とか顔に、露骨な影が落ちる。でも、今は頬を赤らめてなにかを躊躇っているだけなご様子だ。
 俺は、腹に浮き出た立派なシックスパックの縦筋を人差し指の腹でくすぐった。

「うわ、ふはは……やめろって」
「課金して理想に調節したのか~?」

 本来であれば、このゲームは半日以上をプレイヤーは費やしてキャラメイクをするという。俺は五秒で終わったが。

 後から有料オプションでキャラクターメイクし直せるが、金はかかるし、ストーリーに没入するためには最初からしっかりキャラクターは作っておくのが一番いい。

 エルドは、観念したように俺の手を軽く叩いて、白状した。

「体型なんて平均が分からないだろ? 自分の体型そのままにしたんだよ」
「つまり、現実のエルドさんも立派なシックスパックをお持ちで」
「どうだろうな。このゲームにこもってるからちょっと肉ついたかも」

 恥ずかしがる理由が分からなかったが、今までもペアの人に指摘されては様々な反応をもらっていたのだろう。
 もうこの話は終わりだと言わんばかりに押し倒されたが、俺は男の理想体型の権化みたいなエルドの身体に素直な感想を吐露する。

「かっけー」
「……ありがとう。なあ、もういいか?」

 焦れたようにエルドは俺に乗り上げてきて、額と額を合わせられる。体温にしては高すぎる熱が、どちらのものなのか、俺には分からない。でも、確かに俺の心臓はいつもより早くて、緊張と羞恥と、現実感のなさに動揺している。装備の性質上、俺は下着一枚なのに、エルドはジーンズを履いていて、ずるいし、恥ずかしさを煽る。

 エルドはそのままぎゅうと俺のことを抱きしめて、鼻先を首筋へと埋めてきた。微かな吐息が肌に吹きかかってくすぐったい。生温かい唇が、俺の肌にあたっている。それが滑る様に首筋から、顎、それから耳の輪郭を辿る。
 俺の形が作られていく。エルドの唇が俺の輪郭を覚える。誰かの記憶に残ることは嫌なことじゃない。でも、このやり方は、やっぱり恥ずかしさが勝る。

「キスしていい?」

 耳元で囁かれて、背中も脳もぞくぞくする。脳と心臓から、熱が溢れ出して唇から漏れてしまう。吐息と共に鼓膜に侵入してきた甘いおねだりは、友人のスキンシップを願っていた俺にはあまりにも刺激が強すぎた。

「き、きすは、もうしただろ……」
「うん、でも俺がしたいから」
「それは、ッ、ふ、ぅわ、ちょ……んむっ……」

 耳と、目尻と、額と、頬と、口端と、リップキスされて最後に唇を塞がれた。暴れる気はなかったけれど、一人の男として少しくらい抵抗をしておかなければならない気がして、両手で男の胸を強く押すとその両手をベッドへと縫い付けられる。無防備になった唇に舌が入ってきて、積極的に入り込んでくる強引なディープキスへの対処方法を知らない俺は、前回同様にエルドの好きに咥内を貪られる。

「ん、ちゅっ……んんぅ、ぇ、れぅっ……」

 分泌された唾液をくちゅくちゅと中でかき混ぜられて、俺の舌の表面で跳ねている感覚がする。呼吸の方法が分からなくて、全然意図しないタイミングで息を吸ったり吐いたりするからその度に出たことのない水っぽい声が飛び出してしまう。舌と舌が触れ合って、絡んで、舐められるのが気持ちいいっていう感覚は、知っているし、思い知らされている。

 だから俺の身体が熱を持つのは簡単だ。ちょろくて泣きたくなる。でも、上手い。マジで上手い。頭がぼぅっとしてきて、思考と身体の制御を放棄し始めてしまう。こうなるとまずい。

 男には、欲に忠実に反応し、それが分かりやすく主張するブツが下半身についている。

 絶対ちんピクしてる。下着の中ででかくなってる。べろちゅーだけでちんこが大きくなってしまっている。認めたくないけれど、粘膜同士の触れ合いに俺は弱いらしい。

「ふっ、んは……は……」

 にゅぷっと咥内から舌が抜かれて、それからまた唇で肌を辿られる。吐息と共に喉仏や鎖骨にまでキスをされて、存在を確認するように抱きしめられる。身体が密着して、熱と熱が共有されて――、

 Flesh Sync -肉体同調- HPとMPの10%増加

「腰、動いてる」
「へ、ぇぁ――?」

 エルドの指摘に、表示された通知よりも先に自分の下腹部を見てしまう。

 俺の腰は、下品に上下に揺れて、エルドのジーンズの硬い膨らみに下着を押し付けていた。顔に熱が集まる。デフォルトで白い肌なのを呪う。やっぱりキャラメイクはしっかりとやるべきだった。

「出していい?」
「ま、待って、流石にちょっと、それは、きつい……!」

 エルドの指先が俺の下着に引っかかる。下着の中に外界の空気が入り込んで、俺のちんこが熱くなっているのを自覚させられてしまう。思わず止めると、エルドは、「確かに先に見せるのは嫌だよな」と自分の下着からちんこを取り出した。

「デッ……」

 下着の中から飛び出してきたエルドのちんこに、俺は言葉を失った。ボロンとかズシンとか、そういうレベルの効果音を出して現れたエルドのちんこが俺の普通サイズちんちんを叩く。浅黒くて、太くて、長くて、立派過ぎる。待って欲しい。あまりにも俺のとサイズが違い過ぎる。

「え゛ッ、ぁ……も、もしかして、コレも現実サイズだったりするんですか……?」

 キャラメイクすっ飛ばしたけど、こんなゲームだ。

 "ペニス"のサイズまで設定できるに決まっている。

 エルドの凶悪なサイズのちんこに思わず敬語での問いかけになった。

「……………………」

 沈黙は肯定だ。これがあるから、さっきの筋肉量で口ごもっていたのかと納得する。
 俺が唖然としていると、膨らみつつあった俺のちんこの上にエルドのちんこを擦り寄せて、圧迫しながら擦る。重たい熱を感じる。エルドのペニスの鈴口から、先走りがじんわりと俺の下着に染みた。俺のもちょっと濡れてきていたから、誤魔化せるかな、なんて思ってしまう。

「やば、――流石に俺もちょっと恥ずいかも……」

 珍しくへちゃっと眉を下げて本気で困っているような、恥ずかしがっているような顔をされて、思わず息が詰まる。同情で気を引こうとしている訳では、ないと思う。エルドはそういう性格ではない。

 本音が出たんだな、って思った。まあ、確かに、今までペアを組んだ人は、素直に身体を受け入れたり――なんか俺が勝手に下になっているけど、エルドがペアを受け入れているだろうから。恥ずかしいを超えて脱ぐことを露骨に拒否されたりすることは今までなかっただろう。

「い、いいよ……あ、待って、自分で脱ぐから!」

 エルドが腰を浮かせる。俺は腰を揺すってずるずると下着をずらした。くそ、いつもだったら景気よくぶるんっ、と飛び出すはずなのに、近くにクソデカちんちんがあるから俺のなんてぴょこんだ。悔しい。テンプレートアバターだからちんちんも平均サイズのはずだろうし。というか、多分、このアバターと俺のちんちん、大きさほとんど一緒だな。

 中途半端にずらして現れたちんこと、エルドのちんこが重なる。

「もう少し脱がしていい?」
「う、う゛……はい……どうぞ……」

 ちんちん見せたのだからもう怖いモノはない、はず。
 それに、下着が太腿に纏わりついていて動きづらいのも事実だ。

 俺はすぽんと下着を脱がされて、ついでにエルドもジーンズとか下着とか全部脱いでいた。
 あーもう、こんなのセックスじゃん。サウナだってタオル一枚は身に纏っているよ。

 エルドは俺のちんこと自分のちんこをひとまとめにして、扱き始める。

「ぅ、うぁ……はっ、ちょ、ま……ッ、く……」

 じんわりと汗や先走りで湿っていたペニス同士の密着。硬いモノと硬いモノ、熱いモノと熱いモノが触れ合う。男にとってペニスって弱点なくらいに敏感だけれど、だからこそ、エルドの大きな手とペニスに制圧されそうになっている俺のペニスはゆるゆると扱かれるだけで腰が浮いてしまいそうになる。いや、浮いているかも。

 恥ずかしくて、下を見ることが出来ない。だから分からない。自分の身体をここまで理解することが怖くなったのは初めてだ。

「ん、」

 視線をどこにやればいいのか分からなくて、瞳を強く閉じて、とりあえずの抵抗の声だけを上げ続けていた俺の唇に、再びエルドの唇が押し付けられる。

 やばい、どうしよう。

「ぁ、んぁぅ…んむ、んぅっ……ちゅ、ちゅぅ……」

 キス、きもちいい。

 頭も口の中もちんこも蕩けそうになる。舌べろで舌べろ舐められて、くちゅくちゅって唾液と一緒に擽られるのきもちいい。上顎を舐められると、あ、そこって俺、敏感なんだって分かる。歯茎なんて舐められたことないし、舌のつるつるとした裏側だってそう。

 くちのなかを全部エルドに暴かれている。

 男だからって安直な理由と薄っぺらいプライドで、キスだってセックスだって今までリードしてきたけれど、受動的なキスってこんなにも気持ちいいんだ。

 くちもちんこも気持ちよくて、全身の筋肉がきゅぅっと強張る。やばい。脚、ちょっと開いてるかも。

 G Groin Heat -性衝- クリティカル率10%上昇

「きもちいいんだ――よかった」

 安堵の溜息なんて吐かれてしまうと、反論とか抵抗とか、意地を張ったりなんて出来る訳がない。

 Gの条件の発動は、性的な刺激をお互いに受けること。

 気持ちいいのがステータスに出てしまうのは、すっごく屈辱的だ。恥ずかしすぎて死にそうだ。今すぐにVRゴーグルを投げ捨ててトイレかベッドに駆け込みたくなる。

「出せそう?」

 キスと手コキで完全に勃起しているから、エルドの問いには頷ける。

 イけそう。イけちゃいそうなんだ。エルドの手と、舌で、俺、イくんだ。

 心臓が熱くなって、どくどくと鼓動が早まって、それなのにざわざわする。絶頂への抵抗だと思う。
 俺は首を横に振った。上手く振れているか分からないくらい、頭も首も動いていない気がする。

「も、もうちょい……」
「キス? こっち?」

 性格悪いな。マジで。

 どっちでもイけそうだし、どっちも欲しい。唇と唇があたっていて、呼吸がくすぐったい。

 エルドは、どの答えを期待しているのだろう。どんなことで驚くのだろう。やり返したくて、俺はエルドの首に両腕を絡めて、もっと顔を引き寄せた。がちっと歯と歯があたる。ムードなんてない、台無しだ。だから勢いで言う。

「どっちも!」
「――了解」

 あ、すごく嬉しそうな顔。

 驚くとか赤面とか、俺が想像していたのとはちょっと違った。
 髪の先が汗ばんでいて、エルドの湿った黒髪が頬とか耳をちくちくこしょこしょ擽る。またキスをされて、べろとべろを擦り合わせながら、俺はエルドから与えられる絶頂を受け入れる。――受け入れてしまう。

「あんむぅ、んむ、ちゅっ、れぇ……ッぇ、ふっ……ぁ、あぁっ、イ、くッ……イく、エル、えるっ……!」
「ッ、は――俺も……ッ――!」

 ぎゅぅっと瞑った俺の瞼の裏には、ぱぁんと赤い実が弾けたような衝撃の赤が咲いて、それからぶるぶると太腿が痙攣して、腰と腹のなかに溜まっていた快感が一気にペニスから飛び出した。

 二人分の精液がどぴゅどぴゅと下品な音を立てて大量に噴き出す。

 ――多いな!? ゲームだからか。

 頭がふわふわする。まだキスが続いていて、ちゅ、ちゅ、とバードキスが降っている。思わず吸い付いてしまう。まだ気持ちいいと、射精感の余韻が残っている。

「うあ~~~……え、絶頂、って……アモルコードの条件に入らないのかよ……」
「残念ながら……今は……な」

 ステータス画面の更新音がしないことで、逆にすぅっと頭がさえてきて、賢者タイムに陥る。

 イってしまった。男の手で。マジかよ。衝撃なようで、なんか、そんな予感もしていた。

 もう終わりで良いよな。

 身を起こそうとするとゆっくりとベッドに再び、押し倒された。

「や、ごめん。ついでにもう一個、クリアできそう」

 額に汗をじんわりと浮かべ、頬と目の下を少し赤らめている姿は、めちゃくちゃエロく見える。見えちゃった。

「ちょっと失礼」

 軽く両膝を持ち上げられて、俺の胸の方へと寄せられる。待て待て、この格好、なんか恥ずかしくないか?
 するりと、エルドの指が――

「え゛?」
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