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第109話 古代文明都市 地下4階
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「獲物を横取りしてしまってすまなかったのじゃ…」
「いえ…あれは不可抗力でしたから…」
「うむ…ほ、ほれ!!倒した奴らの身体を回収するんじゃろ?まだ残っておるようじゃしの!!」
「…あっ、そうだった!!」
この古代文明の建物に潜り始めてから、初めて武器を目にしたのだ。
地上ではアーティファクトとして重宝されるかもしれないので、急いで回収しなければ。
俺は目の色を変えて、地面に散らばったサイボーグの死体を”アイテムボックス”に収納した。
「師範!!師範が倒した場所はどこですか??」
「む?あっちとそっちとこっちと…」
「ちょっと行ってきます!!」
一時間と数十分後
『ふぅ…』
”機械探知”で地下3階にある機械を全て見つけ出し、”アイテムボックス”に収納した。
「終わったようじゃな。」
「はい!!もうここに用はないですし…あそこの螺旋状の通路から下の階に行きましょう!!」
「うむ!!」
師範は思い切り身体を動かせたようで、とても上機嫌だった。
周囲を警戒しつつも会話を楽しみながら通路を歩いた。
「それであの時のあいつの表情が…」
「…ん?」
「どうしたんじゃ?」
「もうすぐ地下4階の扉に着くんですけど…構造が畑みたいなんですよね。」
「畑…近くに生命体の反応はあるのじゃ?」
「いえ…だからこそ不気味というか…」
「ふむ…まあ着いてみれば分かるじゃろ!!」
「それもそうですね!!」
それから十数分歩き、地下4階の扉の前に着いた。
すると…
「ぬぉぉっ!!な、なんなのじゃ!?」
「扉が…勝手に開きましたね。」
地下4階の扉はセンサーで反応する自動ドアだったのだ。
やはりここはよく訪れる場所で、通行をより便利にするために自動ドアを配置しているのだろうか?
「罠は…無いみたいです。」
「うむ…とりあえず中に入ってみるのじゃ。」
「…うわっ、眩しい!!」
「むっ…!!」
「外に繋がっていたのじゃ?」
「いえ…あの光も人工物のようです。」
「ふむ…」
目の前には立派な植物畑区画に分かれて広がっており、その面積は広大な1階の面積を占めていた。
視界に入りきらないほどの広さだ。
この眩しい光は、植物を育てるためのものなのだろう。
前世でもそんな施設があったような気がする。
まずは入ってすぐ左の畑へ向かった。
そこには艶のある綺麗な緑色をした雑草のような草がたくさん生えていた。
「これは…イーリス草なのじゃ!!」
「イーリス草って…HP回復薬の原料のですか?」
「うむ!!」
試しに”鑑定”してみると、
名前:イーリス草 ランク:SS (品種改良済)
という表記が現れた。
やはりと言ってはなんだが、品種改良が為されていた。
「しかも品質がとてもいいのじゃ!!これを使ったらS…いや、SSランクの回復薬が作れるのじゃ!!」
「本当ですか!?有名な薬師でもSSランクの回復薬なんて作れるか分からないのに…」
「妾は薬師の心得もあるのじゃ!!せっかくの機会じゃし教えてやるのじゃ!!」
「ありがとうございます!!」
「まずイーリス草を…」
「…師範、右前の方から機械の反応が近づいて来てます!!」
「むっ…ひとまず隠れてやり過ごすのじゃ!!」
下手に動くと気付かれてしまう可能性が高い。
俺と師範はその場で寝転がり、花壇の段差に身を隠した。
「ウィィィィン…」
その機械は170cmほどのメイド服を着た小型で、タイヤで移動している。
間にある道を進み、こちらへ近づいてくる。
そして、花壇を挟んでこちらを見つめたまま動きが停止した。
『ばれてるのか…?』
「イラッシャイマセ。私ハ畑管理用ユニットデス。ゴ要望ヲ御伺イシマス。」
「っ!!師範…」
「うむ…こやつは平和的な個体のようじゃな。弟子よ、少し話してくるのじゃ。」
「…分かりました。」
花壇の段差から身体を起こし、その機械と対面した。
「勝手に畑に入り込んでしまってすまない。」
「構イマセン。ゴ要望ヲ御伺イシマス。」
「ここで育ててる薬草を使って回復薬を作りたいんだが…いいか?」
「構イマセン。コチラ、回復薬ノレシピニナリマス。」
胸から、まるでプリントアウトしたかのようにレシピが書かれた紙が出てきた。
恐る恐る小型機械に近づき、紙を受け取った。
「あ、ありがとう。」
「ゴユックリドウゾ。」
『あれは非戦闘用の機械なのか…?何はともあれ、レシピ集までもらえるとは思わなかったな!!』
「う、上手くいったようじゃな。」
「はい。このレシピ集、一緒に見ませんか?」
「うむ!!…む?こんな文字は読めんのじゃ。」
「あっ…」
そういえば俺は”言語理解”のユニークスキルのおかげでどんな文字でも読めるが、師範は違う。
ここは俺も読めないふりをして、こっそり読んでしまおう。
『えっと…万能薬エリクサーの作り方…って、エリクサー!?』
エリクサーといえば、どんな不治の病も完治させる神秘の薬だ。
ある国では、エリクサーを生成するために優秀な薬師たちを世界中から集めて研究に取り組んでいるという。
『…まさかエリクサーのレシピがもらえるとは思わなかったな。』
ここは畑管理ユニット以外の機械…特に戦闘用サイボーグ達はいないようだ。
せっかく貴重な素材が目前に広がっていることだし、少し回り道をしてもいいだろう。
「…弟子よ、せっかくじゃしここで薬学を学んでから進むのはどうじゃ?」
「俺もちょうどそう思っていたところです!!」
「うむ!!では早速始めるのじゃ!!」
「いえ…あれは不可抗力でしたから…」
「うむ…ほ、ほれ!!倒した奴らの身体を回収するんじゃろ?まだ残っておるようじゃしの!!」
「…あっ、そうだった!!」
この古代文明の建物に潜り始めてから、初めて武器を目にしたのだ。
地上ではアーティファクトとして重宝されるかもしれないので、急いで回収しなければ。
俺は目の色を変えて、地面に散らばったサイボーグの死体を”アイテムボックス”に収納した。
「師範!!師範が倒した場所はどこですか??」
「む?あっちとそっちとこっちと…」
「ちょっと行ってきます!!」
一時間と数十分後
『ふぅ…』
”機械探知”で地下3階にある機械を全て見つけ出し、”アイテムボックス”に収納した。
「終わったようじゃな。」
「はい!!もうここに用はないですし…あそこの螺旋状の通路から下の階に行きましょう!!」
「うむ!!」
師範は思い切り身体を動かせたようで、とても上機嫌だった。
周囲を警戒しつつも会話を楽しみながら通路を歩いた。
「それであの時のあいつの表情が…」
「…ん?」
「どうしたんじゃ?」
「もうすぐ地下4階の扉に着くんですけど…構造が畑みたいなんですよね。」
「畑…近くに生命体の反応はあるのじゃ?」
「いえ…だからこそ不気味というか…」
「ふむ…まあ着いてみれば分かるじゃろ!!」
「それもそうですね!!」
それから十数分歩き、地下4階の扉の前に着いた。
すると…
「ぬぉぉっ!!な、なんなのじゃ!?」
「扉が…勝手に開きましたね。」
地下4階の扉はセンサーで反応する自動ドアだったのだ。
やはりここはよく訪れる場所で、通行をより便利にするために自動ドアを配置しているのだろうか?
「罠は…無いみたいです。」
「うむ…とりあえず中に入ってみるのじゃ。」
「…うわっ、眩しい!!」
「むっ…!!」
「外に繋がっていたのじゃ?」
「いえ…あの光も人工物のようです。」
「ふむ…」
目の前には立派な植物畑区画に分かれて広がっており、その面積は広大な1階の面積を占めていた。
視界に入りきらないほどの広さだ。
この眩しい光は、植物を育てるためのものなのだろう。
前世でもそんな施設があったような気がする。
まずは入ってすぐ左の畑へ向かった。
そこには艶のある綺麗な緑色をした雑草のような草がたくさん生えていた。
「これは…イーリス草なのじゃ!!」
「イーリス草って…HP回復薬の原料のですか?」
「うむ!!」
試しに”鑑定”してみると、
名前:イーリス草 ランク:SS (品種改良済)
という表記が現れた。
やはりと言ってはなんだが、品種改良が為されていた。
「しかも品質がとてもいいのじゃ!!これを使ったらS…いや、SSランクの回復薬が作れるのじゃ!!」
「本当ですか!?有名な薬師でもSSランクの回復薬なんて作れるか分からないのに…」
「妾は薬師の心得もあるのじゃ!!せっかくの機会じゃし教えてやるのじゃ!!」
「ありがとうございます!!」
「まずイーリス草を…」
「…師範、右前の方から機械の反応が近づいて来てます!!」
「むっ…ひとまず隠れてやり過ごすのじゃ!!」
下手に動くと気付かれてしまう可能性が高い。
俺と師範はその場で寝転がり、花壇の段差に身を隠した。
「ウィィィィン…」
その機械は170cmほどのメイド服を着た小型で、タイヤで移動している。
間にある道を進み、こちらへ近づいてくる。
そして、花壇を挟んでこちらを見つめたまま動きが停止した。
『ばれてるのか…?』
「イラッシャイマセ。私ハ畑管理用ユニットデス。ゴ要望ヲ御伺イシマス。」
「っ!!師範…」
「うむ…こやつは平和的な個体のようじゃな。弟子よ、少し話してくるのじゃ。」
「…分かりました。」
花壇の段差から身体を起こし、その機械と対面した。
「勝手に畑に入り込んでしまってすまない。」
「構イマセン。ゴ要望ヲ御伺イシマス。」
「ここで育ててる薬草を使って回復薬を作りたいんだが…いいか?」
「構イマセン。コチラ、回復薬ノレシピニナリマス。」
胸から、まるでプリントアウトしたかのようにレシピが書かれた紙が出てきた。
恐る恐る小型機械に近づき、紙を受け取った。
「あ、ありがとう。」
「ゴユックリドウゾ。」
『あれは非戦闘用の機械なのか…?何はともあれ、レシピ集までもらえるとは思わなかったな!!』
「う、上手くいったようじゃな。」
「はい。このレシピ集、一緒に見ませんか?」
「うむ!!…む?こんな文字は読めんのじゃ。」
「あっ…」
そういえば俺は”言語理解”のユニークスキルのおかげでどんな文字でも読めるが、師範は違う。
ここは俺も読めないふりをして、こっそり読んでしまおう。
『えっと…万能薬エリクサーの作り方…って、エリクサー!?』
エリクサーといえば、どんな不治の病も完治させる神秘の薬だ。
ある国では、エリクサーを生成するために優秀な薬師たちを世界中から集めて研究に取り組んでいるという。
『…まさかエリクサーのレシピがもらえるとは思わなかったな。』
ここは畑管理ユニット以外の機械…特に戦闘用サイボーグ達はいないようだ。
せっかく貴重な素材が目前に広がっていることだし、少し回り道をしてもいいだろう。
「…弟子よ、せっかくじゃしここで薬学を学んでから進むのはどうじゃ?」
「俺もちょうどそう思っていたところです!!」
「うむ!!では早速始めるのじゃ!!」
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